劒岳 〈点の記〉 (文春文庫)

劒岳 〈点の記〉 (文春文庫)
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劒岳 〈点の記〉はこんな本です

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陸王
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劒岳 〈点の記〉の感想・レビュー(1076)

★★★★★
- コメント(0) - 3月18日

地図を作るための測量がこんなにも忍耐と勇気を必要とするとは思いもしなかった。いくら明治の時代で技術の進歩が進んでいなかったとはいえ、まさか命を懸けることもあるとは。測量という科学を、山には神がいるという信仰が行く手を阻むのも昔ならではの苦労だろう。
★4 - コメント(3) - 3月11日

当たり前と思われてることも、それを始めた人がいたから、当たり前になったわけで。3000メートル級の山々を測量して、地図を作った人たちのお話し。
★1 - コメント(0) - 2月27日

3
★1 - コメント(0) - 2月23日

地図を作るという仕事がここまで苦しいものだとは知らなかった。気象衛星どころかラジオもない時代に、勘と経験を頼りに劔岳を制した男たちの物語。淡々としているのに当事者たちの熱さが伝わってくる文章だった。ただ自然に挑むだけでなく、信仰とのせめぎ合いや役所の中のコンフリクトなどいろんな障壁があった一大事業だったんだなと思った。本編はもちろん、後書きのような取材ノートのような「越中劔岳を見詰めながら」も作者の熱意や関係者への敬意が伝わってきて面白かった。
★4 - コメント(0) - 2月10日

前人未踏の霊峰、剱岳に挑む測量隊の話。主人公たちは命がけの任務として頂上を目指し、そこで遥か昔の先人の偉業を発見する。エベレストに初登頂したのはシェルパだったように、剱岳も修験道者や地元民によってひそかに踏破されていたのは想像に難くない。宗教的禁足地から誰もが登れる山へと、登山の近代化の足掛かりとなったのはこの小説に出てくる測量官や山岳会の苦労の賜物である。軟弱な自分には山の厳しさ、過酷さが痛切に感じられ、今までも縁遠かった山々にこれからも決して安易に近寄るまいとの戒めになった。
★3 - コメント(0) - 2月7日

測量隊が威信をかけて劔岳頂上に三角点設置を目指すお話。本書の劔岳は信仰と科学の交差点のような立ち位置にあり、複雑な人間関係や艱苦に耐える主人公達が際立ってました。登頂を目指すだけの物語ではなく、セリフなどを含めて考えると様々な解釈ができそうです。
★6 - コメント(0) - 2月4日

2017年最初の読了。日露戦争の頃、前人未踏といわれた剱岳に、地図を作るために、軍の名誉を守るために、過酷な自然環境の中、使命を果たす観測官の話。明治でもすごい大変なのに、奈良時代に既に登っていたとは、、、どうやって登ったのか★★★
★3 - コメント(0) - 1月2日

本格的な登山経験はないものの、剣岳にいつかはチャレンジしてみたいと思う。初登頂の最後の難所、息が詰まるような描写。まるで自分の目の前に剣岳がそびえ立っているようだ。先人たちがいかに苦労してルートを切り開いたか。宇治長次郎や柴崎芳太郎、生田信のことを調べてみるとよりリアル感が増す。ヒーローではないけれど仕事遂行のために黙々と山に挑む姿に尊敬の念を感じる。
★2 - コメント(0) - 1月1日

昨年、何度も眺めた劔岳。今年は登れるだろうか...。映画で大筋のストーリーは知っていたけれど、この小説を書くまでの経緯を知ってますますドラマティックな山に思えてきました。今は立山博物館にある錫杖も、以前は柴崎氏の長男芳博さんが保管されていたのですね。特定できないほどの時代から今日まで、人々はあの山をどんな気持ちで見つめ続けていたのか。
★14 - コメント(0) - 1月1日

とある夜ふと目覚めてから眠れなくなって、つけたテレビが映し出したのが、映画化されたこの作品だった。引き込まれて最後まで観てしまったため、原作本が読みたくなり、数年たった今回その機会に恵まれた。しかし映画と小説ではその印象は大きく異なる。映画は抑揚をつけるためか、オリジナルのエピソードを挟みつつ登頂することを目標として進んでいった(ように私は感じた)のに対し、小説ではその過程を過剰な脚色・表現なしで淡々と記している印象。当時の地図作りの苦労を思うと頭が下がります。県の土木課の役人には腹が立ちます(苦笑)
★5 - コメント(0) - 2016年12月18日

