母子寮前

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母子寮前はこんな本です

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母子寮前の感想・レビュー(137)

今の私は、良くも悪くも「親を思う」ことから遠ざかっている。愛情も憎悪も、無関心すらないかも知れない。「私」がここまで色々と手を尽くす、その理由は何なのだろうか? ただ「母が好き」と云う一念だけの行いであるのか……。
- コメント(0) - 2016年12月20日

再読。初読時は悲しくも良い小説だ、と思ったし、その感想は基本的にいまも変わらない。ただ、読み返すと、違和感や疑問を抱いてしまう部分もある。たとえば、主人公=語り手とその妻が、主人公の母親の人柄について話していて、アニメ「未来少年コナン」のヒロインのラナのようだ、というくだりがあるが、ラナは10代の少女である。私からすると、いい齢をした男が、母親をアニメの少女にたとえるというのが、なんだか奇妙に思えるのだ。この主人公は、優秀だが、大人になれない(ならない?)永遠の「子供」ではないか。そんな気もしてしまう。
★15 - コメント(0) - 2016年11月7日

母の癌闘病を描いた私小説。小説というよりもノンフィクションのように思える。作者側からの医師や他人の見方が書かれているが、逆側から見たらまた違う面が見えそうだ。父がヌエ、なるほど。
★2 - コメント(0) - 2016年8月31日

私小説。母親の闘病と父親との確執が延々と続く。文章の繋がりがまどろっこしく、あちこちへ飛ぶので読みにくいことこの上なし。ダメだ私には合わない、と斜め読み。芥川賞候補作ということに納得。あー、やっぱり合わないわ。
★79 - コメント(0) - 2016年8月24日

☆☆
- コメント(0) - 2015年11月2日

芥川賞、獲ってほしかった。
★1 - コメント(0) - 2015年9月20日

主人公の母親の癌発覚から他界までを描いた私小説。父親は家庭内において子供のようにワガママ暴君として振る舞ってしまった故に除け者として描かれている。息子たち曰わく感情の死んだ人間とやら廃人とやらでボコボコである。最終的に母親にも見放されてしまう。家庭において完全にヌエ(父親の蔑称)派の私は戦慄してしまった。コミュニケーション不全はある種の事実、感情を相手に対しエスカレートさせるので少しでも解呪の手間暇を怠ってはいけないのであった。とかくコミュニケーションの舞台に上がらない事には弁解の余地すらないのであった。
★1 - コメント(0) - 2015年8月28日

先に『ヌエ』を読んだのだが、こちらの方が良かった。母親のことを主にしているからだろう。「私」はたぶん、所謂マザコンみたいな、役割としての母親とともに、一個の人間としての母をも好きだったのだと思う。母のことを描くというと、よく幼少期の子供的愛着に重点が置かれるが、この作品の回想は高校生以降のものばかりで、「私」は理性的である。いよいよ、となってからは、息をつくことができず、一気に読み通した。最後の苦笑は、たしかに笑うしかないのだが、少し恐ろしかった。
★1 - コメント(0) - 2015年8月24日

父親と母親に対する愛情の対比からか、母親への親しみが一層伝わってきた。
★1 - コメント(0) - 2015年7月17日

図書館で背表紙が気になり、表紙も素敵だったのでジャケ借り。小谷野さんの本を一度読んでみたかったのもある。「飴とか、なめてみたい気がする」。つらい投薬治療でかろうじて口にしたいと思える飴。口にするたびに「おいしい」という。胃の中が空っぽでほんとうにおいしいのもあるだろうけれど、息子が買ってきてくれた飴は、手料理と同じくらいうれしかったんじゃないかな。読了感は決してよくないはずなのに、「見事!」と思わせる終わり方。小気味よく進んでいくこの感じも、流石だなぁと思います。母を大切にしよう。
★1 - コメント(0) - 2015年5月23日

人生には、避けることのできない八つの苦しみがあって、仏法ではそれを四苦八苦という。そのうちのひとつが「愛別離苦」、愛する人との離別だ。両親の死、とりわけ母親の死は「人生でもっとも悲しいこと」のひとつだと私は思う。幸い私の両親は健在だが、いつか訪れるXデーのために心の準備をしておきたい。本書は、小谷野敦のご母堂に末期の肺ガンが発見され、他界なさるまでの数ヶ月を、ご自身とご家族の様子も含めて、克明に描いた私小説。小説として発表されたが、もっと切実な手記だと思った。ご母堂の夫、著者の父には容赦ない内容だった。
★8 - コメント(0) - 2015年5月4日

keg
末期がんの母親の看病と、家族を取り巻く事柄諸々が、息子の目線で書かれた話。 読みながらイライラが収まらない本だった。主人公が途中まで女性だと勘違いしていた。何て女々しいんだ。 父親は、こんな人身内にいたら絶対に嫌だなぁと思わずにいられない。 ガンに冒されたお母さんのこれまでの苦労は、病気にも劣らぬものであっただろう。 何とも言えない閉塞感で息苦しい本だが、自分の置かれた状況と度々照らし合わせて考えてしまうリアルさがあった。
- コメント(0) - 2015年4月30日

