O嬢の物語 (河出文庫)

O嬢の物語はこんな本です

O嬢の物語の感想・レビュー(433)

A.T
寺山修司脚本、監督により映画化された「上海異人娼館チャイナ・ドール」の原作。寺山版は演出の形式化により、おとぎ話のような、絵本の世界のような美化された世界観に仕上がっていたが。原作は、あまりに一途な女の恋愛の告白。最後の章は何度も繰り返して読んで、胸が締め付けられる思いをした。
★8 - コメント(0) - 2016年12月23日

ネットのレビューなどで価値観を揺さぶるような作品だと聞いていたのだが、共感には至らなかった。 結末にはひやっとさせられたが。
★1 - コメント(0) - 2016年11月29日

自分の所有権を他人に委ねるというのはそれが愛する人ならば寧ろ幸せなのかもしれない。
- コメント(0) - 2016年11月23日

性的行為が儀式的に描かれ、アブノーマルといわれる内容が多々盛り込まれるも形骸的なイメージのみが浮かぶ。アンヌ・マリーという物語の折り返しを示す女主の登場までは「つきつめれば男の愛情とは『所有』という形なのだ」というテーマを描いているのかと読んだ。男は女を「もの」として所有しているという表象を女の体に記を刻むことや他者に譲り渡す(女の意思は介在せず)ことで成立させている。しかし登場人物たちは「これが紛うことなく虚飾の遊び」だと匂わせる。ラストのシーンは視覚的に鮮烈だ。虚飾界の住人達、他者とのコントラスト。
★41 - コメント(3) - 2016年10月5日

もっと暗い話かと思っていたが、読後感は意外にも清々しいものであった。
★3 - コメント(0) - 2016年7月3日

直截的な描写は少ない。Oの心の流れが滑らかに描かれている。ステファン卿の目からOが愛情を読み取ってしまうシーンが印象的。
- コメント(0) - 2016年7月1日

相手に無条件に従うことは喜びなのかもしれない。
- コメント(0) - 2016年6月27日

陵辱を受けることによって却って魂が浄化されるというのはすごいですねw
★1 - コメント(0) - 2016年5月6日

sun
奴隷契約、人身売買ときてしまうと、プレイというより犯罪。フランスらしい。「SMは高尚な文化」と思うがあくまでプレイの範囲内。現実感があるので恐ろしい。
★7 - コメント(0) - 2016年5月1日

複数の男に犯され、身体を痛め付けられる事で、品位を身に付けて行く女の物語。行為そのものの描写はあくまでも上品で、無機的で、O嬢の精神面が重視されている感じ。Oは、鞭で打たれる事そのものには快感を覚えないらしいけど、かといって恋人への愛ゆえに耐えているのかというと、それも少し違う気がする。何か、宗教的な儀式に近いものを感じた。男達から見たOが、人間では無く単なる物に過ぎないように、Oから見たステファン卿もまた、一個の人格を持った人間では無くて、彼女が自己を滅却する為の道具に過ぎない、みたいな。
★13 - コメント(0) - 2016年4月28日

ヒロインO嬢の視点の愛の物語。彼女は恋人ルネへの心情とその変化を克明に語っていく。途中これは最近のサブカルでもあるネトラレものか?とも感じた。ちょっと前によんだウエルベックの小説とずいぶんと違うので苦笑してしまった。即物的であけすけな、ざらついたビデオで見るような性行為と違い、雅さを感じさせる語彙のせいもあるのだが、思想を表現するための小説として、仏文学の伝統のひとつの思想小説の枠組みに則っている。 近代民主主義に毒された人間には彼女はありえない存在だが、彼女は幸せなのだ。愛ってなんだろう?
★55 - コメント(2) - 2016年4月7日

きたないはきれい、だから彼女は神になる。処女性ではなく、その汚辱を以て。
★2 - コメント(0) - 2016年2月13日

最初に読んだのは、従兄(当時高校生)が机の二重引き出しに隠してたのを見つけた為で、自分は小学校高学年でした。遥か昔だしもう内容忘れてるだろうと再読してみたら、案外文体まで覚えていて、当時もインパクト凄かったんだろうなと。ただ、ラストの理解は今でも無理でした。
★1 - コメント(0) - 2016年1月8日

読むのに時間がかかってしまいましたが、漸く読了しました。読んでる間はまるでフランス映画を見てるようでした。Oが変化していく過程がとても興味深い。後半の肉体改造は痛そうだった……。
★94 - コメント(0) - 2016年1月3日

ドMの聖典。人間をやめてはじめて解放される魂。首輪も鞭も奉仕行為も、それは手助けでしかない。痛みも屈辱もやがて安心に変わる。そこに愛があるから。愛のないSMは虐待だ。ルネもステファン卿も彼女を愛した。奴隷の彼女を、ひたすらに自らに奉仕する人間をやめたOを。ロワッシーは一つの求道場のように見える。自我を棄て大いなるものにすべてを任せるさまはまさしく神に奉仕する尼僧。ドMとして、すべてを棄て人間たることをやめることを赦され、奉仕し、永遠の法悦の中にいることのできるOに憧れる。神に近い女を描いた恍惚の書。
★16 - コメント(1) - 2015年12月31日

