天来の美酒/消えちゃった (光文社古典新訳文庫)

天来の美酒/消えちゃった (光文社古典新訳文庫)
あらすじ・内容
故郷の酒蔵で見つけた一本の麦酒(エール)で人生が急変する男を描く「天来の美酒」。車で旅する夫婦と友人が大きな街で一人、また一人と消えていく「消えちゃった」。生涯、短篇小説を中心に執筆し続けた「短篇の職人」コッパードが練達の筆致で描くた珠玉の11篇。

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天来の美酒/消えちゃったはこんな本です

天来の美酒/消えちゃったの感想・レビュー(168)

『消えちゃった』は、ほかのアンソロジでもよく見る作品なのでモダンホラー系の作家かと思っていたが、本書を読むに意外にも耽美的な物語や、宗教的な寓話の傾向が強いことを知る。
★1 - コメント(0) - 2016年7月22日

全部ではないがかなり好きなのもあった。他のも探してみよう。
★8 - コメント(0) - 2016年6月10日

天来の美酒と天国の鐘をならせは構成・登場人物がよかった。その他は独自性が強すぎる?せいかいまいち味わいきれなかった・・。どうやら作者は他の作家の作風をあまり研究はせずほぼ独学で小説を書き上げたとのこと。奇才とも言えるだろう。万人受けはせずとも印象に残る作風なのは間違いないでしょう。
★1 - コメント(0) - 2016年4月18日

自由な発想と先の読めない意外な展開が特徴的ではあるものの、こうやって読者を驚かしてやろうという計算があるようには思えない感じが何か変で面白い。お気に入りは表題作の2つと「マーティンじいさん」あたり。
★32 - コメント(0) - 2016年3月12日

結構この作家を読んでいる。読後は大したこと無いと思ってすっかり忘れさり、何年かしてまた手にとってああこの作家かと思い出すというところどころで交友を温めている不思議な縁。
★2 - コメント(0) - 2015年12月26日

人は何を愛せばいいのだろう
★1 - コメント(6) - 2015年12月6日

コッパード二冊目。ちくま文庫よりも読みやすいが…どの作品も「何なんだこれは…」という困惑が常につきまとう。物語をつなぐ論理が明らかに常人と違うというか、底が抜けているというか…。やっぱり独学の人だからなのかな?下手なお利口さんには決して書けないよこういった奇妙で不思議な作品は。言えるのは牧師や宗教をおちょくっているという事くらいで、あとは謎。まさに表題作「消えちゃった」のような読後感。好きなのは「ロッキーと差配人」、「去りし王国の姫君」、「暦博士」。個人的にあんまり詩情が感じられない訳だったのが残念
★6 - コメント(0) - 2015年11月19日

二編に一編の割合で「医者の治療が必要」というキ印キャラクターが出てくるすごい短編集。世にも奇妙な感じの話が多いなか、最後の中編「天国の鐘を鳴らせ」は一人の口が達者な男の人生を描いていて切なかった。
★1 - コメント(0) - 2015年9月26日

一篇一篇が過不足なく、筆致とプロットが奔放ながらも読み手を置き去りにはしない、ちょうどいい距離感の一冊。長い移動のお供に。
★6 - コメント(0) - 2015年8月23日

面白い。いや、面白いとかそういう感じでもないのかもしれないが、読んでよかったと思える一冊でした。こういう短編を書いてみたい、自分にとっての大好きな作家の一人に加えられる、創作の姿勢などなど尊敬すべき作家でした。コッパードの翻訳は新しく文庫で出たもう一冊ぐらいしかないのですね。訳文に珍しく「乳房」ではなく「おっぱい」が出てきたのがある意味で衝撃でした。コッパード的にはそっちなんでしょうか。
★22 - コメント(0) - 2015年8月12日

何気なく始まって最終的に奇妙な場所に連れて行かれる話ばかり。それが過不足なく短い話の中に収まっているのが職人技なのだろう。短編集を読んでいて時々感じる物足りなさがこの本には全くなかった。好きな話は『暦博士』『ソロモンの受難』『天国の鐘を鳴らせ』
★8 - コメント(0) - 2015年6月10日

『消えちゃった』しか読んでいないが、サキに似たブラックユーモア系の印象。モーパッサン風味も少々。『郵便局と蛇』の着ぐるみサーカスもそうだったが、面白いかどうかなどは無視して創作意欲だけで突っ走り、自由奔放に書いている印象。そこまでの描写は何のためだったのか? 何でそうなったのか? 理由すらも語られない読者置いてけぼりのテキトーさも。
★2 - コメント(0) - 2015年5月19日

コッパード2冊目にお薦め。といっても2冊しかないのだが。『郵便局と蛇』に比べると、バラツキがあるような気がするが、それはコッパード自身の「広がり」といえるような気もする。『~と蛇』を核に、惑星のように、この『~消えちゃった』収録作を自分なりに配置させてみるのも楽しみかと。特徴的かと思うのは、『レイヴン牧師』のp170「すると突然――(中略)ともかく一瞬のうちにすべてが変わって」という部分。これがコッパードの文法・文体ではないか。『天国の鐘を鳴らせ』は中編に近く、こんな作品も書いていたのかと収録に感謝。
★37 - コメント(1) - 2014年12月18日

