デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士 (文春文庫)

デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士 (文春文庫)
あらすじ・内容
今度は私があなたたちの“言葉”をおぼえる

荒井尚人は生活のため手話通訳士に。あるろう者の法廷通訳を引き受け、過去の事件に対峙することに。感動の社会派ミステリー。

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デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士はこんな本です

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デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士の感想・レビュー(781)

知らなかったことに出会えることは、本の魅力の一つだと常々感じています。そういう意味で本書は私にとって魅力的な一冊でした。手話通訳士、日本語対応手話、日本手話などなど、初めて知ることばかり。主人公の生い立ちが特殊なものであるため、ろう者と聴者の中間の立ち位置にいますが、この設定のおかげでろう者を取り巻く環境を俯瞰して捉えることを助けてくれます。
★6 - コメント(0) - 2月26日

強烈に心に響いた一冊。この複雑な感動は中々纏められそうもない。主人公はろう者の家族で育った聴者。両方に属せない彼の懊悩がこのお話の背骨になっている。ある事件で被疑者の手話通訳をした主人公。被疑者の娘から投げ掛けられた「どちらの味方なの?」という言葉がずっとしこりを残す。そして意外にも犯罪捜査に乗り出していく。全く知らなかったろう者の文化や主人公の様な聴者のジレンマ。この物語の凄い所はそんな現状を無理なくお話に織り込んだ所。最後の終わり方も最高。障がいを持った方々への見方を大いに改めねばならないと実感。
★54 - コメント(2) - 2月23日

『漂う子』に続き今回も収穫多し。手話の種類、ろう者の両親から産まれた「聴こえる子」ゴーダ。初めて聞く言葉。ろう者の社会や思い。丁寧な取材が窺える。サスペンス要素もあり後半は一気読み。希望のある爽やかなラスト。作品数少ないのが残念。次作にも期待!
★20 - コメント(6) - 2月21日

耳が不自由な人に関心をもてた。あとがきでもあったけど、可哀想とか頑張ってるねんなぁーってのが抑えられててよかった。読み物としても引き込まれる。特に7章あたりから、まさかーとプンプン匂い出すのが面白い!
★6 - コメント(0) - 2月18日

ストーリーもそうなんだけど、手話について知らない事が多く勉強になった。そして、手話を使う方たちの思いも。
★7 - コメント(0) - 2月11日

これがデビュー作なんて信じられない感じ。一気読み。たまに分かる手話があってちょっと嬉しかった。んーでも、ちょっとだけ分かるってだけで満足しちゃいけないよな。コミュニケーションって難しいなとか思ったり。なんか読み終わって疲れた。ちょっとだけ笑える所も欲しい気がした。
★14 - コメント(0) - 2月6日

手話にも種類があるとは聞いたことがありましたが、完全に別物だったとは思いもしませんでした。この本を読んで、「言語と文化が違えばそれはもう別物」というのには一理あると思ったので、「ろう者」とひとくくりにするのは難しいのだなと改めて思いました。 荒井さんは「コーダ」であることに悩んでいたようですが、ついに「どちらの敵でもない」という核ができたようで良かったです。 事件そのものは切ないものでしたが、彼女らが再起できることを望みます。
★14 - コメント(0) - 2月4日

図書館本。ろう者と、ろう者の親の間にできた聴者の物語。文章が上手。わかりやすくするための日本語の文法を知っている人の文章だ。そして相手の立場を十分以上に想像できる豊かで貴重な感受性を持った著者だろう。でなきゃ、聴覚に問題を抱えた人たちだけでなく聴者にも訴えかけてくるようなこんな素晴らしい小説は書けないと思う。その上、全体がサスペンスになっているという贅沢なお膳立て。大げさでなく貪るように読んだ。こんなに食いついた作品は久しぶりだった。読メ友必読! 詳しい内容は敢えて書かない。読むべし。
★42 - コメント(5) - 2月4日

一時期Eテレで手話講座の後の「聾を生きる難聴を生きる」だったかな、でコーダのことをよく取り上げてる期間があって少しだけ何のことかわかりながら読んでました。題材はとても興味があり、話の筋自体も面白いと思うのですが、どうも語り口その他に違和感が…コーダのことやそのほかのことでも引っ張り方がとても下手だと感じる。何かアメリカの探偵もの?ハードボイルド的な語り口なんだけど、主人公は正義感を持ってて不器用なだけで、アメリカの探偵的アウトローな感じはしなかった。主人公と恋人のベッドシーンなんて⇒
★17 - コメント(1) - 2月3日

