だまされた女/すげかえられた首 (光文社古典新訳文庫)

だまされた女/すげかえられた首 (光文社古典新訳文庫)
あらすじ・内容
アメリカ人青年に恋した初老の未亡人は、再び男性を愛する喜びに目覚めたのだが……。(「だまされた女」)
インドの伝説の村、頭脳の優れた青年と見事な肉体の若者が美しい腰の娘に出会う。娘は女になり、目覚めた愛欲が引き起こす結末は?(「すげかえられた首」)

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だまされた女/すげかえられた首はこんな本です

だまされた女/すげかえられた首の感想・レビュー(92)

生と死、老いと若さを残酷なまでに対照させるあたり「ベニスに死す」を思わせる「だまされた女」がいい。麝香の匂いだと思ったら糞や小動物の死体が発酵しただけだったとか、墓穴のような城の地下室での告白シーン、そして最後は愛が実る前に病死。しかも、春の復活(というと非常に詩的だが、要は閉経したはずなのに生理がきた)や愛する喜びも病気が与えたものだったのではという皮肉。そこまで書くかというくらい残酷なのに、上品で美しい。これはかなり好き。「すげかえられた首」は性の不一致や三角関係という下世話な話だが、観念的すぎる。
★3 - コメント(0) - 1月18日

昔「魔の山」で挫折して以来マンは久々で、しかも初めてちゃんと読んだ気がしますが、・・・なんだかすごいものを読んだ、という感じです。とっても面白かった。グロテスクでもあるし、哲学でもあるし、こういうテーマは人類共通で永遠のものなのだ、ということが分かって、とても嬉しいような気持ちになりました。同じ新訳シリーズで「ヴェネチアに死す」も読もうと思います。それにしても、訳者あとがき「過去の井戸は深く、石を落としても『コーサラ』という伝説的な響きの国の名前しか返ってこない」という表現は素敵です。
★4 - コメント(0) - 1月15日

うーん、、、。 二つ目のすげかえられた首 は文体が合わなくて挫折
- コメント(0) - 2016年10月9日

マン2#どっちも描写がくどいが文句なしに面白かった。だまされた女…だまされたってそういうことかと感心。予想外も良いとこ。すげかえられた首…これは面白い。マンが何故ヒンドゥー知識に富むのかわからないが情景が目に浮かぶ。発想が良い。最後が爆発オチに似た安易さであるのがガッカリ。マンはちょっとは終わり方変えろよ。
★5 - コメント(0) - 2016年2月29日

男なら騙してもいいけど最後は悪どく嗤え。それぐらいは容赦してほしい。
- コメント(0) - 2015年12月13日

トーマス・マンが言うところの精神と肉体の乖離。その言葉を反芻しつつ、ある意味修業的苦痛にさいなまれつつも読了。短い2編だが、延々と登場人物のやり取りが抽象論で展開する為俗物の最たる私はへいこら。今でも通用するようなお話「だまされた女」の方に気持ちが乗る。背後に作者の冷徹な目が光る情景で若い男へのほむらが燃え盛る初老女性。刻々と生理的限界がくる中で迎える現実・・だがその表情は作者の言葉を待つまでもなく「受け入れた結果」を示すであろうし、他者の云々は野暮。「すげ替えられた・・」は印の神殿の壁画のような印象。
★41 - コメント(0) - 2015年8月6日

『だまされた女』がだまされるのは、彼女が格別な愛をささげる「自然」によってだ。彼女は自分の感情と「自然」とを連続性あるものと捉えているため自身の心に春が訪れた際に肉体という「自然」にもまた春が訪れたと信じてしまう。クロッカスとイヌサフランが似ているように「自然」における春と秋は時に見分けがつかないものなのだが…。ロマン主義的な自然崇拝に対する風刺かと思ったが結末を読むと単純にそう言い切れないような気もする。精神と肉体との結びつきの強固さと同時に精神と美との結合し難さが語られる『すげかえられた首』も魅力的。
★14 - コメント(0) - 2015年7月12日