病で弱って亡くなっていく親のリポート。昔ながらの御父さんが隠居していて、母親が夫の面倒を見られなくなったら、とても一緒に暮らせないし、ホスピスに移せる資金があったとしても、人が亡くなる時ってこんなもんだよなぁという瞬間が見事に描かれていると思う。フィクションなら父と和解とか、母親に感動的な台詞を言わせる所だけれど、淡々と書いていてあるからこそ、勉強になりました。
★2 - コメント(0) - 2015年3月24日

2010年下半期芥川賞候補作。お母さんの闘病記。ダメなお父さんも出てくる。とても重たい私小説。
★3 - コメント(0) - 2015年2月1日

★★★☆☆ 芥川賞候補作「ヌエのいた家」繋がりで。この作品にも「ヌエ」=父親は登場しており、ここでも父に対する確執がぶちまけられている。作品としては読み易く、同じ私小説を書く西村賢太に比べると落ち着いている。ただ作者本人に関して言えば、小谷野さんは西村さん以上に灰汁の強い人であるが。母親が癌宣告を受け亡くなるまでを淡々と描く作品で、母への愛情と対照的に描かれる父親の姿が印象的。私小説故作者本人のフィルターを通して描かれる父の姿は実際もその通りなのかは不明だが、父に対する憎しみ以上に切なさの残る作品だった。
★28 - コメント(4) - 2015年1月17日

芥川賞にノミネートされている「ヌエのいた家」の抄録がよかったので読んでみました。 荒削りな印象も受けましたが、飽きることなく読了できました。冒頭からずーっと暗い影が着いてくるような内容にも関わらず、お母様と奥様がステキで、心が洗われた気がします。
★1 - コメント(0) - 2015年1月7日

小谷野敦さんの小説ということだけで、読み始めた本。父親との確執が触れられるたび読んでいても嫌な気持ちになるので、読むのをやめようかと思った。読み終えられたのは、家族の闘病記として参考になるかなと思ったから。すっきりしない読後感だけど、読んだことは忘れないと思う。
★17 - コメント(0) - 2014年9月26日

淡々と書かれた作品なので、淡々と読みました。家族には相性があるとは思うけれども、父親ともう少し距離が縮められたら良かったのに残念だった。最後の最後で父親の苦しみを感じた。
★1 - コメント(0) - 2014年9月23日

著者の身を削った想いが文章となり、その言葉の端々により、著者と一緒に傷つきながら、読み終えた。
★6 - コメント(0) - 2014年8月13日

素晴らしい。大好きな母親が癌に侵されてからの日常を綴った作品。途中、涙が滲む部分もあり、読んでいて深いため息をつく部分もあるが一気に読める。「鵺」と家族から呼ばれている父がこの小説をただの悲しい闘病記にさせていない。芥川賞候補作品。
★2 - コメント(0) - 2014年5月28日

母親が癌に冒されたことで、改めて家族や親戚のあり方が浮き彫りになる。昨年祖母が癌で亡くなったが、治療一つとっても電話ではなく、直接家族に面会して説明を、という場面はそう珍しいことではない。にも関わらず主人公は自分の都合で医師に一方的な態度を取る。はなから父親を家族の中から除外する態度を取る。父親だけが悪者になってるが、逆から見れば主人公や母親にもそういう態度を取られるだけの何某かの問題もあったのでは。父親だけが寂しい人なのではなく、父親をヌエとまで呼ぶ主人公含め家族全員が寂しい人たちだと感じた。
★6 - コメント(2) - 2014年5月18日

愛憎相半ば(もしくは「憎:愛=7:3」ぐらいか)な小谷野氏の父親に対する感情が生々しく描かれていて、胸焼けするような読後感が残りました。自分は母子家庭に育った身なので、父親というのは子供の頃の僅かな記憶と想像の中にしか存在しないものですが、もし小谷野氏の父親みたいな性格だったら、憎しみの眼を向けていたかもしれませんね…。 家族が人間に与えるものは愛情や温もり、安らぎのみに非ず。
★3 - コメント(0) - 2014年4月20日

手元の文學界にて。何の知識もなく読み始めたが親の闘病、親子の確執というテーマでつい読み進める。主人公の言動、あまりにも酷薄で、めちゃくちゃ性格が悪?と思ってたら、私小説だったのですね失礼。あぶなっかしさやばさが行間にあふれていました。こりゃー周りは大変だ、でもかしこい美人と結婚なされたのですね。 看取り、親子の確執テーマ、佐野さんの「シズコさん」は好印象だったのに。こちらはもう甘ったれてて情けなくて、というのは性差か。医療者への態度もひどすぎる
★4 - コメント(1) - 2014年1月14日

