霧のむこうに住みたい (河出文庫)

霧のむこうに住みたい (河出文庫)
187ページ
187登録

霧のむこうに住みたいはこんな本です

霧のむこうに住みたいを読んだ人はこんな本も読んでいます

夜行
5884登録

霧のむこうに住みたいの感想・レビュー(100)

江國香織さんの解説が秀逸過ぎて下手な感想が書けない(笑)上品で静謐。訪れたい、須賀さんのイタリアに。白い本棚、イタリア語辞典…ご主人との思い出が綴られる章は切ない。「ふりかえると、霧の流れるむこうに石造りの小屋がぽつんと残されている。自分が死んだとき、こんな景色のなかにひとり立っているかもしれない。ふと、そんな気がした。そこで待っていると、だれかが迎えに来てくれる」「心に残る荒れた風景のなかに、ときどき帰って住んでみるのも、わるくない」頭から離れない、私もずっと霧の中に佇んでいる感じ。
★12 - コメント(0) - 2月4日

この人の文章を読んでいるあいだどこか別の町にいるみたいな気持ちになってとても安らぐ。だんなさんが亡くなったあともミラノに住み続ける描写が個人的にあり得たかもしれない未来に思えて、とても心に残った。
- コメント(0) - 2016年11月10日

須賀敦子の散文の素晴らしさは、あらゆる批評を逃れたところにある玄妙さ、というか、細やかな心の襞にあると信じて止まないのだけれど、本書について何かを言うとすれば、事物の自ずと語り出す凄みがある、と思う。例えば、「七年目のチーズ」における、ウジ虫入りのチーズが、決してゲテモノではなく家族の団らんの一品として登場する様。或いは「白い本棚」で、本棚が、それの置かれる家と、そこに本を置く主人の不在を、沈黙を持って語る様、など。
★37 - コメント(0) - 2016年11月6日

イタリアを離れて日本に住む著者へ、四半世紀もクロスワードの週刊誌を小包で送り続けたという義弟にふれる一文に胸をつかれた。このなにげない文章には、遠く昔にきらめいていた時間がしんと横たわっている。いまはそれを包む油紙と同じくらいかさついてしまっただろう手を思う。いつも気づかず通りすぎてしまうけれど、人一人にはその人だけの人生があって、そのしずかな瞬きが、須賀さんの文章の奥にはそっと息づいている。
★3 - コメント(0) - 2016年10月13日

日常の、幸福でどこか寂しくて忘れられないワンシーン 言葉にすることが難しいような、独特な切なさを感じさせる作品集だった。 海外の情緒溢れる言葉たちが心地よかった。
- コメント(0) - 2016年10月6日

先ほど読了。須賀さんの文章にふれたくなって、先日に手にとって読み始める。エッセイなどが中心だけど、独特の雰囲気の文章、暖かみと冷静な目での観察者と洞察力に富んだ文章・・だと思う。「屋根裏部屋と地下の部屋で」は、その代表みたいに感じた。また、「霧のむこうに住みたい」は情景が浮かんでくるし、その霧のむこうの「異種の世界」をも感じられる。もっと、この方の文章を読んでみたい。(この中に出てくる、ペルージャは、今日の地震で大きな被害が出たところのようだ。心配だ)
★10 - コメント(0) - 2016年8月24日

指でぎゅっと押して、たっぷり20年、春の味、むしあつい夕方……須賀敦子さんが使う日本語は完璧に整っている。流れるような文章ということばが寸分のくるいもなく、ぴたりと当てはまるのは須賀敦子さんしかいないように感じさせられる。このことばの次はこのことばが来るのは当たり前でしょ。と、いう証明の公式。この公式に魅せられて二冊目。霧のむこうに住みたい。須賀さんは夢で見ただけのような霧の流れる峠についたのかな。三冊目はどれにしようかな、と選びながら霧のむこうに思いを馳せています。
★5 - コメント(0) - 2016年7月18日

須賀敦子のエッセイ集。著者が人生の中で出会った人物に焦点をあてた作品が多い。「文は人なり」の言葉通り、一つ一つの文の中に須賀さんの生き方が凝縮されている。人とのつながりを大切にし、丁寧に生きる姿勢がどのエッセイからも伝わってきた。私の一番の好みは「となり町の山車のように」。エッセイと小説と詩の要素が組み合わされた作品で、時間という不可思議なものを考察している。これを読むと、須賀さんの小説が読みたくなってくる。「古いイタリアの料理書」も良いエッセイで、亡き夫とイタリアに対する愛情がしみじみと感じられる。
★131 - コメント(0) - 2016年6月21日

