闇の奥 (光文社古典新訳文庫)

闇の奥 (光文社古典新訳文庫)
あらすじ・内容
船乗りマーロウはかつて、象牙交易で絶大な権力を握る人物クルツを救出するため、アフリカの奥地へ河を遡る旅に出た。募るクルツへの興味、森に潜む黒人たちとの遭遇、底知れぬ力を秘め沈黙する密林。ついに対面したクルツの最期の言葉と、そこでマーロウが発見した真実とは?

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闇の奥の感想・レビュー(728)

手探りでジャングル奥地に向かっていく描写は圧巻そのもの。とても映像的で、写実的。そこに鮮やかなタッチが彩を添える。最終的な黒幕(?)として用意されているクルツしだが、ぼくは彼の信念がわからなかった。アフリカの奥地に一人孤独でいるあまり、頭がおかしくなってしまったのか、はたまた人間の奥に眠っている精神が、本来このような深い闇を抱えているものなのか。帝国主義が当たり前なものだと見做されていた時代の、貴重な物語。
★12 - コメント(0) - 3月14日

人の往来が盛んになった今日でも異文化の衝突はよく起こるものだが、密林と西洋の間を行き来できてしまったクルツ氏は本当に才能豊かな人物だと思う。どんなモノも彼の欲望を止められない程に。
★1 - コメント(0) - 2月28日

老マーロウの語りが非常に朗々としていて、落語のよう。あっという間に引き込まれる。ヨーロッパとアフリカ、文明と文明(マーロウからすると未開)の出会い。全く違う環境へのマーロウの驚きは、未知への恐怖にあっという間に取って代わり、クルツのそれと混じり合う。奥へ奥へと闇の中を進んで行く。人間の、生き物の恐怖とはそれに尽きる気がする。村上春樹に影響を与えたというのは有名な話ですが、西洋と東洋の違いというのか、コンラッドが奥へ奥へと進んで行くのに対して、村上は井戸の中・下へ下へと向かっていく感覚があるなと思った。
★22 - コメント(0) - 2月13日

人は未知のリアルを闇と呼ぶ./マーロウの話の中身に入り込めなかった.むしろどうでもいいとすら思う.それよりも気になることは,彼の長年の悔恨だ.
★22 - コメント(0) - 2月11日

★?: コンラッドがマーロウに語らせたのは、自身のコンゴ体験で思い知った苦い現実。いくら西洋の洗練された文明人気取った洒落者も、手つかずの原始の森へ独りほうり出されてしまったなら赤子も同然。その身に纏うちゃちな道義心などあっという間に引っぺがされ、己の身内にある”闇の奥”に棲まう野蛮人との『恐ろしい!』ご対面果たすはめになるということか。クルツのことなら一番知ってたと言い切る貞淑な婚約者、象牙の山、謀反人のさらし首、そして原住民の愛人(妻?)の存在。知らぬが仏とはこのことか。。。^^;
★2 - コメント(2) - 2月11日

読みました。難しい!本のあとがきを読んでみると、訳者さんも読みにくい本だと認めておられた。もう一度読まないと理解できないだろうな。
★4 - コメント(0) - 2月8日

描写にどれだけ引き込まれても、甲板で語る老マーロウの影がつねに目の前にある。そのことにより読む側は密林から一歩遠ざかって、一文一文の明快な衝撃はやわらぎ、そのぶん逆に、この小説全体の漠然とした印象が漠然としたまま色濃く残る。読後、密林のむせかえるように濃密な空気が頭のなかにあるのを感じた。でもそれは、この小説がもたらしたものではない。どこから来たものでもない。
★2 - コメント(0) - 2月7日

今日本でこの作品が手に取られる背景に、村上春樹氏の羊をめぐる冒険に導かれるケースは少なくいはず。北海道の奥地へ友人を探し求め展開される物語は、アフリカの奥地へとある人物に遭うべく繰り広げられる冒険譚と重なり、巨大な闇に呑まれる人物を描く様も綺麗に重なる。支配的で差別的な植民地時代の社会的背景を饒舌な語り口調で炙り出していき、読者は奥へ奥へと引きずりまれていく。当時から差別的な視点から賛否両論はあるものの、その中でも私は非人道的な世界の集約があまりにも人間的である矛盾を、それが我々が認めたくなくても→続く。
★5 - コメント(1) - 2月5日

