鼻/外套/査察官 (光文社古典新訳文庫)

鼻/外套/査察官 (光文社古典新訳文庫)
あらすじ・内容
本当のゴーゴリは“噺家”だった。
笑いあふれる落語調の新訳3編

従来の深刻、生真面目な作家像を完全払拭。「とめどなく口をついて出る言葉や頭のなかに生起するイメージ」が炸裂する新訳。これぞ、ゴーゴリの真骨頂。

物語 幻想と妄想、虚言と哄笑
「正気の沙汰とは思えない奇妙きてれつな出来事、グロテスクな人物、爆発する哄笑、瑣末な細部への執拗なこだわりと幻想的ヴィジョンのごったまぜ」(解説より)。増殖する妄想と虚言の世界を新しい感覚で訳出した、ゴーゴリの代表作「鼻」、「外套」、「査察官」の3篇。

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鼻/外套/査察官の感想・レビュー(409)

yka
古典作品は重くて暗いものばかりだと思っていたけど、これは違った。ドストエフスキーが度々ゴーゴリの名前を作品中に出していたので、気になって読んでみました。これは喜劇?正直、全く笑えなかったけど、気楽に読めてよかったかな?バカらしいし、笑えないし、なんとも不思議な物語でした。
- コメント(0) - 2月19日

ドストエフスキーの作品のなかでゴーゴリの外套が書かれていたため、気になって読んでみた。ドストエフスキーの貧しき人びとのマカール・ジェーブシキンと同じく、貧しく官等も低いが善良な人の不幸が描かれていたのかなと思った。光文社の古典新訳は好きだけど、この作品に関しては少し(意訳を)やり過ぎかなと思わなくもなかった。
★7 - コメント(0) - 2月4日

『鼻』はありえないことが起こる話だったけど、不思議とモヤモヤは残らず、面白かった。勘違いによって人々が奔走する『査察官』も各々が必死に奮闘する姿が荒唐無稽で面白かった。どれも階級の差を扱っているが、それをうまく使って物語を喜劇にも悲劇にも変えてしまうゴーゴリはすごいと思った。
★3 - コメント(0) - 1月15日

「鼻」は誰が悪いでも無く、理不尽に振り回される。「外套」は悪い人でも無いのに不幸な目あう。「世の中には間尺に合わない事がある」「どんな人でも不幸な目にあう」そんなお話
★3 - コメント(0) - 2016年11月10日

外套が一番好き。査察官は登場人物の多さが不安だったが、楽に読めた。まぁ内容が内容だし、落語調の文章も相まって気軽に読める作品。
- コメント(0) - 2016年10月23日

ロシアの有名作家ゴーゴリの作品集。 同じく有名なドストエフスキーの暗い感じの作品と違って、とにかく奇妙奇天烈な感じの笑い話っぽい話が中心です。 どこかに風刺的な内容だと書いていましたが、解説にも書かれている通り、自分が読んだ限り、風刺の意図は弱い気がします。 とにかく世界が違って見えた人から見た世界という印象。 ドストエフスキーの暗い世界からロシア文学に入った自分としては、こんなテンポの本もあるんだと思った。ただし、物語に深さがあると感じられるかというと何ともいえない。 感性が足らないのだろうか。
★2 - コメント(0) - 2016年9月23日

大学の講義で取り扱っていたのを遂に読了。 鼻、外套に関して言えば、現実味の無い荒唐無稽な話で、その描写も散り散りとしているが、それでいて描写の詳しさなどは、やはり歴史の荒波に残り続ける作品であることを示している。 査察官は所謂劇ではあるが、そのゴーゴリらしさはフレスタコフによく現れている。適当が口をついて回るがその言葉一つ一つが組み合わさると何とも言えない整合性を持ったものとなる。 ゴーゴリの作品は云わば砂上の楼閣、言葉そのものを骨組みとした壊れやすい、それでいて美しい城だと思う。
★3 - コメント(0) - 2016年9月4日

「なんだよう、これ・・・・面白いじゃんかよう・・・。」と呟きながら読んだ『鼻』。なんかこういう夢見たことある気がしてくる支離滅裂っぷり。『外套』は、あぁきっとこの後酷い目に遭うんだろうなぁって思ってたらほんとにその通りになってしまい「あぁぁぁ( ;∀;)」と声が出た(笑)そこから先のもうひと押しが良いね。『査察官』は、前2作の方が好きだな、と思ってたけど、終盤にかけてシニカルな笑いが止まらなかった。解説でゴーゴリめっちゃ悪口書かれてて笑ってしまったが、おバカな天才だったんだろうか。他の作品も読みたい。
★14 - コメント(0) - 2016年8月21日

