千年鬼 (徳間文庫)

千年鬼 (徳間文庫)
あらすじ・内容
森で暮らす小鬼は、弟を探して迷い込んだ少女・民と出会う。
過去見の術を使って弟がいた過去世を見せるが、その為に民は錯乱し、身内に『鬼の芽』を生じさせた。
鬼の芽は、破裂し、非道を働けば、地獄に落とされ、現世へ二度と戻れない。
だから小鬼は、生まれ変わる度に生じる鬼の芽を、千年にわたって、摘みとる業を自ら望んで背負うことに……。
人の心の機微を、気鋭の著者が描く、ファンタジー小説。

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千年鬼はこんな本です

千年鬼の感想・レビュー(446)

とても切ない話だった。友達になった民のために『鬼の芽』を集める小鬼。千年もの長きにわたり旅を続ける小鬼の一途さが、本当に切ない。最後は、涙が止まらなかった。ぜひ、心が荒んだ大人にこそ読んで欲しい一冊。
★5 - コメント(0) - 2月19日

物語の始まりは、幼い頃毎週必ず観ていた『日本昔話』のよう。森で暮らす小鬼と弟を探して迷い込んだ少女、民。7編からなる短編連作の結末は、忘れていた純真さを思い出させるように、キュンと切なく心に沁みます。人の世だけの理(ことわり)、罪と罰。知恵を授かった人間としてこの世に生を受けたのだから、最期まで人の心を失わず終わりたいなと改めて思う。輪廻転生を描いたファンタジーでもあり壮大な恋の物語でもある、素敵な1冊でした。
★36 - コメント(10) - 2月14日

7つの連作短編集。ひとつひとつの話が短いので結構早く読めた。最初は話のたどり着く先が全く分からずに、小鬼が何らかの理由で鬼の芽を集めてるんだな。と読んでいたけど、『小鬼と民』で理由が判明。千年という途方もない年月を民を救うためにひたすら鬼の芽を探す小鬼の一途さが悲しい。最期も悲しかった。いつか二人が会えますように。
★21 - コメント(4) - 2月6日

読友さんたちがオススメしてくれた作品。西條さんは『刑罰0号』を先に読んだが、 こちらのほうが得意のジャンルらしい。昔々の日本を舞台に輪廻転生ファンタジー が小気味良く展開して、あっという間に読めた。途中までは不思議な話エピソード 集かと思っていたが、途中から物語の関連性が判り、小鬼の健気で真っ直ぐな 想いに何度か胸がキュンとさせられた。命の尊さと儚さ、人間の強さと弱さ、私たち が忘れがちな事を童話のように語りかけてくれてスッと心に入ってきた。読友さんに 感謝しつつ、我が娘&息子にも読ませたいと思った。
★160 - コメント(3) - 1月18日

お気に入りさんに薦めてもらった本。なんとも切ないお話でした。無垢で無知であるが故に、善意が残酷なことであったりする。その為に命掛けで罪を償う小鬼が一途でいじらしい。それにしても千年というのは途方もない年月ですし、それだけかけて償った小鬼の最期が悲しいものですが、少し希望の見えるラストで良かったと思います。
★26 - コメント(0) - 1月9日

moo
小鬼がいじらしい。想いが通じて、民に一つ一つ探してもらうのは、やめておけよ、と思いつつ嬉しいことなのかな。いつか、二人が再会できますように。
★11 - コメント(0) - 1月7日

連作短編が7話収録。最後2人の再会を祈らずにはいられない。
★10 - コメント(0) - 1月4日

小鬼の千年はむくわれたの?千年の時がたった一瞬のおかあとの出会いでむくわれたのならいいのだけど民のこれからの千年が実りますように
★12 - コメント(0) - 1月3日

「鬼の芽」小さな不満や怨み、憎しみを糧にして大きくなる。芽がいっぱいに膨らんで破裂したら人鬼になってしまう…特別なものではなく、誰の心にも「鬼の芽」は巣食いそうだと考えながら本書を読んだ。民に見せられた過去世はあまりにも過酷なもの。小鬼は千年もの間生まれ変わる度に生じる鬼の芽を集める。自らの命もかけた民への一途な思いは次の千年の民の気の遠くなるような行為へと繋がっている。ハッピーエンドではないにしても「希望」はある。「地獄とは希望の絶えた世界」という天女の言葉が心に残っている。
★25 - コメント(0) - 1月1日