【再読】泣いた。「ここでのことがもう全部嫌なのに、なぜか逃れられないらしいんです」クルツは目的を果たすため悪霊を土地に運んでしまったのだろう。なるほど確かに彼は天才だった。ここまでうまくできる人はきっと稀だろうから。しかし彼の心は“偉業を成し遂げて帰国した暁には、駅で諸国の王たちに出迎えてもらいたい”子供じみた欲求と目的を成しうる過程で入り込み過ぎた現地の人々、それゆえに対面せざるを得なくなった自分の中の地獄と向き合い続けたのではないか。マーロウが言うように堅い舗道の上を歩く人にはわからないんだろな
★47 - コメント(1) - 2月4日

「未読の方は是非読んでみて下さい!」と声を大にして言いたい。ほぼ一気読み。ただオススメ度は★★★★☆。ラスボスがあっさり退場してまうんで、元ラノベズキ―のおいらには拍子抜け感があったので星4つ。語り手マーロウが苦行層または仏陀のようであるといった描写や、ポンコツ船の修繕という「仕事」に忙殺されてないと狂気に陥りそう、といったところは深く印象に残る。
★32 - コメント(4) - 1月28日

「怖ろしい!怖ろしい!」鎖に繋がれた黒人奴隷、死を待つ憩いの木陰、杭に乗せられた生首、コミカルなマーロウの口調が真実を暈す。未開の地に魅入られた 誰もがなり得るクルツの人生、踏み止まり 冒険話を語り継ぐ姿は戒めとなる。実はマーロウの台詞だったんじゃないのかな、とも思う。そして、コンラッドが魘されて発した言葉かも…。
★24 - コメント(0) - 1月27日

ジャングルに行きたくなった。「だがぞっとするのは、彼らも俺たちと同じように人間だと考える時だ。自分たちもこの野性的な熱い興奮と遠いつながりを持っていると思う時だ。なんて不愉快な。そう、とても不愉快だ。しかし君らも、男らしく真実に向き合うなら、自分の中にもあの喧騒の怖ろしいほどの率直さに呼応するものがかすかに残っているのを認めるだろう。…それはちっともおかしくない。人間の心にはどんなものでも入る――過去と未来のすべてがそこにあるんだから」(91-92頁)。
★2 - コメント(0) - 2016年12月23日

マーロウはクルツについて物語るべきではなかったのだ
★5 - コメント(0) - 2016年12月4日

アフリカにあるジャングルの奥地に船で向かった主人公の語りで構成された物語。臨場感溢れる冒険モノとかでは全くなく、暗くて不気味な船の旅でした。文章が読みにくいわけではないですが、よくわからない内容。印象に残る場面はけっこうありましたが、物語全体のイメージはどこかぼんやりしてるんですよね。文化や歴史、思想など多方面からアプローチできそうな作品だと思うのですが、乏しい知識で一回読んだだけでは解釈の限界を感じざるを得ないです。とりあえず作品を考察していくなら、個人的には二つの点に着目したいと思います。
★13 - コメント(1) - 2016年10月27日

夢から現実に引き戻される苦悩。辿りつく心底の闇。表層は植民地主義だが、深層は人の心底。クルツの神格化の意味。未開地に晒された本質。自然の力、そして人としての本質。故のクルツの最後の言葉ではなかろうか。”浮遊体験”が、マーロウの旅路の転機という印象。対比と矛盾。クルツ自身が夢でもあるが現実描写・・・、問題提起。加えて、支配人がクルツを恐れる理由にも、様々な解釈が可能。言い換えると、旅路の暗喩の1つ1つが、五感に問いかけている気がしてならない。
★70 - コメント(0) - 2016年10月20日

「たぶん知恵のすべて、真実のすべて、誠実さのすべては、眼に見えない霊界へのしきみを越える時の、あの感知できるかできないかの瞬間の中に圧縮されるのだろう。」テムズ河口湾上の船でマーロウの昔話を聞くというプロット。読み終えるとストーリーが意外とわかりやすいことに驚く。そしてコンゴ河奥の密林とクルツの支配が何を意味していたのか、なぜかうまく表現できないことに気付いてさらに驚く。クルツの魂とその計画。精神世界の戦いのルールは文明圏における常識と大きな食い違いを孕んでおりそれを「我々読者に突き付けている」のですね。
★1 - コメント(0) - 2016年10月17日

植民地文学。ヨーロッパ啓蒙主義の光に対する野蛮の闇。その闇の奥に到達したクルツと、彼を探すマーロウ。クルツは未開の闇に体を浸しすぎた入植者だけど、果たして最期のクルツの心はどこにあったのだろう。訳が闇の奥だから「奥」という言葉にこだわりたくなるけど、原題はheart of darknessなんだよね。
★2 - コメント(0) - 2016年10月15日