文章全体が落語調で、独特のリズムはそれなりに楽しめた。が、鼻と外套は、個人的にはどうもいまいち・・・。もともとこの本も外套をどこかで推薦されているのを目にして読んでみたけれど、ちょっと合わなかった。査察官は、非常に分かりやすい話の展開で、スクリプト形式でまとめられていることもあり、登場人物のドタバタが浮かんできて面白かった。作品によって合う・合わないがはっきり分かれるのはゴーゴリの著作だなあと思う。
★1 - コメント(0) - 2016年8月12日

毎冬、必ず一度は思う。ああ冬がない常夏の国に生まれたかった。刺すような寒さ、震えがくるような冷え。絶対に身体にいいと思えない。ポカポカと暖かな日差しに誘われれば、気持ちも明るく行動だって軽やかになるだろうに。日本の冬ですらそうなのだから、ロシアの冬はどれほど過酷なのだろう。 よくもうまあ酒をくらってばかりいるなあ、というのも寒さのためと思えば頷ける。そしてこの酷寒の地の作家は、人間の素を開放したように情熱的で人間臭いのだ。寒さに耐えることは、ひょっとしたら、人間をろ過しピュアにするのかもしれない。
★5 - コメント(0) - 2016年6月6日

面白い超訳。/言葉の力は人間を容易に超越する。鼻を歩かせたり喋らせたり。
★14 - コメント(0) - 2016年5月7日

読み友さんの感想が気になってww セリフ回しが落語調で面白いです。床屋の奥さんが焼いたパンから、突然客の鼻が飛び出します。「これがなんと、鼻ッ!目をこすって、もう一度さわってみますがやっぱり、鼻ッ。正真正銘、掛け値なしの、どこからどう見たって、どう転んだって、鼻ッ!」ナニコレ?ワケわかんないwwでも野暮なことを考えてはダメです。ともかくそういうお話しなのです。「ほかならぬ鼻がなくなってもかい!」「まるで焼きたてのパンケーキみたいだ。信じがたいほどつるつるだ」芥川龍之介の「鼻」も併せて読みたいですね。
★52 - コメント(2) - 2016年5月2日

落語調はテンポがよく、滑稽な物語に合っていて笑った。鼻が歩き会話をするといったようなありえない妄想。ありえないんだけど現実と乖離しないように描かれている。登場人物も同様で、現実にいそうでいないような。そんな妄想や人物が混ざり合った独特の世界が印象に残った。
- コメント(0) - 2016年4月29日

四大書記物語としての外套。清書により満たされたアカーキーが外套の新調により家での清書をやめたのはそれが一対一の関係になるから、イワーノヴナがシャンパン2杯飲んだこととアカーキーの同一性からアカーキーとイワーノヴナの関係性も対なり、それを自覚するべくもない彼が最後にはそれを自覚したかのように運命に屈するが如く自らの外套を差し出したのはどういう意図だったのだろうか。
★3 - コメント(0) - 2016年4月28日

口調だけでなくプロットも落語っぽいなとは思いましたが、訳者も意図してやっているようで、落語が好きな人には楽しめるかと思います。なぜ落語なのか?おそらくこの作品が書かれた時代、19世紀初頭つまり江戸末期の雰囲気を出したかったからではないかと推察します。ゴーゴリは死に方が壮絶なんですね。非常に妄想癖の強い作家で、斬新な新しさを常に求めて作品を書いていたのでしょう。周囲の評価は過大評価だったのか、ゴーゴリに振り回され、そしてゴーゴリ自身もそんな世間に振り回され、そのおかしさが「査察官」には出ています。
★4 - コメント(3) - 2016年3月29日

「これがなんと、鼻ッ!…イワン・ヤーコヴレヴィチは二の句がつげない。目をこすって、もう一度さわってみますがーーやっぱり、鼻ッ。正真正銘、掛け値なしの、どこからどう見たって、どう転んだって、鼻ッ!」落語調というより、むしろジョジョ調。風刺ビンビンで超トガッててかっこいいぜゴーゴリ!と思いきや巻末の解説でまたがらりと印象が変わる。この人、たぶん今の時代に生まれていても生き辛い系の人だな。こういう人の書くものは無条件に信頼する。たとえそれが本人の意図するところではなく、空回りの結果生まれたものであったとしても。
★32 - コメント(5) - 2016年1月18日

Kom
初めて読んだけどすげえなゴーゴリ。奇想天外な発想と面白おかしい人物描写。どことなく間抜けなのが、落語調の訳とマッチしていて楽しい。ベストは『鼻』の発想か『査察官』の間抜けな人物評か迷う。
★1 - コメント(0) - 2016年1月4日