純愛。恋だとかいうものとは全く違う、純粋な愛だと思った。切なくて、苦しくて、それでも最後まで期待をしてしまう。素敵なお話。アニメ映画化してくれたらいいのにな。この幼い2人の一途な愛の物語から、ジブリ映画を連想したので。
★21 - コメント(0) - 2016年12月28日

民との出逢いで、小鬼は千年かけて鬼の芽を集める。千年の中で小鬼の成長と、民への一途な思いに胸がうたれました。悲しい結末だけど、少しでも希望がある終わりでよかったです。また二人が出逢えるといいなー。
★31 - コメント(0) - 2016年12月27日

「鬼の芽は、鬼ではなく人に宿る」‥鬼には小さな角一本しかないが、大きな2本の角があるのは「人鬼」といい、人が鬼になったものだという。そんな人鬼の芽を集め続ける小鬼たちを描いた連作短編集。過去に飛び忘れていた大切なものを見せられ、鬼の心を捨てる人間達。読み進めていくと、なぜ小鬼がそんな事をしているのか、本当は誰なのか明からかになっていく。小鬼のそして民の切ない思いに涙が止まらなかった。一途に誰かを思える事は千年の年月をも凌駕する程に幸せなことなのだろう。切なくやりきれないが暖かさも感じる素晴らしい作品だった
★44 - コメント(4) - 2016年12月27日

小鬼の民に対する言葉の一つ一つや、千年なんてとてつもなく長い時間を民のことを想い、自分の命を削り頑張る姿が切なくて、儚くて、何度も泣きそうになった。また、文句を言いながらもなんやかんや小鬼を助ける黒鬼の可愛らしさ、優しさも素敵だった。読んでいて、もしかしたら鬼の芽というものは誰もが持っているんじゃないか、それを増幅させ人鬼と化すのは一部かもしれないけど、そのもととなる鬼の芽は誰しも心に宿してるのではないかと思った。誰かの存在、愛、優しさ、誰かに大切されている、大切に思うことについて考えさせられた作品。
★18 - コメント(0) - 2016年12月25日

7編の連作短編集。無垢な魂の贖罪の物語。鬼の芽を心に宿した人は、怨みもてその身を人鬼となす。室町、戦国、江戸、幕末と時を飛びながら、一度だけ望んだ過去を見せる"過去見"の能力で鬼の芽を宿した様々な人々の心を救う小鬼。完璧たりえない人の悲しみ切なさを描く一つ一つの完成度も高いが、小鬼の行動の理由・原因が分かる後半から結末にかけての流れが素晴らしい。都合のよいハッピーエンドでこそないが、小さな希望の灯をともすような小鬼と民のラスト。底冷えのする夜にやわらかな草の匂いに包まれ、心がほっと暖かくなるような小説。
★66 - コメント(2) - 2016年12月7日

7つの連作短編集。人と鬼の贖罪の物語。じんわりと心に沁みるお話でした。小林系さんの表紙の絵がステキです(この絵のイメージで最後まで読み進めました)。小鬼と少女(民)が互いにそれぞれの為に…と思う気持ちが切ないです。一千年…。千年のときを相手のために…。幸介、織里姫、お針婆、駒蔵、民、多美…民を想う子鬼の千年ののち、子鬼を想う民の千年が続く…。途方もない時間を相手を想いながら過ごす日々…。そう、何年かかっても?取り戻したい大切なもの…。切なくて、やりきれないけれど、そこに微かな希望も見えました。↓  
★45 - コメント(3) - 2016年11月30日

人は知恵を持ったがために罪を犯す。 なんだか納得です。 本能に従って生きていたら例え戦いが起きたとしても、それは子孫を残すために必要なことであり、私利私欲とはまた別物。 辞書で調べると 知恵:1, 物事の道理を判断し処理していく心の働き。物事の筋道を立て、計画し、正しく処理していく能力。 2, 仏語。相対世界に向かう働きの智と、悟りを導く精神作用の慧。物事をありのままに把握し、真理を見極める認識力。 決して悪いことに使うものは知恵ではないのだなと。
★13 - コメント(0) - 2016年11月20日

【図書館本】とても面白かった。ラストは切ないけれど、希望の持てるものだった。
★20 - コメント(0) - 2016年11月8日

おとぎ話的ライトな感じで読み始めましたが、読み進めるほどに 千年という長い旅の意味と重み・哀しみが溢れてせつないストーリーでした。 「知恵と引き替えに人は罪を得た ー中略ー ただ忘却だけが 人に与えられた 唯ひとつの救い也」 小鬼の想い、少女の願い、どうかかなえて!と、祈るような気持ちで読み終えました。
★25 - コメント(0) - 2016年11月7日

