太陽の棘(とげ)

太陽の棘(とげ)
あらすじ・内容
サンフランシスコにある医院のオフィスで、老精神科医は、壁に掛けられた穏やかな海の絵を見ながら、光と情熱にあふれた彼らとの美しき日々を懐かしく思い出していた……。
結婚を直前に控え、太平洋戦争終結直後の沖縄へ軍医として派遣された若き医師エド・ウィルソン。
幼いころから美術を愛し、自らも絵筆をとる心優しき男の赴任地での唯一の楽しみは、父にねだって赴任地に送ってもらった真っ赤なポンティアックを操り、同僚の友人たちと荒廃の地をドライブすること。
だが、ある日、エドは「美術の楽園」とでも言うべき、不思議な場所へと辿り着く。
そこで出会ったのは、セザンヌや、ゴーギャンのごとく、誇り高い沖縄の若き画家たちであった。
「互いに、巡り合うとは夢にも思っていなかった」その出会いは、彼らの運命を大きく変えていく。

太平洋戦争で地上戦が行われ、荒土と化した沖縄。首里城の北に存在した「ニシムイ美術村」そこでは、のちに沖縄画壇を代表することになる画家たちが、肖像画や風景画などを売って生計を立てながら、同時に独自の創作活動をしていた。その若手画家たちと、交流を深めていく、若き米軍軍医の目を通して描かれる、美しき芸術と友情の日々。史実をもとに描かれた沖縄とアメリカをつなぐ、海を越えた二枚の肖像画を巡る感動の物語。

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太陽の棘はこんな本です

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太陽の棘の感想・レビュー(1915)

太陽と棘の意味が分かったような気がした。終戦から何年もたち、日本に復帰してからも何年もたつのに、沖縄の置かれている状況は変わっていないように感じる。素朴な幼い感情だが、戦争は嫌だと痛感した。今なお、世界の中では起こっているが…勝者であれ敗者であれ、ものすごい傷跡を人々に残す。音楽であれ絵画であれ、人の癒しになり、希望も作り出すのに、殺し合いもする人間の愚かさ、矛盾を思う。
★6 - コメント(0) - 1月19日

芸術は、人をつなぐのですね。「-エド。この絵を、連れてってくれ。あんたと一緒に」 感動です。
★13 - コメント(0) - 1月18日

図書館本。早くもこれが今年一番の本と言えるのではないか。戦後3年たった沖縄の米軍基地へ赴任した精神科医エドと首里の丘の美術村の人々との交流。タイラ、メグミ、ヒガらとのやりとりは、特にヒガの故郷の糸満の付近の話には涙が止まらなかった。昨年夏に訪れた糸満の平和記念館での、またひめゆりの塔での光景が頭をよぎり、胸がつぶれそうだった。
★23 - コメント(0) - 1月16日

おもしろかった。感動で充たされて気持ちがいい。ニシムイなんて知らなかった。史実を元に書かれたなんて 驚いた。
★6 - コメント(0) - 1月14日

終戦直後の沖縄 米軍へ配属になった軍医エドワード。地元・沖縄の画家たちが集うニシムイ美術村と出会う。その村民とエドワードたち軍医との物語。戦争の痛みは沖縄にも米兵にも居残り その傷がまた新たな傷となり 別の歪みを生み 哀しみを作る。でも各々そこからまた生きなくてはならない。そんな時でもアートは双方の立ち位置を超えて深く心に投げかける力を持っていた。 本当はもっと もっと掘り下げて描かれるべき実話なんだろうけれど なんだか とっても サラさらっと綴られており読みやすくはあるけれど物足りなさは否めない。
★10 - コメント(0) - 1月10日

第二次世界大戦後すぐの沖縄の人々(絵を描く人々)と絵を愛するアメリカ軍の軍医さんを巡るアートを中心とした作品でした。沖縄の悲惨さをアメリカ側の視点、そこに根付かせる文化の難しさがひしひしと伝わって来ました。戦争は命だけでなく文化も奪う。文化や芸術と人間は切り離せない。でもこれは平和なくしては成り立たない・・そんな歯がゆさを感じました。平和程尊いものはないと思います。
★17 - コメント(0) - 1月9日

原田マハさんの小説を初めて読みました。心にすっと入ってくる、そして染み入る話でした。沖縄の太陽と空の下で描かれる絵画を見たくなりました。
★11 - コメント(0) - 1月8日

