酒楼にて/非攻 (光文社古典新訳文庫)

酒楼にて/非攻 (光文社古典新訳文庫)
あらすじ・内容
伝統批判だけでなく、当時中国人が獲得しつつあった近代性に対しても懐疑の目を向けた『彷徨』。
激しい喜怒哀楽の情をたぎらせる古代の英雄聖賢を描く『故事新編』。中国革命を生きた文学者魯迅の異色作を紹介。

あらすじ・内容をもっと見る
285ページ
118登録

酒楼にて/非攻はこんな本です

酒楼にて/非攻の感想・レビュー(81)

短編8作を収録。解説もわかりやすく、辛亥革命以後の中国の時代状況なんかも把握できたりと中々興味深い。雰囲気は暗め。
- コメント(0) - 2016年10月30日

身につまされる貧しさと拭いきれない猜疑心、夢見た未来と間近な現実の格差。それが、英雄・賢人・志ある若者、果ては愛情すらも変質させボロボロに腐らせてしまう。『阿Q正伝』よりかは悲惨な凄みは抑えられ、この時代の文学者たちが問題にしているモノに焦点を当てているが、それでも異質な寒々しさは健在。歴史でも信念でも、己以外の他人のソレを繋げようとする意思が希薄だ。変人や狂人以外には。
★17 - コメント(0) - 2015年11月26日

芥川龍之介と魯迅を続けて読むと、味わい深い。中国現代文学の祖なのに、日本の作家のような感覚で読めるうれしさ。藤井省三訳で、もっと読みたい。
★1 - コメント(0) - 2015年6月10日

前半の『祝福』『酒楼にて』は、物語の中に出てくる中国の風習について、解説もわかりやすく、興味深く読めた。後半の中国の古典を題材にした話は、おとぎ話のような、パロディーのような。もとネタを知らないこともあり、あまり面白さが分からなかった。
★6 - コメント(0) - 2015年3月10日

『祝福』の「僕」の能天気さにハラがたつ。ところで魯迅は48歳で子をもうけたのか.....。
★1 - コメント(0) - 2014年5月1日

(私情込の感想、注意)個人的に少々、不快と嗜虐的になった短篇集でした。「石鹸」では四銘氏の自分の質問に答えられなかった子供に対する叱責の口調が誰かに似ていると思って考えた所、家庭内別居で引き籠る前の食卓で私が意見を口にした時に私を愚か者として罵った父の口調と似ているのだと気づきました。だからこそ、自分も分からない癖に自信満々だった四銘氏自身が恥を掻いたのは、ざまあ見ろと思います。「奔月」は過去の栄光にしがみ付き、現実を見られなかった男の痛さと「誅剣」のグロテスクなシュールさが笑えてなりません。
★28 - コメント(0) - 2013年5月11日

短編8つを収録。「祝福」(1924年)では、魂の有無について「この世では、生きる気力のないものは生きず、見るのを厭がる者には見させないのだから、人のためわが身のためにも、死んだ方がよかろう」(32頁)。ちょっと冷酷だな。「酒桜にて」(同年)では家庭教師登場(60頁)。たった一言で居なくなるが。「愛と死」(1925年)では、「平安と幸福は凝固するもので、永遠にこんな平安と幸福なのだ」(108頁)とあるが、むしろ流動的で時代的文脈次第ではないか。評者と同じ年齢で武者小路実篤『或る青年の夢』の翻訳が1922年。
★8 - コメント(0) - 2013年3月2日

魯迅の『酒楼にて/非攻』を読了。「酒桜にて」などの前半は当時の中国の民衆の悲喜こもごも(悲の比率が高い)を描いたもでの、「非攻」などの後半は中国の古典文学に題を求めたもの。訳もあってか、読みやすい。
★1 - コメント(0) - 2013年2月11日

竹内訳に親しんでいた世代だけど、藤井訳もかなりいい、というかこちらのほうがしっくりする感じがある。後半の『故事新編』からの抄録、やはり古の読書人の系譜を濃厚に引く人物なのだという認識を新たにした。特に『墨子』なんて相当に読みにくい漢文なのだが、しっかり読み込んでいるし、関連する他の説話も参照している。流石だ。
★2 - コメント(0) - 2013年1月13日

★★★
- コメント(0) - 2012年12月14日

後期の作品なので中国も既に近代化が進んでいる時期ということになるらしい。一番最初に入っている”祝福”の話がとにかく印象的。今は乞食をしている昔の使用人の女性から「死んでも魂は残るのか?」「地獄はあるのか?」と聞かれるのが強烈。それを知らんとこたえる主人公がまたいい味だしてる。”愛と死”も純愛小説っぽく悲しくも美しい印象で好き 。それとそら恐ろしい”鋳剣”がインパクト強い。随分とシュールな昔話だが後書き読んで芥川龍之介の影響が書かれていて納得した。総じてユーモアたっぷりだが本音はシリアスって印象。
★2 - コメント(0) - 2012年9月1日

