「その日暮らし」の人類学 もう一つの資本主義経済 (光文社新書)

「その日暮らし」の人類学 もう一つの資本主義経済 (光文社新書)
あらすじ・内容
わたしたちはしばしば、「働かない」ことに強くあこがれながらも、計画的にムダをなくし、成果を追い求め、今を犠牲にしてひたすらゴールを目指す。しかし世界に目を向ければ、そうした成果主義、資本主義とは異なる価値観で、人びとが豊かに生きている社会や経済がたくさんあることに気づく。「貧しさ」がないアマゾンの先住民、気軽に仕事を転々とするアフリカ都市民、海賊行為が切り開く新しい経済・社会……。本書では「その日暮らし、Living
for Today」を人類学的に追究し、働き方、人とのつながり、時間の価値をふくめたわたしたちの生き方、経済、社会のしくみを問い直す。

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「その日暮らし」の人類学 もう一つの資本主義経済はこんな本です

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「その日暮らし」の人類学 もう一つの資本主義経済の感想・レビュー(121)

著者はタンザニアに飛び込み、古着の行商人を経験した異色の研究者。現地の若者たちは定職につかない。日雇い作業員や飲食店、行商人など色々な仕事を転々とする。それらの仕事はスキルもほとんど不要だし、転職のハードルは極めて低い。情報産業あるいはマーケティングが未発達なタンザニアでは、生活環境も不確実性が高く、試しにやってみて稼げないとわかったら転職するスタイルが一般的。稼げる商売も人に聞かれればノウハウを教えるので、商売敵が殺到し、すぐに儲からなくなる。日本人から見ればその日暮らしそのもの。価値観の多様さに驚く。
★5 - コメント(0) - 2月27日

祖父母の世代くらいまでは、日本でも”その日暮らし”というのが当たり前だったのだろうと思う。そこから抜け出すためにと社会全体が頑張ってくれたのだと。今も、そういう生活で成立している社会・国が確かにあるということを文化人類学者が、学者の視点で、フィールドから赤裸々に伝えてくれる奥深い一冊。”調査”や”研究”に少しでも関心があるならば読むべし。フィールドの面白さと難しさがぎっしり詰まってます。商業目的のユーザー調査なんて足元にも及ばないな…と少し省みつつ、しかし同じように真摯にフィールドワークを続けていきたい。
★3 - コメント(0) - 2月20日

アフリカのインフォーマル経済に付いて紹介した本。すぐに変更できるフットワークの軽さが素晴らしい。中国はすごい。道義的なものと法律的なものの差異。通信技術の影響などが主なトピック。グローバル経済の裏面というか、ひとつの可能性であるだろう。最初の二章は「労働意欲」の話で時間論などやや哲学的思索でべつにいらなかったかも。具体的エピソードが面白い軽く読めて楽しい本だった。
★2 - コメント(0) - 2月10日

日本人の誰もが思う、将来のための安心を得るため働くという概念はごく少数派で世界のほとんどの人たちはその日暮らしで生きていることに感覚のずれを感じてしまった。その分、なんとたくましく世の人々は暮らしているのだろうと思いながらも無計画な人生を歩むことは恐ろしくてとても無理だわ。
★2 - コメント(0) - 2月1日

かなり読み終えるのに時間がかかってしまった。多分、日本の過去も同じようなその日暮らしの経済があったはずだ。とにかく動いてみること、の強さを感じた。世界の価値観は様々だなあ。
★4 - コメント(0) - 1月28日

台湾で暮らしていた時、知り合いの家族があまりに無計画で、目先のことしか読めない人たちだと思ったことがある。場当たり的に仕事をし、しかも一見無駄としか思えないようなものにお金を使う。家には始終客が押し寄せ、金がないと言いながらも、酒と料理でふるまう。理解のできない人たちだった。まさに、その日暮らしの戦術だ。しかし、あれから20年。台湾は大きく変わったように思う。海賊版のCDもソフトウェアも姿を消し、人々は着実な未来に向けて歩んでいるように思う。「その日暮らし」の戦術はいつまで生き残るのだろうか。
★2 - コメント(0) - 1月25日