芥川賞候補だったんですね。 何となく 文章というか言い回しに違和感があって 感情移入できませんでした。
★2 - コメント(0) - 2013年10月30日

(図書館)
- コメント(0) - 2013年9月7日

非望や童貞放浪記で芥川賞候補になってほしかった。父親は好きだから作者に感情移入できない。
★3 - コメント(0) - 2013年5月8日

著者の母親の壮絶な闘病を、複雑な家族関係を絡めながら書いた私小説。母への愛と、父への憎との対比が凄まじく、自分だったらこの父に対してどう振る舞うだろうか、と考えながら読んだ。偏執的ともいえる文体は生理的に受け付けない人もいるだろうが、重くて苦しくて辛い小説が好きな人には本書は逸品と思われる。著者が書きたいことに対して、その執念を燃焼しきったという意味では、芥川賞候補に上がったのも頷ける。性や暴力の話だけが芥川賞だと思われている方には一読を奨める。No.876
★21 - コメント(2) - 2013年3月26日

正月、ちゃんと実家に帰ろう!(涙)──実の父親や横柄な医師、基本コミュニケーションがままならない人たちと意思疎通せねばならない、その気の重さの描写にすごく共感。永遠に分かり合えない関係はあるものだ。がん末期の母を見舞う行き帰りでどこで何を食べたとか、一見どうでもよい細かいことを淡々と描写する、そこも翻って悲しみと向き合う主人公の心情が表れている。心に大きな負担がかかっているときは、そういう細かいことをよく覚えていたりする。「母子寮前」に行ってみる、その情景が浮かんできた。素晴らしい私小説だ。
★3 - コメント(0) - 2012年12月18日

ああ、そう、って感じ。
★6 - コメント(2) - 2012年12月1日

緩やかに死へと傾斜していく妻を見ても現実を受け入れられない父親や、病院からしょっちゅう呼び出されて、母の病状に対する心労に加えて日常生活を送ることも困難になっていくことで次第に追い詰められていく主人公の姿が、精緻に描きこまれていてその逃げ場のない隙のなさに息苦しくなる。過酷な現実を映し出したラストシーンは気が滅入るが、同時に不思議なカタルシスがある。赤裸々とはこういうものを言うのならば、世の中にはそうしたものがあまりに少ない。
★4 - コメント(0) - 2012年8月8日

翻訳論文を読んでいるようで、なんとも陰鬱、まあ重苦しいですね。がん闘病はこういう気分もあるのでしょうが、却って快活とまではいえなくても比較的あっけらかんとした対処もあるのですよ。お褒めの方々もいるようですが、登場人物が頻繁に点滅する体裁・スタイルは現在も同じでちょっと気に入りませんが、著者の神経を病むような確執が垣間見えて納得しました。刺激がなく面白くないと芥川賞選考委員辞退されるのも理解できる小説でした。しかし病院で人が死ぬ場面の雰囲気は同じなんだなと感じた次第です。
★5 - コメント(2) - 2012年7月11日

母のがんを宣告されて、ただ悲しいだけではなく、意識は様々に流れる。 父がとても可哀想な存在でした。
★3 - コメント(0) - 2011年11月15日

読み終えるまで辛かった。著者が自らを「神経を病んでいる」としばしば説明する、その闇がこちらにまで迫ってくるよう。何でもない、昼食をとったラーメン屋までの道順が細かく書いてあるような一見無用なディテールがあるたびに、これは日記なのだと思わされる。父親と病院に対する不信・怒りがすごい。病院については、自分がこんな対応をされたら黙っていられないというもの。最後の母親の言葉もなあ……。どんな家庭にも何かあるものだろうとは思うけれど、しんどい。
★4 - コメント(0) - 2011年10月6日

ああ~陰気な小説で、読みすすめるのが辛いような。おかあさんが癌になるんだから陽気ではないけど、その時々の気持ちの揺れや苛立ち辛さやりきれなさなど事細かな描写に、著者や著者の母上にかなり同化して気持ちが伝染してしまった。(ちょっと団一雄「リツ子その愛その死」思い出した)気力のないときに読むのはやめたほうがいいかも。著者はかなり細かいところまで毎日の日記を書いているんだろうなぁ。かなり消耗した。しかしこれはけなしているのではないので念のため。
★4 - コメント(0) - 2011年7月4日

私小説と手記ってどう違うんだろう、そんなことを思いました。
★3 - コメント(0) - 2011年5月31日

装丁から、静謐な中にも穏やかさがある本を想像していましたが、病状の家族を看取る厳しい話だった。癌になった母への戸惑いや嘆きを等身大で描かれていて、そういう状況になったら自分はどうするかと考えてしまった。
★5 - コメント(0) - 2011年5月10日

とりあえず親孝行しようと思った。
★3 - コメント(0) - 2011年4月27日

小谷野さんが私小説を書くとこうなるのかと実感した。「私小説のすすめ」を読んだ後であり、装飾を排除し、母の病気、医師や親族との関係に神経をすり減らしてゆくさまを客観的かつ緻密に描くスタイルに納得。作中に出てくるリリー・フランキー「東京タワー」も母が癌で亡くなるまでの私小説だが、あの切なさとは別種の、家族が病院で最期を迎える現実に改めて目を開かされた思い。我父を「ヌエ」と呼ぶ程の不和は薄ら寒い。それ故に母を深く慕うのだが。「母子寮前」のバス停でのほんの少しだけ甘やかな願いに救われた。
★7 - コメント(0) - 2011年4月19日

母子寮前の 評価:84 感想・レビュー:52
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