奇妙な小説というか少し幻想的な雰囲気もあったりする話が11編紹介されています。私は短篇というよりも、星さんのショートショートを思い浮かべてしまいました。少し場面を変えたりすると似ている小説があるような気がしました。アメリカにもこのような作家がいたのですね。
★39 - コメント(0) - 2014年12月3日

11篇の短篇小説を収録。予想を裏切る皮肉的な結末の作品が多い。いずれも面白いけど、個人的には比較的オーソドックスな幻想譚『天来の美酒』と救いのなく切ない結末の『レイヴン牧師』の2作品が特によかった。
★5 - コメント(0) - 2014年11月25日

救いのなさが心地よい。
★3 - コメント(0) - 2014年11月7日

「お、終わりかよっ!」って作品ばかり(笑)いや、ほんとに。展開のドキドキ感に反してラストが断崖絶壁というか、バッサリ切られてるんだもの。おお、危ない。もう少しで落ちるとこだったよ。なんなの?こういう性格の人だったの?素なの?わざとなの?…いくら考えても解らず何度も立ち止まって前に戻り読み返した結果、ふいに気づいたのだった。余計なことは考えるな、ただ感じろ、な短篇集なのかもしれないなと。新鮮ではあるのだけど、深読み好きな自分には戸惑いが先に立ってしまい、物語をただ感じて味わうことの難しさを実感してしまった。
★27 - コメント(16) - 2014年10月13日

独学作家1921~44年の11短篇は予想を覆す物語の連続で、辿り着く先は明るいものばかりではないが、苦々しくも虚無的でもない奇妙な情趣を残す。様々な場所と時に暮らす人物達は、あっけなく死んだり、妄想に苦しんだり、幻影に惑わされたり喜んだりする。抒情に溺れ過ぎない描写の底から湧き出る悲哀の色彩が独特だ。ユーモアとのバランスが絶妙だ。表題2作も面白かったが、『天国の鐘を鳴らせ』に作家の姿が透けて見え、最も心に残った。遙かな世界からの呼びかけに応え流離う主人公が見た最後の夢に現れる冒頭の情景が美しくうら哀しい。
★32 - コメント(5) - 2014年10月9日

「時は多くのものを変えるが、変わらないものもたくさんある。」⇒命の尊さと人間の愚かさ
★3 - コメント(0) - 2014年8月30日

不条理モノ……と安易に片づけられない不思議な味わい。あえて不思議にしているというよりは、作者にとっての普通が根本的にずれていて結果的に不思議になっているような。突き放すような物語の終わりはそのまま「物語」の終焉のようでもある。「天来の美酒」「ダンキー・フィットロウ」「去りし王国の姫君」「ソロモンの受難」辺りが好き。
★9 - コメント(0) - 2014年8月12日

読者が解釈する速度より数歩先を行くストーリーが魅力。先駆的存在らしく、そのセンスには脱帽。
★4 - コメント(0) - 2014年8月5日

おおこれがコッパードなのですか。不条理で不気味な話もあれば、抒情をたたえた美しい話もある。あらぬ方向にフェイントをかましてきたかと思えば、えらくぞんざいなオチであっけにとらせたり、いい雰囲気で終わりかけたところをぶち壊しの一文をぶっこんできてそりゃないよとかなるのも。物語の結構とか約束事とか、そういう次元を突き抜けたところで書いている感じ。読みだすと癖になるテイストです。
★15 - コメント(0) - 2014年7月20日

不思議系?とでもいうのでしょうか、今まで読んだどのジャンルとも違うような短編集。でも、しっかり付いていけるし、楽しめるし、面白かったです。"Gone Away"を「消えちゃった」と充てるあたり、翻訳者のセンスも光ります。
★3 - コメント(0) - 2014年6月6日

奇妙な話、不思議な話、絶望感に捉われる話など11篇。読後感も様々でジャンルも何になるのかわからない。あえていうなら大人のおとぎ話だろうか。ジェットコースターのような目まぐるしさで人生を駆抜ける、「天国の鐘を鳴らせ」はゲーテのヴィルヘルムマイスターの修行時代やメルヴィルの白鯨を想い起した。白い肌に真紅の花びらがまとわりつく様子が美しい、「去りし王国の姫君」、一口でいいから飲んでみたい「天来の美酒」、最後まで目が離せなかった、「おそろしい料理人」が好み。
★40 - コメント(1) - 2014年2月2日

お初にお目にかかる、なんともすっとぼけた作品を書く短編作家。特徴は、そのすっとぼけたテイストを、他の異なる風味と組み合わせて、独自の雰囲気を造り出すことにある。表題作の「消えちゃった」でブレンドされるのは「不安」。見知らぬ土地を旅する旅行者が、自分達の不安と同調するように起こる奇妙な出来事に翻弄される不気味さは、ブッツァーティの「待っていたのは」に似たものがあるが、彼等が前触れもなくポンッと消えてしまうオチには何ともヌケヌケとした味わいがあり、読者の不安をより増長させる。実に職人らしい通好みの作家である。
★15 - コメント(0) - 2013年7月23日