隷従の幸福は理解できるが、主体性を放棄して、他人にすべてを委ねてしまう判断を、今の自分は良しとしない。何も考えなくて良い、指針の示す通りに黙って従えば良いと、たとえそれを可能にしてくれる人がいたとしても、身も心も投げ出してしまうのは容易なことではない。平静ならば、感情が邪魔をしてしまうから。何もかもがどうでもよくなるほど落ち込んだ時に再び読んだら、たぶん真逆の感想を持つ可能性がある。
★17 - コメント(0) - 2015年12月21日

精神的奴隷、SMは教養のある貴族の遊びということをどこかで聞いたけど、まさにその通り。恐怖によって従属させるのではなく、洗脳に近いカタチで当たり前のようにO嬢、彼女だけでなく女性らをモノにしてゆく。でもそれも決して洗脳とは言い切れないのだろうなあと。鉄輪に焼き印、所有してしまえばあとは捨てられるだけというのは分かるけど納得できない。
★25 - コメント(0) - 2015年12月18日

いかに文学的に優れた作品であるかは随所で語られているので省略。退廃的で耽美な世界にドキドキしながら読みすすめましたが、後半はもう痛い。やめてーの連続。いやー、きびしかったです。優れた作品なのは分かるけど、あまりに痛いので読み返すのを躊躇しそう。単純なSM小説とは違います。むしろ精神的隷属の話。
★8 - コメント(0) - 2015年12月9日

ストレートな性描写でないからこそ想像力が働く。性的な肉体改造はレンジが狭いし直ぐに飽きるでしょうね。
★4 - コメント(0) - 2015年11月9日

耐えがたい苦痛を乗り越え耐えきった自分への自尊と満足感、幸福感、自信。今を生きる我々も日々、耐えがたい苦痛に直面しそれを乗り越えた時の満足感に幸福を感じる。生きる事は苦しみ、ならば痛みを乗り越える事こそが悦び、人生そのもの。女性同士の恋愛を示唆する内容が仄めかされてから途端に面白くなる。主人たる男も女も、奴隷たちを快楽を生み出すための道具としか見ず。道具に対して羞恥も無い。出てくる男たちに(男としての)魅力は皆無、むしろ彼らこそ道具を使うだけの存在、物語の装置に過ぎず。さすがは澁澤訳。真に恐るべき恋愛小説
★11 - コメント(0) - 2015年10月30日

作品自体男への供物と判明した現在も、男女逆は描けない献身についての物語。良訳の冷徹な描写が延々続けばこそ、際立つ卑猥さと結末。
★7 - コメント(0) - 2015年9月30日

Z
主人公の女性が愛する恋人に命じられ、様々な倒錯した性的行為に及んでいくという話し。無論卑猥に書かれているわけでもなく、三島由紀夫のように官能的に書かれているわけでもなく、極めて古典的な心理小説といった趣で、行為も淡々とした描写に思われた。冒頭の視点の転換あるいは言い換えは、優れた表現方法で引き込まれた。この作品は別の終わりかたもあるようで、そっちも読んでみたい
★8 - コメント(0) - 2015年8月3日

「私はあなたのものだわ。」「あなたは誰のものなの?」などの衝撃的な会話が当たり前のように交わされるちょっと頭がおかしくなりそうな本でした。登場人物の考え方に共感は出来ないまでも、(本人は自覚的ではないだろうけれど)こういった感覚で動いているであろう人に心当たりがある、という感じ。常識的に、痛いことや恥ずかしいこと鞭で打たれたり吊るされたり=嫌なこと、であるはずなのにそれを快楽に変換できる(本の中でも嫌がってはいるけれども)人たちがいるという不可思議を攻略するために読むべき本。フランス人は偉大だわ。
★5 - コメント(0) - 2015年7月26日

この本を愛読書にあげる方がいるとしたら、その魅力をご教授いただきたい( ゚д゚)なんやこれ( ゚д゚)
★10 - コメント(0) - 2015年6月26日

官能小説かと思ったら、肉体を解脱する精神の話だった。人から人へと譲り渡されるうちに肉体を変形させていって、最後はオブジェに成り果てて死んでしまう。かといって精神が無傷かというとそうでもなくて、ルネに執着していたのにステファンに心を移し、かと思えばモデルちゃんとその妹に手を出し、最後は誰でも良かったなんて言う。肉体を捨てたことで精神が解き放たれたなんて綺麗事、心は脳機能と身体機能の交流による電気信号と割りきっている自分にはとうてい信じられなかった。すごく宗教的な物語だと思う。よだかは星になりました的な。
★6 - コメント(3) - 2015年6月15日

