ブロの道: 氷三部作1 (氷三部作 1)

ブロの道: 氷三部作1はこんな本です

ブロの道: 氷三部作1の感想・レビュー(121)

『氷』を読んでからかなり間が空いたが、ブランクを忘れるおもしろさ。語り手は光の兄弟団の創始者ブロ。彼は<氷>を発見し真実を知り、兄弟探しと悲願達成のために奮闘する。<氷>に触れたブロは、心身が変化する。言葉は異様になり、人間を肉機械と呼び侮蔑する。ブロの語りは宇宙人が人間を観察するかのよう。彼らは革命、戦争によって激動する時代に乗じ、ひそかにネットワークを張り巡らせていく。異化、視点、創世神話の魅力を巧みに織り込んでいる。肉機械なのに兄弟団に同調する自分がいて、倒錯した感覚も味わえた。       
★11 - コメント(0) - 1月29日

スターリンの反革命政策、ヨーロッパにおけるファシズムの台頭、第二次世界大戦にホロースト・・・それ等を「肉機械ども」による俗事と断じ、各地に散らばった同胞の覚醒のみを目的に世界中を巡る光の一族。彼等の視点で行われる淘汰は、過去の独裁者達が推奨した選民思想とは全く違う、不可侵の物語であり、文学だけが辿りつける聖域なのかもしれない。
- コメント(0) - 1月23日

氷三部作の第一部。第二部の「氷」とはだいぶ文体が異なっている。また、主人公「ブロ」の視点に固定されており、第1次世界大戦以降のロシアの歴史をたどっていく。かわいらしい元気なサーシャが、革命や戦争の影響でどんどん冷たくなっていく描写はスリルがあるものだった。ツングース隕石の探検隊エピソードは冒険ものとしても面白い。後半は兄弟団の強化だが、兄弟姉妹をひとりずつ目覚めさせつつ、ゆっくり進むストーリーにじれったくなった。さて、これが第三部でどう完結するのだろうか。
★1 - コメント(0) - 2016年12月31日

感情とか人間性とかは人間どうしだから感じるわけで、人間やめちゃって人間以外の者から見るとそういう諸々も肉機械の活動になってしまうんだなぁ・・・・・。リーフェンシュタールへの思いを感じる。第2部にロシア・ソ連とドイツがどうやって描かれるのかたのしみですよ。新たな創世は実現するのかな
★9 - コメント(0) - 2016年12月17日

肉機械は、肉機械なりにこの物語を娯しめました。
★8 - コメント(0) - 2016年11月27日

刊行されたのは2巻が先だがあえて1から読んでみた。なんとも壮大なお話。果たして兄弟たちは原初の光に戻ることができるのか?所々冗長に感じる部分はあったのだが、一応続きも読んでみようと思う
★1 - コメント(0) - 2016年11月1日

読むのに数ヶ月かかった。 第二部『氷』を読んでからなので、話の大筋みたいなものは知っているのですが、最初の人間『ブロ』がどのように目覚めるかまでは面白かったものの、その後の仲間集めは第二部と同じで退屈な感は否めない。(ここで読むのが躓いた) ただ、主人公(ブロ)の視界が変化してからの描写・文体の変化は大変面白かったので、もっとそちらに分量を割いてくれれば良かったのになあと思ってしまう。 第三部は間を空けずに読みたい…できれば。
★5 - コメント(0) - 2016年10月26日

ヤバい面白い。 やっぱりソローキンスゴいです。 ドイツとソ連についての語りとかマジスゴい。 こういう細部にソローキンの面白さが宿るんだろうなぁ。 続き続き。
★2 - コメント(0) - 2016年9月24日

大河のようなでっけえスケールと文体の変化が魅力の二作目。青年期までの成長譚ではソローキンなのに普通すぎると驚き、初期の兄弟を探すところでは仲間が増えるわくわくと引き延ばしのブレンドを味わい、透視できるようになってからが本領で肉機械ラッシュは痺れた。話としては飛ばしても問題ない感じだけど、サイドクエストや設定好きにはたまらないだろうね。すごいぞプロフェッサーX。
★4 - コメント(0) - 2016年9月22日

三部作全て出揃ったってことで第一部『ブロの道』から。刊行順に読んだ方が良かったのかな?とか考えつつそんなこたぁ読んでみなきゃわからんのでとパラパラ頁を繰ってたらこれが読んじゃう読んじゃう。勝手に込み入ったもの想像してたからずいぶん読みやすいなぁとか思ってたら、後半の肉機械からのくだりゾックゾクするな!ゾックゾク!だけどそんな私も肉機械!
★9 - コメント(1) - 2016年8月30日

