秘書綺譚―ブラックウッド幻想怪奇傑作集 (光文社古典新訳文庫)

秘書綺譚―ブラックウッド幻想怪奇傑作集 (光文社古典新訳文庫)
あらすじ・内容
芥川龍之介、江戸川乱歩が絶賛した、イギリスを代表する怪奇小説作家の傑作短編集。古典的幽霊譚「空家」「約束」、吸血鬼と千里眼がモチーフの「転移」、美しい妖精話「小鬼のコレクション」、詩的幻想の結晶「野火」などのほか、名高いジム・ショートハウスが主人公物の全篇を収める。

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秘書綺譚―ブラックウッド幻想怪奇傑作集はこんな本です

秘書綺譚―ブラックウッド幻想怪奇傑作集の感想・レビュー(252)

幽霊や呪い、薄気味悪い「雰囲気」のようなものは、時折探偵小説やミステリーの付属物として描かれることはあっても、独立した作品テーマとしてというのは中々ない気がしていた。先日読んだ山怪のような体験談と違い生々しい怖さはないけれど(ちなみに私は洒落怖も好き)1つの作品としてきっちり書かれているため、うすら寒いような恐怖感がある。解説にもあったが、地球(自然)や街(で起きる悲惨な事件)自体を霊とみなす作者の想像力には脱帽。特に「スミスの滅亡」「転移」が印象に残った。
★5 - コメント(0) - 2月14日

扉を開けた先の埃っぽい空気や、ざわざわとした胸騒ぎ、揺らぐランプの火は大好物だ。しかし、どういう訳かあまり集中できなかった…時間を置いて再読しようと思う。
★28 - コメント(0) - 2月12日

オーソドックスで端正な幽霊譚は今読むと捻りがなくて物足りない部分もあるけれど、丁寧な描写を積み重ねてジワジワと盛り上がってくる恐怖をゆったりと味わうのが吉。お気に入りは「転移」「野火」「約束」あたり。
★30 - コメント(0) - 1月15日

ブラックウッドの幻想怪奇傑作集。「空家」「壁に耳あり」「スミスーー下宿屋の出来事」「約束」「秘書綺譚」「窃盗の意図をもって」「炎の舌」「小鬼のコレクション」「野火」「スミスの滅亡」「転移」短編11編収録。幽霊譚が多く、どの話も背筋がぞっと寒くなるような物ばかり。深い闇に霧が立ち込めるような雰囲気があります。一番不気味に感じたのは表題作の「秘書綺譚」かな。食事シーンがグロテスク。「真空」と言うのも意味深。死者が訪ねて来る「約束」も良かったです。
★108 - コメント(0) - 2016年11月1日

あからさまな心霊現象を持ち出されると、逆にあんまり怖くない気がする。「窃盗の意図をもって」なんかはドタバタすぎて、コメディのような雰囲気さえ感じる。後半の方に、登場人物自身から怪奇さが滲み出てくるようなストーリーが多かったように思う。「小鬼のコレクション」がオチも含めてチャーミングで、一番面白かった。
★6 - コメント(0) - 2016年9月19日

ホラーというよりは、タイトルにあるとおり幻想怪奇譚。奇妙な感覚に襲われたり、不思議な現象が起きる話です。「転移」が良かったかなあ。吸血鬼と千里眼がモチーフになっているようですが、やはり子供が絡むとぐっと怖くなります。
★2 - コメント(0) - 2016年9月11日

近代イギリス怪奇小説の巨匠ブラックウッドの短篇小説を11篇所収。あの手この手で読者の意表を突かんとする昨今の怪奇系小説とは違い、奇を衒わない、いかにも英国風の上質な物語が多い。安心して楽しめる短篇小説集になっていると思うが、あっさりし過ぎていて物足りない面も無きにしも非ず。個人的には、可愛らしい「小鬼のコレクション」がベストかな。
★8 - コメント(0) - 2016年8月23日

