武満徹・音楽創造への旅

武満徹・音楽創造への旅
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武満徹・音楽創造への旅の感想・レビュー(39)

稀代のインタヴュアー立花隆を得て創作の秘密や交友関係を率直に明かす武満の語り口に引き込まれる。楽譜にほとんど指定を書かず楽器すら指定しないバッハを、細かく指定せずにいられない自らと引き比べて、多様な解釈の演奏にも関わらずゆるぎないバッハの音楽への自信に対する嫉妬を隠さない。バッハと異なり同時代人と共有するエクリチュールなしに孤独に自らの音を耕した武満は、しかしつねに特定の「だれか」のために音楽を書いた。個人的でありながら他者とのかかわりのなかで生まれる音楽であるゆえに、多くの演奏家から愛されたのだろう。
★18 - コメント(1) - 2016年12月21日

2016.12.21(2016.12.28)(つづき12)立花隆著1992.06-1998.05。 (P042上)  うまい手を見つけた。  紙の楽器、ピアノの鍵盤を作って、ポケットに入れて持ち歩く。  正確に鍵盤を弾きました。  長いこと弾いていました、それを。  物言わぬ鍵盤からは、ずっと音が鳴っていたと思います。  路の周りの家からはピアノの音が聞こえてきます。  「5分でも、10分でもいいから、弾かせてください」  1時間になることも。  どこの家からも断られたことはありませんでした。 
★43 - コメント(2) - 2016年12月21日

◎武満と同年代の作曲家には音楽大学で学んだような人より独学で学んだ人たちが多かったんだなぁ。その中でも武満は天才!今年のベスト
- コメント(0) - 2016年12月6日

2016.12.02(2016.11.28)(つづき11)立花隆著1992.06-1998.05。 (P041上)  あの頃、社会主義リアリズム音楽、もてはやされる。  ソ連の音楽で、「森の歌」、ああいうのは大嫌い。  終戦直後、文化芸能、あらゆる領域で共産党の影響が強まり芸術的価値が政治的尺度で評価され、平然とされる。  横須賀線で偶然東京交響楽団指揮者上田仁氏、「きみんちも、金持ち?」  「いえ、貧乏」で、ピアノもない。  音楽家、難しい。  そうなんです。  ピアノに触れてみたかった、
★49 - コメント(0) - 2016年12月2日

実は武満徹の音楽は私にはてんでわからない‥。だけど、この本で武満徹という天才が語る事はよくわかる。
- コメント(0) - 2016年11月24日

立花隆が書いた武満徹の評伝なんて、面白くないはずがない! 確かにとっても面白いんだよ、後半までは…。立花隆が本人やさまざまな関係者からインタビューを重ね、いかにして武満徹は稀代の作曲家になったのかを掘り下げていく、評伝の醍醐味を思う存分堪能させてくれるこの本。でも、武満徹が死ぬことによって、後半から急激に失速する。この本からは、本人からとことんまで話を聞いた上でしか書けない立花隆の限界が見い出せるのかもしれない。立花隆としては不本意だったんだろうな〜。だから20年お蔵入り。でも、面白いですよ、後半までは。
★17 - コメント(0) - 2016年10月27日

2016.10.17(2016.10.28)(つづき10)立花隆著1992.06-1998.05。 (P039下)  学校へは行きたくないが、ピアノを弾きたいから行く、という話になる。  ピアノがないと作曲にならない。  悪友が、カギ壊し、ピアノを弾く、直される、いたちごっこ。  社会運動、共産党は私にかっことした主義があってのことではなかった。  僕は読書は早熟だった。  資本論だったか、なんだったか買ってすでに読んでいた。  ゴンチャロフ『オブローモフ』等。  それはまた驚くべき小学生。 
★61 - コメント(1) - 2016年10月17日

間違いなく今年最高の読書体験になったと思う。ベースは立花隆によるインタビューだが、武満徹の様々な対談や著作からの引用もあり、武満徹の人物や創作の背景に迫っている。さらにメシアンやジョン・ケージなどとの交流も描かれているので、世界の現代音楽史を俯瞰することにもなります。武満徹好きには絶対おすすめの1冊です。ただし本著は2段組781ページの大作なので読み通すには相当の覚悟が要りますが、内容に引きずられて案外早く読了できました。
★2 - コメント(0) - 2016年10月10日