戦後の沖縄でのアメリカ人軍医と画家との交流。 アメリカ占領中に沖縄を訪れたことがあり、基地の中を覗いたり、兵士の行軍を見たりしていた。 こんな話が本当にあったとは。 原田マハは絵の話がからむと、面白い。
★12 - コメント(0) - 1月4日

「ニシムイ美術村」という場所が本当にあったとは全然知らなかった。最後の参考文献の多さにもしっかりと調べたうえで描かれた物語であることを感じた。
★15 - コメント(0) - 1月4日

戦後の沖縄にいるようでした。アメリカの軍医と沖縄の画家。支配する側とされる側の立場でありながら、「美術」という芸術への想いが絆を生んでいくのに心打たれました。一見相容れない関係でも愛するものが同じであれば通じあうことができる。生きるだけでも大変な時代に、絵への強い情熱で結ばれていく様子の描き方の圧倒的な力の前にただ佇むしかできません。最後に見せる光の棘が物語の全ての熱量を解き放っているように感じました。
★146 - コメント(0) - 1月1日

ニシムイアート、そんな美術があったことを知らなかった。沖縄は好きで何度も足を運んだが、全く気がつかなかった。 今でさえ、沖縄の人は明るく呑気なイメージがあるが(沖縄の人、勝手なこと言ってごめんなさい)、過去の大戦を間近で経験し、その後も米軍との距離感に悩み続ける歴史を経て、なおかつ明るく暮らそうという、何か達観した感覚があるのかも。 原田マハさんの美術と沖縄に対する愛情がとても溢れる作品でした。ニシムイアートをいつか間近で観てみたいですね。
★3 - コメント(0) - 2016年12月28日

最後の結末はせつなかった(T_T) あれから再会出来なかったのでしょうね❗ 戦争は負けた方も勝った方も傷痕は残る。沖縄の傷痕は、広島の原爆の傷痕とはまた違ったものだと感じました。沖縄の若者の生きる為に生きる。好きなことをやる姿が感動的です。マハさんの本は疲れますね
★12 - コメント(0) - 2016年12月27日

戦後の沖縄でのアメリカの軍医と沖縄の画家の話。この小説が素晴らしいと思ったのは「美術の力」を感じさせてくれた所だ。アメリカ人と沖縄人にたったひとつの共通してた美術を愛する気持ち。相容れない人間が美術を通してここまで心を通わす事ができる。全て無くした人間が光を感じていられる。昨今でも報道されている数々の沖縄の問題。アメリカ人と沖縄人、そして日本人が数々の問題を超え分かり合える日が来ることを願うと同時に、その2つを繋ぐ力が美術に少なからずある事を僕は信じています。
★16 - コメント(0) - 2016年12月27日

気がついたら私も60年以上前の戦後の沖縄にいた。支配する側とされる側の、心理描写や行動が胸に迫ってくる。切ない話だけれど、希望も散りばめられていて良かった!全て読み終えて、冒頭の10ページを読み返してみると涙が込み上げてくる。今年は原田マハさんに泣かされっぱなしだ。
★15 - コメント(0) - 2016年12月26日

米軍のスタインバーグ医師と玉那覇正吉氏との交流(実話)に基づくお話とのこと。日本でもアメリカでもない戦後の沖縄で芸能に優れた沖縄人が築いたアートコミュニティー。日々生きていくだけでも大変な中、絵を描く情熱をもつ芸術家が迸るように作品を生み出していく。それを大半の軍人は国への土産物として買うが、絵心のあるエドはその情熱に大いに共感してコミュニティーと交流する。一緒にスケッチに出かけたり、モデルになったり、と、美しく穏やかな時間が流れていく。ラスト、船上から見た「光」をエドは一生忘れないだろう。
★11 - コメント(0) - 2016年12月24日

戦後の沖縄を舞台に米軍医師と日本人画家の絆、最後は感動しましたが全体的に現実性が感じられず入りこめなかった。
★9 - コメント(0) - 2016年12月21日

爽やかな本。劇的に良い、とは思いませんが、素敵な本だとは思います。
★8 - コメント(0) - 2016年12月21日

太平洋戦争終戦直後、沖縄の米軍基地の精神科医として赴任したエド。真っ赤なオープンカーに乗って島を探索しているうちに迷い込んだ先が、ニシムイ美術村。敗戦で何もかもがない時に、美術を愛するうちなんちゅ・タイラに出会う。彼らのひたすら絵に打ち込む姿に、絵心のあるエドは引きつけられ、休みの度に、村に出かけ彼らと友情が芽生える。様々な事件が彼らの周りに起き、傷害事件がもとでエドは強制帰国。彼が帰国する船から見たもの。それは、彼がタイラ達に送った鏡で作った太陽の反射光だった。落涙の場面だ!今年の自己読後の最高傑作!
★14 - コメント(0) - 2016年12月21日

