サルバルサン戦記 秦佐八郎 世界初の抗生物質を作った男 (光文社新書)

サルバルサン戦記 秦佐八郎 世界初の抗生物質を作った男 (光文社新書)
あらすじ・内容
島根県出身の細菌学者・秦佐八郎(1873~1938)。現在の日本ではそれほど知られていないが、当時難病だった梅毒の特効薬「サルバルサン」(世界初の抗生物質)を、ドイツのパウル・エールリッヒ(ノーベル生理学・医学賞受賞)と共に開発し、多くの人の命を救った男である。
その秦佐八郎の人生を、現代の感染症界のエースであり、同じ島根県出身の岩田健太郎が、ノンフィクション・ノベルとして描きだす。佐八郎と当時の名だたる研究者との交流や葛藤、また彼らの生き様を通して、研究とは何か、実験とはどういうものなのか、科学者として頭がよいとはどういうことなのか、研究者に特有のプライドや競争意識と研究倫理など、現代に通ずるテーマとして問いかける。

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サルバルサン戦記 秦佐八郎 世界初の抗生物質を作った男はこんな本です

サルバルサン戦記 秦佐八郎 世界初の抗生物質を作った男の感想・レビュー(41)

読了。「世界で初めての抗菌薬は?」と問われたら,多くの医学生が「ペニシリン」と答えるだろう。僕もそうだった。しかしフレミングのペニシリン以前に,秦とエールリッヒのサルバルサンの物語があったのだ。細菌学の講義で,抗菌薬を「魔法の弾丸 magic bullet」と習ったが、当時はその意味がよく理解出来なかった。抗菌薬はもはや当然の存在であり,「magic bullet」は過大な表現に思われた。しかし,本書を読むと,抗菌薬が「魔弾」たる所以がよく理解出来る。
★1 - コメント(0) - 2016年2月15日

sam
題名からシンプルな薬の開発物語かと思ったら全然違う。著者同郷の先達の偉人へのオマージュかな。何故新書版!?前記のファンタスティックな展開の狙いは!?参考図書として上げられた微生物の狩人の方がずっとエキサイティング。なにはともあれ現代の魔弾の射手の力作なのは確か。
★1 - コメント(0) - 2016年2月9日

大村智先生がイベルメクチンでノーベル賞を受賞した。日本には感染症で名を残した偉人達がいる。話題の岩田先生が同郷の先輩(秦佐八郎)を含め感染症に関わった日本人を大河ドラマ風に紹介している。秦佐八郎やエールリッヒ・北里柴三郎・志賀潔は誉める一方、森林太郎(森鴎外)や野口英世に対しては手厳しい。医師として研究者としての哲学と適正、実験や創薬での手技を含めた留意点が示されサルバルサンの不完全さは未熟な人間故の失敗と教訓で締めている。作者の知識と教養ばかりが目立つ作品である。
★145 - コメント(1) - 2016年2月6日

野口英世や、森鴎外は誰でも知っている。 どうして彼らより真の研究者であった(と私は勝手に思った)秦さんの事は知らないのだろうか。 全国の学校の図書館に行って野口英世の伝記と秦佐八郎の伝記を入れ替えたいくらい。 秦さんの上司であったノーベル賞を取られたエールリッヒの「国家とか民族とか名誉とか財産とか性差とかそういった世俗な観念から完全に自由だった」生き方や、エールリッヒが大好きだと言った秦さんの人柄も研究者としての生き方も素晴らしいと思った。
★34 - コメント(0) - 2015年11月18日

一気に読めました。著者と同郷の秦佐八郎が、島根から、養子に岡山に出て、伝研から、ノーベル賞受賞者エーリッヒのドイツへ留学。そして、染料会社バイエルやヘキストを協力して、薬を作り出すまでの話。北里柴三郎や志賀潔は有名ですが、秦佐八郎は知りませんでした。ドイツでも、ワッセルマンやコッホなどそうそうたる人たちが出てきました。  日本でも、脚気について、森鴎外と高木兼広の論争は、慈恵医大で聴いたことがありました、実は、いろんな大人の事情があったのですね。  森鴎外の、教授になれなかったコンプレックスなど、面白かっ
★2 - コメント(0) - 2015年9月12日

ノンフィクションベースのフィクション。リーダビリティを高めつつ、ドラマと現代に通じるテーマをと、意図したのであろうが、正直中途半端。伝奇としても小説としても薄味。レーベルも含めて良く分からない。特に、その時代には居なかった人物たちが出てきて歴史を語るメタフィクション的な演出は興ざめ。抗生物質の誕生秘話と言う科学ドキュメンタリーにもっと力点を置くか、明治から大正、昭和にかけての日本人の和洋折衷と科学の発展の中で揺れた価値観に重きを置くか。秦の人間性とそこから描かれる、自由の普遍性とか面白くはあったが。
★2 - コメント(0) - 2015年8月25日

hy
一部、ノンフィクションとしてはやり過ぎ。argyle-Robertson瞳孔の下りが印象的
★1 - コメント(0) - 2015年7月7日

★★★☆☆伝記として、普通に面白い。
★1 - コメント(0) - 2015年6月15日

明治期の日本において医学を極めんとドイツへ留学し、進んだ西洋医学に触れて、ついには世界初の抗生物質スピロヘータを突き止めた男の物語で、日本人好みの真面目な男のサクセスストーリーとしてまとめられている。大変読みやすい本だった。子供向けの偉人伝を大人向けに書いてみました、という趣があった。主人公は馴染みのない人物だが、誰もが知っている北里柴三郎や森林太郎(森鴎外)、志賀潔、野口英世などとの絡みの中で人物像が浮かび上がってくる書き方はとても分かり易かった。
★1 - コメント(0) - 2015年6月5日