氷三部作その1。ソローキンにしてはおとなしい、と思いきや中盤以降はやっぱり怒涛といえば怒涛の展開で面白い。割とわかりやすい面白さ。
★1 - コメント(0) - 2016年7月31日

普通にプロローグという感じ。ソローキンにしてはおとなしめ。とりあえず23000に期待しよう。
★3 - コメント(0) - 2016年7月7日

ぐわぁぁぁ!原初の光がやってきたぞおおおお!!原初の光を捕らえるにはまず水を使います。反射することでアメーバに囚われます。そしてアメーバは進化して肉機械となります。氷がやってきて心臓(こころ)で語ったりしますので使用上はご注意を。
★1 - コメント(0) - 2016年6月18日

…吸魂鬼だよおっかさん(表紙が)。岩井志麻子とジョン・クラッセンを先輩、そしてウラジーミル・ソローキンを兄貴と心中密かにお呼びしているのだが、そんなソローキン兄貴の「氷 三部作」第一作目、とは言っても執筆順序は二番目にあたるので翻訳自体もそれに準じているというややこしい存在。隕石に導かれ、本当の名を手にするという描写に当初は「SF?宗教?」とイマイチ乗り切れずにいたが、中盤以降にドドンと来る。前半部に積み上げたものが一気に形をなすこの瞬間がたまりません。そして「肉機械」呼ばわりがじわじわと…
★28 - コメント(0) - 2016年6月15日

目覚めてからの展開にはグワーッと引きこまれてイッキ。「肉機械」描写はやはりすごい。訳もすごい。ヒトラーとかリーフェンシュタールとか映画とか、答え合わせ(?)も楽しい。次も早く読みたい。
★2 - コメント(0) - 2016年6月9日

ソローキンにしては読みやすい。『氷』の「エピソード1」。ツングース隕石で氷の「心臓」が目覚めたブロとなるまでの道はブロの個人史だから感情移入しやすいが、氷のハンマーで仲間を増やしはじめてから少し退屈。最初の女性のフェルはいいけど、三人目から組織を拡大するために反復になってくる。氷のハンマーで心臓を叩き、「心臓」で語れ、と兄弟姉妹を増やしていく描写は繰り返される。後は世界観の説明で人間を「肉機械」とか鉄道や飛行機を「鉄機械」と呼び、ソ連とナチスドイツの肉機械の歴史と共に氷兄弟集めの道程。
★10 - コメント(1) - 2016年5月25日

神話?覚醒?宇宙? 読みきった時 乗っていた電車が逆走してる感覚に陥る。久々にクラクラした読了感。
★4 - コメント(0) - 2016年5月12日

兄弟団ができ、そして歴史に翻弄されていく様子を、最初に覚醒したブロの視点から描いた力作。とにかく圧倒的圧力に屈するしかない作品。なお、三部作1と書いてあるが、2から読むべし。その方がだんぜん面白い。
★2 - コメント(0) - 2016年5月3日

中盤からの展開のエネルギーにはすごいものがある。さすがにソローキン。
- コメント(0) - 2016年3月12日

ぶっ飛びアヴァンギャルド小説「氷」の前日潭。「氷」の背景に一体何があったのか?謎が解けました。途中からは、カルト集団の仲間探しが、これでもかと続きます。氷三部作、結末は全く予測不能です。
★5 - コメント(0) - 2016年2月17日

『青い脂』に比べたら格段に読みやすかったです。御光の知恵、というんですか、困ったときには超自然的な力が働いて問題が解決されていくようなご都合主義的な話は好きではないのですが、この本はあまりにブッとび過ぎてるせいか、特にひっかからずに読了できました。ハンマーの作り方が妙に詳しく定義されるあたりで「これは宗教の始まりの物語なのかな」と思ったのですがそんなこともなく。語るのが脳でなく心臓というのも面白いですね。続きが気になります。ところでクリークさんてあのあとどうなったのか、言及ありましたっけ?
★2 - コメント(0) - 2016年2月2日