アルフレッド・エドガー・コッパードの『天来の美酒/消えちゃった』を読了。表題作を含む短編集。ドライブの末搭乗者が全員消える、不条理極まりない「消えちゃった」、旨いビールを手に入れた主人公をめぐる「天来の美酒」など、作風は様々。
★3 - コメント(0) - 2013年7月5日

タイトルからして魅力的な短編・中編11本。一人の男の人生を演劇・宗教で書いた「天国の鐘を鳴らせ」がよかった。260ページが好き。
★3 - コメント(0) - 2013年6月28日

故あって故郷を飛び出したポールは、父の死後に帰国して屋敷を相続したが、それにはお荷物の叔母がついている。そんなある日、酒蔵で見つけた麦酒の旨さに感じ入った彼は、最後の一瓶を残してある決め事をする……(表題作「天来の美酒」あらすじ)個人的には表題作二編が一番好きでした。スパンと終わる感じとか、不条理だったり謎めいてる感じが。
★8 - コメント(0) - 2013年6月3日

コッパードに関しては単純な話の方が好きだなー。なので、表題2編が好みです。
★5 - コメント(0) - 2013年5月5日

「消えちゃった」不条理小説の原点かな。こういうシュチュエーション、未だによくお目にかかるから。「天来の美酒」トリッキーでシニカル。好みだな。「ロッキーと差配人」よくできた魔術小説。「マーティンじいさん」愛する者の行く末はどこまで行っても心配だ。「おそろしい料理人」有能で依怙地な使用人は扱いにくいもんです。「天国の鐘を鳴らせ」芝居に魅せられた男のあゆむは不思議な人生。面白かった。このあたりがお気に入りだったが、そのほかの短編も不思議な魅力が詰まっていた。
★16 - コメント(1) - 2013年3月24日

光文社新訳古典文庫はこういう掘り出し物が多くて面白い。漢文の授業でやった明代の怪奇小説を思い出させる短編集。なんてことのない場面に印象的なフレーズがたくさんある。
★5 - コメント(0) - 2013年3月4日

「お金のかわりに あなた(傍点) が欲しい、とラッチワースは言いたかったが、口に出せなかった」(49ページ)。oh.ロッキーは「みんな一つの愛から生まれて、一つの墓穴に落っこちるんだ」(60ページ)という一文がある。要は、生れる時も死ぬ時も、人間、孤独ということだな。「自殺した者は、みんなと同じ清浄な墓地には葬ってもらえない」(85ページ)とは、社会の意味とは何かと思わされる。「彼の信望が篤かったのは(略)尊敬されるが故に幸福であり、幸福であるが故に善良で、善良なるが故に親切だったから」(184ページ)。
★7 - コメント(0) - 2013年2月9日

投げっ放しの人を食った様な話が多いが、著者は奇妙な小説を書こうとか、幻想小説を書こう、などというつもりは無かったのではないか。ただ、リアリズムを成立させる為の公式が、我々とは全く異なっているのだろう。著者流の小説作法を因数分解した様な「ダンキー・フィットロウ」が印象的。
★5 - コメント(0) - 2013年1月16日

コッパードはありったけ読みたいわー。古典新訳文庫は面白い作家をどんどん取り上げるので目が離せませんね。
★7 - コメント(0) - 2012年5月3日

モノスゴイ落とし方と詩情とはひとつの源から
★4 - コメント(0) - 2012年4月9日

薄気味の悪い短編集。まずは「消えちゃった」という物語で幕を開けるのだが、どうにも不可解な終わり方をする。何の説明もない。そして恐る恐る「天来の美酒」に目を通すと、やはり奇怪な結末の仕方。その後も奇妙なシチュエーションが繰り広げられる。ところが、最後の「天国の鐘を鳴らせ」。これがしっとりとした佳品だった。ある男性が老いて、今にも死なんとする時に不意に思い出す少年の頃の情景が、美しくも哀しく胸に迫ってくる。自分が死ぬ瞬間、どんな光景を懐かしく思いだすのかと考えると心臓を掴まれるような、心苦しさを覚えた。
★20 - コメント(0) - 2012年4月6日

内容的にも意味合い的にも非常に不可思議な短編集。冒頭の「消えちゃった」からいきなり虚無の空間に放り出されたような感覚を味わう。これならまだしも、本作には「ん? どういうこと?」と感じるお話が結構収録されている。しかしながら、そういった奇天烈なアイディアやユーモアこそが、各作品の最大の魅力ともいえるだろう。個人的には「ソロモンの受難」「天国の鐘を鳴らせ」「おそろしい料理人」が好き。前者2作は著者の宗教学的・哲学的意見が垣間見え、後者は登場人物の行為が精神科学の視点から注目に値するからだ。
★4 - コメント(0) - 2012年3月19日

天来の美酒/消えちゃったの 評価:94 感想・レビュー:69
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