乳と卵(らん) (文春文庫)

乳と卵(らん) (文春文庫)
あらすじ・内容
身体と言葉が交錯する芥川賞受賞作
娘の緑子を連れて大阪から上京した姉の巻子は、豊胸手術に取り憑かれている。2人を東京に迎えた狂おしい3日間。芥川賞受賞作

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火花
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乳と卵(らん)の感想・レビュー(2595)

TK
川上未映子作品には何か狂気を感じる。僕が想像する以上の精神的な不安定さを持った人が登場するので、いつも驚かされる。著者自身の物事の感じ方、自分の気持ちの捉え方がそういう表現に表れていると考えると、彼女の特異さに触れられた気がする。
★4 - コメント(0) - 3月25日

主人公が激しい苦悩を抱えた人物と出会って一緒に日々を過ごすが彼等の間に明確な心的距離がある。苦悩を抱えている人物に事件が起きて、解決するなり失敗するなりして主人公のもとを去る。主人公は依然と同じぼんやりとした苦悩の中にいる。という、この小説と同じような構造の物語、多い気がする。とりわけ日本産のもの。色んな解釈ができるんだろうけど、こういう構造の物語を生み出す人がたくさんいて受け入れる人もたくさんいる状況はたしかにあるだろうなとは思う。
★9 - コメント(0) - 3月20日

★4 - コメント(0) - 3月20日

自分の女性性に固執する母、その女性性を蔑む娘が、女性性の象徴である卵を割って行くとき、二人は女性性ののろいに打ち勝つ。現代風で口語風の語り口が詩的で読み手の心をつかむ。
★6 - コメント(0) - 3月14日

リズム感といい、説明の仕方といい、個性というか才能を感じざるを得ない。
★3 - コメント(0) - 2月23日

女の美しさとは誰目線で語られるものなのか、女になるって、どういうことなのかを、東京に住む主人公、大阪に住む主人公の姉の巻子、その娘の緑子との間の感情のぶつかり合いや考えから描いた作品だったと感じます。芥川賞受賞作品であり、なかなか読むリズムが掴めない関西弁に加え、文章がやけに長い…(そこが魅力なんでしょうか?)緑は思春期真っ只中だからこそ、母の豊胸願望に大きな疑問を抱き、心の中で、女になるって何だ!?と混乱していたんですね。
★10 - コメント(0) - 2月23日

今まで読んだことのない独特な文章で驚いた。一文が長いのに、流れるようにするすると読めた。
★3 - コメント(0) - 2月22日

misono文体で血を乾かす。茶化す。
★2 - コメント(0) - 2月20日

08年芥川賞受賞作品。非常に読み手を選ぶ作品だと思いました。敢えてそうしているのは分かりますが、あの一文がとても長く口語口調のようになっているのが苦手。一応読んだ本にカウントしてますが、『あなたたちの恋愛は瀕死』途中でギブしました。
★4 - コメント(0) - 2月19日

再読。読みにくい文体が読みすすむほどなじんで心地良くなりまさにするめ。手術をして豊かになるのはガワだけなのか、その中身もなのか。本人からすれば深刻かもしれないがそれがどうでもいい人から見ればどうでもいいわけで、気にはなるけど深入りもできない主人公の視点を通して、母娘の「可笑しさ」をうまく浮かびあがらせている。ただ、母と同じ身体を共有してはいないけれども同じ血を分けあった娘の気持ちは、もどかしさとか抵抗とか不快感とか心配とかでもうぐちゃぐちゃである。「厭」を感じる思春期の葛藤が生き生きとしていて面白い。
★10 - コメント(0) - 2月17日

川上未映子は「わたくし率イン歯ー」を最初に読んでハマったけど、表題作の文体のリズムはわたくし率と同じ。この文体は相当人を選ぶだろうな。長々と続く一文、そこかしこの関西弁。しかし、このリズムはまさに関西人の女性の喋りそのものだと思う。饒舌に語られる中で口をきけない緑子というキャラクターはぽんと光る。そしてラストの卵を自身の頭にぶつけながら思いをぶちまけ出したシーンは、まさに「殻を破った」という感じで、凄く胸が熱くなった。もう一作の「あなたたちの恋愛は瀕死」は主人公の女が救われなさすぎて辛い笑
★6 - コメント(0) - 2月13日

読点の連用、話し言葉をそのまま書き写したような独特の書き方になかなか滅入ったが、ラストはすごく引き込まれた。巻子と緑子の母娘はどちらも、自分が女として生きていく上で性に関する思いを巡らしている。成長期真っ只中の緑子の女性性に対する考えは悲しく儚い。自分にもこんな時期があったんだろうかと考える。普通に生きている人なら容易く言葉にできないような、ふとしたときの繊細な心情を丁寧に拾い上げて伝えるのが上手な作家だとおもった。
★9 - コメント(0) - 2月12日

女性ならではの書き方、文体でした。それに方言等加わり...私は苦手です。 欲しくもないのに得る女性らしさ、欲しいのに失われてしまった女性らしさ葛藤を描かれていた。
★8 - コメント(0) - 2月12日