ゴーリーによるアンソロジーで読んだ『空家』以外初読。こういうストレートな幽霊話もいいなぁ。古い田舎屋敷の衣装部屋、ベルベット地の小箱におさまっている物語、そんなイメージです。なかでもぞっとしたのは『秘書綺譚』の一文。【鍵穴に詰めた紙が床に落ちた。その紙をつついて落とした細い針金の先が、一瞬、部屋の中に突き出して、またすぐに引っ込んだ】。気持ち悪いしこわい。でもそんな話がすき。
★2 - コメント(0) - 2016年7月27日

古典怪談としての価値はあるのだろうけど、正直ちょっとつらい読書だった。幽霊の話に本物の幽霊が出てくるとか、慣れてなくて(笑)。よく考えれば「怪談」なんだから当たり前なんだけど。しいて挙げるとすれば「転移」はよかった。H.ジェイムズの「ねじの回転」のような読後感、と思っていたら、兄のW.ジェイムズとは親交があったということで、へぇーと。
★21 - コメント(0) - 2016年7月22日

(図書館より貸借)うん。正しい評かどうかは怪しいが、普通だった。「小鬼のコレクション」がとりあえずお気に入り。バリエーションが豊富かつ、恐怖とか空気の表現は良いんではないか(個人的には特別面白くなかったので何様な言い方に←)。
★3 - コメント(0) - 2016年7月3日

幽霊譚というのは、結局のところ読者も幽霊が出てくる事が分かって読んでいる訳だから、よほど演出を凝らさないと怖い小説にはならないだろう。本書に収められたショートハウスものは、その辺りがストレート過ぎて現代の読者にはなかなかきついものがあると思う。ただ、「スミスの滅亡」や「野火」「転移」といった作品は、著者の独特な感性が上手く小説に転化されていて面白かった。著者は超自然的な存在そのものというより、そうした異界の住人を招き寄せる日常の隙間、密かに禍々しさを備えた場所にこそ恐怖があると考えていた様だ。
★3 - コメント(0) - 2016年6月15日

怪談を語らせたらイギリスの右に出る者はないな、と首肯する一冊。典型的な怪談だけではなく、小咄に近いもの、宗教画かなんかか、と思うような描写に依ったものなど、意外と盛り沢山。
★11 - コメント(0) - 2016年5月17日

焦らすような文体がどうも合いませんでした。
★3 - コメント(0) - 2016年1月14日

その感じはヒタヒタ…感かと。精神に迫ってくる感じ。「約束」を読んで、雨月物語の菊花の契りを思い出したが、それよりは恐怖感はある。
★4 - コメント(1) - 2016年1月3日

「秘書奇譚」のぞわぞわくる感じが良い。『怪奇小説傑作集』に収録されていたときも良かったが、他のジム・ショートハウスもの、超常現象がしっかり起きる連作の中に入るとますます異質さが増す。
★1 - コメント(0) - 2015年11月7日

数年前の紀伊国屋のほんのまくらフェアで買ったのをようやく読了。西洋怪談短編集。「なんだかよくわからないけどだんだん心の中に恐怖が芽生えていって、それが伝染する」という心理描写が凄く丁寧で上手いなと思った。
★4 - コメント(0) - 2015年9月30日

前半は古典的な幽霊話で土地の因縁が絡む。でも殺人があった家や貸間には近付かなければいいかと思うので怖くはない。しかし後半のオカルティックな幻想怪奇話は原因がはっきりしないし、黒魔術や狂った人間が出てきたりでより恐ろしい。恐怖の根源とはなんなのか、とにかく恐怖を掻き立てるものに対する嗅覚の鋭さが、「見えないもの」に対する想像力と描写力が優れた作家。小鬼の方がよほど無害である。やはり人間が一番怖いなぁというのが骨身に染みた。しかしその人間が畏敬すべき自然が、禍々しい力を見せつける話もかなり幻想的でよかった
★6 - コメント(0) - 2015年8月23日

既読が一作もなかったのが意外であったブラックウッドの短編集。自然への畏怖が根底にある作家だったんだろうと思料。
★23 - コメント(0) - 2015年8月23日

