文体練習

文体練習はこんな本です

文体練習の感想・レビュー(731)

訳は、やはり初めに出されたものの功績というものは偉大だと思う。ある程度方向付けされてしまうということもあるけれど、やはりその初めの一歩というものは偉大だ。しかも初めてやっていくことはとてつもなく大変でありながらとてつもなく楽しいのではないか?(後から批判訂正があったとしても)ともかく非常にこれ好きだ。
- コメント(0) - 3月15日

「ある日のお昼頃、バスに乗っている首の長い変な帽子をかぶった男が隣の客に文句を言い、逃げるように空いた席に座る。2時間後、駅前の広場で友人と一緒にいる同じ男を発見。コートにもうひとつボタンをつけろといわれていた。」たったこれだけの日常を99通りの文体に言い換える。本気で遊んでいる印象で、頭のいい人なんだなぁと思う。「遡行」「ぼく」「無造作」「自由詩」「植物学」「意想外」が好き。
★19 - コメント(0) - 2月22日

一言で言えば、ハライチの漫才を見ているようだった。
★42 - コメント(0) - 2月20日

翻訳者・朝比奈さんに感服。 文体練習のために読んだが、朝比奈さんがあとがきで述べているように、ゲームのような本だった。与えられた条件で、いかに創意工夫ができるかのゲーム。レーモン・クノーも朝比奈さんも、とてつもない体力だ。そして読者にもなかなかの根気が必要とされる。けれど、読後は開放感があった。わたしの中で、言葉の可能性が一気に拓けた。読んでよかったと思う。
★1 - コメント(0) - 2月2日

さして意味のない単純な内容を99+3通りの「文体」で描いた断片を収めた一冊。フランス語の文法や、西洋での古典にあたるギリシャ語・ラテン語を取り入れた表現など、翻訳という行為に対する挑戦のような作品と言える。だが、日本語訳の結果、訳者の方が書かれているように、日本語の柔軟さ、寛容さが実感できるものとなっている。「遡行」「ぼく」「無造作」「古典的」「種の記述」「反動老人」が好き。どの「文体」が好きかに自分の好みが如実に表れると思う。
★3 - コメント(0) - 1月29日

ことばの広がりにただただ驚くばかりだった。バスで見かけたおかしな人を後で再び見かけた話を、99の文体で書いている。飽きずに読めるのかな、と思ったのは最初のほうだけ。あとはバリエーションの豊かさに言葉を失いながら読み進めた。ことばで、こんなにも遊ぶことができるのだということを証明するかのような技巧、素晴らしい。そしてこれを訳した(と言っていいのかわからないが)人もすごい。原文でも読めたらまた更に面白いのだろう。
★7 - コメント(0) - 2016年12月13日

日常のなんてことない1コマを99通りの文体で書き分けた言葉の変奏曲のような本です。原文はフランス語なので、日本語にするとなんのことかわからない章もありますが、古典調を枕草子の文体から引いてきたり、訛りを関西弁で表したりと日本語でもニュアンスが伝わるように訳された朝比奈さんの工夫がすごいです。
★4 - コメント(0) - 2016年12月10日

再読。実質はクノーと訳者である朝比奈氏の共著に近い。「帽子に編み紐を巻いた首の長い男が混雑したバスに乗り、靴を踏んだ客と口論。だが席が空いたらすぐ座りに行く。二時間後、広場で見かけたその男は別の男からコートに付けるボタンに関して助言を受けていた」この出来事を99通りに変奏。似非関西弁、似非英語、アナグラム、七五調、枕草子調・・・それなりに対応できる日本語の柔軟さに驚くし、話し言葉を厳密に文章に移す著者の実験も興味深い。こういうのを書きそうな日本人作家が一人思い当たる。カムオン道化師、これはプロローグです。
★46 - コメント(1) - 2016年12月4日