劔岳初登頂を至上命令に周辺の陸地測量を成し遂げた柴崎芳太郎のお話。日清・日露戦争後の陸軍の一組織としての陸地測量部の厳格な命令系統のもと、未踏の頂きに立つことの緊張感と苦悩がよく伝わってくる小説だった。本よりも先に映画を見たが、おぼろげな記憶をたどると初登頂を成し遂げた辺りのストーリーが若干違うような気もした。
★4 - コメント(0) - 2016年12月1日

明治末、未踏と言われる『劔岳』に登頂し、測量点設置の命を陸軍より受けた柴崎測量官。厳しい自然条件、限られた予算の中、『登れない、登ってはいけない』と言われる山にどうやって挑むか?。彼の冷静な判断、彼を支える明治の山のプロフェッショナルな男達が繰り広げる挑戦に息をのみます。淡々と事実を描いてある中、山々のスケールが大きさや、苦悩する心情などが目に浮かぶシーンが多くて心をうたれました。随分前に映画化されてるんですね、観よっと!
★22 - コメント(2) - 2016年11月5日

山登りの知識なし、それでも面白かった。本を読む事で、柴崎芳太郎という人間の生き方に触れ、その体験を味わうことが出来る。良い本に出会い、幸福な疑似体験をする。あー、本を読んでいて良かったと思う。測量という仕事の大変さ、山の大きさ自然の険しさ……。しかしそれよりも、真面目な登場人物たちの言葉や、秘めた思いに心が震え、癒された。長次郎、長次郎、長次郎ー! 長次郎がとても良い。読了後には、何か人間って素晴らしいなって気持ちになりました。勿論、劔岳の圧倒的な存在が、それをいっそう引き立てているのでしょうね。大満足。
★4 - コメント(0) - 2016年10月22日

実在の測量官、柴崎芳太郎が剱岳を測量し三角点を設置した時の話。剱岳は今も「日本百名山」の中で一番難関とされているが、当時もさらに厳しく修行僧が草鞋3000足を履き潰しても登れなかったとか。そういう山に挑戦するのが純粋に面白く、ノンフィクションのような感じもして面白かった。
★1 - コメント(0) - 2016年9月29日

sui
未踏の霊山劔岳山頂に、三角点埋設の令を受けた測量官柴崎芳太郎の物語。柴崎を守り、支え続けた案内人の長次郎たちや測夫の生田や木山。今とは違いろくな装備もなかった時代。服装は袢纏や股引、草履に金かんじき、登攀時は裸足。皆が当たり前にあると思っている地図のため、命懸けで任務を遂行した男達。普段は寡黙な柴崎の、仲間達への感謝の言葉に泣かされる。そして、長次郎の生きる姿勢、周りの人への接し方が本当に素晴らしい。報われることの無かった彼らを、新田次郎氏が小説にしてくれた事に感謝の気持ちでいっぱいになる。
★30 - コメント(0) - 2016年9月16日

面白かった。何が面白かったかというと、まず険峻剣岳踏破という冒険譚、読んでわくわくしないはずがない。山岳信仰の対象であり登ってはならない山、霊峰剣岳。しかし日本の正しい地図を作るため、登頂は必須。踏破に向け食料や器具の準備をしたり、途中猛吹雪などの危機にあったりするが、それらが十分な描写の肉付けのもと描かれている。するとまるで自分まで測量隊の一員であるかのように思えてくる。寡黙な隊長の柴崎氏、人夫の長次郎達がとても頼もしく感じ、共に苦しみ、共に喜ぶことができるのだ。山岳小説の白眉といわれるのも納得。
★7 - コメント(0) - 2016年9月5日

考えてみれば当たり前だが,登山ルートが開拓されていない高山に三角点を設けることがいかに困難だったか。少しでも山に登ったことがある人なら痛いほどわかるはずだ。限られた時間と予算,プレッシャーと闘いながら任務を全うした測量官とそれを支えた測夫と人夫たち。プロフェッショナルな彼らの偉業に畏敬の念を禁じえない。
★5 - コメント(0) - 2016年8月13日