日本でもなくアメリカでもない、複雑な立ち位置である終戦後の沖縄。その沖縄で、芸術を通し、結ばれていく絆。この作品に出会えて良かった。じんわりと感動した。「生きるために、描く」ニシムイの画家達の情熱が、ひしひしとリアルに伝わってくる。★★★★☆
★40 - コメント(0) - 2016年12月21日

「絵の窓から吹いてくる風は少し湿気っていて生暖かい」この街の海と繋がるあの島。軍服の半袖からむき出しの腕にちりちりと噛み付く太陽の熱。懐かしい、小さな棘が疼くようだ。かつては画家を目指したエドの若き医師としての沖縄での日々。「あんたはおれたちが信じているものを侮辱した」沖縄の画家との出会い、アートと繋がる。男同士の友情が熱い。そしてエドのこの世界にたったひとつの傑作が現在の彼の診察室に自画像が飾ってあるのは患者にとってやや落ち着かない気もするけど大切な思い出。最後の鏡には感動しました。
★25 - コメント(0) - 2016年12月20日

マハさんッ !! アートが絡むと、ホンマすべらんなぁ~ッ !!! って、思ったお話 。。。
★18 - コメント(0) - 2016年12月20日

戦後間もない頃のまだ返還前の沖縄を舞台にした画家と米軍軍医との友情の話。淡々とストーリーが進んでいくが、焦土と化した沖縄に画家たちが集う美術村が実在したと思うと驚くべき話だった。絵画には一切興味が無いが原田マハさんのアートをテーマにした話はどれも楽しめる。沖縄基地問題も解決しない現在、70年も前からこんな人たちがいろいろな意味で戦っていたと思うと心が痛む。読後、ニシムイで検索したら例の肖像画のモチーフになった絵を見て改めて感動した。
★117 - コメント(4) - 2016年12月18日

連続でマハさん読んだせいかちょっとスローダウン。
★8 - コメント(0) - 2016年12月17日

沖縄米軍の軍医として派遣されたエド・ウィルソンは、ニシムイ美術村という地で沖縄の画家タイラたちと出会う。スタンレー・スタインバーグさんと玉那覇正吉さんがモデル。大戦の傷跡と美術への激しい情熱、エドとタイラたちとの友情が心に刺さる。マハさんの情熱も伝わってくる。
★14 - コメント(0) - 2016年12月17日

戦後間もない沖縄の一部分だろうがとても見にしみた。大好きな沖縄の芸術がこんな形で守られてきたんだなあと思い知らされた。もう少し早く読みたかった。そうしたらきっと沖縄に行って美術館で絵が見たかった。
★7 - コメント(0) - 2016年12月13日

★★★★★戦後間も無い沖縄で、従軍精神科医エドとニシムイ美術村の画家たちの友情の物語。生きるために描き、描くために生きる。何もなくとも、創り、歌い、踊る。底知れぬ悲しみを腹の底に沈めて光を描く画家と、正面から闇を描く画家。どちらも強く、がむしゃらで、ひたすらに美しい。偉大な画家たちの存在を知ることができてよかった。
★14 - コメント(0) - 2016年12月13日

暗い、戦争直後の沖縄の悲惨な風景が苦しかったが、物語が進むにつれ、アートを介して通じ合った「友人」との心のつながりが美しく描かれていく。長い人生の中のほんの数年、近くの場所で過ごした相手も、忘れられないような「友」となる。アートの力は絶大。美しいストーリーでした。
★22 - コメント(0) - 2016年12月11日

すごく心に響いてうまく言葉にできない。沖縄の抱える痛みや強さ。
★2 - コメント(0) - 2016年12月11日

謝辞でニシムイ美術村の存在を知り驚き。精神科医エドが沖縄赴任で知り合ったニシムイのタイラ、メグミ、ヒガとの交流が画家としての国を超えた意識でつながっていく。みんないい人。でもヒル少佐がそれを破壊し、エンドにつなげた。沖縄の位置づけ、強さ、その人柄等見事に描かれ、独立した琉球王国の自覚を感じることができた。マハ様しかこれは書けないし、実際にはスタインバーグ氏と正吉さんの実話と聞く。大空をキャンバスにしたい、とのフレーズには正直驚いたし、久々にやはりマハ様はいい、特に沖縄、美術を絡めるとそれは最強とも感じた。
★32 - コメント(0) - 2016年12月11日