文体練習ではなく、言葉を素材にした科学実験、というか言葉遊びなんですね。そんなわけで日本語版も意味の翻訳でなく言葉遊びルールの翻案にならざるを得ないところが一番面白く、また大抵のルールは日本語だと簡単すぎてつまらなくなるところが面白かったです。当然ながらここにあるのはフランス語でこそ面白い遊びになるルールであって、だったら日本語ではどんなルールだと面白くなるかな?って考えちゃいますね。
★5 - コメント(0) - 2016年11月26日

この本で文体の練習をしようなどと考えてはいけないのでした。後書にあるとおり、この本は「乏しい内容をバラバラな文体で書いた本」。笑ったり、すごいなと思ったり、ゲームの感覚に近い。訳者の朝比奈弘治さんは、一から本を書き下ろすくらいのエネルギーを使ったのでは。レーモン・クノーさんも、朝比奈さんもゲームの達人です。
★4 - コメント(0) - 2016年11月24日

よく訳したなこんなもんと思ったが、あとがき読んで納得。法月綸太郎の後追いですが。筒井康隆がやってくれたらおもしろいもんになりそうなんだけど。理屈っぽい人が書くのがいいのではないかと思いました。あと円城塔なんかいいのではないかと。
★43 - コメント(0) - 2016年11月14日

訳者あとがきの内容が充実していた。
- コメント(0) - 2016年11月7日

法月の「挑戦者たち」を読んでから慌てて読了(お粗末w)。「ちょっと変な男がバスの中、そして公園で目撃される」というお題を様々にこねくり回した軽やかな力作。好きなのを3つあげるなら5、16、88。案外普通が好きだなと再認識。かなりがっつりしたあとがき(つうか解説)があるが、訳者的にはどうしてもこれぐらい書きたかったんだろうなw とてもオシャレで品の良い装丁が○。原書はどんな感じなんだろう。フランス語真剣に勉強してれば原書で読めたかなあ(理解して楽しめるかは別物か)。
★5 - コメント(0) - 2016年10月6日

読者に文章を練習させるテキスト的なものかと思ってたら、作者が文体を練習してるところを延々見せられる本だった。でも中々勉強になった…… 同じ事象をこれでもかというほど表現方法変えて言えるもんなんだな、と。これはきっとフランス語を習って、作者の生きた時代の歴史を齧ってから原書を読んだ方がもっと面白いんだろう。翻訳と訳者の偉大さもひしひしと感じた。個人的に「サン=ラザっている」ていう造語が2回くらい出てきてたのにじわじわきた。こういうところも日本語の妙だな。
★1 - コメント(0) - 2016年9月19日

音楽では主題が展開する。アレンジを変えて演奏する。カバーソングもある。その、文体版。様々な文体を愉しんでいると新たな発見が出てくる。
★3 - コメント(0) - 2016年9月18日

アンサイクロペディアで十分やね
- コメント(0) - 2016年9月11日

★★★★
- コメント(0) - 2016年9月2日

すんごい遊んでる。訳した人、おつかれさまでした。
★7 - コメント(0) - 2016年8月30日

読書メーターでもこれだけ登録数の多い人気の本なのだから、文庫化を、欲を言えば対訳でお願いしたいです。ネタは1ページに満たない短いシーン。これをさまざまに変奏していくわけですが、混雑したバスという設定がいい。人の数だけドラマがあり、同じものに直面していても、異なる目を通して見、それぞれの言葉で表したら、全然違うストーリーになる。このような短いシーンに語り手の人生を匂わせるところに、文章表現の究極的なものがあると思います。その点、こうして並べてみると、短歌や俳諧は鑑賞者にゆだねられる部分が大きく、なんだかな。
★15 - コメント(0) - 2016年8月9日

- コメント(0) - 2016年8月4日

マニアック本。 面白いとのことで、手に取った。たしかに面白い。面白いけど、そうじゃない☺️ これは、ストーリーが泣ける笑えるとか、そういう面白さじゃなくて、「文章のあらゆる可能性を示してみましたよ!」といったような、チャレンジ作品的な面白さ。前者を期待してたわけじゃなかったけど、もう少しコミカルな面白さを期待してたから、手放しに楽しめなかった。けれど、興味深い(フランス語で読んでみたくなる)一冊だった。訳者さんはよく頑張ったと思います! (下手したら本編より、あとがきが印象深い。)
★7 - コメント(0) - 2016年6月27日

