冬の光

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冬の光の感想・レビュー(426)

康宏の紘子への思いがいまひとつ理解できず。巡礼中の梨緒とのことも、結局次女の想像どおりだったんじゃん、と嫌悪感を覚えた。しかし最後の最後、康宏は絶望していたわけじゃなかったんだ…と思えたはいいが、それなのにあんな結果になってしまうのはなんだか余計にやりきれないような。でも次女には救いになったのかな。
★2 - コメント(0) - 3月18日

父が介護、震災のボランティアの後四国巡礼の旅に出て自殺、二女が父の後を辿る。 学生運動の同士、純粋が故のトラブルメーカーとの長年の不倫、父の視点と娘から見た家族、人生が一杯詰まっていて、母親の気持ちも共感できるし、流されてしまう父の弱さも分からなくはなくてすっかり填まりました。 父も家族の思い出の場所を写真に納めたかったのだと分かり、ラストは少し救われました。
★11 - コメント(0) - 3月17日

男が冬の海で見つけた光は家族再生のきっかけになるはずだったのに、男は死んでしまった。確かに家族崩壊の原因は男の浮気にある。男と女の間には友情や同志の情は生まれない物で、許されもしない物なのか?それにしても相手の女の思考、行動には同意出来ない。幾ら正義を大上段に振りかぶっても、正論を唱えても事態は好転しない。また当初の味方も離散していくのは経験上学んだはず。また、男の妻と長女も突き詰めれば女と同じ。男を許さず追いつめる様は嫌悪感さえ覚える。これは同じ男としての私の甘えかも知れないが・・・辛い物語だった。
★11 - コメント(0) - 3月12日

還暦を過ぎた男性目線とその娘の目線で進行する物語。男性の思考や行動はともすれば胸くその悪くなる自己中なもので、苦悩や煩悶も身勝手に過ぎないが、それをぎりぎり小説として成立させている。ということで、ぎりぎり胸くそ悪くならないで留まっている物語が、終盤にがらりと趣を変え、綺麗に昇華した。こういうラストがまっているので、読書は止められない。
★2 - コメント(0) - 3月9日

なんだか哀しい物語でした。どうしても家族目線で読んでしまいそうでしたが、一人の男の人生が重く感じられました。自殺ではなく事故だったと最後にわかって少しだけほっとしました。
★2 - コメント(0) - 2月28日

腐れ縁、とはこのことか。康宏にとって紘子は運命の女というより腐れ縁で離れられない存在だった。彼女を亡くしてからも、その面影に囚われて梨緒を拾ってしまうくらいに。以前「ダメンズウォーカー」という言葉があったけど、まさにその男性版。篠田氏の「これでもか」というほどリアルな筆致で康宏とその娘の碧、それぞれの視点で語られる事実。
★7 - コメント(0) - 2月25日

時系列のトリックがある映画っぽい構成の小説。また映画だと途中で視点が変わってこれ語ってるの誰なんだろうとなるところ、すんなり入れ替わるのは小説ならではの良さ。家族目線だと主人公の康宏はずっと裏切っていたように思えるけれど、康宏の感情を追いかけて行くと意外と家族は大事にしているようにも思える。正論を振りかざす紘子にうへぇと思いつつ、最後まで読むと主要人物全員に救いがありホッとする。
★1 - コメント(0) - 2月20日

主人公が代わって事件?を語るのは面白いけれど。おじさん目線には同意できないんだな。妻や娘の気持ちは理解できても。梨緒のエピソードがなければ、爽やかな読後感を得られたと思う。
★1 - コメント(0) - 2月3日

娘視点でみると康宏の紘子やりをとの関係は分からなく許しがたいけど、康宏視点でみると流されながらも生きてきた人生、すんなりと受け入れられる。裏切りや誤解を与えながらも康宏の胸の底には家族への愛があった。
★16 - コメント(0) - 1月26日

何かに取り憑かれたような人生!複雑な気分のまま読み終える
★2 - コメント(0) - 1月25日

さすが篠田さんだなぁ。と感じる内容。人生に正解はないし、自分の生き方を他人に左右されることもない。上手いこと、プラスとマイナスが惹き付けられグルグル回る人生。命ある限り私らしく生きたいなぁ。
★66 - コメント(0) - 1月16日

