サバイバル宗教論 (文春新書)

サバイバル宗教論 (文春新書)
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サバイバル宗教論はこんな本です

サバイバル宗教論の感想・レビュー(301)

多神教は寛容で一神教は非寛容という言説に対して、氏は仏教徒とヒンドゥー教徒が争ったスリランカの内戦を例に多神教が別段寛容でもなく、さらに一神教は神と個人の一対一の関係を重視するため他人に無関心な故に寛容だという。確かに信仰という意味で一神教の説明は正しいように思えるが、宗教の構造的な本質として、多神教は一神教より寛容というのはかなり納得がいく話であり、定義上そうだと言わざるを得ない。これは単に、まともな信仰心を持ち合わせている人は滅多にいないと言って仕舞えば解決しそうだが。
★16 - コメント(0) - 2月26日

お坊さんの前で話したことをまとめて本にしたもので、講演の後の質疑応答も含まれている。仏教とキリスト教の対話とか思想の違いとかの質問が出るのかと思ったら、国際問題や社会事情ばかりであった。もっとも講演の内容がそれらなので、質問もそういう形になったのは仕方がない。仏教は、現代の国際問題や社会問題に深くかかわるよりも、自分の苦を滅するという内向的な方向へ行きやすいのだが、こういう講演が行われるこということは、現在の日本の仏教も少しずつ変わりつつあるのだろうか。各宗教界の動きも活発になってきているのかもしれない。
★8 - コメント(0) - 2016年11月26日

一つの物事を見るときに、側面や裏面、関連性といった事、結びつきの見つけ方が凄いな。価値観の違いというのは根深いですね。善悪の捉え方が絶対的に違う。固定概念でいると理解を深めるのは難しい。同時に、自身が捕らわれた概念であるかという判断を、どのようにできるか。
★23 - コメント(0) - 2016年8月20日

図書館本。臨済宗の僧侶への講演をまとめたもの。そのせいか文章になるとまとまりがないように感じる。この著者の他の宗教関係の本としてはオススメできない。また、広い範囲の知識を見せびらかしてるか、煙に巻いてるかと、いろいろ冷笑的に読んでしまった。そういうショーなのはわかってるのだが、こういうのを喜んで読むにはひねくれてしまったのかと、反省するが…… 個人的に国際情勢に興味が持てないので、だからなんなのと、思うのだが……
★45 - コメント(0) - 2016年7月31日

この本は、2012年2-7月にかけて、主として臨済宗の僧侶を対象とした講演を基に構成されている。いつもながら、何でこんなこと知っているんだというほどの該博な知識に圧倒されてしまう。今回も、民族・国家・資本主義の成り立ちと行く末について論じながら、自発的に参加するアソシエーション型の中間団体としての宗教団体の重要性に言及している。この後、佐藤氏は創価学会を高く評価する著作を続けて出しているが、それもこうした一連の問題意識に連なっているのだろう。
★10 - コメント(0) - 2016年7月17日

先日読んだ「ふしぎなキリスト教」が面白かったので読んでみました。まず設定がいいですクリスチャンの佐藤が臨済宗の僧侶に対して講演した講演集。読んでいて目から鱗の話が多く、宗教というくくりで現代の世界情勢を的確に捉えていることに感心しました。手嶋さんとの対談集は変な誉め合いばかりでアホかいなと思っていたので(笑)この本は有益でした。宗教に関して一般的に常識だと思われたこと(例えば一神教は不寛容で多神教は寛容)が根も葉もないことが多いという話やキリスト、イスラム教の宗派の違いなどは大変勉強になりました。
★6 - コメント(0) - 2016年7月16日

分かりやすい。明快!
★2 - コメント(0) - 2016年7月5日

神学者ユルゲン・モルトマンの神義論の考え方が印象に残った。それは『神が事物をつくったというのが,そもそも人間の大いなる勘違いであり,神はもともと宇宙全体に満ち満ちていた。それが,あるとき気まぐれで収縮して小さくなった。それによってできたすき間が我々の世界で,そのすき間には神の力は直接及んでいない。そこに人間がいる以上,その人間と人間の関係の中から悪が生まれてくる』というもの。全体的には作者の圧倒的な知識のほとばしる内容で,受け皿がないために上滑りするものも少なくなかったが,多分に刺激を受ける一冊だった。
★9 - コメント(0) - 2016年6月29日