働く事の考え方とか人生観が彼らとは全く違う。
- コメント(0) - 1月21日

テーマと引用文献は興味深かったが、肝心の本文が説得力に欠ける印象。フィールドワークの記述が大半で、大半を読み飛ばした。
★11 - コメント(0) - 1月11日

Living for Today-その日その日を生きる。アマゾンの狩猟採取民、「物質的重圧から比較的自由」で「なんの占有欲」もなく「所有意識が未発達」な「非経済人」には貧困は発生しない。タンザニアの農耕民、最少生計努力と食物の平均化、「分け与える」とそれに反する行為への呪術を伴う妬み。タンザニアの都市民、「仕事は仕事」、ジェネラリスト的職業選択と生計多様化戦略、インフォーマル経済の台頭。中国とアフリカとのインフォーマル交易。中国経済、殺到する経済、信頼や協力の欠如。
★28 - コメント(3) - 1月6日

インフォーマル経済の重要さを知った。
★1 - コメント(0) - 1月4日

何となく手にとってみた書籍だが非常に面白かった。Living for Todayという切り口で、人類学的な参与観察をベースにした分析だが、新書らしく読みやすく楽しめた。関わっている業界的に、このテーマに乗っかるとForced living for todayに近い部分があるので、現象を見る視座は参考になった。特に、p.23「未来のために現在を手段化したり、犠牲にする」という表現と解釈は非常に示唆的だった。いずれにしても小説のようにグイグイ読み進めることができた。
★9 - コメント(0) - 1月2日

上手に飼い慣らされているから生きることができている種類の人と、この論文で取り上げられたような、自分自身の感覚・判断がすべて、という種類の人とがいるということはわかるが、ではどちらが幸せなのか。幸せの価値・基準もひとそれぞれだから、そういう比較には意味はないか。他者と自分を比較することって、思考停止の最たるものかもしれない。小川さんはアフリカが好きなのか、調査・研究が好きなのか、何れにしても好きなことに没入できる生活、うらやましい限りです。
★1 - コメント(0) - 2016年12月30日

面白かったです。無批判にそういうものと思い込んでいた自分の時間観について見直したいと思いました。
★1 - コメント(0) - 2016年12月29日

この人たちの生き方に憧憬する気持ちがある。
★2 - コメント(0) - 2016年12月3日

Living for Today―どこか憧れる響きである。職を転々とし、そこで繋がる友人関係を当てにしつつうまく回っていく生き方。我々の住む未来志向な主流派社会の周縁にあるインフォーマル経済。主にタンザニアにおける長年のフィールドワークに基づくが、その研究先は行商人の交易先・中国へも向かう。自分も以前泊まった事ある重慶マンションにいた怪しげな男達の正体が少し分かった。広州のアフリカ人街も見てみたい。「剝き出しの生」とは言い得て妙だ。自分も「生きている事だけを根拠としているような余裕と自信」を大切にしたい。
★13 - コメント(0) - 2016年12月3日

評価B
★1 - コメント(0) - 2016年11月27日

タンザニアの個人事業主。誰かが儲かっていたら自分も。そういう行動原理を理解したうえで何をどうしたら面白いことができるだろうか。そこまでの言及はない。新書だからこんなもんか。
★2 - コメント(0) - 2016年11月25日