人食い人種とか、見せしめの生首とか、そういう分かりやすい気持ち悪さじゃなくて、終始物語に掴みきれない不穏な空気が漂っている。アフリカの奥地のむわっとした熱気と湿気が、何もかもを曖昧にしてしまっているような居心地の悪さと気味の悪さ。このもどかしさがうまく言い表せないのはしょうがないのかもしれない。
★10 - コメント(0) - 2016年10月3日

図書館本。英ガーディアン紙必読の1000冊。映画『地獄の黙示録』原作にあたる本作。200ページ弱ではあるが、これほど凝縮された内容とは驚愕してしまう。物語の語り手マーロウから見た1890年頃のコンゴ自由国。そこには象牙貿易で絶大な権力を奮うクルツの姿が。タイトル通り闇の中をさまよい続けているかのような錯覚さえも…。闇に飲み込まれてしまった人間の変貌、狂気に満ち溢れた世界観。恐怖とは何か!?と考えつつも映画さながらワーグナー『ワルキューレ騎行』がリフレインする。
★49 - コメント(0) - 2016年9月28日

全然わからなかった。。。クルツという人がいきなり出てきて、なんだかわからないまま死んだ。。。
★3 - コメント(0) - 2016年9月26日

地獄の黙示録の原作と知って読んだ。文明と非文明の対立よりタイトルの通り、闇の奥や深淵を覗いた時にこちらを見返すもの。それを言葉にしようとしたのかなーと。どれも印象的な言葉だらけだった。
★2 - コメント(0) - 2016年9月12日

本書を手にしたきっかけはPSYCHO-PASSで、マーロウとクルツが何度もあの二人と重なりました。そして自分もアフリカ奥地の密林と対峙している、否、囲まれていて、辛うじて息をしているような感覚を味わいました。闇の奥とは、人の魂まで喰うその深き濃い土地に踏み込んではならないという警告のようであり、また、踏み込んでしまえば更に冥い闇に触れることになるという真理のようにも感じられました。深淵を覗き込んだら闇しかないのだろうか、しかしその闇は人を惹きつけもするのだとマーロウを見ていて思いました。
★17 - コメント(0) - 2016年8月30日

✴1 積読本消化月間7冊目、新訳なら読みやすいだろうと思ったがそうでもなく少々イラつきながら読み進んだ、最後の解説によると読みにくさも著者の狙いだそうで術中にはまったことになる
★7 - コメント(0) - 2016年8月16日

映画「地獄の黙示録」の原作。頭の中はドアーズのTheEnd。圧倒的な陰鬱、けだるい暑さ、恐ろしい扉が開かれる。凄かった。アフリカ奥地へ進むにつれ主人口の言葉に原始性が現れ始めてくる辺りから一気読み。闇を知ろうとし、闇に飲み込まれた人間の変貌が恐ろしい程伝わる。逃れる事のできない恐怖の正体は最後まで現れないため具体的な理由はわからない。だから読者は想像するしかない。人を狂わせる程の恐ろしい何かを。うまく言葉にできないけど凄い手応えを持つ小説だと思う。リアリティとは別の何か。魔境はまだどこかにあるのだろうか。
★15 - コメント(1) - 2016年8月8日

中篇の頁数なのに、この疲労感は何処からくるのか。今の季節の蒸し暑さと、作中のコンゴ河流域のジャングルが、イメージだけでなく身体感覚までもシンクロさせる。夏向きであり、夏向きでない一冊。フィクションとはいえ、実際に起きた植民地化や戦争、事件などに絡めた作品は、罪悪感や無力感が残る。 #G1000
★46 - コメント(0) - 2016年7月30日

あとがきに「1Q84」に関する記述が。今読んでる。この種の偶然は読書につきものだが今回だけは悪寒。クルツも「1Q84」の彼も理想に燃え、山の奥にユートピアを創り上げた。だがやがて創始者の意思を超えて膨らんだ「闇」が王国を、更には彼ら自身をも呑み込む。そして両者とも一見は崇拝される支配者だが、実態はリトル・ピープルの嗜好と象牙の魔性に無理やり生かされている奴隷。すれっからしを厭う純粋真っ直ぐ君よ、これがご立派な理想の末路だ。クルツの最期の言葉を叫びたくてもぐっと堪え、この不公平な現実に踏み止まって戦うのだ。
★52 - コメント(1) - 2016年7月29日