私は、だまされた女の方が好き。というか理解出来たかも(^-^)人の本能というかエロスというか、女性は誰しもこんなに激しい感情を持っているのかと。。とっても第三者的な目線で読む事が出来ました。にしても、登場人物みんな饒舌過ぎ。笑自分の心情をむき出しに全部話す様は、羨ましいな。と。私は割とハッキリ何でも話すけど、ここまであけっぴろげには話せない(._.)笑
★4 - コメント(0) - 2015年3月14日

トーマス・マンにしては生々しさのある愛欲もので今まで読んだことがなくこのような作品も書いていたのだということがよくわかりました。老年のころの作品で訳者が言うには「ヴェニスに死す」と一緒に「エロス三部作」として出版する予定だったとか。やはり「ヴェニスに死す」とは少し感覚的に異なる感じがします。若いころの作品は難しい長編が多いのですが年をとるとこのようなわかりやすく直接的な表現を使用する気になったのでしょうか?ヘンリー・ミラーを思い出しました。
★32 - コメント(0) - 2014年11月2日

「すげかえられた首」は、読みたかった作品。トーマス・マンの作品では、中篇に属すると思うが、読み応え有り。古典新訳文庫の面目躍如といったところ。
★5 - コメント(0) - 2013年4月21日

麝香(じゃこう)なんて初めて知った(26ページ~)。香料のみならず薬料にも(広辞苑)。臭気との闘いだな。「ロザーリエは息子の若い家庭教師に愛情を抱いて、自分を失い始めていた」(49ページ)。評者は中年だから無関係。「結婚で一番大事なものは体だと言ったかと思うと、今度は頭だと言う、まさに、おまえの御都合次第だ」(250ページ)。両方必要だろうけどね。あとは心かな。「燃えるように繊細な、深く真剣な素質を持った頭に、快活で庶民的な、単純な力の肉体」(276ページ)。同居している人間がいてもいいだろうな。幸せ者。
★5 - コメント(0) - 2013年2月10日

文学研究会所属の文学少女な後輩から拝借。「だまされた女」の題名の意味に驚きました。老いらくの恋と死の予兆の関係性が何とも言えない余韻を醸し出しています。「すげかえられた首」は魅力的な腰を持つシーターは個人的には夏目漱石の「こころ」でのカマトトぶった御嬢さんとは違ったタイプであるヒロイン気取りな愚かな女にしか見えない^^;顔と性格、または身体の相性なども性生活を営むなら大切だろうし、頭を取り換えた親友同士の状況に体が応じている違和感は自分の生命を好き勝手(デザインなど)にするという倫理性も問いかけられている
★16 - コメント(0) - 2012年10月9日

二つの短編が収められていますが、どちらも大変面白い。『ヴェネツィアに死す』でもそうだったけれど、彼の描く愛情はいつもなんだかねじれていて、それでいながら魅力的。『だまされた女』は主人公の年齢以外は良くある話と思っていたが、最後の最後でタイトルの意味が分かる。だまされたのは完全に私の方。『すげかえられた首』はインドを舞台にした「入れ替わり」ものであるが、登場人物のキャラが皆強烈。インドの方が読んだら怒るんじゃないか。現代作家の作品と言われても納得してしまいそうなモチーフとプロット。作者のセンスに驚き、笑う。
★2 - コメント(0) - 2012年8月29日

こ、こわかった。でもやっぱりマンはおもしろい。長いこと積読してすみません。
★2 - コメント(0) - 2012年6月20日

二つともやばい。「トーニオ・クレーガー」と「マーリオと魔術師」も面白かったけど、今回もかなり好みでした。マンの小説は、多弁極まりない登場人物たちが小難しいことをいうので、長い長い「魔の山」にはダウンしましたが、本書は100数十ページ程度だし、訳文も平易で、さらにストーリーの面白さで引っ張っていってくれます。どちらの作品も、幸福のなかに忍ぶ残酷さを露わにして、ぶち込んでくれます。マンの小説がもっと新訳されてほしいです。
★3 - コメント(0) - 2012年5月12日

"すげかえられた首"のみ読了。タイトルの通りのことが起こるんだけど、インド帰ってすぐだったこともあって、あそこでそういうことが起こる事に違和感を感じなかった。安心の安定感を誇る、読ませる作品。インド哲学の知識が多少あると楽かも。ただ、性衝動をテーマとする作品って、移入しやすい割には何も覚えてないんだよな...
★2 - コメント(0) - 2012年4月5日