学ぶべきは「たくましく生きる」だろう。その日暮らしと聞くと惨めな生活をつい連想しがちだが、そういう事を考える本ではない。Living for Today(その日のために生きる)とは、その日をどんな一日にするか、大切に生きるために自分は何をすべきかと考え直すきっかけにした方がいい。
★52 - コメント(0) - 2016年11月24日

pon
軽い気持ちで手に取ったのですが、ガチな人類学の本でした。その日暮らしの人類学者の話ではなく。
★3 - コメント(0) - 2016年11月23日

タンザニアの零細商人を研究した「その日暮らし」でした。今の日本の生活にあまり結び付かづちょっと残念でしたが、面白く読めました。
★2 - コメント(0) - 2016年11月22日

★★★☆☆
- コメント(0) - 2016年11月17日

B フィールドであるタンザニアの経済を中心に「Living for today」についての考察。自分はよく世界中を旅していて、「この人たち、どうやって食べているんだろう」とか「なんでこんなに物価が安いんだろう」とかの疑問を持っていたが、この本で「なるほど!」と思えることが多かった。「下からのグローバル化」「無数の雇用を生み出す経済」「共有を推進する経済」「水平的なネットワークで動く経済」「組織化を目的としない連携」「絶えずためしにやってみて、稼げるなら突き進み、ダメなら撤退」「他人との信頼関係がすべて」。
★3 - コメント(0) - 2016年11月6日

こんな暮らし方もあるのだな。日本で実現可能かは別として。
★5 - コメント(0) - 2016年11月4日

「試しにやってみて、稼げるようなら突き進み、稼げないとわかったら転戦する」という生き方の前提は、広く浅く情報が取れるネットワークなんだろうなと思った次第。結果的にはジェネラリスト的生き方だ。専門思考が強くて狭いネットワークの中で生きている僕たちとは全く異なる生き方を活写した良書だと思う。身近で商売やっている人々の生計実践にちょっと興味を書きたてられた。参考文献も面白そうなものが多く挙げられており、エントリーポイントとしては費用対効果が高い本。ちょっと文章が堅いけど(笑)。
★7 - コメント(0) - 2016年11月2日

今日生きる事だけを考えて生きる。面倒な事は明日考える。。。資本主義、成果主義など、現代社会のアンチテーゼなんでしょうか?私には無理っす、、、といか、そんな生き方はしたくない。人生は修行につぐ修行。苦悩続きの人生でいーじゃん!(=゚ω゚)ノ
★6 - コメント(0) - 2016年10月28日

「その日暮らし」という言葉に惹かれて読んでみた。若い女性の研究者がタンザニアで露店商をしながら行ったフィールドワークをもとにした論考。タンザニアの人々やそこにビジネスにやってくる中国人たちの仕事感覚、経済感覚、生活の価値観などが垣間見ることができて面白かった。『ピダハン』『借りの哲学』など興味深い本の紹介もあった。これを機会に読んでみよう。
★3 - コメント(0) - 2016年10月26日

不確実性の見積もり方で変わる生き方。
★3 - コメント(0) - 2016年10月23日

中国による帝国主義的進出とか資本主義経済の破壊といったような、否定的な文脈で語られがちな中国人のアフリカ進出や中国の山寨商品だが、「下からのグローバル化」「Living for Today」という発想から見ると、肯定的に評価することができるようだ。中国人と、著者がフィールドとするタンザニアの人々は、かなりの程度世界像や人生観を共有しているということだろう。(そしてそれぞれ日本人とは共有していない。)スマホを利用した電子決済システムが普及し、多様な使い方がされているというのも両者に共通する。
★4 - コメント(1) - 2016年10月19日

この本で作者が言っている「将来の安定やリスクに備えて今を(我慢して?)生きる大多数の日本人」の一人として五十をすぎて思うことは、安定した収入を得ていても、パートやバイトを繰り返して俗にいう「その日暮らし」をしていても、しょせんトシを取ればそれほど大差ないなと思えることで、この本を読んで改めて我が意を得たり!という気持ちになった。若い人たちは不安だろうが、それは親や先生たちの価値観が植え付けられたせいだと思う。あまり気にせず生きればいい。パート生活で半ば満足している息子を持つ父親としても、そう思います。
★7 - コメント(1) - 2016年10月10日