自由も幸福も手に入れるのが難しい戦後という過酷な時代。アメリカと沖縄を結ぶものなんて、ないに等しい。それを覆す感動の物語があった。人は、どんなに絶望を味わっても希望を見出す力があって、幸福になろうとすることができる。だから私は、今ここにこうして生かされていることに、感謝することができる。残酷な運命を背負ってくれた先人のためにも、人生を大切にすごそう。
★27 - コメント(0) - 2016年12月10日

★2 - コメント(0) - 2016年12月10日

大好きな作家さんだからこそ、敢えて言ってしまうのだけれど、私は個人的にこの作品入り込めなかった。内容は素晴らしいと思う。歴史的に芸術の情熱と素晴らしさは感じられた。しかしながら私が著者へ強烈な期待を持ちすぎたせいか、率直に物語に対して白々しくさえ思ってしまった 。その一番の原因は文章が主人公アメリカ人の一人称であることに尽きると思う(まるでアメリカが制作する太平洋戦争の映画みたいな)。これが少なくとも三人称だったら、ましてタイラの一人称であればもっと壮絶で生々しい芸術の物語が炙り出されるのではないのか?
★14 - コメント(0) - 2016年12月8日

ニシムイの画家たち。 戦争を乗り越え、苦悩や悲しみを乗り越え、ようやくアートと向き合える時代が来た。しかし生きるためには売れる絵を描かないといけない。生きるために描く。描くために生きる。アートこそ生きる源。 画家たちの強い心に感銘を受けた。 エドとタイラの心のつながりが切ない。
★17 - コメント(0) - 2016年12月8日

戦火の地獄を知らない私には決して出せない色。彼らの瞳に映る、海の青、森の緑、夕日の橙。私とは何もかもが違って見えるだろう。生と死の間に身を置き、哀しみを知っている人が遺した作品全てが芸術なのだろう。私も絵を描くが何もかも揃い過ぎていて、人生を懸けて描きたい海の青を、知らない。芸術家達の情熱が眩し過ぎて胸に刺さり痛かった。
★61 - コメント(0) - 2016年12月7日

戦後間もない沖縄で、若き米国従軍医(精神科医)エドワードは「ニシムイ・アート・ヴィレッジ」の画家たちと運命的に出会う。画家たちは皆、描く為に生き、生きる為に描いていた。 その情熱とひたむきさに心打たれる思いがしました。本来であれば、そこに友情は芽生えなかったのかもしれないけれど、アートを愛する心によって、強い絆で結ばれた人々。エドワードとタイラのモデルとなった人物が実在するようで、実話を元に作られた心温まるお話でした。
★29 - コメント(0) - 2016年12月5日

淡々とした内容ではあったが面白く読ませてもらいました これまで読んだ原田マハさんの作品は優しいキャラが多くほっこりする感じ 今度は違う感じの作品も読んでみたいですな
★11 - コメント(0) - 2016年12月4日

切なかった…マハ作品12作目。
★5 - コメント(0) - 2016年12月4日

戦争は全ての人の心に大きな傷をつけるまさに棘のように。第二次大戦後沖縄に赴任した精神科医が地元の芸術家たちとの交流を通してそのキズの大きさを認識し、確認しあう、しかしその先にある希望は棘を抜き優しくする。これまで読んだ原田さんの作品は明るいものが多かったが事実をもとに書かれた作品は戦後の沖縄の人々の傷に改めて触れた感がある。自画像を描いてみようかな・・・
★17 - コメント(2) - 2016年12月4日

絵だったり音楽だったり 心打つものを共有できれば 戦争は無くなるのかな
★10 - コメント(0) - 2016年12月2日

図書館本。読了後、表紙の肖像画と自画像を改めてみると、そこに込められたたくさんのものーー友情、痛み、青春、苦しみ、光、人生、が一層力強く迫ってきた。「生きる」ということに誰よりも向き合っているニシムイの人々。彼らの絵がみてみたい。『太陽の棘』という題がすごく好きだけど、"UNDER THE SUN AND STARS" という副題(?)もまた素敵。タイラが車の中から見上げた大きな空とエドが絵を掲げた夜空を思い出した。「ーー大切な痛みなんだ。しばらくは刺さったままの、青春の棘さ。」(187)
★12 - コメント(2) - 2016年12月1日

太陽の棘の 評価:100 感想・レビュー:992
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