出先で時間を潰す必要があり、大型書店を思う存分堪能。厳選に厳選を重ねて購入(笑)。生活の為に仕方なく手話通訳士になった主人公。彼が手話を母国語として話せるのは、彼以外の家族全員がろう者であるコーダだったから。学生時代、手で会話をしている人を見つめてしまって『これは差別なのか?』と悩み、でも外国語で話す人も同じように『すごいなぁ』と見つめている自分に気付いて納得した事を思い出した。お話は少しミステリー含みのフィクションだけれど、似た悩みを抱える人は少なくないのだろう。読んで良かった。
★18 - コメント(0) - 1月30日

全く知らない世界だった。こうして見つけた入り口が一体どこにつながっているのか…今は楽しみで仕方ない。
★6 - コメント(0) - 1月30日

久しぶりに読み返したくなったので、前回は図書館で借りましたが今回は文庫本を購入。やはり、良い入口だなあと。葛藤や立場、よく知らないはずの私でもスムーズに程よく感情移入しながら読めました。
★10 - コメント(0) - 1月23日

すごく面白かった。久しぶりに読みごたえのある社会派ミステリー。謎解きとしては読めてしまう展開だけれども、自分の知らないろう者の世界を知ってゆくのはある意味ミステリーと同じ楽しさがあった。主人公の語りがよく書かれていて一緒になって話に入れたので、いろんな辛い現実に気づかせてもらいつつも、ぐいぐい読めるのだった。読メで評判になった事がこの文庫版の後書きに書かれていて、初めて知った。法廷手話通訳士に興味があって読んだのだが、読んで良かった。確かにいろんな人に薦めたい本。去年出た著者の新作も読みたい。
★22 - コメント(1) - 1月18日

読メで評判だった本書、ついに読むことができました。噂に違わぬ素晴らしさでした。最後まで読み通すことができて、よかったです。しかし、辛い読書でもありました。読み進む内に明らかになる尚人の出自、「これは俺のことじゃないか?」との想いが拭いきれず、「43にもなってまだグズグズと受容できていないのか」と生ずる嫌悪感。しかし、これは何とか周りと折り合いをつけて生きてきた自分に向けられたものだったのかもしれません。ミステリーの解決と同時に迎えたクライマックス、尚人の成長譚としても読め、最後は満足できました。
★125 - コメント(7) - 1月17日

コーダである荒井が法廷手話通話士になるところから始まる話には、哲学と社会性がうまくミステリーに絡ませてありました。聴覚に問題を抱えた人達から、あなたは私たちの味方それとも敵ですかと問いかけられたら、今の私は敵になってしまうほど思慮が足らなかった。手話にも様々な種類があることも知らなかった。ホームサインしかできない人が被告になったらと考えるとゾッとします。自分の気持ちを表現したくてもできない姉妹に対する悲しい出来事を誰が救ってあげられるのか、いたたまれなかった。さわやかに問題を提起してくれる良書です、感謝。
★15 - コメント(0) - 1月15日

kanna
- コメント(0) - 1月9日

☆☆☆☆★
★3 - コメント(0) - 1月8日

「日本手話」と「日本語対応手話」という違いも知らなかったんだけど、テーマの良いミステリ。読み応えある。 障害者を障害者にするもの、は不理解によるところが大きいよね。架け橋の存在は得難い。
★7 - コメント(0) - 1月8日

評判どおり面白かった。評判以上にシリアスだった。何でもそうだけど中途半端に分かったつもりになったらいけない事が良く分かった。豚の周りにも「ろう」の方は居て仕事も一緒にしてた。でもその手話自体が2通りあったりとか全く知らなかった。そんな健常者には思いも及ばない世界をつまびらかにしつつミステリーはミステリーとしてかなりレベル高く成立させる手腕は大したものだと思う。その一方で健常者として多数派の上から目線の無理解とその延長線上の差別や弱い者いじめを遠慮なく突きつける勇気にも心打たれる。評判どおりの良い本でした。
★84 - コメント(4) - 1月7日

ろうをテーマの一つとして扱っているミステリ。しかし、ろう者をかわいそうな障害者、という視点ではなく一登場人物として扱わっており、その書き方に共感、好印象を抱きました。この点についてはあとがきを読んで納得です。ミステリというカテゴリだとは思いますが、複数のコミュニティやアイデンティティの問題にも触れられ、さまざまな視点が得られました。
★8 - コメント(0) - 1月4日