まず父の死の話で惹きつけ‥同志社大学はミッション系ではなく、「キリスト教主義」を標榜するだけあって「日本のキリスト教を作るんだ」と神学部の授業には仏教学(本格的)も採り入れられていた。佐藤は「サンスクリット語も学べますか」「金と暇がないと出来ない、君には無理」と有難い教示で脇道に外れなかったが仏教の知識はそこらの僧侶よりあるかも知れない。葬式仏教と揶揄される現状を「葬儀をするというのは一番大事なこと」と聴衆を持ち上げる(いつもの事だが場に合わせるのが上手い)。話は国際情勢にまで及んで青年僧侶の質問に答える
★2 - コメント(0) - 2016年4月3日

2016.03.11(2016.04.04)(つづき)佐藤優著。  03/05  (P005)  研修会講義録。  臨済宗相国寺派。  佐分宗順教学部長。  2012.02、03、05、07の4回。  仏教専門家を相手にキリスト教視座から見た現下の危機克服法、処方箋の話をした。  (はじめに)  キリスト教は犯罪者の多い宗教である。  イエスは国事犯(ローマ帝国への反逆罪)。  新島襄も国事犯、アメリカへ密航。  同支社理事長、野本真世先生-「旧約聖書学」の国際的権威。で、私の指導教官。 
★46 - コメント(0) - 2016年3月11日

2016.03.09(2016.03.04)(初読)佐藤優著。  03/04  (カバー)  宗教を知ることは、世界を生き抜くこと。 (はじめに)  2014=第一次世界大戦100年。  英歴史家エリック・ホブズボーム、「1789-1914」=長い19C。  1914から現代が始まる。  1789、フランス革命-世界は人間の理性を信頼していた=合理思考、啓蒙思想が支配した時代。  (フランス、ロシアのロマン主義はあくまでも啓蒙思想に対して傍流) 
★45 - コメント(1) - 2016年3月9日

臨済宗の僧侶を対象とする特別講義だけに、キリスト教と仏教の差異についてこだわって話すのかとも思ったが、そうでもなかった。あるいは、新書化するにあたってそういう部分は整理したのかもしれない。いずれにせよ、そうわかりにくい話とは感じなかったが、沖縄独立の問題は現実的なのかどうか判断しづらい。生活の枠組としての「国」をうまく掴めない。だから、ある地域共同体が独立国家として可能となる要件がわからない。極論で言うと「甲子園に出られなくなるけど独立する?」という問題だ。この質問は本当に馬鹿らしいのだろうか?
★6 - コメント(0) - 2016年2月5日

世界で今何が起きているのか、基本知識を持っていないと難しい本であると感じた。世界で今起きていることと宗教がどのように繋がっているのかがよく分かる本。もっと色んな事を知って色んな事を勉強しなくてはいけない、、、著者の見識の深さにはただただ脱帽。
★1 - コメント(0) - 2016年1月10日

脱線した内容も多く、本質がつかみづらいが、中間団体として「宗教」の役割の重要性または危険性を説いている。危険性は、いま世界で多発している紛争のみならず過去の歴史をふりかえれば、自ずとわかることであるが、作者の豊富な知識と経験で分かりやすく(?というか具体的に)本著で記されている。重要性は、ファシズムへの対抗として、顔が見える範囲での中間団体「宗教」を挙げている。近代は、ともすると人間一人ひとりが分断され、つながりを求める個々が国家に結びつきファシズムに陥る。今日本においても、中間団体の存在は必要であろう。
★4 - コメント(0) - 2015年11月28日

この本(講演)は僧侶を対象にしたものです。したがって日本に深く根付いた仏教が日本の危機に対しての役割と中間団体が民主主義を維持する為に有用だというお話は主催者を大変喜ばせたことでしょう。古都税など宗教法人から税を徴収することの反対意見は初めて聞いたので勉強になりました。確かに金にならない非営利で非合理なことをする組織は宗教しかないだろうと思う一方で少し理想論だとも感じます。
★1 - コメント(1) - 2015年9月22日

この本の内容はすごいですねぇ。この内容の是非を確かめるスケールを持たないと、すべて信じこんでしまいそうなことが書いてある。そしてこれが相国寺の研修会の連続講義だったというのもすごい。
★2 - コメント(0) - 2015年8月24日