須賀敦子月間。全集を買った方がよかった気もするが、タイトルに負けた。 柔らかい短めのエッセイを集めた一冊。ポレンタ、アスパラ、トッローネなどイタリアの食べ物の描写が本当に美味しそうで(ウジのわいたチーズは無理だけど)きっと著者が幸せな記憶を一緒に反芻しながら書いたのだろうなと思う。 「白い本棚」「パラッツィ・イタリア語辞典」が静かに明るく、でも悲しくてとても好き。ペッピーノへの哀惜が、行間から涙みたいに音もなく、とめどなく溢れている。
★3 - コメント(0) - 2016年6月15日

独特の語り口でイタリアなどの思い出を綴った本。不思議な心地よさ。
★8 - コメント(0) - 2016年3月9日

須賀敦子はいい。選ぶ言葉、切り取る情景、なにもかもがいい。その空気を、たたずまいを確かめに行きたい。
★3 - コメント(0) - 2016年2月28日

【図書館本】須賀さんのエッセイ集。学生時代、結婚してから、ご主人が亡くなられてからと時もいろいろ。イタリアにいらした時のお話が多めでしょうか。食べ物、生活、友人のはなしなどサラリと読んだのですが、いろいろな事を見て体験されて好奇心が旺盛な方なのかな?解説にて須賀さんを解き明かしてもらいました。
★5 - コメント(0) - 2016年2月13日

大好きな須賀敦子さん、ゆっくり楽しんだ。少し軽め、でもいい。
★4 - コメント(0) - 2016年1月6日

イタリアを旅した。読んだ後の余韻がたまらない。単純なことばばかりなのに、須賀敦子が選んだことばたちが調和し、読者を惹き付ける文。自分が須賀敦子になった気分でイタリアを体験する。何度でも読める。中でも〈ゲットのことなど〉〈となり町の山車のように〉がお気に入り。
★3 - コメント(0) - 2016年1月4日

「七年目のチーズ」や「アスパラガスの記憶」「古いイタリアの料理書」など、食べ物にまつわるエッセイが楽しかった。まだ日本で暮らしていた頃の思い出「マドモアゼル・ヴェ」も印象的だった。須賀敦子さんのエッセイは文章に人柄がにじみ出ているよう。
★33 - コメント(0) - 2015年10月18日

須賀さんの文章はいつも引き込まれる美しさがあります。それはやや一般の人とはかけ離れた世界で生きているような感じがするのに、そこに繰り広げられる人間のやりとりが地について綴られているからだと思います。このふわっとした感じ、魅力は言葉で具体的に表現できないものの、充足感に満ちあふれていて、ついつい読み入ってしまいます。アラサー男子でも楽しめますよ笑
★20 - コメント(0) - 2015年9月23日

心があったまる、と言えばありふれた感想になるけど、時々顔を見せる、さりげない日常の、だけど自分の遠ざかってしまった思い出を一瞬掴み戻したような気持ちになれる、そんな文章で詰まっている。
★6 - コメント(0) - 2015年9月19日

『塩一トンの読書』が好きだったので。美しい文章で綴られるイタリアの風景。若い頃の記憶。思い出。須賀敦子の食べたものを食べてみたくなる。須賀敦子の観た景色を観たくなる。良かった。
★13 - コメント(0) - 2015年7月26日

翻訳者としても有名な著者のエッセイ集。「遠い朝の本たち」が著者の読書体験をまとめたものであったのに対し、こちらはヨーロッパの様々な街をテーマとした作品が多い。友や夫を早くに亡くしたからか、浮世離れしているといえるほどに静かで落ち着いた文体である。長くはないからこそ、じっくりと読む必要がある。
★4 - コメント(0) - 2015年4月19日

須賀敦子という人を求めて、親しくその文章を読み進めていくことは、晩秋の明け方の冷たい霧の中をゆっくりと歩いて行くようなものであって、静かな広がりに包まれているうちに身につけていた服も髪もしっとりと濡れてしまうように、肌理こまかな魂の粒子がいつのまにか隅々にまで染み透って清められ、こころが潤されていくのを感じてほっと息をつく。
★22 - コメント(2) - 2015年4月16日

これも全集の再録がけっこうあるそうで… とは言っても、こちらこちらで手軽に読める良さが。熱のある時に読みましたが非常にハマりました。精神的解熱作用のある本。
★4 - コメント(0) - 2015年4月10日