新年一冊目読了。 私自身、ろう者や手話については、知識も経験も無く読み進めた本書。 殺人事件を話の軸にしながらも、ろう者や手話などの基礎知識をしっかりと教えてくれながら、ろう者の心情を丁寧に描いている骨太の小説です。 一言で面白いなんて軽々しくいえるものではないけれど、なぜか読後の感想は柔らかく晴れているといった感じです。 初めて丸山正樹さんを読んだが、新年一冊目で素敵な発見をしました。今年も良い読者が出来そうな予感です。ありがとうございました。
★27 - コメント(0) - 1月4日

ろう者(耳が聞こえない人)の世界を分かりやすく伝えてくれた1つの小説。共感することもかなりあった。周囲ではモヤモヤしてしまったという声もちらほら聞くけれども…。でも、ろう者の世界を知ってもらう1つのきっかけとはなる。
★4 - コメント(2) - 2016年12月29日

体調を崩して、読むのに時間がかかった。耳の不自由な方を題材としたサスペンス。初めて知ったことが多かった。「ろう者」や「日本手話」「コーダ」など。まだまだ知らないことが多すぎて自分が生きてる世界は狭いなと思いました。
★14 - コメント(4) - 2016年12月27日

こんなに自分の知らなかった世界を教えてもらいつつ、心にせまる物語に初めて出会った気がする。手話にも種類があり日本手話と日本語対応手話がある。聴覚障害者とろう者の違い。デフやコーダなどの言葉。それ以上に気づかされたのが、デフファミリー(家族が皆ろう者)の中での健聴者として産まれた子どもの立場や気持ち…主人公である荒井のように、自分のことを「損なわれた子」と感じてしまう環境があること。私は表立った部分しか知らず、その裏にある各個人の孤独さや問題を想像さえも出来なかった。多くの人に読んで欲しい一冊です。
★44 - コメント(2) - 2016年12月24日

4月、「障害者差別解消法」が施行されたことをご存知でしょうか。私は大学に勤めており、昨年度1年間この法律の対応準備をしました。障害のある人が不自由を感じない環境作り、「合理的配慮」を行うことが求められ、様々な施設で義務化されています。この法律がもっと周知されることを望んでいます。この本を読んで、障害のある人々のアイデンティティをどう理解し、接していくかという問題提起を受けた気がします。沢山新しい知識も得ることができました。この本に出会えてよかったです。また、作者は全盲とありました。尊敬しかありません。
★10 - コメント(3) - 2016年12月22日

手話に日本手話、日本語対応手話があるという事すら知らなかった。本を読んでいて知らない事に出会うと読書の大事さがよくわかる。闇に香る嘘でも感じたが、小説という形でその世界が知られるというのはとても大事だと思いました。
★11 - コメント(2) - 2016年12月18日

ようやく読んだ。聴覚障害者、手話という言語、手話通訳士という職業、コーダと呼ばれる存在。どんなものであるのか、自分は数ミリ程しか知らなかったのだな。ミステリ部分は何となく、ジャジャジャ~ンの音が鳴るサスペンス劇場の雰囲気があるかな。特筆すべきはそこじゃなくて、″聴こえない人たち″のことを真摯な姿勢で、フィクションの中でしっかり伝えていること。感心するというか、優秀な小説だと思う。
★36 - コメント(6) - 2016年12月12日

これは今まで私が知らなかった世界の話だ。ろう者と聴者、日本手話に日本語対応手話、デフ、コーダ。馴染みのない、知らない言葉がたくさん。特に主人公を通して描かれた「コーダ」と呼ばれる両親がろう者である聴こえる子供の孤独感や疎外感に胸が締め付けられるようだった。「私たちの味方?それとも敵?」誰よりもコーダ自身がその答えを求めているのかもしれない。自分は何者で、どこに立っているのかを。ラストで主人公がその答えを見つけ出せたこと、そして、その答えに心の底からほっとした。勉強にもなり、出会えてよかったと思える一冊。
★49 - コメント(2) - 2016年12月12日

『レインツリーの国』や『ひだまりが聴こえる』で聴覚障害のある人の生きづらさを垣間見たことはあっても、「手話」にスポットを当てた話を読んだのははじめて。「コーダ」「デフ」「日本手話と日本語対応手話」など、全く知らなかった言葉がどんどん出てきた。知らないことって本当に多い。ストーリーはミステリーだし仕方ないかもしれないけど後半人間関係がややこしかった。とはいえよい方向に向けて終わってくれてよかった。
★12 - コメント(2) - 2016年12月11日

「コーダ」である人を中心に様々な聴覚障害者やその周辺の有り様を書く。著者自らが当事者なんじゃないかと思うリアリティ。すごい。ただ、謎に向かって行く姿勢というか動機が私には掴みにくかった。本人の意欲ではなくて、物語のためにミステリ部分があるような印象があり、ミステリとして書かなくても良かったんじゃないのかなと思ってしまった。
★1 - コメント(1) - 2016年12月10日

