倦怠 (河出文庫)

倦怠の感想・レビュー(39)

チェチリアがどうにも好きになれずじまい。実家がみじめな有様なのに生息できるということが不可解。お金に執着がないというのに美しさが伴わない。主人公は主人公で倦怠についてのっけから蘊蓄を宣ったのに行動に全く説得力がない。嫉妬など無意味だ。刹那に生きればいいじゃないか。モラヴィアが古臭いと初めて感じた作品で今まで一番合わなかった。
★4 - コメント(0) - 2月15日

Z
イタリアの三島由紀夫?鏡子の家が連想された。ブルジョア家庭に生まれ倦怠感に満ちている主人公が、女の子と恋愛するが、其の女には別に恋愛する人間がいて...という話。前半優位に立っていた主人公が、後半、女と立場が逆転するのが興味深かった。ニヒリズムに作品が覆われちょっと今よみたい作品ではなかった。比べると、三島のほうが官能性豊かで、好み。
★2 - コメント(0) - 2015年6月30日

強烈な嫉妬感を覚えたことがない自分にとっては、わりと珍しい体験だった。自分は自分だし、他人は他人だという精神的な棲み分けがいまのところできている。読みながら、感情も本能も流されてしまうような体験をしていないから、そんな冷ややかなことを言えるのかな、とも思った。
★3 - コメント(0) - 2014年11月10日

モラヴィアの本は2冊目。倦怠に日々苛まれている主人公と目の前にあることしか見えない少女の話。主人公は自分と周りにある物の繋がりが実感できず現実味のない毎日を生きてたのだけど、そこで愛とも知れぬ物に出会う。彼にとっては嫉妬をする事が世界を現実的に見せてくれるきっかけだったけど、人によってそれは様々だと思う。私にとっては自分と世界を結んでいるものはなんだろうかと考えながら読了。
★16 - コメント(0) - 2014年9月20日

なんか、ポピュラーな雰囲気の実存主義小説だった。というか、のっけからのディーノのモノローグで詳細に語られる「倦怠」が、ハイデガーの存在論ぽかった。で… 正直8章まで少しも面白くなかった。ただ、チェチリアもまた「倦怠」の中の人であり、彼女がそれを饒舌に語る件は、ディーノの強力な独白の世界が一瞬にして相対化されるような、不気味なドライブ感があって背筋がしゃきっとした。余談だが、バレストリエーリというドン・ファンはクンデラ作品で活躍するような語り手で、私はそちらの方が好きだ。本作だとチェチリアの回想のみだが…
★1 - コメント(0) - 2014年8月20日

アルベルト・モラヴィアの『倦怠』を読了。すべての物事に倦怠感を覚えていた中年男性が、17歳のモデルの少女に出会ったことで感じる愛情。しかしそれは次第に嫉妬と所有したいという欲望へと変貌していく・・・。『ラスト・タンゴ・イン・パリ』に近い感触がある。
★2 - コメント(0) - 2014年2月11日

非常に興味深く読了したが、この本はどうのこうのと、感想を容易く言えない厳しさがある。自己疎外を感じている人間なら、チェチリアを知る前のディーノの「倦怠」を比較的容易に掴むことが出来るはずだ。しかし彼女を知ることで、「執着」の苦しさを彼は知る。執着を絶たんとして、またもとの「倦怠」に戻ろうとする主人公の心理的葛藤の描写は、複雑すぎて唸らされてしまう。でも、何となく理解できるのが不思議。どんなに肉体的な快楽や、金銭で釣ろうとしても、彼女は絶対に主人公の「所有物」にはならない。まるで一種の仏教説話のよう。
★6 - コメント(3) - 2013年7月2日

この長編小説の、ほとんど全編に亘って主人公ディーノを支配するのが嫉妬と執着である。35歳になる彼はもはや絵を描くことも断念し、すべてに倦怠していたはずなのにである。相手の肉体を性的に所有することは、愛の獲得を意味するのか。彼は、そうではないことを知りつつ、そうした時間を共有することでしかチェチリアを得ることができない。理性的な行動のすべてを奪う嫉妬は、終着点がないと意味において不毛である。性もまた不毛でしかない。ディーノにあっては、生そのものが不毛なのだ。最後に希望の予兆があるのがモラヴィアらしさか。
★57 - コメント(1) - 2013年5月18日

タイトルである<倦怠>とは事物との繋がりが持てない疎外感でありこの小説の主題になっている。それは2つの大戦で失われた何かである。金や世間体が大事な上流階級のスノッブな母親と貧しさゆえに金が必要な愛人の母親を対置することにより主人公と愛人の特異性が浮き彫りにされる。主人公と愛人は擬人化された存在である。主人公は人形のような愛人に自己を投影し自分の存在意義を確認しようとする。しかしそれは蜃気楼や逃げ水の如きもので死を意識することでのみ生の実感を持てるようになるのだ。デルヴォーの絵を想起した。
★17 - コメント(4) - 2013年5月11日

大戦が終わった後の平和な時代に戸惑った人がエネルギーのやり場に困って迷走してる、みたいな。この作家のセックスと嫉妬というテーマへの執着ぶりがわからないのよね。時代の空気が違うからかな?
★1 - コメント(0) - 2012年6月19日

チェチリアを「現実」と置き換えて読むとまた発見がありそう。
★1 - コメント(0) - 2010年2月10日

目の前にあるものが、自分と繋がっていないかのような感覚。倦怠ね、なるほど。女性に溺れていく心理はすごく分かった。
★1 - コメント(0) - 2009年6月20日

hgw
次の人生はこういう風にいきたいかもな
- コメント(0) - 2009年6月9日

映画も観たが好みじゃなかった。性と日常、愛憎嫉妬、だったらまだ日本語で谷崎とか読みたい。
★2 - コメント(0) - 2008年12月1日

最近のカバー表紙から内容を想像してはいけません。 「男の心理」 いかにもモラヴィアらしい。
★2 - コメント(0) - 2004年8月19日

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