査察官は勘違いが気付かれないでむしろ大きくなっていくような展開でおかしくって笑える。外套を二週間かけて仕立てるってすごい。自分のコートも大切にしていきたいとちょっと思った。
★2 - コメント(0) - 2016年1月2日

2007-0423
- コメント(0) - 2016年1月1日

mm
読みやすさが売り物の光文社古典新訳文庫。落語調になっていて面くらう。ユーモア作家みたいな印象がなかったので、解説を読んでみた。ゴーゴリ自身は妄想癖のある極端に走る人で、その上ロシアでは言論の自由がなかったという下地があるので、なんともややこしい作家人生を送っている。ややこしいと言うのは本人の意図と社会的リアクションが全く噛み合っていないことだ。プーシキンに出会えたのはマックスラッキーだと思うけど。査察官発表後はローマで暮らしていて直接にロシアを知らないという立場も不思議だ。手元の古い全集もので読み直す。
★20 - コメント(0) - 2015年11月15日

めちゃくちゃ面白くて、プププと笑いながら読みました。『査察官』の小市民的小悪党マインドには田舎あるあるで苦笑。『鼻』は、鼻の持ち主本人よりも高位に就き(?)盛装してめかしこむ鼻ってどないやねんとツッコミつつ想像せずにはいられない。『外套』は、おニューの外套を皆がほめそやしパーティやろうぜ!のところでフラグ立ったな。。と思ったらやっぱり追いはぎにあってフラグ回収という哀しくも安定のベタ展開。あとがきのゴーゴリの人物紹介では大爆笑というサービス精神の高いハラショーな一冊です。ぜひご一読を。
★4 - コメント(0) - 2015年11月8日

解説読んで爆笑…というか、ゴーゴリ自身の生涯が知りたい。『死せる魂』にしても、当時の文壇が勝手に深遠なる解釈をしてしまったことやら、ゴーゴリ自身の奇天烈な狂人的性格やら何やらが、喜劇なのか悲劇なのか全くわからない。ツルゲーネフが大学で何度かゴーゴリによる講義を聴いたときに「はあ??」と記していたエピソードが腑に落ちた。すべての作品を読んでみたい!
★15 - コメント(0) - 2015年11月5日

何といっても『鼻』の奇怪さ。立て板に水の語り口で、鼻、鼻、鼻、と軽快に風呂敷を広げた挙句、散らかした伏線も置き去りのままでのちゃぶ台返しには呆気にとられるも、その不条理さに軽い戦慄を覚える。哀愁ただよう滑稽話かと思われた『外套』も最後の着地点はなんとも中途半端。歯切れの良い語り口だけに余計に気味が悪い。『査察官』は話としては一番まともなのだけど、今となってはありがちなコメディではあり、この長さなら他の短篇を入れて欲しかったところ。あとゴーゴリの生涯はそれ自身がゴーゴリ作品を地でいくような奇怪さでまいった。
★12 - コメント(0) - 2015年9月24日

何故か、落語口調で物語が語られていく。この3つの中で、「外套」が特に好き。アカーキィに共感しつつも、ブーメランがグサグサっと胸に刺さってきた。
★3 - コメント(0) - 2015年6月21日

良かったのは「外套」。しがない役人がやっとの思いで手に入れた外套。彼にとってはこの外套が人生の輝きになったのに、哀れな結末が悲しすぎて。強烈な印象なのが「査察官」。これは吉本新喜劇調のドタバタ劇。何となくスタートの段階から話の流れは見えてしまうけど、あまりに登場人物が愚かすぎて。ロシア体制を笑い飛ばしたのでしょうか、解説の言うように「魂の浄化」を目指したのでしょうか。ゴーゴリの真の意図を知りたいところ。「外套」のような繊細な物語、「検察官」の斬新さ、のちのロシア文学に大きな影響を与えた作品なんでしょうね。
★10 - コメント(0) - 2015年6月7日

落語調の新訳。これ読みやすいかなぁ?落語があまり身近でないガキとしては、ロシア人が南国の料理を「これが郷土料理!」ってドヤ顔で出してくるみたいな違和感(←適当)があってピンとこず(特に前2篇)やっぱ母語として原典を読めたらもっといいんだろうな。でも訳者の愛はすごく伝わったし、ゴーゴリの小説は語り手の調子が肝なんだなぁということをちょっと感じた。「査察官」は初読。フレスタコフのクズさ、市長たちのこれまた愚かっぷり、最高に笑えた。最後のだんまりシーンの指示の細かさもいい。
★3 - コメント(0) - 2015年5月3日