魯迅後期の作品集「彷徨」「故事新編」から4つずつ集めた短篇集。中国の時代背景とかを知らないと今ひとつピンとこないが丁寧な序文と後書きで「なーるほど」となれる。どの作品も結構暗い題材が多いが表現は実にコミカル。ほとんど冗談に聞こえる。ワタシ好み。幾層にも重なりあった印象が意味深く感じさせる。中国に興味ないとダメかもしれないが、文学を楽しみながらの中国文化の勉強って感じあり。
★3 - コメント(0) - 2012年9月1日

読了、韜晦したような、砂を噛んだように入り組んだ文体が興味深かった。近代と現代の狭間で押し潰される惨めな魂の遍歴を描いた『彷徨』。古典・神話に範を取り、戯画化された世界が見せる皮相な『故事新編』。魯迅をしっかりと読んだことはなかったけれど、幾重にも折り重なった描写、その奧に織り込まれた意味と思想、そして文体の奇妙な味わい。それらが混ざり合った作品には一読の価値があると思えた。 個人的にはアハスヴェル伝説と女性解放思想、さらに複雑な著者の思想心境が緻密な筆致で重なり合った【愛と死】が好みだったかな。
★4 - コメント(0) - 2012年8月30日

古典新訳文庫2冊目の魯迅短編集。哀切そのものの一人称恋愛小説「愛と死」、古代の伝承に材をとった作品群など、「故郷」や「阿Q正伝」のイメージとは離れた魯迅が味わえる。諸星大二郎の『諸怪志異』を思わせるグロテスクユーモアの「鋳剣」がいちばん楽しめた。
★4 - コメント(0) - 2011年6月21日

昔友達と一緒に墨攻を見たのを思い出した。
- コメント(0) - 2011年4月2日

魯迅のこれまでの印象ががらっと変わった一冊。特に「石鹸」。理想があり進むべき道も分かっているのに民衆がついてこない、というような諦めを感じた。それをここまでユーモラスに描けるとは。
★1 - コメント(0) - 2011年1月20日

魯迅というと「故郷」を思い出すので、何となく暗い印象を持っている。もちろん「彷徨」にも、その根底には社会制度の改変にともなう苦悩が描かれているが、不思議と重苦しい感じはしなかった。「故事新編」は中国の食べ物の名前がたくさん出てくるので想像しながら楽しめた。個人的には、女房の尻に敷かれる弓の名人の話「奔月」が気に入った。
★4 - コメント(0) - 2010年12月2日

オビに「笑う魯迅」ってあったんだけどまさにその通り。魯迅ってコメディも書いてたんだ。いや、単純に楽しめました。後の解説はお話の繰り返しが多く、ナナメ読み。
★1 - コメント(0) - 2010年11月23日

自分がいかに竹内訳に慣れ親しんでいたのかを逆に自覚することになった。直訳がすぎて(まあ魯迅はそもそも名文家ではなかったのだが)なんだかぎこちなく・読みにくく思えた。後書きの比較でも、竹内訳のほうが好みだと思わされただけ。古典新訳文庫を読んだのはこれではじめてなのだけれど、いちいち粗筋を述べる解説は冗長に思えた。
★1 - コメント(0) - 2010年10月20日

古典新訳文庫2冊目の魯迅。魯迅が生きた時代を舞台にした短編小説4編と、歴史に取材した短編4編。衝撃度では、第1冊だとは思うが、この短編小説集は、さらに後の時代にかかれたものであり、作者の老成を感じさせる。内容的にはもっと暗くなってもおかしくないのだけど、どことなく大らかで骨太で明るい印象をもった。それは、日本人とは違う感性で書かれたからであろうか。
★24 - コメント(0) - 2010年10月14日

今読んでいるみんな最新5件(10)

11/18:磁石
04/20:yuuchann
10/23:赤腹有罪
05/26:萩野

積読中のみんな最新5件(8)

04/24:犀角
07/13:北摂人
06/16:KiKi
11/09:epitaph3

読みたいと思ったみんな最新5件(19)

06/22:鳥越
04/02:suicdio
02/15:DEE
01/17:aaa
12/12:おとや
酒楼にて/非攻の 評価:49 感想・レビュー:20
ログイン新規登録(無料)