読書メーターの友人から勧められて、初の新田次郎作品でした。スマホもGPSもない時代・・・。測量隊の苦労が本当によくわかります!それにしても、雪崩や暴風雨に遭ったり、県の役人からイヤミを言われたり・・・。なかなかその苦労が報われない仕事だなぁと思いました。でも、自分たちの仕事を全うしようとする姿が立派です。しかし・・・初登頂でなかっただけ?で観測隊が冷遇されるのは・・・かわいそうでなりません。が、『軍人でいうなら金鵄勲章ものだ』にホッとしました。やっとこれで終わり!柴崎は葉津よさんに優しくしてあげましょう。
★19 - コメント(2) - 2016年8月6日

面白かったが、地図と突き合わせながら読むのが難しかった。もう少し、詳細な地図を用意する必要がある。
★3 - コメント(0) - 2016年6月2日

どんなことにも第一人者がいる。その人たちはさまざまな苦悩や困難があり到達している。本作では測量と登頂という2つの目的が課せられるのだが、これまで培った経験と問題に対応する思考などが目的の達成に向けて垣間見ることができ、どの分野においてもその緊張感や苦難は重ねることができるんじゃないかな。評価:★★★☆☆
★8 - コメント(0) - 2016年5月27日

 地獄の針の山とされ,登ってはいけない山とされた劔岳の登頂が描かれた作品。語り口が淡々としており,必要以上の緊張感や高揚を煽られることなく読むことが出来た。それが逆に作品中で描かれている山の持つ神秘的な側面を際立たせていて,よかった。
★5 - コメント(0) - 2016年5月15日

『エヴェレスト 神々の山嶺』を読んで、違った山岳小説が読みたくなり、この作品を読んだ。『武田信玄』『武田勝頼』を読んだことがあり、久しぶりの新田作品だった。天候や自然環境に左右されながら、金かんじき、草鞋、足袋に桐油布という装備で、‘未踏峰’の劒岳に登るというだけではなく、柴崎たちの日本地図の空白を埋めるという目的に向けた行動と、日本山岳会との登頂争いの緊張感がこの作品を面白くしている。また、「備品として購入すれば持ってかえらなければならないから、消耗品として購入して」という役人らしい柴崎の思考も面白い。
★114 - コメント(0) - 2016年3月15日

映画化され興味を持った山岳小説。政府から依頼された山の測量。しかしそこは山岳信仰の神の山。人間が足を踏み入れるには畏れ多いところ。自然への畏怖が生きていた時代の話。ためらいはあるが仕事なので測量しなければならない。現地での案内人に名乗りを上げた男の勇気。息子から白い目で見られるがやり遂げた意志に敬服。交通、測量技術、現代では考えられない困難につぐ困難を乗り越え、測量を進めていく。仲間の心を掌握しながら、チームワークで仕事していく様は読み応え充分。そして迎えた頂上で目の当たりにした事実。最後まで面白かった。
★52 - コメント(1) - 2016年2月18日

いつか映画を観てみたいと思って読んだ本。先人が登頂していた可能性や、頂上に錫杖があったことなど、早く書きすぎかと。最後の一行で良かったように思う。やっとの思いで頂上に辿り着き、三等三角点を建てた。ふと見ると鉄の棒の柄のようなものが。掘り出したところ、高僧か修験者の使う繊細な彫り物のある錫杖であった。とかで終わってればもっと衝撃的だったろうに。でも、私の読み方が浅いだけなのかも。新田次郎は相変わらずどうも文字が追いにくいというかやや読みにくいが、どっしりと充実した読み応え。映画、私ならどんな配役にするかな。
★8 - コメント(2) - 2016年2月12日

明治の登山は過酷ですよね。着るものだって木綿ですもんね。寒いし水がしみこんでくるし、忍耐力がないととてもできないな。長次郎の人柄が魅力的です。雪山の感じは「高熱隧道」を思い出しました。今測量するときはTSで高さと距離を一度に測ることができるます。さらにGNSS測量という測量もありますが、精度で言えば熟練の観測者によってされた平板測量も侮ることができないそうです。江戸時代の伊能忠敬の日本地図もすごい。距離と角度を測ることで正確な地図を作る方法を考えた先人はすごいな~と。
★17 - コメント(0) - 2016年2月7日