いろいろ重いテーマなんだけど、1日で読み切ってしまう読み応えというか、父親の一生を追う旅がやめられなかった。登場人物の生き方、特に父親と紘子の生き方を見ながら、何が正しいとかないし、もう本人がどう感じるかしかないのかなとも思った。たくさんのことを考えて感想にまとめるのが難しい。康宏のこれからのことを思うと残念だ。きっとこれまでよりもっといい余生が待っていただろうに。
★29 - コメント(0) - 1月12日

父と娘それぞれの思いが交錯する。意思が弱い父と、どうしようもないと思いつつも父の足跡を追う娘…なかなか読み応えがあった。りをの存在が謎だが、父は人生に満足できたように感じた。
★4 - コメント(0) - 2016年12月2日

☆☆☆☆
★4 - コメント(0) - 2016年11月30日

なんだかんだでもっともらしい理由を付けつつ、出世欲だの色欲だのに流されまくる意志が弱すぎるオッサンと、「あたしはこう思うの!あたしは!」っていうのを聞いてもらって育ち、そのままのテンションで自分を突き通したオバサン、どっちも正直気持ち悪い。けれども、その弱さや気持ち悪さが自分のどこかにもあるのかもという落ち着かない気持ちでの読了。そういう気持ちにさせる真に迫る筆力のすごさよ。
★6 - コメント(0) - 2016年11月30日

やっぱり面白かった。前に読んだ時とは自分の状況が激変しているせいか、ボランティアとかお遍路とか、やってみようかなあ、とか思ってしまった。りをとのやり取り、描写が今回は鼻についた。
★6 - コメント(0) - 2016年11月8日

家庭は妻に任せ出世を目指す。学生運動時の恋人との縁が続く。家族に知られ、別居状態になり、妻は孫育て、自分は実父の介護。その後震災のボランティア、四国遍路。そして、帰りのフェリーで行方不明となる。家族の在り方、独善的な恋人との関係には、その時の世相が見える。共に暮らしても、夫と妻は見ているものが全く違う。定年後、子供を巣立たせて後、心に開いた穴。あまりにも多くのことが詰め込まれ、どこへ向かうのかわからない。でも、それこそが人生なのだと思う。嫌悪を感じる部分もあったが、左舷から見える冬の光に静かに感動する。
★53 - コメント(0) - 2016年10月2日

何とも言えない余韻が残る。四国巡礼後フェリーから転落死した父の足跡を辿る次女。自殺の真意は?父と娘の目線で書かれ、次第に父親の人となりが浮かび上がる。想う人と別れ、妻としては申し分のない女性と結婚し家庭を持ちつつ、かつての恋人と再会し惹かれてしまうしょうもない男と言ってしまえばそれまでななのだが…。自分も人生後半という歳になると、人生試行錯誤、正しい事だけして生きられないよね、という気持ちもある。私が人生を終える時、何を思うのかな?
★43 - コメント(0) - 2016年9月24日

★★★
★5 - コメント(0) - 2016年9月22日

私はハッピーエンドの小説が好きです。この作品もある意味ハッピーエンドです。最初はただの身勝手に感じた康宏も紘子もその時その時を真剣に生きていたと思います。紘子の生き方は端から見ていると息苦しく感じますが、最期に救われました。碧に父の思いが届いて良かったです。
★5 - コメント(0) - 2016年9月3日

こう言っては作者に失礼だが、思いの外の大作で十分楽しめた。ラストの盛り上がりとタイトルの意味を知った時にはググッと来たが、しかし、康宏さん、あんたも意志の弱い男だねえ、私と同じで(笑)その人間らしさに共感したよ。企業戦士の定年とか、孫とか、もう少し先の話だけど、他人事とは思えない。かつての恋人とか、家族とか、被災者とか、色々考えて、あがいて、行き着いた先が暗い海なんて情けなさすぎるよ。女性からすると、男ってまったく!とお叱りを受けるでしょうが。まるで少し先の自分を見るみたい。良かったです。
★24 - コメント(0) - 2016年9月1日