R2
いや、このSMは分からない。海外著者の作品って苦手だ。しかも、O嬢って名前に毎回混乱する。登場人物の名前って重要だと改めて認識した。
★3 - コメント(1) - 2015年6月13日

問題作と並べられることの多い、悪徳の栄えとおなじような作品かなと思って読み始めたらぜんぜん違った!悪徳の栄えはエンターテイメント的で、物語を通して悪辣さを感じたのに対して、こちらは女性の精神を深く深く掘り下げている。欲をいえばラストをしっかり読みたかった…。
★3 - コメント(0) - 2015年5月6日

何者かの絶対的支配。羨ましく思った。
★5 - コメント(0) - 2015年4月29日

確かにエロチックで衝撃的な内容でしたが、読み進むにつれてこの性愛の執拗さは何だろうと思うようになりました。恋愛にも不信を抱き捨てられた女性の恨みがここまで書かせるのかと…。サディズム・マゾヒィズムの極致がこれでもかと悪魔的に展開しますが、意外に官能性からは遠い。性の淫靡さより、欲望の奴隷にされてしまった女性の悲惨を告白したものかと思わされました。ただエログロ・ナンセンスというにも悲惨。西欧独特の肉欲の徹底そして残酷を知らされました。作者が女性であることに驚きます。愛の不確かさゆえに支配される残酷。
★5 - コメント(0) - 2015年2月28日

O嬢の境地が何となく理解できるような気がする。 実際に彼女のような人は存在するだろうし! 表現が直接的でないので、エロくなりすぎず小説として楽しく読めた。
★4 - コメント(0) - 2015年2月28日

矢川澄子の「兎とよばれた女」を読み終え、唐突に読み返さなくてはと思い立ち再読。愛と隷属と自由について、女性目線から描いた作品。ここまで自分の下らないしがらみを含め何もかも捨てられたら、一個人に捧げられたら、と思うことがある。しかし、それは許されず叶わない。人は時には勝てない。思いは常に変化する。時はあまりに非情で無慈悲だ。
★6 - コメント(0) - 2015年2月14日

教育され凌辱され獲物の分け前を主人に献上する梟、あなたの視線の中で私は自由な囚われの身、選択しなくていい自由、喋らなくていい自由、奴隷となり奪われた手足は自己を救い堕せる、放棄と喪失と解放、私がどうなろうとかまわない、あなたの役に立ちたいの、求められ侵入され汚されゆくほど聖性は帯びる、痛みや恐れは喜びとなる、私を愛して支配する恋人、彼のせいで私はとてつもなく幸せなのだ、この愛のために世界に散りゆくのだから
★8 - コメント(0) - 2015年2月12日

本当は角川版を読んだのですが、見当たらなかったのでこちらで。確か内容は同じはず。いやー…これ、普通にはどう読むのが一般的なのだろう。奴隷状態の幸福が分かってしまう。自分の身体も思考も、すべて彼のもので、すべて彼で埋め尽くしてしまえるならこんなに幸福なことはない。恋愛においてその幸福を誰もが望む瞬間がありはしないか?私がちょっとおかしいだけなのか?主人公Oは名前からしてただの記号であることから、ロワッシーに連れて行かれたのは自分であってもおかしくないと思うと、ただただOが羨ましく感じた。
★9 - コメント(0) - 2015年1月5日

訳者あとがきにハッとさせられた。
★1 - コメント(0) - 2014年12月25日

YM
二階堂奥歯さん恋愛ものベスト15より。一人の女性が愛する人に言われるがまま、調教され、奴隷状態を受け入れ、行くとこまでいってしまうお話。主人公Oが肉体的に快楽を得ている描写はほぼなく、きつい要求をどんどん受け入れていく。それはマゾヒスティックというより、愛する恋人が望むからという純粋な思いがそうさせる。一言愛してるよって言われると、嫌でも受け入れる。とはいえ、さらにエスカレートしていき、あんなことやら、こんなことになっちゃって、凄まじいラストへ。唖然とした…。なんて究極で美しいんだとは言えない。つらいよ。
★74 - コメント(5) - 2014年12月17日

下品で低俗なSM小説のほうが直線的で好きだ。登場人物の言動や行動が曲線的かつ無機質で私には理解できなかった。
★5 - コメント(0) - 2014年12月10日

序文の、「あたしが不安なしでいられるのはあなたに苦しめられているときだけ」が目からウロコ。徐々に支配されモノとして生きていくOの奴隷状態の幸福、その移り変わりがあまりにもナチュラルで、システムとして主従関係のことがよく分かった。恋愛、性愛の根底的なエゴイシズムについて深くえぐった傑作であることに間違いはない。
★6 - コメント(0) - 2014年12月9日

なんとも
★3 - コメント(0) - 2014年11月27日

O嬢の物語の 評価:86 感想・レビュー:132
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