初読みの作家さん。表紙買いでしたが、切なく優しい時代ファンタジーで、とてもよかったです。山に暮らす小鬼が出会った少女が抱えていたのは、厳しい暮らしが招いた心の闇。鬼の芽を宿した少女を救うために千年の時を過ごす小鬼の一途さにキュンとします。ラストは予想を裏切られますが、気持ち良い読後感でした。他の作品も読んでみたいと思います。
★16 - コメント(0) - 2016年11月4日

愛らしい表紙イラストにほのぼのしたお話を想像していたら、とんでもなかった。精霊のような鬼の存在や無垢な心のまま犯す罪など、独特な描き方に惹かれる部分はいくつかあったけれど、子供の不幸が鬼門(!)だという私のような人間には、読む手が止まるつらい部分も少なくなかった。鬼の芽を持つ魂の宿命を思えば仕方ないことなんだけど、まず不幸ありきの展開が厳しい。さらに民の弟のこと、小鬼のご褒美のこと。2歳の息子に毎日癒されている私には、あまりにあんまりな顛末でもう絶句でした。ラストにせめてもの救いがあって何よりでした。
★18 - コメント(2) - 2016年11月1日

西條奈加さんだからきっと面白いはず、と思って読み始め、やっぱり期待は裏切られませんでした。途中何度も表紙の子鬼の笑顔を見返しながら読み進めました。
★11 - コメント(0) - 2016年10月31日

鬼は恐いものという概念を覆す。本当に恐ろしいのは人の心に宿る呪いや憎しみが限界を超えた時、人鬼と変貌した人間自身。登場する人間達と過去を見せてくれるという不思議な小鬼との出会い。人の心とは何か。小鬼の千年という途方なく長い旅の理由を知った時、涙が落ちる。心に残る読物でした。
★35 - コメント(0) - 2016年10月29日

「地獄とは望みの絶えた世界です。希望のないまま無為に時をすごす。それこそが地獄というものなのです。」千年か。ほんの百年前までの平均寿命が40歳と言われていたことを考えると、千年の間に何度生まれ変わり、一つも同じ人生が無い一生を歩み、その都度いろいろな立場で人として全うし魂を成長させる輪廻と言うものが、いかに辛いものか‥。そういう視点で考えると、1つの人生が80年って長すぎる。平和すぎるのも辛い。
★12 - コメント(0) - 2016年10月24日

残酷でもあるのに、やさしさを感じながら、どうしてこんなストーリーが書けるのだろう、思いながら最後の数ページにたどり着き、ああこれを伝えたかったのかと思いました。自分の事ばかり考えている日常に気付きハッとさせられました。
★13 - コメント(0) - 2016年10月16日

☆☆☆☆☆
★5 - コメント(0) - 2016年10月11日

★★★☆昔読んだ ギリシア神話のシーシュポスの神話を思い出した。この物語は、神の怒りを買った主人公が大岩を山の上まで運んでは、転がり落ちるまた運ぶ、というがいつ終わるともしれない罰を言い渡される物語で 不条理を表しているらしい。こんかいの「千年鬼」も表題の通り千年、ある意味では我慢する物語りであり、その悠久とも言える時間を小鬼と少女 民(たみ)が駆け巡る。なれど前出と全く異なり読んでいても苦しくないのは、未来や目標、希望があるから。ん~、パンドラの希望があればかぁ。考えさせられる作品であった。
★46 - コメント(0) - 2016年10月10日

◎ ペナルティをかせられた鬼の話。人が鬼になるのを防いで廻っている。途中でペナルティをかせられた理由も明かされる。それが切ない。ラストは因縁に決着を付けて、さらに切ない方向に。
★12 - コメント(0) - 2016年10月5日

人って簡単に鬼にもなれるし優しくもなれるんだと改めて教えられた気がしました。最後の話では涙涙でボロボロになってしまいましたが、小鬼と民の関わりが暖かくて素敵で、読んで良かったと思えました。
★47 - コメント(0) - 2016年9月30日

夏休みの読書感想文の課題図書にしてほしいと思うほど、いい作品でした。
★6 - コメント(0) - 2016年9月7日

優しく切ない連作短編集。読み進めるうちに話が繋がっていきます。三人の子鬼のかわいく微笑ましいこと。喋り方がかわいい。なんだか癒されました。「忘れの呪文」が一番好きです。お針婆が意外と好きだったり。切ないけれど、泣ける話ではありませんでした。でも、小鬼が少しの間だけ願いを叶えたシーンは切なかったです。黒鬼と天女のパートは要らない気がする。この二人に恋愛的フラグをたてる意味あるのか。優しく、なめらかで美しい文が女性作家らしくて好きです。
★27 - コメント(3) - 2016年9月5日