一流大学を卒業し一流企業に勤め家族にも恵まれた男は、家族を裏切り続ける。父を看取り、東日本大震災のボランティアを経て、お遍路に行った男が最後に見たものは、家族と楽しく過ごしたクリスマスの思い出だった。いくつになっても青い紘子に嫌悪を感じ、優しくしっかり者の妻を大事に思っていても、再会すると紘子と関係を持ってしまう。お遍路の途中で出会った女性と死んでしまおうかと言ったりしても、家族や孫にお土産を買って帰ろうとする。なんだか言動が矛盾だらけな主人公なんだけど、人間の行動なんて矛盾だらけなんだろうな。
★26 - コメント(0) - 2016年8月27日

ERI
自殺した父親の軌跡を追う次女 父親が最後に撮りたかった風景は… 自分も歳を取って人生を振り返る時がある 康宏には家族に囲まれた平凡な温かい暮らしをして欲しかった これからが本当の余生だったのに (作者の篠田節子氏は45歳で亡くなった夫と同じ1955年生まれ)
★4 - コメント(0) - 2016年8月24日

自殺をしたらしい父と、その足跡を追って旅する娘。組織と個人、フェニミズムや宗教施設について、怜悧で皮肉な視点で描かれていて、さすが篠田作品です。でも、碧が冬の光に辿り着いた時点で涙腺決壊しました。これまでの作品と較べて、登場人物に対して格段に温かな眼差しが注がれているように感じました。
★8 - コメント(0) - 2016年8月18日

ラストのじわじわ感がたまらなかったです。本当に抽斗が多い篠田節子さんだ。☆☆☆☆
★4 - コメント(0) - 2016年8月18日

宗教をテーマにした壮大な作品を、数多く発表してきた篠田節子さんが、東日本大震災と四国八十八ケ所霊場巡り、学生運動からジェンダー、不倫、家族をテーマにしたらこうなった、という作品。自殺した父の足跡を辿る娘と、その死の真相。こんな娘がいるというだけで、この父は幸せだと思う。
★7 - コメント(0) - 2016年8月17日

ずっしりと篠田さん作品。 康宏の生き方は全く理解できず妻美枝子に同情しかない。 笹岡紘子の事が忘れられないのなら家庭を持つべきではなかった。
★39 - コメント(0) - 2016年7月28日

紘子に翻弄され優柔不断で家庭を顧みなかった生き方は情けない。けれど四国遍路を終え家族との幸せがかけがいのないものに気づき帰途につく途中命を落としてしまう。家族には誤解と憎しみしか残さなかった康宏。次女は父の最後の足跡をたどりやっと真実を知る。考え方のすれ違いがこんなにも不幸な結末に。切ない物語ではあるけれど篠田さん得意のブラックユーモアかな…
★27 - コメント(0) - 2016年7月21日

んー。ずるい男だな、と。奥様が気の毒でならない。普通の幸せと普通でない女に恋した幸せとどっちももらい実質失うものが何もない旦那を憎んでも仕方ないと思う。魂の一部とまで思うなら結婚せず孤高を同じく貫けと思うんだよね。なのにふらふら。
★4 - コメント(0) - 2016年7月20日

康宏とはほぼ同年代。自分史と重ねながら読んだ。紘子のあまりにもまっすぐな生き方は作り物の匂いがするが、康宏の行き様は自然体、必然としか言いようがない。私が彼であっても、全て同じようにしたと思う。パラレルワールド上のもう一つの自分史を読んだみたいだ。
★4 - コメント(0) - 2016年7月17日

感想:★★★★★  久々に読む篠田センセの作品。  テーマ的には誰が読んでも人生の真実みたいなところに落ち着くと思います。  冒頭の客観目線による主人公の話から、主人公の主体目線の話に移行していきます。  元々懐いているポリシーに反しても社会的に順応していく生き方と、社会に順応はできないが自らのポリシーを貫く生き方・・・  最終的に年齢を重ねた時に、それぞれの生き方をしたものに何が残るのか・・・  年齢的にもそうなのですが、自分自身に重ね合わせると考えさせられる部分が多かったです。 
★17 - コメント(1) - 2016年6月30日