緑子が母に想いが溢れて自分で自分の頭に卵をぶつけるシーンが好き。『ヘヴン』でもあった気がするが、何かの拍子にスイッチが入って人が壊れる、強烈なインパクトを残す描写だ。
★7 - コメント(0) - 2月6日

性別という記号以上の「女性」というものを、獲得していく少女の葛藤もあれば、中年になりそれが失われていく母の葛藤もある。
★5 - コメント(0) - 2月5日

nrm
なんとなく、わかる気がした。何年か前に読んだら、はて?という感じだっただろう。何年か後に読んだら、わかるだろうか。世間で正しいとされていることにふと疑問を抱く。文字で伝わらない、伝えきれない感情を口に発した時の言葉が刺さって痛かった。
★4 - コメント(0) - 2月2日

生まれた時から生ますことを決定されていて、母親が自分を生んだのは母親の責任、だけど母が生まれたのは母の責任ではないのだ、それがひどく突き刺さる、生きたかったわけではないけれど生まれてきてしまって、あたかも母さま、お腹を痛めて生んだやったんだって言われてしまったら、如何すればよいのかしら、そんな痛切な思いを抱えるのは小学生までで、中学生からは、早い子はもうセックスして、高校行かずに子供産んで、そういうのが大人になることなのかしらん、子供さえ産めば女としての役割は果たして、私は要らないのかしらん、そんな感じ。
★7 - コメント(0) - 2月1日

自分の中に人を生み出す何かが何億個も入り込んでいるという感覚は女性にしかわからないのかもしれない。それでも想像してみれば少し胸がざわつく気もする。全体を通して生が生々しく当たり前のように描かれていた。縁子が卵をわざわざ頭に叩きつけて割っていった場面は着々と女性に近づいていく自分のことを嫌だと思いながらも向き合わなければならないのだ、受け入れなければならないのだと自分に言い聞かせてるようだと思った。
★12 - コメント(0) - 1月22日

2017.01.09 女性特有の不安定さが独特の文体からも伝わる物語でした。登場人物がみんな幸薄そうな女の人ばっか。どうか幸せになってくれ。
★9 - コメント(0) - 1月9日

初読の作家で芥川賞作品。豊胸を介在した母娘の仲直りの物語?豊胸について哲学的な部分もあるけども、女性は所々に共感するところがあるのだろうか。文学的な表現もあるけども、卵を何個も頭突きで割り合う感情の放ち方はどんなもんでしょう。
★21 - コメント(0) - 1月8日

ええーと生理とおっぱいと卵子に対するお話でした。まぁうーん、エロいようでいてエロくない。なんか女性に生まれてきた嘆きを訴えるような。大人になる自分を否定するようなそんな作品でした。
★19 - コメント(0) - 1月6日

今年最初の完読は、除夜の鐘がまだ、どこかで鳴っていた。いい小説やね、と関西人でもない俺の呟きに、この小説の凄さを感じてもらえたらと思う。自分も書くからわかるけど、これ…ちょっと真似できんよ。しかも、女じゃないと描けん。本質的には、優しい気持ちになれると思う。だから、途中の生々しい描写に顔を背けないで読んでほしい。
★7 - コメント(0) - 1月1日

短編が2編。女性じゃないと解らない心境なんでしょうね、きっと。2つ目の方が表現が面白かったな。
★3 - コメント(0) - 2016年12月31日

思春期の女の子の繊細さとその母親の表面化されない葛藤が対になって詩のようです。 10代の頃同じような感覚があったなーとこっぱずかしく思い出します。 文学的とも言え、読みにくいとも言え、それが芥川賞だとようやく分かってきました。
★8 - コメント(0) - 2016年12月22日

主人公の自宅に大阪からやって来た「母と娘」は、豊胸手術を受けることに取り憑かれたかのような主人公の姉、巻子と、成長し女性になることに嫌悪感を抱いている、その娘である緑子。芥川賞受賞作はなんとなく読みにくい・・・と敬遠しがちだけど、川上さんの独特の文体と相まってこれまた読みにくい(笑)でも女性として、あぁ分かる・・・と思う描写の数々にはニヤリ・・・
★9 - コメント(0) - 2016年12月20日

独特の文体だけど、リズム感があって、好き!母親巻子の疲れきった見た目の描写や豊胸手術への想い、娘緑子の葛藤と子供らしい一面、全体的に生々しく感じた。生理や豊胸、女性ならではの視点で描かれていて、痛々しいと思える言動をする登場人物たちのはずなのに、理解できないわけでもない、不思議なお話だった。
★10 - コメント(0) - 2016年12月18日

大人に、女性になりたくない娘と豊胸手術をしたい母。背景には娘の自己否定感があって、親の離婚うんぬんを踏まえてわたしなんか生まれてこなきゃ良かったのにって思ってる。うん、わかるわかるよ緑子ちゃん。思春期って感じ。でも私は緑子ちゃんくらいのときむしろ、生理にならなかったら、内臓が実は男性だったらどうしよう!って秘かに心配してたなあ。
★5 - コメント(0) - 2016年12月15日