読了。 少女のために鬼の芽を千年間積み続ける小鬼と、小鬼のために砂の山をかき分け続ける少女。 希望は続ける活力になる。
★15 - コメント(0) - 2016年9月4日

おとぎ話って昔からの戒め事や伝えるべき事柄を、口移しのように受け渡してきた物語。「千年鬼」はまさにそんな印象をうけた。よくある時代物のお話からはじまり、「小鬼(たち)」が登場する。彼らの仕事とは何かを示しながら、短編のように章が進む。しかし、そこには深い「理由」があった。純粋な愛情とはこうも頑ななものか、知れば知るほど切なくなる。最後の旅、壮絶な想い、報いとは何か。儚い人の命を客観視できる者たちの目を借りて、一途な命と命のつながりをグイグイと見せつけられた。私の感情など一時の揺れ、千年生きる希望はあるか!
★19 - コメント(0) - 2016年8月31日

連作的短篇集。途中からの流れが切なくて切なくて。映像化でなく、舞台化したくなるようなお話。そう、一人一人のキャラクターがすっきりしているからそう思うのだろう。小鬼が切ないねぇ。
★87 - コメント(0) - 2016年8月28日

切なくも暖かい少女と小鬼の友情の物語。地獄とは何か、天国とは何か、鬼とは何か、人とは何か。不条理に真正面から立ち向かう子供たちに心洗われるようでした。特にころころと動く3匹の小鬼が可愛くて可愛くて…癒されました。
★14 - コメント(0) - 2016年8月5日

千年のあいだ、自分が民という少女に蒔いた人鬼の芽を回収し続ける小鬼の話。その人鬼の芽は千年生まれ変わって、かならず人鬼(簡単に言えば犯罪者)になってしまうもの。小鬼は、健気に回収し続けるけど、他の人はそっちのけなのが今一つ。ここは、小鬼の健気さを評価すべきなんだろうけどね。更に、小鬼と行動を共にしてる黒鬼。彼の下心ありありの話が広がれば、淡々とはしなかったかなと。鬼姫様の話が好きでした。
★18 - コメント(0) - 2016年7月26日

jon
輪廻転生。純粋無垢。胸が締めつけられた。
★10 - コメント(0) - 2016年7月15日

こんなにじんわりと来るお話だったとは思っていませんでした。何本かのお話が一つに繋がっていくのですが、これが、だんだん深いところに染み入ってきます。人が鬼になってしまうほどの深い悲しみや辛さから、小鬼が導いてくれる物語です。描かれてない時代にはどんなことがあったのか、小鬼の気持ちを考えるとたまりません。そして読み終わった時には、心が少し綺麗になったような気持ちにさせてくれました。
★12 - コメント(0) - 2016年7月13日

登場する「鬼」は優しく澄んだ心を持ち一本の角を持つ鬼。人間が無垢な心のまま罪を犯すと心に『鬼の芽』が宿る。心が憎しみや悲しみに占められた時『鬼の芽』は破裂し、人は二本の角を持つ「人鬼」となる。人鬼と化すれば人に戻る事もできず、生まれ変わる事も出来ない。小鬼は自分が過去世を見せた為に『鬼の芽』を持った娘が「人鬼」にならぬよう千年の間、娘の生まれ変わりを追い『鬼の芽』を摘んでいく。今の時代心に『鬼の芽』が出来てしまっている人は多いと思う。その『鬼の芽』を私達は摘んでいけるのか?考えずにはいられませんでした。
★42 - コメント(0) - 2016年7月10日

こんなにも優しい、優しい物語なのに、常に根底にある残酷さ。 どの章も素晴らしいのですが、特に「鬼の芽」を集めている前半の章は、(まだ事情もよくわかってないし)面白いです。 そして千年駆け抜けて、この結末… ふんわりかわいい表紙に惹かれて、ゆるーい気持ちで読み始めたら、とんでもなかった。外で読んではいけなかった。
★16 - コメント(0) - 2016年7月5日

小鬼と民の互いを思う健気な気持ちは、胸が温かくなると同時にせつなくもなる。小鬼の千年やラストでの民など、二人ともかなりきついことしているのに、それが互いのための行動で本人たちに希望があるから、読後感も悪くない。
★12 - コメント(0) - 2016年7月1日

千年鬼の 評価:94 感想・レビュー:230
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