四国遍路。長年家族を裏切り続けていた父が旅の終わりに冬の海に身を投げたのはなぜなのか──康宏がナントで再会した紘子は不穏で強烈な輝きをまとっていた。当時の熱く湿ったエロスが蘇り、戦慄とも快感ともつかない興奮を覚えた。不実な男と妥協を知らない女のリスキーな関係。企業戦士の看板をはぎ取られた時、襲ってくる虚無感をどう飼い慣らすのか。恵まれた人間の贅沢な空洞だとわかっている。だが、人は心で生きている。心が定まらなければれば邸宅の中も灰色にしか見えない。康宏がフェリーから最期に見たものは、かつて見た冬の光だった。
★109 - コメント(1) - 2016年6月28日

一筋縄ではいかぬ人間の感情。妻の立場からは辛い、夫と学生時代の恋人との関係。一方、二人の惹かれあう気持ちが理解できてしまうような気も。原医師のバラモン教の話が興味深い。
★5 - コメント(0) - 2016年6月25日

冬の光というタイトルが、読み終えた瞬間になるほど思えるのだが、そのあまりに美談的幕切れに惑わされてはいけない。この小説を読んだ人の感想を見ると、主要登場人物の二人に否定的意見が散見されるのだが、それこそ作者の仕掛けたこの小説の肝なのは間違いない。と同時に注意深く読めば、そんな感想を持たない仕掛けもできている。それにしても、青白いという言葉が良く使われるので、何となくナボコフの青白い炎を思いだすのだが、あれとはほとんど関係ない。ただ装丁が青白い海と空なので、そのあたり何か関係あるのですかね。
★3 - コメント(0) - 2016年6月19日

★★★★☆父親の自殺の真相を巡る物語。その真相が悲惨な感じがしなくて、死は悲しい事ではあるけれども、なんだか変ですが暖かい気持ちになりました。
★3 - コメント(0) - 2016年6月18日

康宏について少しも理解できなかった。若い頃から頑なで他者の考えを受け入れられない傲慢な紘子とウダウダ理由を付けてズルズル長年付き合ってきた事実は、良妻賢母で普通の価値観を持つ美枝子には裏切り行為としか思えないのは当たり前。娘に絶望されて当たり前。土下座させられるのも当たり前。強烈左翼の紘子も、メンヘラ梨緒も嫌な女だ。梨緒と関係を持った所は嫌悪感しかなかった。
★8 - コメント(0) - 2016年6月17日

幸せな家庭がありながら、なぜ学生時代の恋人にいつまでも引きずられるのか。家庭は崩壊する。父親の介護や東日本大震災のボランティアに没頭。やり終えた後に四国巡礼に旅立ち、その帰路フェリーで飛び込み自殺。家族を裏切り続けた行動に妻と長女の心は冷え切っているが、次女は父の最後の足跡をたどる四国に向かうが疑問は解けない。しかし、ある時大量のいわしが父宛に届きお礼の電話をかけると、自殺はありえないと言い、最後の様子を知る。家族に土産を買い、家族の思い出の地をカメラに収めようとして転落したであろう様子。何ともせつない。
★5 - コメント(0) - 2016年6月15日

これからどう生きていきたいか?考えることがある。そんな疑問に答えをくれた本でした。
★3 - コメント(0) - 2016年6月11日

泰宏さんは莉緒に紘子の面影を見たのでしょうか?危うい女性を放っておけない優柔不断な人ですね。家族は目の前にある結果でしか判断出来ないから、冷たくされるのは仕方ないですね。自殺より事故のほうが家族にはお父さんとして受け入れられる日が来るかな⁉︎
★14 - コメント(0) - 2016年6月2日

人間なんて、結局は自分以外の誰かに100%理解されるということはないのではと思う。仕事であまり家庭を顧みなかった父は、女性関係で母に愛想を尽かされていた。葬式でさえ世間体だけで出ていたようなありさまで。そんな父の自死直前に行った四国巡礼をなぞる娘。父の本当の気持ちは理解できなかったとしても、最期の瞬間を知る手掛かりにはなったのだろう。
★9 - コメント(0) - 2016年6月1日

冬の光の 評価:64 感想・レビュー:197
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