単行本に未収録だったエッセイを没後に編集したものらしいが、基本的には晩年に雑誌などに連載されていたものが中心で、寄せ集め感はない。実は、田舎の母が入院したときに差し入れとして本屋でたまたま目して購入したもの。母は須賀さんと同世代のクリスチャンで、若い頃東京に出て学生をしてから、そのまましばらく東京で仕事をしていたこともあるのだが、西洋文化への憧れを通じてか、後に本を通じて知ることになる須賀さんにも憧れる気持ちがあるらしい。母の成し得なかった海外生活。そんなことを知って読む須賀さんの文章はいっそう感慨深い。
★6 - コメント(0) - 2015年2月15日

須賀敦子の著作を読むのは2冊目。1つ1つは短いが、読むとしっかりした充実感がある。イタリアへの愛があちらこちらで感じられるが、『ミラノの季節』の中に「八ヵ月ぶりに東京からミラノへ帰ってきてみると、」という記述を読んで、ああ、須賀敦子にとっては日本が外国なのかと得心した。解説で江國香織が、須賀の本を読むと雨が降っている気分になると書いているのを読んで、自分が言いたいことをズバリ言い当てられた思いだった。自分なら「雨にぬれる窓から音のない外の景色を見ている感じ」といったとこかな。
★7 - コメント(0) - 2015年1月15日

『霧のむこうに住みたい』。須賀敦子没後5年後に編まれたエッセイ集である。30編をおさめる。全編の文章が須賀敦子そのものの文体。素直で、馥郁として、たおやかで、のびのびとして、それでいて、どことなく陰影を感じさせる。独特の哲学的エッセイで一家を成した森有正の文体を、やや、軽くしたような、そういう印象を持 った。エッセイを読む喜び、言葉の味わい、文章の味わいをしみじみ堪能する愉悦に満ちた宝石のような小品の数々。すがすがしさだけが読後にのこる。須賀さんが自分の言葉をつかむまで、どれだけの時を要した ことか・・・
★26 - コメント(0) - 2014年12月11日

須賀敦子さんの文章は「静謐」という言葉がふさわしいと思います。上質で洗練された言葉たち、素直でまっすぐな日本語…須賀さんの作品を読むたび、静かな穏やかな気持ちになれます。このエッセイには須賀さんのチャーミングな一面も感じられ、また一つ宝物が増えた気がします。
★14 - コメント(0) - 2014年11月9日

これも、読んでた。須賀敦子さんの文章は、優しくて、それでも芯があって、でも、悩んだりして素敵。
★10 - コメント(0) - 2014年11月1日

良い文章を読みたくて手に取りました。
★6 - コメント(0) - 2014年10月28日

須賀さんの文章は、いつ読んでもきれいな日本語で、心が洗われるようです。須賀さんの描くイタリアは、ふわっとした優しい空気をまとっていて、懐かしい雰囲気を感じます。私のイタリア生活はほんの1年でしたが、須賀さんの文章で蘇るイタリアは本当に素敵な想い出です。
★16 - コメント(0) - 2014年10月18日

単行本未収録のものを集めた作品集。まだ読んでいない文章があることの幸せ。人や街との出会いの記憶、人生とともにあった本の記憶、それぞれが小さな宝石のようで何度も読み返したくなる。
★5 - コメント(0) - 2014年10月16日

江國さんの解説が読みたくて。
- コメント(0) - 2014年10月4日

イタリア行きたい
★2 - コメント(0) - 2014年10月4日

私だって霧のむこうに住みたい。
★2 - コメント(0) - 2014年9月24日

敬愛する須賀氏の本。これまでに収録されていなかった文章たち。一つひとつの文章に、はっとさせられる輝きが必ずある。まるで一服の絵画のように、情景を読者に喚起させる。イタリアという風土の中で、合理性ではなく人間の感覚に頼って生きた彼女の生きることに対する優しい視点が、いたるところに感じられる。どうしてイタリアだったのか。どうしてギンズブルグだったのか。彼女の人生において出逢いを紐解ける。読み飛ばすのではなく、丁寧に文を咀嚼しながら読んでみた。やっぱり須賀さんの文章はいい。
★11 - コメント(0) - 2014年9月13日

初めての須賀敦子さん。文章が好きだな。イタリアいきたいなー。江國香織さんが書いてるように、静かに雨が降っているような雰囲気がある。
★12 - コメント(0) - 2014年9月11日

今読んでいるみんな最新5件(15)

03/09:midori
01/03:シーン
10/12:紫羊

積読中のみんな最新5件(15)

12/29:sananene
08/29:モツコ
04/01:
02/12:mizuki

読みたいと思ったみんな最新5件(57)

02/07:ともとも
01/28:いお
霧のむこうに住みたいの 評価:68 感想・レビュー:34
ログイン新規登録(無料)