武満徹の音楽で知っているのは、琵琶を用いた音色が不穏な空気と緊張感をもたらす『切腹』の映画くらいである。そんな知識しかないまま400頁まで読み進め、さて、残り400頁をこのまま読み進めるべきかどうか迷い、結局パラパラと拾い読みをして、本を置くことにした。最初は人物本位の興味から読んでいたが、途中から音楽創造の深みにはまって読む気力を失った。約800頁、それも2段組みの文字がびっしり詰まっている。立花隆が武満にロングイタンタビューし、いろいろな資料を駆使して音楽創造に迫っているが、武満音楽に深い関心をもつ者
★70 - コメント(1) - 2016年8月9日

2016.08.06(2016.09.28)(つづき)立花隆著1992.06-1998.05。 (P035下)  戦争が終わって学校へ。  私は若く、知識に飢えていた。  大きな期待で戻ったものの、先生のいうことといえば、「闇米の伝手はないか・・・」  面白いものが多くて、ニヒルにあっている暇がなかった。  その時の西洋音楽体験。  ドビッシー、とか、セザール・フランクのフランス近代ものがよかった。  セザール『プレリュード・コラールとフーガ』には宗教的感動を受けた。 
★48 - コメント(1) - 2016年8月6日

2016.07.08(2016.08.28)(つづき)立花隆著1992.06-1998.05。 (P033下)  食糧を奪いに来る集団もある。  リグレーの中印が無、中印が無、チュウインガムはその何十倍もおいしかった。  負けてもしょうがねえや、と話した。  東京に戻ると、また本郷の伯母の家。  3/10、大空襲、実際は、3/09夜から。  江戸川乱歩、『蜘蛛男』を取りに戻ったが、それどころではなかった。  1974、武満徹はNHK大型ドキュメント番組、『未来への遺産』の音楽を担当した。 
★50 - コメント(1) - 2016年7月8日

「9浅香夫人との結婚」まで(~163頁)とあとがきを読んで読了。92~98年の「文學界」ロングインタビューをもとに再構成し20年の時を経て出版されたもの。大著であり、濃密であり、今の状況ではとても読み尽くすことは無理なので、無念のリタイア。立花隆先生の著書はかなり読んできましたが、これは音楽には全く素人の私でも知的好奇心を十分満足させられる「著者(五本の指に入る)畢生の大作」であり、(来るべき時に)もっと時間をとってじっくり読みたいと思います。最後に一言。立花さん、O.Mさんとの約束果たせてよかったですね
★8 - コメント(2) - 2016年7月3日

立花隆の本はどうしても最後のほうは流し読みになってしまう。なぜかというと、時間が前後したり、同じ話が繰り返されたり、ほかの本からの引用がすごく多かったりするからだ。内容はどこをとっても面白いのだが、テーマごとに分冊するとか、もっと編集して読みやすく整理するとか、やり方を変えた方が絶対いいと思う。本書は武満徹の生涯をロングインタビューをもとに音楽的な面を中心に描いたルポ。興味深い内容でいっぱいなのだが、ほんと、頼むからもうすこし読みやすく!でないと売れないよ!値段も高すぎるし!!!
★3 - コメント(0) - 2016年6月21日

2016.06.03(2016.07.28)(つづき)立花隆著1992.06-1998.05。 06/03  (P030上)  そのうたは、わたしにとってひとつの決定的なであいとなりました。  それを記すことはおそらく不可能です、意識してきこうとしたのではないが、静かにおおきなながれのように、私のにくたいへそそがれたのです。大河からわかれた支流のように、そそがれる水に身がひたされて、世界の全体というものを感じたのです。 私は他者というものを感じたのです。 
★46 - コメント(1) - 2016年6月3日

2016.05.18(2016.06.28)(つづき)立花隆著。 05/15  (P028上)  予科練、落ちた、勤労動員、芝浦→埼玉児玉→飯能、この飯能で決定的な音楽体験が起こる。  日夜本土決戦に備える。  覚せい剤入り食食糧など用意する、丸一日寝ないでも済む、食べると眠気が全くなくなる。  軍国少年でした、同級生殴りました、戦争に負けると言ってました。そういうことが許せませんでした。こころの底では、負けるだろうなと思ってましたが・・・。  同級生は弱いやつでしたので、内心、忸怩たるものが・・・。 
★53 - コメント(1) - 2016年5月18日

2016.05.02(2016.06.28)(つづき)立花隆著。 05/01  (P025上)  父が死ぬ前に、姿を現す話があるが、それも本当。  夏の日差しの中、厚い外套、耳まで隠すアストラカンの帽子、校庭に。  伯母も、家で見た、と。  父がいなかったこと、自分の精神形成に、これとはいえないが影響があったことは否めない。  青年時代に詩人瀧口修造に巡り合い、深く私淑、父のイメージを求めていたかもしれない、と語っている。  音楽は、嫌いできらいで。  歌が下手ということもあって。 
★45 - コメント(1) - 2016年5月2日