氷三部作の第1部に当たる。書かれた順番は第2部『氷』が先であり、読んでいてさほどの違和感は無い。精神の世界の主導者であるブロの誕生と成長と衰退、第2部の主人公フラムとの出会いで物語りを閉じる。ツングース隕石の正体である「氷」に心臓が目覚め、視点が急変していく様の描写が見事。★★★★★
★5 - コメント(0) - 2016年1月30日

ソローキン《氷》シリーズのエピソード・ワン。ブロが肉機械としての人間から離れ心臓の言語を内面化していく過程の描写が見事。 ★★★★
★2 - コメント(0) - 2016年1月10日

2015年の読了本はこれで最後。ソローキンの最新作を読んだ。前作「氷」の前篇に当たる物語。心臓と氷のハンマーの謎が明らかに。実は宇宙誕生から現在までの壮大な宇宙と生命の物語が垣間見える。主人公ブロの回想なので、何処まで明確に繋がるのかは3作目になるのだろう。23という数字も人間の遺伝子の半分の様なので何か関係してくるのでは?と思ってしまう。1900年代から1950年までソビエトの歴史と交差してそれはそれで普通に面白い。さて3作目にどうつながるのか?創造力を湧き立てられる。やはり人類との対立か?
★38 - コメント(0) - 2015年12月28日

三部作の2作目(時系列的には1作目)です。氷によって真の名に目覚めたブロが姉妹フェルとともに世界中に散った兄弟姉妹を探しだしていく過程が描かれます。ソローキンの作品には暴力と独特の高揚感があると思います。この作品では、兄弟姉妹の真の名を得るために氷のハンマーでその胸を強打しなければなりません。そして兄弟姉妹たちの心臓(こころ)が語りだしたときの高揚感。私はこの独特の高揚感が好きです。物語はブロが後継者を探し出し彼女を氷の国へ送り出すところで終わっています。続きが大変気になるので3作目を早めにお願いします。
★10 - コメント(0) - 2015年12月26日

『氷』と比べるとグロさもエロさも控えめで読みやすい。内容は現代におけるアダムともいえるブロがイヴとともに地に満ちよとばかりに仲間を増やしていく過程が描かれる。宗教臭がさらにあがっていて、ブロやその仲間たちの姿はどこかユートピア的である。『氷』で出てくるエピソードの補完のような話も多い。完全に目覚めたブロが家を洞窟といったり映画を白布の影といったりするのはプラトンの洞窟の話が念頭にあったりしたんだろうか。ブロが目覚めれば目覚めるほど、思考はそのままで言語から人間性がなくなっていくのが面白いと感じた。
★6 - コメント(0) - 2015年12月19日

ほんと待ってたけどここまで積んでしまった。さておき、時系列上では氷の前になる本作。氷では意味わからんカルト集団じゃねーかと思っていたのがなぜか頑張れ、23000人目覚めさせて!となってしまうのが不思議。でも何か小綺麗にまとまってしまってる感もあるかなといいますか。
★6 - コメント(0) - 2015年12月19日

あれ?いつエンヤサ言い出すのかな?と思いながら読んでいたんだけどエンヤサは親衛隊の方だった。そうだ、こちらは「心臓で語れ!」。なんでⅡ→Ⅰの順で出版したの?と思っていたけど確かにその順番の方がいい。最初のあの拉致される側の怖さったらなかったのに、する側の方から読むと、早く後継者を見つけないと!と思ってしまう。人間を肉機械と言い切ってしまったあたりから完全に失われていく人間性。Ⅲは両方の視点から語られるのだろうか。楽しみ。
★23 - コメント(0) - 2015年12月17日

執筆順では氷三部作の2作目だが、作中の時間で言えばこれが先頭で、謎の兄弟団創設の物語となる。普通の青年だったアレクサンドルが氷に出会ったことで徐々に「人間性」を失い、人間をたんなる肉機械とみなすように変容していく姿はソローキンらしいおぞましさにあふれている。しかし以前のような奇抜でグロテスクで奇想天外な物語とは異なり、ちょっと小さくまとまりすぎているような気がする。かつての作品をエロ・グロ・ナンセンスの悪食と言ってしまえば身も蓋もないが、そうした汚泥から生まれる輝きが彼の持ち味だったのに。
★18 - コメント(0) - 2015年12月14日

前作『氷』の前日譚ということもあって、ソローキンのこれまでの作品のような目隠ししてジェットコースターに乗るような楽しさはないものの、前作で出てきたテーマの深堀や実験的な文体で読ませてくれます。一部と二部で舞台は整った感じなので、最終巻の三部では破壊的でグロテスクないつものソローキンを期待したりもするけど、どうかなどーかなー。
- コメント(0) - 2015年12月10日