第14回ガーディアン必読チャレンジにて読了。映画『Apocalypse Now(地獄の黙示録)』の原作。その題名通り、全編どこを開いても闇より濃い闇しか見えなかった。テムズ川に垂れ込む夕闇、運命を司るモイライ三姉妹のように、糸を紡ぎ編みながら闇への扉を開く女性達、そしてヨーロッパの帝国主義に搾取され略奪されながらも、最期には彼らを狂気の底に落とし込む、コンゴの濃密な原初のジャングルと闇。最期「恐ろしい!恐ろしい!」と叫びながら死んだクルツの目に映っていたのは、彼自身の本当の姿だったのかもしれない。
★112 - コメント(3) - 2016年7月26日

闇の奥に潜む、死、絶望、混沌の元型的なイメージを描いた作品と思います。解説にもあるように印象主義の色合いが強く、読む側は理解するだけでなく感じる必要がある気がします。クルツのような人間でさえ闇に直面すれば、フィアンセさえ思い出すこともなくただ恐怖に慄かざるを得ない。陰鬱な世界観は東欧の作家の得意分野ですが、舞台をアフリカとしたことで暗くなりすぎず純化された原始の闇が描かれた気がします。帝国主義時代の暗黒大陸の植民地経営の現実、空気感も興味深く。支配者の側にも相応の悲惨な現実があったということでしょう。
★21 - コメント(1) - 2016年7月23日

もっと探検モノ(青ナイル/白ナイル、みたいな)かと思いきや、なんともすっきりしない読後感。えたいの知れない“なにか”の先にあるのがクルツ氏への羨望のような陽の場合もあれば、その闇に蝕まれる陰の場合もある。舞台設定が都市ではなくジャングルというところがポイントが高い。原始の森だからこそ、より、人間の根源を引き出しているように感じた。
★2 - コメント(0) - 2016年7月18日

アフリカの奥地で消息不明になった男を救出に行った船乗りマーロウの冒険譚。マーロウを語り部に、仄暗いトーンと曖昧さに幻惑されながら『闇の奥』へ進む。象牙交易のためこの地に出張所を開き目覚ましい成果をあげたクルツ。マーロウはクルツへの憧れを募らせていたが、暗黒大陸の片隅で帝国を築いたクルツの魂は狂気に蝕まれていた……。本来シンプルな構成を持つ本作は、100年以上前に出版されて以来『難解な問題作』として様々に評価されてきたという。舞台を現代に移せば、ブラック企業の悲哀にも似ている。映画『地獄の黙示録』原作。
★117 - コメント(1) - 2016年7月16日

クルツ氏は組織人としてその職責を果たそうと上部の要求と現場状況の狭間で己の倫理をすり減らし、揚句人の道を踏み外してまで奮闘したのだろう。虐げる側に立った者の苦悩と罪悪感はまさに心に巣食う闇。「正しく生きて、死ぬ」自己正当化というか自己欺瞞。責を果たして得られる評価への渇望も、それもまた心に巣食う闇であるか。人生の総括を「恐ろしい!」で締めくくりたくない。なんだかブラック企業の犠牲者みたいな読み方になってしまいました。
★38 - コメント(0) - 2016年7月16日

闇の奥に魅入られたクルツを魔境に追い求める若きマーロウ。マーロウの姿にはコンゴを体験した著者コンラッドが投影される。当時の植民地主義については知識がないため、『物語ベルギーの歴史』を参考書とした。ベルギー国王レオポルド二世のコンゴへの卑劣極まる植民地支配には目を背けたくなるほどだ。そこで船員として働き、瀕死の病にかかった著者が描いた作品には、自己の体験に基づき人間社会の闇に迫るものが多いというのも頷ける。クルツの最後の心の叫びは象徴的だ。世界には今もクルツのような人々が跡を絶たないであろう。【G1000】
★96 - コメント(0) - 2016年7月13日

クルツとは何者なのだろうか? 会計士によって語られるクルツ。中央出張所の支配人によって語られるクルツ。ロシア人の青年によって語られるクルツ。婚約者によって語られるクルツ。そしてマーロウによって語られるクルツ。 「慈悲と、科学と、進歩と、そのほかいろんなものの使者」クルツ。現地民を手懐けて象牙を略奪するクルツ。闇におびえる卑小な男クルツ。すべてが悪い夢の中の出来事のようで、ぼんやりとしてつかみどころがないのだが、 「恐ろしい、恐ろしい」という声だけがクルツの肉声として確かに聞こえてくるような気がした。
★32 - コメント(0) - 2016年7月12日

