ファーザーランド (文春文庫)

ファーザーランドはこんな本です

ファーザーランドの感想・レビュー(48)

 歴史改変のミステリとして紹介されていた本作は、扱っている世界の設定の細かさに眼を見張るものがあった。徐々に迫りくる総統誕生日、誰を信じればいいのかわからない中での葛藤とそのディストピア的世界。ドイツが勝っていれば、という命題を細かく分析し仕立て上げた精巧さに読む手が進んだ。そして最期に判明しうる1つの結論とやるせなさと、恋い焦がれる気持ちにひどくシンパシーを覚えた。
★1 - コメント(0) - 1月22日

【ガーディアン必読1000冊】ドイツでは祖国の事を、父の国=Fatherlandと言う。本書のタイトルはここから来ている。ジョ―・ウォルトンのファージング三部作では、ナチスドイツとイギリスが講和した架空世界が描かれた。1964年、実際にはキューバ危機を乗り越えたケネディ大統領が暗殺された一年後にあたる。しかし本作では、ドイツはヨーロッパ全土を支配下におさめ、ヒトラー総統も健在で、75歳の誕生祝賀行事を一週間後に控えていた。国家が自分に対して誠実でなくても、自分自身に誠実であろうとする主人公への共感が増す。
★28 - コメント(0) - 2016年12月27日

第二次正解大戦でドイツが戦勝国となっていたら…。ドイツ人にとっても暮らしにくい国だ。終戦20年後に、しがない中年刑事が国家機密を知って、一人でそれに挑みだしたら…。それに絡むアメリカ人女性記者。その設定だけで、本を手にとってしまう魅力。実際に読んだら、ページを捲る手はとまらない。どこにも救いはなさそうなのに。最後の数ページが脳内に渦巻いて離れない。ハードボイルド好きな方におすすめの良作。
★133 - コメント(8) - 2016年9月26日

再読。家庭が破綻して仕事と僅かな戦友しかない元Uボート乗りの中年刑事がひょんな事からナチス元高官の殺人事件を担当してしまったら,とんでも無い事になってしまった,何というか惨い話。ヒトラー政権が続いてしまった1964年のドイツと主人公を取巻く環境の閉塞感が凄まじいのだが,小説自体のリーダビリティは高い。ラストが格好良いのと,少ししか登場しないけどネーベ長官が印象的。創元辺りで復刊して欲しいなぁ。
★3 - コメント(0) - 2016年6月28日

第二次世界大戦がナチスの勝利に終わって二十年。総統七十五歳誕生日に湧くドイツ帝国。その数日前、ナチ高官の死体が発見されて……。組織の中で一匹狼を貫く刑事が国家の闇に気付き追われるという設定はよくあるが、それがナチスという死臭を漂わせる国家だとスリルもまた別格。最初の殺人の捜査から話に引き込まれるが、我々が知っていて作中では明かされていないある事実が判明していく部分からもう目が離せず一気読み。ディストピア小説としても歴史ミステリとしてもハードボイルドとしても、そのいい部分全てが詰まった一冊であった。
★53 - コメント(0) - 2016年2月7日

空想歴史小説。第二次大戦でドイツが勝利したストーリー。家族も失い、体制からも少しずつずれていく中年警察官が主人公。一級品のサスペンスだし、ハードボイルドでもありロマンスもちょっと。歴史への批評であると同時に、理不尽な権力体制の中、家族、友人、女性達との愛情と裏切りのドラマでもある。
★8 - コメント(0) - 2016年2月7日

第三帝国勝利分岐のベルリン物語。ふとしたことが切っ掛けで一刑事が国家機密を知ってしまい秘密警察に追い回されるというありきたりな話なのだが、第三帝国が勝利した世界を旧ソ連と対比的に描写することで非凡な作品に仕上がっている。モスクワはベルリン、KGBはゲシュタポ、強制収容所はラーゲリといった具合に欧州大戦はどちらに転んでも状況自体は変わらないと思わせつ、そういったモスクワと
★3 - コメント(2) - 2015年7月24日

NSDAP率いるドイツが第二次大戦に勝利した世界の話。いい感じのディストピアで、胸糞の悪い良い話だった。
★2 - コメント(0) - 2015年4月19日

確かに「何も知らされていない」はずの主人公が政府に対して違和感を持つのは都合が良すぎるかもしれない。でも当時のドイツに、ナチスに対しておかしいと感づいていた人たちは絶対にいただろう。その辺はリアルで良かった。 国家に孤独に立ち向かって行く主人公とは典型的すぎるが魅力的でもある。 ラストがなんとも言えない。
★3 - コメント(0) - 2014年7月30日

ナチス・ドイツがWWⅡに勝利していたればかくあったであろうという大ドイツ帝国の描写が、細部にまで行き届いていてニヤニヤ。グロブスやネーべなど実在の人物がいい味出してます。信じていたものに裏切られ続けてもなお真実と向き合おうとする主人公の気高さに心うたれました。
★3 - コメント(0) - 2014年1月10日

★★☆ 総統の祝賀式典が迫る中、古参ナチの変死事件を追う刑事。実に安定感のあるif物、お約束のハイドリヒ推しや、JFKの俗物親父など色々面白い。渋いツァヴィに魅力的なシャーリーとキャラもよい。史実の活かし方が素敵、まさかあの参加者に繋がるとは。なかなかクールなラストかと。
★12 - コメント(0) - 2013年12月18日

第二次世界大戦から20年。ヨーロッパ全土を支配下におく大ドイツ帝国が舞台のミステリー。わずか1週間の出来事だが、リーダビリティのあるストーリーで、これが現実だったら、当時のドイツは本当にこうだったのでは?と思わされ、どんどんその世界観に引き込まれた。現在、入手困難なのがとても残念。
★4 - コメント(0) - 2013年5月8日

★★
- コメント(0) - 2012年6月5日

話のスピード感がものすごく、ぐんぐん読める。オーウェルの『1984年』っぽい雰囲気があるのは、やはり監視社会モノだからなんだろうなぁ。
★2 - コメント(0) - 2011年7月21日

隠された真実の小片を追い求める40代、ツァヴィが渋くてイケメン過ぎる。花崗岩をくり抜いたようなゴチックな建物やたち並ぶ列柱。第三帝国の景観、そこに生きるドイツ的な職員たち、社会に基づく人々の描写が世界観をイメージを質感ある確かなものにしていてよかった。筋は静かに緊迫しながら進む刑事ドラマで没入しやすい。
★2 - コメント(0) - 2011年5月26日

WWIIで敗北せずアメリカとの冷戦状態にある1964年のナチス・ドイツを舞台としたディストピアSF、ミステリ。誰もが疑念を押し込め真実に気付こうとしない世界の中で、ただ一人それに立ち向かう主人公が大変魅力的。1964年のナチス・ドイツの描写は圧巻。ナチ上層部の勢力図はリアリティがあり、第三帝国好きはニヤリとさせられる筈。”ファーザーランド”というタイトルには考えさせられる。
★2 - コメント(0) - 2011年4月14日

主人公の「君らは知っていた」という発言、主人公の勇気にただ献杯。
★2 - コメント(0) - 2009年8月3日

★★★☆☆
- コメント(0) - 2009年6月17日

大ドイツ帝国がソ連の変わりに生き残り、冷戦の雄となっている世界でのミステリー。ただの殺人事件に国家保安本部が出張ってきたからには関わってはいけないのに、それに立ち向かわざるを得なくなる主人公哀れ。しかし、みごとなまでに「ゴーリキー・パーク」と似た光景が展開されていた
★3 - コメント(0) - 2008年7月6日

映画とはだいぶ違う。
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