タンザニアの零細商人マチンガの研究で有名な文化人類学者、小川さやかさんの著書。その日その日を生きるLiving for Todayな生き方をレンズにして、我々が生きる上からのグローバル化が進んでいく社会構造を見つめている。「下からのグローバル化」とは、新自由主義、無数の雇用を生み出す経済、知識や技能の共有を推進する経済といった特徴を持つ。この「下からのグローバル化」は、資本主義経済のシステムから取り残された弱者保護や、測定可能な時間に支配された現代の人々の生き方に対する一種の答えになりうる。
★2 - コメント(0) - 2016年9月25日

若い文化人類学者が自らタンザニアで行商を経験し、Living for Todayを論ずる。零細商人は、その日その日の生活をやりくりしながら、チャンスを感じたときに瞬発力を発揮する。コピー商品や偽物の取引も道義性から受け入れ、試しにやってみて稼げるようなら突き進み、ダメなら転戦する。組織化を目指さずに連携し(水平的ネットワーク)、「借り」を回す仕組みが相互扶助となる。このようなインフォーマル領域のエネルギッシュな活動が、明日のために今日を犠牲にし、効率性・計画性を優先する我々の社会・経済の仕組みを問い直す。
★4 - コメント(0) - 2016年9月15日

面白かった。アフリカの行商人のLiving for todayな生き方をフィールドワークしてまとめたもの。いろいろな本を引用して著者ならではの考え方を引き出している点がよかった。インフォーマルな経済圏の話が興味深かった。先進国でも一部Living for todayな生き方に近いものを模索している人たちが現れている気がする。
★3 - コメント(0) - 2016年9月12日

書店でタイトルを見て、サラっと目次を読んで「これだ!」とばかりに購入したが、期待したような、こうすればいいんだね!というなるほどアイデアが紹介されている本ではなかった。中国、アフリカを行き来し、しかも路上で商う人々は結構鼻息荒くガムシャラに商売していて、とても真似する気になれない。確かに偽物を作って、西欧文明の著作権なぞものともしないふてぶてしいエネルギーは尊敬できるが、実際のところもっとゆるい、努力のいらない「その日暮らし」がしたいのだ。
★5 - コメント(0) - 2016年9月11日

やや書き方に固いところはあるが示唆に満ちた本でした。著者は文化人類学者で主にアフリカ、タンザニアの行商人の経済活動から、終身雇用など片隅にも無く、取り敢えず何でもやって見て儲からなそうなら又別の仕事を探したりその間はパートナーに養って貰ったりして何とか今日を生き延びる(Living for today )経済戦略をしたたかな生き方として肯定します。まがいもの商いでも大いに結構!行商人は都会人と違ってその村で何が足りないサービスかを提供する術を見つけられる。オフィサー達は帰郷しても、ただ座っているだけだ。
★18 - コメント(0) - 2016年8月21日

将来の安定やリスクに備えて今を生きる大多数の日本人とは全く価値観の異なる、「その日暮らし」社会の構造を解き明かす。なるほどアフリカの所得が低い人々はこうやって商売をし、日々の暮らしを生きているのかと、「時間」に管理された国で生きる自分には納得がいった。効率を求める現在の資本主義経済を前提に種々の経済書なども読んできたが、こういう視点も大変参考になる。
★4 - コメント(0) - 2016年8月20日

★5 - コメント(0) - 2016年8月14日

筆者のタンザニアでのフィールドワークから、日本とは違うインフォーマルな経済原理の中で暮らす人々を見つめなおす。それは全く違う社会で、コピー商品や踏み倒しも多いのに、上からの資本主義のなかで暮らしている自分より生き生きと自由に暮らしている彼・彼女らの生活から今の日本に学び取ることができるのではないかと思った。
★11 - コメント(0) - 2016年8月3日

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