秦佐八郎という人物を掘り出してきたのは面白い。人物造形も悪くない。が、酔っ払うと話がメタフィクションになるというか、よく分からない(笑)奴がフラリとやって来て言いたいことを言っていくとか小説としては少々アレである。その辺はご愛嬌というか、マンガみたいなものと割り切るか。
★2 - コメント(0) - 2015年5月22日

サンバルサンがこの世にでたことの物語としても大変興味深いが,日本の研究者の歴史を知り,研究者の姿勢やあり方などを考える機会となる
- コメント(0) - 2015年5月8日

基本は秦佐八郎さんの自伝なのですが、所々今の日本を憂いている表現を当時じゃ考えられない表現で描いています。例えば、実際にはない秦佐八郎さんと、石川啄木との会話とか。雰囲気的には「風立ちぬ」ですかね。日本が頑張って欧米に追いついたのはいいけど、その後どこに舵を切ればいいの?という感じがよくわかります。科学者という立場ではなく、明治時代の本当の指導者が感じた物語として読んでみてはいかがでしょうか。
★4 - コメント(0) - 2015年5月4日

「おそらく、と佐八郎は考える。今後も食物の善し悪しにまつわる議論は続くだろう。たとえ、百年経ったとしても、一方の食物が絶対的に健康によく、他方が絶対的に悪い、という議論は続くだろう。それに対する異論も起きるだろう。炭水化物を多く摂るべきか、摂らざるべきか。たんぱく質を多く摂るべきか、摂らざるべきか。糖質を多く摂るべきか、摂らざるべきか。塩分を多く摂るべきか、摂らざるべきか。砂糖は、どうか。酢は、どうか。酒は・・・と考えて佐八郎は一口、その酒を飲む。」
★3 - コメント(0) - 2015年4月24日

梅毒の特効薬であるサルバルサンをエールリッヒとともに開発した細菌学者・秦佐八郎の人生を描いたノンフィクション・ノベル。エールリッヒとともに開発をはじめた頃からの戦記とそこに至るまでを描いた前記が交互に描かれている。
★7 - コメント(0) - 2015年4月22日

世界初の抗生物質を作った秦佐八郎の伝記のようなものだけども史実を基にした小説なので、実際にはなかった場面・会話・登場人物などもある。ドイツ留学後のサルバルサン「戦」記と生い立ちからの「前」記が交互にでてくる。ドイツで会った女性の話がどこまで事実か気になる。
★6 - コメント(0) - 2015年4月15日

「『他人の視線』を一切気にしなくなると、とても生きているのが楽になるのよ。解放されるわ。自由に生きるとは、他人の視線から自由になるということなのよ」
★8 - コメント(0) - 2015年4月14日

実は佐藤健太郎と勘違いして買ってアレっと思い、読み始めたら小説でさらにアレっと。正直にいって、伝記小説としてはフィクション部分が雑すぎて、読み物としては出来の悪さが目につき、史実を知るための伝記としては史実がどこまでかわかりにくい上に情報量が目減りしてる感じか。もっと思い切ったフィクションか、もっとリアルに沿った伝記に振るべきだったように思える。
★3 - コメント(0) - 2015年4月8日

まさかのノンフィクション・ノベル。リアリティを出すための小説であれば良かったのだが、途中から何でこの人が?っていうのが出てきて、ノンフィクションの部分から徐々に乖離してきたような。
★20 - コメント(0) - 2015年4月7日

新書ですが、ノベル・小説でした。科学研究とは何か、科学の才能とは何かを問うものでした。他人と自分との関係性で成立する「他人の意識」が、科学するものの心の目を曇らせる。
★3 - コメント(0) - 2015年4月4日

本書は狙った病原体だけをやっつける魔弾、世界初の抗生物質である梅毒の特効薬「サルバルサン」を開発した秦佐八郎にスポットをあてたノンフィクション・ノベルである。史実を基にしているが、各著名人と現代社会のことも踏まえて会話しているのが、なんとも興味深い。まさにノンフィクション・ノベルといったところか。「われわれは愚かで小さな人間だ。間違いもたくさんおかす人間だ。それでも君は生きている。生きている限り、死んでしまった者の心を受けとめ、生き続けるのだ。君が君の後進に、それを受け渡す日のために」
★20 - コメント(0) - 2015年4月2日

物語としてはちょっと内容が薄めだけど、この本を読んでさらにもっとこの人やその周りの人のこと、日本の細菌学の歴史とか731部隊のこととかを知りたいかも、と思ったのでまぁよしとしますか。という感じ。
★3 - コメント(0) - 2015年3月28日

高校までの教科書に載っている内容は、日本史でも、化学でも、1行で簡潔に「秦佐八郎、梅毒に効果のあるサルバルサンの発見」程度のものだが師弟関係や時代背景に関しての描写がくわしく好印象。フィクションの部分では森鴎外や北里柴三郎、志賀潔を出してきたところまでは良いが、石川啄木や南方熊楠を出してきたのはやりすぎのようにも感じた。
★3 - コメント(0) - 2015年3月23日

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