『だまされた女』の母親は、何も死の予兆と性の復活を取り違えていた訳ではない。両者は元々表裏一体なのであり、だからこそ彼女は死の床にあっても喜びに打ち震えるのだ。夫の死により封じ込められた彼女の「自然」は、自らの死によって再び花を咲かせる。
★3 - コメント(0) - 2011年6月6日

三角関係を精神的どころか物理的にもひっちゃかめっちゃかにしてどうする?どうしちゃう?とずいずい問いかけてくる2作目にあっけにとられました。最後は全員好き勝手すればいいでしょもう!という気持ちに。どちらも面白かったです。あと珍しく表紙の絵がなんとなーくわかるような気がします
★3 - コメント(0) - 2011年4月16日

評価D
- コメント(0) - 2010年5月14日

ふ、フリーダム!!!!じいさんに負けてらんないよ、と思いつつ勝てる気がしない。
★2 - コメント(0) - 2010年4月14日

熱愛を自覚し肉欲に打ち震える心と体になってしまった自然観賞が好きな50歳代の母親が、生まれながらの足の不自由を負わせられ愛することと愛されることを放棄して抽象芸術の世界へ逃げてしまった30歳の娘との間で、自我を追う様の自然な人間感情を対立させています。母の言う「女としての復活祭」が生に力を与え、性に再び夢をみる。母も哀れであるがわたしには娘も哀れであった。しかし、娘にはまだ人生があるから。       神の両義性は世界にはたくさんあるが、インド世界の神は正邪を併せもつ上での生贄の独特の残忍さがあったりする
★8 - コメント(0) - 2010年3月31日

面白い、んだけど一人の会話文が1ページ丸まるはザラなんて全員しゃべりすぎ。笑 でもその饒舌さに気持ちをのせられて読み進めていくと物語はなんともすごい展開になっている、というのが面白かったのですけども。読むのに時間がかかりました。
★5 - コメント(0) - 2010年3月17日

なかなかにすごい話が二つ。「だまされた女」は読者の誰もが一度は頭をかすめることが真実ということに仰天。「すげかえられた首」は最初から最後まであっけにとられる。神話とはこういうものか。馬鹿馬鹿しくも、読んでよかったと思える本でした。
★2 - コメント(0) - 2010年3月8日

マン、おいジジィ、自由過ぎるだろ! と笑ってしまう。「だまされた女」:母親が生理痛に苦しむ娘に向かって「わたしが思うに、痛みって、ブラボーよね」とか言い出したときはもうどうしようかと思った。「わたしをシュマックオーステルンしたのよ」とか。しかも「だまされた」って、そこ!? っていうあまりに楽しい小説。「トニオ」も「ヴェニス」もあの堪らない切実さが好きだけれど、晩年のこの二作はすごすぎる。(しかもきっちり効果を計算している。)私もこんなジジィになりたい。
★6 - コメント(0) - 2009年12月19日

「すげかえられた首」はインドを舞台に、母なる川・カースト・呪術等々を背景として繰り広げられる物語。63歳のトーマス・マンがこんな官能とファンタジーあふれる小説を書いていたなんて。心と身体あなたを愛しているのはどっち。あなたが愛しているのは私の心と身体のどちらですか?「だまされた女」は、ドイツを舞台に初老といっていい未亡人が恋に落ちる話。辛口かも。
★6 - コメント(0) - 2009年8月28日

±
思考回路が固そうでいて、あちこちにあっけらかんとブラックユーモアが転がっているので微苦笑が止まらない。マンってこんなに面白かったっけ、と新訳の『ヴェネツィアに死す』他も読みたくなりました。
★4 - コメント(0) - 2009年8月27日

7/10
- コメント(0) - 2009年2月18日

う~ん。男性と女性とでは読後感がかなり違いそう。
★1 - コメント(0) - 2009年1月24日

「だまされた女」まさに小説。:「すげかえられた首」クレイジーすぎる三角関係の話。両方とも、会話の内容がぶっ飛んでいる。
★2 - コメント(0) - 2009年1月11日

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だまされた女/すげかえられた首の 評価:70 感想・レビュー:32
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