くそわろたんでありまする
★1 - コメント(0) - 2015年4月25日

落語調によって、作品の感触が変わるのがおもしろい。以前読んだ『外套』の哀調を帯びた訳も好きだけど、本書の笑いを誘う語り口も合っていて、新鮮な驚きだった。どの切り口からも読める作品は懐が深くてすごいと思う。有名な3編をまとめて読めるのもよかった。
★10 - コメント(0) - 2015年4月15日

以前の記録
- コメント(0) - 2015年4月1日

ドストエフスキー絶賛の外套 まさに傑作 鼻はシュールな一品 でも、ゴーゴリの本領は査察官 ドストエフスキーの世界へつながる、俗悪世界の活写
★10 - コメント(0) - 2015年3月15日

岩波で読んだついでにこちらも。賛否両論の落語調。それ以外のところも現代人に分かり易いものとなっているため総じて読み易い。とは言うものの、落語調の言い回し部分はどうしても和服姿の噺家さんが目に浮かんできてしまう。「査察官」は戯曲。文無しの青年をお忍びの査察官と勘違いした市長たちの喜劇。ゴーゴリは瑣末な事についてなども多くくどい。同じ戯曲でもシェイクスピアの方が洗練されているように思う。年俸400ルーブルの人、ふいに聞かれてポケットに300ある人、貨幣価値がいまいち分からず。解説が興味深く面白かった。
★15 - コメント(1) - 2015年2月22日

落語調の翻訳はおもしろいけど普通の翻訳で読んだときの方が良かった気がする。
★3 - コメント(0) - 2015年2月21日

ドストエフスキーの「我々はみんなゴーゴリの『外套』から生まれた」という発言は出典が明らかではないそうだが、黄金のロシア文学の幕開けを飾る作品。人間と社会の不条理というか、外面的な<滑稽さ>に対する乾いた哄笑が渦巻き、カフカの「城」の官僚制の不気味さを喜劇に仕立て上げた感じ。「外套」では単なる服装、「査察官」では査察官という地位、こういう外面によってどれだけ人間が惑わされ変わりうるか、を冷やかに描く。でも読後感がよいのは、惑わされる人間を否定しない暖かな眼があるからだろう。明るい諦念による人生一口噺だ。
★47 - コメント(6) - 2014年10月13日

なかなかつかみどころがない。読みながら自分の鼻を確認した人は僕だけじゃないはず。
★1 - コメント(0) - 2014年9月19日

鼻…喜劇、なんですね?何の予備知識も無しで読み始めるとびっくりする。鼻がパンに入ってるとか鼻が制服きて歩いてるとか。笑った。外套…ドストエフスキーの、「外套」についてのあの言葉を知ったから手に取ったんだけど、いまいちわからなかった。切ないなとは思った。というか巻末の解説でゴーゴリ散々に言われてて、その印象が大きく残ってしまった。ひとってやっぱり権威の批評に大きく左右されるんだね。あれ、結局ゴーゴリってたいしたことないの?
★4 - コメント(0) - 2014年9月9日

落語調の翻訳が面白い。岩波文庫の翻訳より読みやすいし、内容が理解しやすい。解説も良い。ゴーゴリというと人道主義的な写実主義作家のイメージで語られることが多いが、「瑣末な細部への執拗なこだわりと幻想的ヴィジョンのごったまぜ」や「増殖する妄想と虚言の世界」を描いた作家がそんなヒューマニストっぽい枠に収まるはずがない。
★5 - コメント(0) - 2014年8月19日

『鼻』は落語の「頭山」、それに「瘤弁慶」を連想しますな。桂米朝さんは瘤弁慶を演じている高座で「××の所が私はどぉ~しても未だにわからんのです。でもまぁ、教えられたとおりにやりますけどな。(客席笑)」と言ってたようにとれた鼻の動きが物理的に説明つかんけど、そのまま面白うに読みました。あと、文中の貨幣価値について解説欲しいですな。下級役人が年棒が400ルーブル?その数分の一を出して買う外套?小役人が旅先で寸借する金が300ルーブル?これは和洋の古典や時代設定を古くした小説全てにいえますがな。
★9 - コメント(1) - 2014年6月11日

「外套」が好きだった。
- コメント(0) - 2014年6月5日

これは面白かった。奇妙でグロテスクなんだけどユーモアがあって笑える。カフカみたいだなぁと思ったけど、カフカより読みやすい。しかし何故鼻なんだ。
★3 - コメント(0) - 2014年3月29日

鼻/外套/査察官の 評価:74 感想・レビュー:125
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