内容的には前作「氷」とかぶるところが多いものの、より設定に深みが増し主人公の変容に伴う一人称の記述スタイルの変化など新たな読みどころもあって楽しい。第三部にも期待。
★29 - コメント(0) - 2015年12月5日

万能なる原始の光の失敗作である我々肉機械どもの営みはただただ無意味なのだそう。そして光はなぜだか肉機械どもの輪廻の螺旋をくだり、ただの肉機械であったはずのこれまでの生としがらみを嘲笑し、崇高で絶対なる目標のために原始の光の仲間を探すだけというとんでも物語。衝撃的だったのは、われわれ日本人はもれなく肉機械であるといいことと、三部作の第二部である「氷」が書店からすっかりなくなっていたことだった。融けてしまったのだろうか。まあいいか、どうせ肉機械だし。
★8 - コメント(0) - 2015年11月28日

氷三部作の二作目、時系列では最初の話。「氷」につながるだけでなく「青い脂」もふわっと香ったりする。独裁者の在る国の中から起こった、今ある法則とは違う法則を切望する心を思う。「23000」が待ち遠しい!訳者あとがきにある、ツングース隕石から生まれた小説群も気になる。
★32 - コメント(0) - 2015年11月28日

この地球と人類を憎悪するという考え方は別段珍しくないと思うが、なぜかそういう文章を目にするたびに半村良の『妖星伝』を想い出していた。むろん本書は伝奇小説ではないので、ぼくの単なる連想にすぎない。覚醒したブロたちが認識する世界はきわめてグロテスクであり、人間も単なる肉機械となってしまう。23000人の兄弟姉妹を探しだし、この星を浄化するという使命がなければ、世界がこのように見えれば、とてもではないが発狂してしまうだろう。完結編ではどのような驚きを見せてくれるのか、邦訳を待ちたい。
★10 - コメント(0) - 2015年11月24日

「だが、もっとも重要なのは、両国が苦しみながら互いを目指しているということを、我々が感じたことだ。本質的には非常に異なる二つの内的唸りが結びつき、双方にとって必要不可欠な、ある一つの特別な唸りに溶け合った。もっとも、それは彼らには思いも寄らないことだった。彼らは互いを単に的と見なしていた。我々は理解していた。間もなく、彼らの間で大きな戦争が始まるだろうと」ナチス・ドイツとソビエトのダンス。ブロの超能力、いろいろと都合いい。
★14 - コメント(0) - 2015年11月17日

時系列としては三部作の一番最初の話。『氷(第二部)』の氷ハンマーどがーん!「心臓(こころ)で語れ!」→覚醒ver「ウウッ…私の本当の名前…!(号泣)」「兄弟姉妹よ!(号泣)」→非覚醒ver「…死んだか」何だそれー!?Σ(゚д゚lll)的ぶっ飛び展開を体感していると最初の覚醒者であるブロの物語を追いながら「早く見つけてあげて!」てな気分にすらなる恐ろしさ(笑)心臓の言葉で仲間と語り合う/分かり合う彼らにとって、人間などただの肉機械でしか無い。『23000』で一体どんな未来が待つのか、ああ、怖くて楽しみ!
★32 - コメント(2) - 2015年11月16日

圧巻で読了でございます!ソローキン先生!スティーブ・エリクソン的なアシッド因果スペクタクル+根本敬的な電波ファンタジーつうか。
- コメント(0) - 2015年11月8日

一般学生が突如覚醒し、仲間を増やしながら23000の仲間のコンプリートを目指すという、それだけとるとだいぶイっちゃっている話なのですが、前作にして続編である「氷」において、なぜあれほど必死にローラー作戦で仲間集めをしていたのか、などと考えると、さすが初代様すげえ、などとよく分からない高揚感とともに読み進めることができました。主人公とヒロインがそろった瞬間超能力発揮、命を縮める力、転成して来世邂逅という、他の方のレビューにもありましたが、ストーリーラインとしては王道RPGなのだなと思います。
★3 - コメント(1) - 2015年11月1日

あがる!『氷』をまた読みたくなった。『23000』が待ち遠しい。
★5 - コメント(0) - 2015年10月26日

ブロの道: 氷三部作1の 評価:82 感想・レビュー:49
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