山を登り頂上に着くと私はまず三角点を探しその横に足を置いて写真を撮る。その三角点は測量に関わった人達が埋めたものという知識はあるが、それを成すためにかけた労苦にまで想像が及ぶことはなかった。 本作は明治時代に国内で未踏峰とされていた立山連峰の剱岳に登頂し測量を行った者達の物語である。 普段あたり前のように眺めている地図の向こうに彼らの命がけの仕事がある、そのことを深く知ることができたことが私にとって最も大きな価値であったように思う。今後山で三角点を目にするとき、これまでとは違った思いを胸に抱くであろう。
★11 - コメント(0) - 2016年1月29日

dai
ゴアテックスもない時代の偉業と思って読みました。熱かった。
★3 - コメント(0) - 2016年1月25日

150年前まで日本にも人を寄せ付けなかった山があった。宗教上も登ってはならない山とされた。しかし、政府は日本地図の作成のためにも、山岳会が初登頂を目指すと表明したためにも、主人公柴崎は初登頂と三角点設置を成し遂げなければならなかった。
★12 - コメント(0) - 2016年1月21日

日本の山岳小説の名作。 地図を作る測量官の剱岳登頂を描いた作品。浅野忠信主演で映画化もされており、映像の方が苛酷さがよりわかるのではないか。測量官の仕事とはいえ軍部の中にあって文官という立場の難しさや当時の軍部の世間体を気にする体質や富山県の役人の横柄な感じが時代を良く表しており、その中で測量の空白地帯であった剱岳登頂をやり遂げた主人公の人間性に感動する作品。
★6 - コメント(0) - 2016年1月17日

いつの時代もお役所の上の方は対面ばかりで事務方への思いやりがないのだなあ。仕事論としても楽しめる。地図にような日常ありふれたものでも現場の汗と苦労が背後にあることは今後も意識していこう
★4 - コメント(0) - 2015年12月23日

zoe
明治時代以降で劔岳に初登頂を果たした測量官、柴崎芳太郎のお話。息の詰まるような忍耐のお話だけれど、そこにロマンを感じる。登山道もない山に登るなんて、今からでは想像もつかない。そして今、当たり前のように地図を使っている者として、当時の測量に感謝したい。
★5 - コメント(0) - 2015年12月14日

山頂にある三角点は、みんなが撮ってるから撮っておこうかな…くらいの軽い気持ちでみていました。この本を読んでからは、なんて自分は無知だったんだと後悔です。測量士さん達の地道で過酷で正確な作業のおかげで地図ができたんですね。剱岳は、初心者の私にはまだまだ遠い存在ですが、また一つ、山に登る楽しみが増えました。
★6 - コメント(0) - 2015年11月17日

スリリングな山岳小説を期待するも、史実に基づいた山岳記録書のようなずっしりした一冊でした。ただ北アルプス劔岳にこんな歴史があったとは、驚きました。専門書のような内容に新田次郎を感じますが、読了に少し時間を要しました。
★23 - コメント(0) - 2015年11月15日

また劔岳行きたいなあ
★5 - コメント(0) - 2015年11月1日

今とは装備の違う時代に登頂して三角点を設置したなんて頭が下がる。柴崎の心遣いと、長次郎たちの仕事ぶりがすごいと思った。夏に登った山から見えた剱岳は人を寄せつけない圧倒的な存在感があった。剱岳ではなくても山頂にある三角点の意味がわかると、先人たちのおかげで、私たちは登山を楽しめるのだと思った。
★7 - コメント(0) - 2015年10月30日

★★「面子」とはそんなに大切なものか?この物語も日本軍の偉い人が言う「面子」から始まっている。面子で指示する人間は中身を何も考えずに言う。この物語は剣岳初登頂を成功させる。しかし、八甲田山では世界最大級の山岳遭難の悲劇が起こっていまう。ということは、「面子」を消せば不幸が減るのだろうか?「面子」の中身をしっかり考えてくれれば成功が増えるのだろうか?
★2 - コメント(0) - 2015年10月29日

去年読んで、もう四回目かな。北アルプスにそびえ立つ一番かっこいい山。山に恋をするものとしては憧れの山文学のノンフィクション。「山と高原地図」があれば、尚面白く読めます。2014、2015のどちらもこの本より自分の胸を昂らせる本はないと確信(それだけ贔屓目なんですがアセ)。
★3 - コメント(0) - 2015年10月13日

劒岳 〈点の記〉の 評価:52 感想・レビュー:295
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