本日読了。ブラックウッドのゴシックホラー短編集ですが、幽霊ものはちょっと怖いです。表題作の「秘書綺譚」は面白かったです。
★3 - コメント(0) - 2015年7月23日

ショートハウスかっこいい笑 最後の『転移』の完成度には目をみはるものがありますね。ほかのアンソロジーで読んだことのある作品もいくつかあり、名前を知らなくても作品はわかるという……さすがは巨匠。
★3 - コメント(0) - 2015年5月31日

短編の終わらせ方切り上げ方、これはなかなか勉強になります。親切に「ジム・ショートハウス物全篇収録」なのです。話で性格が変わったりするのは、語り手も変わるし、あんまり違和感はなかった。若い時の無茶って感じで良い。常に打ち克てるわけでもないという恐怖に対峙する姿勢が好み。解説も楽しめます。やっぱりあんまり訳本が出てないのですね。短編が二百あるんですって……? 「ジョン・サイレンス物」も必携だなぁ。読みたい。
★7 - コメント(0) - 2015年5月13日

図書館でタイトル借り。同じ題材とストーリーを書いても今の感覚だともっと濃いおどろおどろしさ・エグさになると思うのですが、着想のわりに描写があっさりしている感じがしてそこが新鮮に感じました。面白かった!
★6 - コメント(0) - 2015年4月9日

家や部屋にまつわる幽霊譚が印象的。日本でも、その部屋で自殺した人がいる、などという理由で部屋代が安い、というような設定の物語(実際の物件も?)があったりするが、家や部屋というものには、その場所で暮らした人の記憶や出来事が染み付く、というような考え方は、万国共通のものなのだろうか。また、ショートハウスのモデルは作者自身だろうか。本書には「壁に耳あり」という短編が収録されているが、「障子に目あり」なんて短編も書いていたりしませんかね。
★21 - コメント(0) - 2015年2月7日

ショートハウスものでは『秘書綺譚』が面白かった。その他でな『炎の舌』が良かった。芥川龍之介、江戸川乱歩が愛読したとの解説も興味深かった。
★1 - コメント(0) - 2015年1月21日

十一篇収録のブラックウッド短篇集。古典的な幽霊屋敷ものからスケールの大きい神秘的な話まで幅広く収録している。古さを感じさせる部分もあるものの、変な話好きにアピールするような要素もちりばめられており、楽しめた。特に気に入ったのは、特命を受けた秘書が頑張る「秘書綺譚」、特異な事象を特異な語り手が語るユニークな「転移」あたり。
★13 - コメント(0) - 2014年12月16日

現代のホラーからすればおとなしめかもですが、一方で現代ホラーにはない魅力もたっぷりです。主人公の下宿先が舞台の『壁に耳あり』は怪異だけでなく、家主のドライさにもイヤ〜な存在感がありますし、『約束』は水木しげる版コミックがあるというのも納得な独特の味わい。腹の探りあいから一気に危機的状況へ陥る『秘書綺譚』も面白い。『転移』のどこまで事実か解らない不可解さも良いですなぁ。うーむ、ジョン・サイレンスのシリーズも読んでみたい…。
★17 - コメント(0) - 2014年11月10日

「転移」の発想が面白い。
★5 - コメント(0) - 2014年11月9日

『スミスの滅亡』のスケールがでかい!
★3 - コメント(0) - 2014年10月25日

読了
★2 - コメント(0) - 2014年9月26日

「炎の舌」「スミスの滅亡」「転移」がおもしろかった。
★3 - コメント(0) - 2014年9月15日

例えば、背筋がちょいとばかし震える。何やらぞくりとくる。先ほどより大きく震える感じに襲われても、途中で読むことはやめれません。
★1 - コメント(0) - 2014年8月6日

十一作の短編を収録したもの。その多くがオカルトもので幽霊ネタが多い。 私は大学生とその友人の幽霊が出てくる「約束」が好き。
★2 - コメント(0) - 2014年8月3日