読書メーターで知った本。手話にも種類があること、デフ、コーダ等々知らなかった世界が現れた感じ。内容は重いが、ミステリー仕立てで読みやすく描かれ、読んでよかったとしみじみ思った。手話を一つの言語体系としてではなく、単にコミュニケーションの手段としてしかとらえていなかった理解の浅さに気づくことができた。たくさんの人たちにすすめたくなる一冊。
★15 - コメント(2) - 2016年12月9日

ろう者、聴覚障害者、日本手話、日本語対応手話。単に聞こえない人と一括りにはできない歴史があるようだ。聞こえない両親から生まれた聞こえる子、コーダが主役になっていることで、さらにその世界の奥深さを感じさせる。ミステリー仕立てになっているのもよかった。
★17 - コメント(1) - 2016年12月8日

ろう者の家族の中で生まれた聴者の子ども(コーダ)である主人公。家族の属する文化圏からははみ出た存在となり、やがて離れていく。その孤独と居場所の不安定さとが、関わった事件で投げられる「私たちの味方?それとも敵?」という問いかけで浮き彫りにされてドキッとさせられる。どちらにも属せない悲しみを背負う男が、事件の真相を追う中で、自らの立ち位置を再認識し、“家族”とアイデンティティを受け入れるラストは涙が溢れる。みゆきの清々しいラストの台詞、散髪で溢れ出る少年の頃の家族との触れ合い、たった4ページなのに圧巻。
★16 - コメント(2) - 2016年12月8日

ハンディキャップを持つ親が健常の子育てに苦悩するドキュメントはテレビでもよく見る。子供も健気に親の目となり、耳となりという姿が多いが、本作は孤独感にさいなまれるコーダが主人公である。コーダはろう者の親の子供。家族の中で一人だけ健常に生まれた子供の孤独感がこれ程とは考えた事もなかった。家では家族と同じろう者として暮らし、外に出れば普通の人として暮らす中で、自分のアイデンティティの確立に悩む。主人公をそこまで孤立させたのは、許容範囲の狭い社会だと感じる。もっとこちらから知り、共に生きる社会にしなければ。
★64 - コメント(4) - 2016年12月7日

知らない世界だった。初めて聞く「デフ」「コーダ」「日本手話」「日本語対応手話」等々の言葉も沢山。言葉だけではなく、コーダの孤独感、疎外感に少しでも触れられた事,知らない事に出会えた事に感謝。内容的にミステリー感も充分にあったし読んで良かったと思える本だった.
★48 - コメント(2) - 2016年12月3日

お気に入りさんのレビューを見て前々から読みたく思っていた本。手話が関係する映画を鑑賞する際に理解が増すようにと、少し手話を勉強してたのでが.... 知らなかった事がたくさんありました。「コーダ」の事にしても「手話通訳士」にしても「社会の中」を考えるとその存在に気づくはずなんですが、残念ながら気づけませんでした.. 手話を言語とするコミュニティのお話の中、手話の文法的なものも分かり易く、ミステリー要素もふんだんにあり、何より「家族の絆」に涙が滲みました!特にラスト、みゆきの放った台詞に心を掴まれました。
★130 - コメント(6) - 2016年11月30日

聾者に関するお話。こういうのあまり好きじゃない。
★9 - コメント(1) - 2016年11月30日

少し前に手話を習っていたので、気になって読んでみました。 ろう者の生活、習慣、ろう者同士の絆を色々思い出しました。 また手話を習いに行きたくなりました。
★25 - コメント(2) - 2016年11月29日

今まで知らなかった聴覚障害者の世界を垣間見ることができました。ろう者を取り巻く環境,コーダの存在。ストーリーも興味深く,一気に読みました☆☆☆☆☆巻末で,震災のこと,読書メーターについても触れられていました。
★15 - コメント(2) - 2016年11月26日

★3.9。今までろう者との関わりがなかったので、初めて知ることが多かった。無知とは罪。文体が極シンプル。無駄な表現技巧がないので、下手に揺らされることなく素直に引き込まれた。道徳的なお涙頂戴物ではなく、ミステリー性も巧みに展開されて満足満足。やっぱりラストは涙が。聴こえる者、聴こえない者、皆が言語を持っている。皆が声を持っている。声なき声を、聴ける人になろう。
★24 - コメント(1) - 2016年11月24日

デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士の 評価:100 感想・レビュー:432
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