う、読みにくい。句点が少ないし、基本話し言葉調で私には慣れない関西弁だからかそれに拍車がかかる。クライマックスのシーンなんか、6年間一緒に住んでた気の知れた親戚の家であっても、そんなことしないだろと唖然。。。結局、乳どうなった?なんかよくわからない、もやもや。もう一編の方も、主人公の自意識過剰がすごすぎて辛い。こんな辛い読書は久しぶりでした。。。芥川賞と私はとことん相性が悪いようです。
★23 - コメント(3) - 2016年12月10日

まず何よりも文体に慣れなくて、なかなか読みづらかった。一度読んだだけでは理解できそうにない。
★5 - コメント(0) - 2016年12月4日

芥川賞受賞作品らしい内容というと聞こえは良いが、自分的にはとても読みづらい作品。タイトル通り、特に女性の神秘なことに触れることが多かったので鈍感な自分には理解できないこともあった。肉体的なものも、人間関係も受け入れたくても素直に受け入れられないことがある。自分に置き換えても他人には優しく接することが出来るが、血のつながりが強ければ強いほど厳しくあたってしまうことがある。本当はもっと甘えたい、もっと話したいと思っているのに、その反対の行動をとってしまう。読みづらかったが、何となく共感できるところがあった。
★8 - コメント(0) - 2016年11月28日

母娘の物語。母と娘のすれ違い。そのすれ違った2人が再び向き合いそうになったときの卵のシーンは壮絶な印象を受けた。何かにとらわれない真実の気持ちを言葉にして伝えることの難しさを感じた。親子関係でもお互いに気持ちを理解してもらえないという思いすれ違いがこじれ続けているし、親も一人の人間で、子も一人の人間で。妊娠ていうのは人の気持ちと関係なく、体が意思とは独立して、ある意味勝手に進んでいくようなことだと思われるから、自分の意識とは関係なく体が大きく変化していくことの悲しみと違和感が書かれてるのかもしれない。
★5 - コメント(0) - 2016年11月27日

衝撃的な本だった。途切れなく淡々と進む口調で、切々と語られる妹とその娘の心情がものすごく自分ごととして捉えられた。色で語ったら灰色の中のピンク。
- コメント(0) - 2016年11月25日

◯ 『コンビニ人間』のあまりのリーダブルに感化され芥川賞受賞作を読みだしたら、ああら、芥川賞って日本語の限界を押し拡げる人にも与えるのだなって再認識。厭だな無知は。
★7 - コメント(0) - 2016年11月24日

この文体は自分にはあまり合わなかった。リズムがなんだか独特で(現代音楽のよう)。内容も男性には理解の難しい領域。
★3 - コメント(0) - 2016年11月23日

豊胸手術をしたい母親と女性として発育していく事に抵抗がある娘の話。今は娘に感情移入して読んでましたが、歳を重ねまた読み返した時、母親の気持ちを分かってくるのかなって思います。
★8 - コメント(0) - 2016年11月22日

今まで読んだ芥川賞で一番面白かったかも!(大した数は読んでませんが…)独特の文章が始めは読みにくいかと思ったけど、すぐに慣れてリズムよく読めました。豊胸手術をしたい母と、女になりたくない娘。女の私にとってもなるほど!の事実もありました。アメリカの女の子が羨ましいです。今度銭湯に行ったら、わたしもおっぱい観察してみようかな(笑)
★45 - コメント(0) - 2016年11月12日

関西弁の口語体はどうしてもすんなり入ってこないのです
★1 - コメント(0) - 2016年11月12日

だし巻き卵、ほうれん草入りの緑の卵。顔に打ちつけられた卵、潰れる卵黄、ぐちゃぐちゃの卵白、精子まみれの顔、お母さんほんとうの事をいって。まるい足の裏に刺さる針、管から送り込まれる殺虫の液体と同じこと。生まれる前から仕掛けられた"生む"機能。人間の女の人が持たされた数百万の卵。女の性が飽和していることの不快感。とにかく卵とは丸くて白くてかわいい卵の事であってそれ以上のなにものでもないく、美意識に男性の視点が刷り込まれていようとその美の主体がすでに女性自身である場合、起源など忘れられて差し支えない。
★27 - コメント(0) - 2016年11月8日

08年の芥川賞受賞作。豊胸手術を計画する姉と、生理や胸の発育などを嫌悪する姉の娘である年頃の姪。関係の上手くいっていない親子が妹である私に会いに上京して…という設定。句読点の配置や関西弁の文体など独特のリズムに翻弄され、なかなか読み進めるのに苦労したが、生々しくも物の本質を突いたいくつかの描写には思わず唸ってしまった。あと年頃の女の子はここまで思う子もいるのか、と。
★7 - コメント(0) - 2016年10月30日

巻子が心配で、でもそれが素直に言えない緑子。ノートに書かれた素直な緑子の気持ちを読んだら泣きそうになってしまった。2人がケンカ出来て良かった。
★7 - コメント(0) - 2016年10月28日

乳と卵(らん)の 評価:70 感想・レビュー:761
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