仏で長く愛されている超マニアックな本。第1章はたった1ページ数行で、お題として日常的な事象(バスの中のちょっとした出来事とその後の偶然)が示される。次章からはこの事象を違う文体で書き分けた何と99の作品が、良し悪しは別に、実験的に、展示会のように並ぶ。この文体に見覚えあり!と思い出し笑いをしつつ会場を歩いている気になる。昔、お気に入りの小説の1ページを本を閉じて書いてみて原文と比べたりしたな、と思いがけぬ追体験に少々はにかむ。出口付近まで来ると喉が渇き、会場を出たら無性にラブストーリーが読みたくなった。
★19 - コメント(2) - 2016年6月23日

★★★ 何の変哲もない出来事を様々な文体にひたすら展開するだけの試み。「41荘重体」「49頓呼法」「98気取り」の大仰な表現にくすりとし、「63古典的」「66短歌」は訳者の苦悩が偲ばれながらも秀逸にまとまっているし、「17合成語」「53ソネット」「82聞き違い」は特にぜひフランス語原文で読んでみたいと思わせられた。その他「58聴覚」「77固有名詞」「92モダン・スタイル」もお気に入りだが、特に唸らされたのは「84イギリス人のために」。仕組みに気づいた時の驚きたるや!後書きでは訳者の工夫を知れてまた面白い。
★1 - コメント(0) - 2016年6月21日

実験的。日常言語の背後には無限の言語的バリエーション、文体練習の可能性がある。
★1 - コメント(0) - 2016年6月15日

「バスで見かけた変な男をのちに別の場所で見かける」という短い文章を、およそ100通りの異なる文体で表すというもの。文書としてしっかりしたものから、まるで冗談としか思えないものまで、とにかく読んでいて飽きなかった。なにより日常の他愛のない風景が書き方によって、印象がこんなにも変化するということに感銘を受けた。よくわからなかった文章に関してもあとがきで詳しく解説があり、また、訳者がフランス語から日本語に訳するまでにいかに苦心したかもよくわかる。個人的には複式記述や念には念をなどの回りくどい表現がツボだった。
★2 - コメント(0) - 2016年6月14日

まことに「文体練習」だった。こんな書を読んだことがない。こんな実験的執筆聞いたこともないし、こんなに愉快になるとは思いもしなかった。「S系統のバスの中、混雑する時間。ソフト帽をかぶった二十六歳ぐらいの男」、こう始まる小さな情景描いた十行足らずのメモ書きが、隠喩になり、夢になり、ためらい、無関心になる。そして組み替え、ひねり、視点が移る。嗅覚や味覚の五感を通じ、おちょくり、真面目に、変幻自在にありとあらゆる文体を組み立てる。わずか130ページ。しかしその文体たるや99。そして文字で伝えるという無限の可能性。
★158 - コメント(11) - 2016年6月8日

バスに乗るとちょっと変わった男がいて...という平凡な出来事をあらゆる文体にして遊ぶ。41荘重体、69リボグラム、86植物学あたりが特に面白かった。単に操作を適用しただけの項目はいまいちだったけど、表現を尽くして翻訳したんだなぁと感じるものはどれもいい。それから63古典的の「駅は、さん=らざーる」というフレーズは丸みが可愛くてツボな字面だった。カタカナで50回以上見てきた言葉がひらがなになっていたのは新鮮で印象に残った。斜めにしたり、途中で折ったり、赤字、太字、フォント、斜体、等々文章の形式も凝っている。
★13 - コメント(0) - 2016年5月21日

些細なワンシーンを手を替え品を替え99+αのパターンで書くというもの。原書で楽しむだけの教養がないことが残念だけれど、日本語話者としてとても面白く読めるよう思い切った意訳がなされているのが伝わってきた。巻末には訳者の解説があり、日本語に馴染みにない言葉遊びなどを補足してくれている。
★1 - コメント(0) - 2016年5月20日