臨済宗相国寺派の僧侶100人に対する3回の講演録をまとめた本。宗教論と題打っているが、宗教だけではなく民族論、資本論、国家論とその語られる内容はバラエティに富んでいる。時折挟まれるコ小ネタが面白い。酒井法子の反省文然り、東京拘置所の食事の美味しさ然り、社会福祉論パレート最適で有名な経済学者「パレート」が実はムッソリーニの師匠であったり。質疑応答で講演者のレベルが知れるが、著者の回答は示唆に富んでいて素晴らしい。良書です。
★3 - コメント(0) - 2015年8月2日

講演者の博学の高さに感心したが、結果として何を言わんとしているのかはよくわからない部分も多かった。
★2 - コメント(0) - 2015年7月31日

FS
・個人と国家の中間存在としての宗教団体(地域社会、企業等も含む)
★2 - コメント(0) - 2015年6月18日

宗教団体が国家内の中間組織として機能することで権力に対抗しうる、そしてそれは民主主義を維持することに繋がるという政治学的視点は面白いと思った。国際政治の動きを宗教で読み解く部分はいつも通り世界史と宗教を学ぶ意欲を高めてくれる。あと著者の沖縄独立論についての懸念は、著者自身が火付け役に思えてならない。
★4 - コメント(0) - 2015年5月21日

宗教系の大学でしたがキリスト教や神学は縁がありませんでした。 本書は禅宗の僧侶100人の前で行った講演をまとめたもので理解し易いです。
★4 - コメント(0) - 2015年5月7日

彼が少しずつ近づいているのか?わたしが彼に近づいているのか?少しづつではあるが理解度が上がっているかな?最初は全く分からない存在だったが。少し近づけたかな?
★3 - コメント(0) - 2015年4月22日

 宗教の解説書と言えば故小室直樹の本が面白かった記憶があるが、それはまた違ったベクトルの、しかし同程度の面白さを持った本。著者の経歴が違うためか、こちらは「社会」に重点が置かれている。元々自分は宗教理論に関心があったので、その意味では予想を裏切られたが、同時にいい意味で期待を裏切る良書でもあった。
★1 - コメント(0) - 2015年4月7日

宗教の観点から掘り下げて社会情勢を述べていて、初めて知ることが多かっただけでなくとてもわかりやすく非常にためになった。同じ作者の他の本も読んでみたくなった。
★1 - コメント(0) - 2015年4月3日

国際情勢を読むのには宗教と歴史というファクターが必須であることを理解した。というかせざるを得ない。例えば琉球、つまり沖縄に水戸黄門は(TVで)行くことができなかった。あの皆が知っている葵の印籠は、琉球では「何?」となるらしい。蝦夷、北海道には黄門様は行ったのに、琉球は日本国ではなかったということなのだ。違う政府、違う文化、違う宗教があるとのこと。しかも沖縄では近年、昔の琉球語の復活の運動が起きているのだそうだ。それに加え日本におけるキリスト教の位置付けとは?など知識がなければ理解できない問題ばかりだった。
★14 - コメント(0) - 2015年2月23日

相国寺禅僧を対象に、危機的状況に陥っている人間のサバイバル(救済)についてキリスト教の視座から連続講義したもの。著者のいう危機とは、世界大戦や原発事故を生んだ近代合理主義文明への疑念であり、野蛮なファシズムへの回帰の動きである。そして救済をトータルに考える著者は、宗教の力が如何に世界の政治・経済・社会に影響を与えているかを豊富な知識で解説し、最後に宗教団体はファシズムに対抗する砦として、民主主義を担保する根本である、とまとめている。話が余りに幅広いので理解しきれないが、宗教と政治の深い関わりを知った。
★21 - コメント(1) - 2015年2月19日

宗教に関する知識が詰まっていて良かった。
★2 - コメント(0) - 2015年2月6日

佐藤氏の作品の中でも今回は様々な宗教の話や沖縄の現状など興味は尽きなかったのですが難解で手を焼きました。
★2 - コメント(0) - 2015年2月6日

とりあえず、スゴイ本だ。生半可な気持ちで読むと理解がおいつかない。話の幅が広すぎて端と端が結びつかない。例えば、オリゲネスとか言う神学者から、沖縄の民族問題にイランと北朝鮮の核開発みたいな感じ。とりあえず、私が納得したのは沖縄と日本人とは別民族で、それに気づけば独立もありえそうだとか、福祉国家は監視国家だとか。気になったのは魚木忠一のキリスト教の捉え方は面白いし、それは多くの宗教に当て嵌まるかも。さらに日本人は真剣に考えると京都学派の考えに至ると言う一言にそこらも勉強しなをしたくなった。
★8 - コメント(0) - 2015年1月29日