これまで前衛的という事で自ら進んで聴く事が無かった武満徹の音楽、立花隆が共感して長年のインタビューを書籍化したという事で読んだ。小澤征爾による初演をはじめ日本よりも世界での高い評価に驚く。早速YouTubeで「ノヴェンバー・ステップス」と「弦楽のためのレクイエム」聴いてみる。本をよんだからか?年をとったからか?すんなりと聴け心地よい、早速CDを購入した。
★6 - コメント(0) - 2016年4月11日

2016.04.10(2016.05.28)(つづき)立花隆著。 04/05  (P018上)  高橋悠治は手厳しい。高橋が、自分が才能がないと思えば、演奏家、作曲家、容赦なく批判浴びせる。  そのため一部では嫌われた。  しかし、演奏は実に見事で高く評価された。そしてたちまちのうちに現代音楽の世界では国際的な盛名を得た。  国内外、かなりの現代作曲家は、高橋の演奏を前提に作曲するようになり、武満も1960年代に書く曲のうち、半分は高橋を演奏者として初演している。 
★41 - コメント(0) - 2016年4月10日

2016.04.08(2016.04.28)(つづき)立花隆著。 04/03  ストラヴィンスキー、1959、来日、「この音楽は実に厳しい。ひどく小柄の男から生まれるとは」  「厳しい」=「intence」-並外れており、強烈で激しく濃密であることを意味する。  武満徹の音楽は短い。  たとえ3分の曲でも、刻みぬかれた苦しい音、削りぬかれた確かな音で稠密に構成された3分間である。  聞く方はくたくたになる。  インテンスな聞き方を要求する曲、音楽である。 
★43 - コメント(1) - 2016年4月8日

M S
読み応え十分。時々に出てくる曲をCDで聞きながら読んだ。武満を語るのみならず、現代日本音楽史、世界近代音楽史としても読める。もう一度じっくり読み直したいと思わせる本。
★3 - コメント(0) - 2016年4月3日

恋愛、青春、人生から創作の秘密まで、日本音楽界の巨星・武満徹に、知の巨人・立花隆が迫った、前代未聞の傑作ノンフィクション。『文學界』連載を単行本化。
★7 - コメント(1) - 2016年3月31日

2016.03.28(2016.03.28)(つづき)立花隆著。 (はじめに)  私もまだ元気なころじから始まったインタビュー。  興が乗ればいくらでもしゃべってくれた。  よそではしゃべってないことが聞けた。  学生時代から現代音楽に興味。  上野の文化会館上のレコードライブラリーなどで聞きこんだり文献調査、していた。  あのひとだったら全部しゃべってしまおう、間接的に、望外の幸せ。  この連載(文學界)、飛んだのは角栄のときっきり。 
★51 - コメント(1) - 2016年3月28日

2016.03.27(読んだわけではありません。日経 書評欄H28.03.27から、書評者:岡田暁生) (見出1=「文化」が輝いた戦後昭和の記録)  (キーワード=)  (書評者=音楽学者) 驚くべき本。通算百時間インタビュー。満州幼少時代、敗戦直後闇市時代、肺病で死と向き合う、大阪万博の輝き、瀧口修造、谷川俊太郎、黒澤明、寺山修司らとの交友。  自伝、昭和文化史ドキュメンタリーになっている。じゃあ、これは?でも、あれも、のインタビュー。
★44 - コメント(2) - 2016年3月27日

現代音楽作曲家の巨星を恥ずかしくも初めて知りました。創造的能力を極めるとは彼の姿に他なりません。不世出の著者だからこそ心の奥底で共鳴し彼の言葉を引き出せたのでしょう。本書の出版を後押ししたOMさんに感謝します。
★3 - コメント(0) - 2016年3月18日

20世紀を代表する作曲家、武満徹。少年時代に聴いたシャンソンに心を打たれ音楽で生きていくことを決心するも、正式な音楽教育は受けられず、ピアノを買う金もなかった。しかし、そのために後年の独特な作風が生み出せたのだという。前半は、生誕から現代音楽の第一人者となるまでを順序立てて追った、言わばメイキング・オブ・武満徹。後半は、創作の着想や過程について立花隆の分析を通して詳しく述べられており、作曲家の頭の中を覗いているかのよう。音楽に限らず、自分を表現するのは、不安と期待が入り交じって、苦しいけれどいいものだ。
★2 - コメント(0) - 2016年3月16日

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