訳者の人たちの努力が伝わってきた。64、65、93、95、おまけ4(解説p254)に数学的な表現があって高評価。 23と47も好み
★1 - コメント(0) - 2016年5月11日

1つの話をあらゆる文体で表現しつくしている。ふざけているような気もするけど、アイデアと印刷の工夫がよい。そしてこれを翻訳したのがなんと言ってもすごい。
★2 - コメント(0) - 2016年4月2日

鈴木優人さん推薦本。朝日の書評より。ことばって凄いなぁ。フランス語が分かればもっと理解できたかもしれないですが、日本語でも充分凄い。
★5 - コメント(0) - 2016年3月28日

ごくありふれた日常のワンシーンを、99通り(+おまけ3つ)の文体で自由に表現した作品。これを日本語へ訳した訳者の苦労が忍ばれます。好きなのは、ホメロス叙事詩を模倣した誇張文体『41.荘重体』です。「曙の女神の薔薇色の指がひび割れを起こし始める時刻、放たれた投げ槍もかくやと思われんばかりの素早さでわたしは乗り込んだ」「こはいかに、心悪しき者よ、汝は悪意をもて我が足を踏めるかのごとし!」「汝、まろやかなる円周のボタンを付加し、あるいはその位置を変更することによって、襟の切れ込みをいささか狭くせざるべからず」
★39 - コメント(0) - 2016年3月14日

日常のなんてことのない出来事を、99+3の文体を用いて書き表す。よくもまぁこんなに考えたものだ、と感心することしきり。言葉の世界は奥が深い。訳者の苦労もうかがえる。
★16 - コメント(0) - 2016年2月19日

アイディアと技巧によって生まれた素晴らしい本だ。翻訳も工夫がなされており、装丁も美しい。あとがきも含めて何回も読み返したくなる。
★4 - コメント(0) - 2016年2月10日

ひとつの状況から99の物語が作り出される。真実はひとつ、事実は人の数だけあるということを実感。翻訳者の苦労が偲ばれる。
★3 - コメント(0) - 2016年1月27日

100 業界人:ルーヒーにスーバーのカーナーで変なシーボーかぶった男が隣の乗客に「シーア―踏むなYO」てディスってたけれど結局、席が空いたらサリアツで座っちゃった的な?そしたら2時間後にギロッポンでチャンネーとシースー食おうとぶらついていたら、クリビツテンギョのイタオドロ、あの男がマイメンと歩いていて、ションファツについてディスカスっててさ、まあいいや、シクヨロ、カレオツ~……という内容をスタイルを替えたり音節を入れ替えたりして99種類展開する奇書。翻訳の工夫について書いた後書きも面白い。
★2 - コメント(0) - 2016年1月1日

面白い。ストーリーではなく。正直者文章になってないものもあるけど、文章の遊び、と思えば面白い。完全な訳ではなく、少し創作的な所もあるみたいだけどそれも面白い。
★3 - コメント(0) - 2015年12月24日

この本は読んだにもかかわらず、きちんとここに登録していなかった。普段あまり忘れないのにこの本に限って……というのは、それなりに理由がありそうだ。つまり、(誤解を恐れずにいうならば)この本の読み口は図鑑とか雑誌のそれに近い、からだろうと。文体もいわば記事だ。というわけでこの本は適当に開いて、どこからでも読める。何度でも読める。忘れることが怖くない。それでこんなウィットに富んでいるなんて最高だと思う。(読んだことを忘れていたけど……)
★19 - コメント(0) - 2015年12月13日

モノ書きをするときに是非傍らに置いておきたい。行き詰った時にヒントを、というか下手するとそのまま手法を拝借させていただき、光明を与えてくれそうな一冊。フランス文学なのに、え?というまさかの訳のギャップが、ユーモラス。正確、伝わるという翻訳を超越し、日本語の文学として昇華している。50年前のフランスなのに、バス車内の状況が現代日本と変わらず、人の普遍性にも驚愕した。
★10 - コメント(0) - 2015年12月10日

文体練習の 評価:86 感想・レビュー:292
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