再読。詩や小説が現実を超える要素は幾つかありますが、幻想的な出来事を描かないコンラッド作品が、現実を圧倒的に凌駕するのが、<人物の実在感>。現実では人の生きる意味や哲学、存在意義などは非常に希薄なものなのですが、『闇の奥』では”存在意義”や”象徴する意味”が克明にはっきりと定義された登場人物たちが多数存在します。純文学にも関わらずシェイクスピア劇やダンテ『神曲』のような、不思議な感覚を覚えるのはこういう所から来てるのかもしれませんね。人のリアルも描き過ぎれば、創作が現実を超える一つの例でしょうねー
★34 - コメント(1) - 2016年7月10日

《ガーディアン必読1000イベント》ワルキューレの騎行は知っていても、本書が「地獄の黙示録」の原作であることは、ほとんどの人が知らないのでは?コンゴ問題を世に知らしめた糾弾の書。ヨーロッパからの一方的な他者規定、植民地主義的な眼差しを内面化してしまったのではという問題提起もなされているとのこと。人間達の不埒な侵入が過ぎるのをじっと待っていた丈高い不動の樹林、薄暗い大地に転がる無数の斬り落とされた手首が見えるようだった。浮き彫りにされていく意識の奥底・・解説を読んでも「一種の光」が、まだ発見できずにいます。
★66 - コメント(0) - 2016年7月10日

yuk
第14回G1000イベント
★3 - コメント(0) - 2016年7月10日

まさに闇の中の闇だろう。クルツは何を目指していたのだろう。提督か、王か、それとも神か。クルツがレオポルド2世に忠実だったのか、レオポルドがクルツのやり方を実践したのか、クルツの報告書の行方が気になる。植民地主義、帝国主義華やかなりし頃、コンゴ川を遡行するだけでも3ヶ月かかるというディープ・アフリカ。その奥地でクルツは原住民を支配して広大な「王国」を築いていた。コンゴは、ルワンダは、そしてアフリカには夜明けが来るのか(いっしょくた失礼)。紛争には原因がある。こんなにも長く、そして各地で繰り返されるとは。
★89 - コメント(2) - 2016年7月10日

かつて闇は人にとって最大の畏れだった。その闇の更なる奥。それを著者は未開の地、アフリカとして表現する。主人公が蒸気船で遡る河の上流は、闇の象徴でもある漆黒の世界。同時に言葉が通じぬ現地の人々をも表していると推測する。けれど、本書で最大の闇として表現されたのは、やはり人の思いだろう。侮蔑、偏見、狂乱、享楽、執着…。人が抱く感情のそこここに闇は口を開いて待っている。そしてその深奥に行き着いてしまった人間の末路がどうなるのか。「昔話」を仲間に語る主人公に、著者が仏陀のポーズをとらせた事が印象深かった。
★76 - コメント(1) - 2016年7月8日

もっと難解なものを想像していたが、物理的に近いところに住んでいるおかげか、情景を思い描くことも感情の追体験をすることも意外なほど難しくなかった。最も近いと言っても国も違うし、100年以上の月日の間にフラット化されてしまった世界、そして何よりマーロウよりはいくらか擦れてしまっている心のせいですべてが緩やかにしか感じられないが、マーロウが見たもののかすかな面影は私の日々の生活で、そこかしこに感じられる。白人(黒人目線ではアジア人含む)のコミカルでシニカルな様なんか今もほぼそのまま。別訳・原著も読みたい。
★22 - コメント(1) - 2016年7月6日

別訳で再読/コンラッドは闇の奥/クルツ(1期の狡噛による槙島像)を悪魔に、コッポラは地獄の黙示録/カーツ大佐(劇場版の大衆による狡噛像)を神に、更にオーソンウェルズは市民ケーン(小説の宜野座による狡噛像)を叛逆者にし、そして虚淵玄がPSYCHO-PASS/狡噛で悲劇のヒーローにもするアフリカの闇が、彼らを廻る理解をいつまで経っても明確にさせないので、誰もが皆、ここ闇の奥ではそっくりそのまま同じ問題を抱え込んでしまうことになる。(だから市民ケーンか!ここに根差すのか!!)/劇場版PSYCHO-PASS
★52 - コメント(0) - 2016年7月2日

闇の奥の 評価:100 感想・レビュー:282
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