「宗教論」というよりは、外交官という立場に宗教的な視点を付加した観点から「世界や社会をどう見ることができるか」といったことが主な内容で、寺島実郎氏の「世界を知る力」と似ていたように思った。 私が宗教家ではなく一般人だからこの程度の理解しかできなかったのだろうか。 あるいは、私の世界に対する理解不足? 宗教家、特にこの講義の対象とされたお坊さんたちはもう少し違う捉え方ができたり、何か見えることがあったのだろうか。
★1 - コメント(0) - 2015年1月17日

著作数や知名度には、ほとんど関心がないが、元外交官でキリスト教徒である著者による宗教論ということで興味を持った。さすがは元外交官で、国際情報収集のプロであっただけに、質量ともに信頼できる知識人であるという印象を持った。また、職務上外交に携わっていた経験を活かし、国家、社会、民族といった大きな枠組みの中での宗教の意味や役割を論じていることに新鮮味を感じた。ただ、知識量の多さが禍してか、話が拡散しすぎて要領が掴みにくいという面はあった。国家と個人を繋ぐ中間団体としての宗教への期待には共感した。
★7 - コメント(0) - 2015年1月16日

溢れんばかりの知識とキャリアを活かした分析の機銃掃射で読者の目を眩ませる。しかし、論理的な展開で読ませるわけでもなく、ところによっては手垢にまみれた概念的な説明となっている。歴史の通俗的な理解もあるし、文脈も怪しい。戦中戦後の同志社神学部の話、イランの核開発、沖縄の歴史などは面白かったのですが…
★5 - コメント(0) - 2015年1月12日

ちょっと、わかりにくいかなー。 全体としては、言いたいことはわかるんですが、細かいところがね
★2 - コメント(0) - 2015年1月6日

気になった箇所:無関心による寛容/相互理解の前提として、相手の側の内在的な論理をつかむことだと思います/アメリカというのは思想史的に十九世紀がない国です/アメリカはロマン主義を経験していません/葬式をする宗教は最も強いからです/啓蒙が光の領域を増やしすぎたから/絶対に正しいという調子で外から言われることが、現地にとってどれだけ負担になっているか/最も強い宗教というのは慣習の形を取るのです/帝国というのは、ばらばらで、まだらな領域がある/高度福祉国家というのは、同時に大変な監視社会である/
★11 - コメント(1) - 2014年12月18日

ものすごい情報量。再読しなければ…よくいわれる現代社会の理解には宗教の知識が必須ということ、一筋縄でいくことなんか何もないのだということを、これを読むと痛感する。また、やはり思想的なバックボーンというのは必要なのだなと思う。中間団体の重要性には納得。
★6 - コメント(0) - 2014年12月8日

宗教を切り口に、今の社会で当たり前に享受されている「常識」がどのように形成されてきたか、また今後どう変遷しうるかを、歴史・哲学・経済学・社会学・政治学などを横断して説いた本。いま社会で何が起こっているのかを見定めるために必須の知識が詰まっていると感じた。
★3 - コメント(0) - 2014年12月3日

ところどころにさりげなく挟まれる示唆にいろいろと眩暈。
★2 - コメント(0) - 2014年11月25日

227*僧侶の質問が意外とハイレベル。
★2 - コメント(0) - 2014年11月24日

博覧強記のキリスト教が坊主に講義するという謎仕様。中間団体に期待、は安易なきがするなあ。
★1 - コメント(0) - 2014年11月11日

キリスト教徒の筆者が臨済宗相国寺派の僧侶たちに講義した内容。世界の宗教、それに絡む世界情勢について講義し、中間団体としての宗教のあり方を考える。もう2回くらい読まなければ理解できなそうです。
★11 - コメント(0) - 2014年10月29日

サバイバル宗教論の 評価:70 感想・レビュー:104
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