表題作ほか[空家][壁に耳あり][約束]など計11作の短編を収録。真夜中、部屋には自分ひとり、遠くから小さな足音、それは階段を上がってこちらに近づいてくるようだ…。怖いにもいろいろと種類があるようで、アトラクションのような怖さ、グロテスクな怖さ、後ろ頭を撫でられたような底冷えの怖さ、この作品集の幽霊話は3番目に該当するようです。「気配」や「予感」に脅えまくり。不気味な下宿屋に住んではいけません、いわくつきの空家を探検するなんてもってのほかですショートハウスさん、こんにゃろう怖かったぞありがとうございます
★14 - コメント(0) - 2014年7月4日

イギリスを代表する怪奇小説家のブラックウッド。幽霊、黒魔術、精霊等、とても西洋っぽい綺譚集でした。淡々と不思議な現象や経験が語られるけれども、オチや教訓、何らかの示唆はないまま終わるので、怖いというよりもあれは一体何だったんだろうというモヤモヤ感が強い読後感です。「転移」がよかった。
★20 - コメント(0) - 2014年6月27日

イギリスを代表する怪奇文豪、ブラックウッドの短編小説集。そういえばエドガー・A・ポーにしろラヴクラフトにしろ怪奇や恐怖小説の文豪で有名人って、アメリカ人が多いからイギリス人では、メアリ・シェリーとかブラム・ストーカー(ブラム・ストーカーが「文豪」なのかはわかりませんが)ぐらいが有名なので(意外な気がします)確かにブラックウッドが代表かな、と思います。 幽霊がテーマの話が多かった。特に『空き家』『壁に耳あり』『約束』辺りが面白かったですね。オチが「なるほど」と思えるどんでん返しになってて良かった気がする。
★6 - コメント(0) - 2014年6月9日

20世紀始めに活躍した英国の代表的怪奇小説家、ブラックウッドの作品集。伝統的屋敷幽霊に人狼、ユニークな吸血鬼に風変わりな呪いと憎めない妖精、などなど多作家ならではのバラエティ。「空家」「窃盗の意図をもって」などは明白に何処の誰の幽霊、というより「悪意」の具現と思えるような怖い存在がひっそり頁の間に息づいています。「野火」は少し毛色が異なり、生命と力、破壊と再生、自然の大きさと人間の小ささを感じる詩的一品。御馳走様でした。
★26 - コメント(0) - 2014年5月26日

前半は、家やアパートの部屋などの屋内で、夜、不気味な物音や影らしきものの正体を探ろうとするものが多く、似たり寄ったりの感が否めなかった。しかし、善良に見えて実は悪態ばかりついているあるカップルに見舞う悲劇の「炎の舌」、幻想的な「小鬼のコレクション」、ある男が反映させた街を見舞う惨劇「スミスの滅亡」、奇妙な土地を巡る「転移」など、ブラックウッドの多彩な面を堪能できた。訳者の南條氏による解説も読み応えあり。
★10 - コメント(0) - 2014年5月8日

作品の落としどころがよくわからないのは、私の読みの浅さのためなのか?なので、読後感が怖い、というよりも「あれ?終わり」となってしまう。恐らく今のエンタメホラーに馴染み過ぎて、とてもあっさりしているように感じるのでしょう。多くの作家に影響を与えた作家らしいので、そこまで感じ取れないのは自分の想像力の無さゆえかと、反省。
★7 - コメント(0) - 2014年3月31日

ホラーというか奇妙な話だなあ
★1 - コメント(0) - 2014年3月18日

「秘書綺譚」「炎の舌」「転移」がお気に入り。怪奇というにはかわいらしく、ドラマティックな展開も薄く、真実をえぐる教訓がある訳でもなく、ポーなどと比べても華やかさにかける……のだけど、そこがある種の「節度」のように感じられた。幻想と怪奇と現実の境目が曖昧になっていく所が好き。
★5 - コメント(0) - 2014年3月1日

秘書綺譚―ブラックウッド幻想怪奇傑作集の 評価:100 感想・レビュー:118
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