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夢みる葦笛

感想・レビュー
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ゆうこ
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人が人の形を失う、ということの恐ろしさを感じて、途中で挫折です。人が争うこともない世界に生きる人の最終形イソア。人の形を持たず心をかき乱す歌を歌い、ひたすら増殖を繰り返す。斧を手に取りイソア狩りを始めた主人公が正しいのか、歌に飲まれても諍いがない世界を求めた友人が正しいのかそんなことはわからない。でも、その行動を「私ははみ出し者だ。変わり種だ。夢みる葦笛にはなれない。」と言わせてしまう恐ろしさがある。なぜかどの話も、誰も幸せになっていないように感じた。
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hubble
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SF短編。それぞれの話は別世界の話で、しかしその世界観が細かく設定されているので、もったいない!この長編が読みたい!と思わせる。なかなか哲学的で理解しがたいところも(私には)あるのだけど、この世界好きだなあ。
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烏骨鶏
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多彩で贅沢な短編集である。今まで読んだ作品も深く広い知識と理論の構築の土台に築かれていたけど、これも一つ一つにどれだけの深い基礎部分が敷かれているんだろうと圧倒される思いだった。 ちょうど読もうとしていた「破滅の王」とかぶる作品が載っていたので、頑張って読もうと思います。
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もぐ
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図書館本。上田早夕里氏の旨みたっぷりとな贅沢なSF短編集。いつもながらSFと一言でくくるのは相当もったいない。匂いと手触りのある良質な幻想小節でもあり、ファンタジーの没入感もあり、もちろんSFでもあり。地球、小惑星、系外宇宙、ヒト、人工知性体、地球外の生き物、そしてヒトの拡張。重いテーマもありながら、各短編とも澄んでいる。宇宙を見上げたくなる読後感。いい読書でした。
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isutabi
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/一〇編のSF&幻想譚。 /主に、自分たちとはハナからありようが異なると思われる存在との遭遇により人間とは、意識とはなどを考察しているようにも見えます。 /ですが、物語的には情緒的でせつない感じ。
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マヨ
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読了。未来や異界の自然、テクノロジーを堪能できる作品。読んでいて雰囲気が心地よかった。儚げで切なくて幻想的で…色々な感覚を同時に味わっているような気分になる。個人的には「滑車の地」「プテロス」「アステロイドツリーの彼方へ」の3作が特に好み。滑車は異種族との友情、猛獣との戦い、一面のヘドロに屹立する鉄塔…と映像化したら実に映えそう。プテロスは美しい空の情景とプテロスの生態の可愛らしさでほっこりした。見た目は金属質のコガネムシなのに。アステロイドツリーは猫型生態ロボが欲しくてたまらなくなる。可愛いけどダーク。
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からあげだいすき
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面白かった。短編集だから、話ごとに設定が変わるんだがその切替がすごい。しかし、『滑車の地』、めちゃくちゃ続きが気になるんだが?うわわ、どうなるんだろうって一番いい時に終わっちゃった~~~気になる。あと、『アステロイド・ツリーの彼方へ』、バニラかわいいよバニラ。正体はなかなかヘビーだったけど、考えさせられますなー。
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k
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すごい短編集。ものすごく良い。
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endo_ta
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短編集。SFかと思ったら怪奇ものや歴史ものもあって幅広くてよかった。作者の代名詞と勝手に思っている人間の形を超えて体を変化させてしまうところがとてもよい。そうなってたときの思考がどうなるのかという考えにいたる。また、人工知性と身体みたいな話も興味深かった
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たま
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SFホラー短編集。前半はホラー、後半はSFだけど、まぁ入り混じり。。石繭、ちょっと羨ましい。氷波は人工知能の交流。終わりの余韻が良い。上海〜は歴史小説にして、SFで、発想すごいな!!アステロイド〜は人工知性と人間の交流。終わり方好き。全体として、異形のデザインというか、あり方というか、存在が凄く良い。おどろおどろしいフォルムが様々出てきて、すごい。127
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ぽてち
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★★★普通。現実逃避の「石繭」、人工知能の可能性を描く「氷波」、汚れた地上で不自由に暮らす「滑車の地」が良かった。特に「滑車の地」はこの設定で長編書いて欲しかった。
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アルハ
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収録作全てに通ずるテーマは「変容」「人間の定義」だろうか。 争いの絶えない不毛な社会に疲れ果て、人ならざる姿に変わる事を選ぶ者、人であり続けようと抵抗する者、人と定義されない存在であるが故に人たる証明を手に入れようとする者、意思の疎通が容易ではない、近くて遠い人ならざる者。様々な人や生物の有り様を通して描かれる閉塞的な世界。基本あまり救いの無い話が多いが、時折人間讃歌的なロマンを感じさせる話もあり。話のスケールの大きさや、人の思惑を超えた考えを持つ人外の造形には漫画版風の谷のナウシカを感じなくもない。
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ことちん
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10編のSF短編集。一つ一つが骨太で重厚なのでハードな読書だった。見たことのない世界を細かく描写してるので、作者の頭の中ではどんな世界なのか映像で見てみたいと思った。「眼神」と並行宇宙世界を描いた「上海フランス租界」が好みかな。
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aoi
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とっても読みやすいSF短編集。読書が苦手な人でも読めそう!想像しやすい現実の話や過去の話、SF色全開な未来の話もあったり。SF小説を読む度に、読書の良いところは絶対に体験出来ない世界へ連れていってくれることだなと思い出す。面白かった~!
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Nwshina
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一時間半で読了。十編のSF短編小説で構成された本。近未来的だったり、科学と呪術が交錯したものだったり…とにかく色々なSFが短編として楽しめるよ、ということなのだ。三百頁もあるのに短編だからか、同じ量の他の本に比べ早く読み終わる。読み終わって三百頁あったんだなぁ…と思ってしまうぐらい。SFといっても結構馴染み易いと思う。『たとえ僕がこの世から消え去っても、花は美しく咲くでしょう、月も綺麗に輝くでしょう。それが、この世界の本質です』…現実は無情であり無常である。そう思えた一文。初心者向け。可能性を感じる一冊。
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rincororin09
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SFといえばいつも長編を好んで読んでますが、これは面白かった。引き出しをたくさん持ってる作家さんですね。 個人的には「滑車の地」が好きでした。椎名誠のSFみたいな異体進化した狂暴な生物群が泥の海に蠢いているディストピア感…この設定だけでも「よしよし!」と思っちゃいましたね。
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miketan
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面白かったのだけど、何故か時間がかかった一冊。 短編集だがどの話もここから始まる感じで、どれもこの先はどうなるのか?と言う余韻を残したままま終わる。 同著者の長編も読みたくなった。
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ひなた*ぼっこ
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タイトルから優しいファンタジーかなって思って読み始めたら、短編ながらかなりハードなSFだった。3作目までは割りとホラー寄り。後半の骨太なSF世界観が好きすぎて感想が難しい。きっと宇宙とか未だ見ぬ世界という壮大なロマンがあればキラキラな眼で飛び出して行くんだろうなって感じの彼らの物語。好奇心は猫をも殺す。とでも言うか。必ずしもハッピーエンドではないが読後感は悪くない。宇宙やAIを通して人間の本質に迫る作品集。
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凛風(積ん読消化中)
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10の短篇を収める。9つの未来と1つの改変された過去を描く。まさに、10通りの社会の形がそこに有る。テクノロジーであったり、身体構造であったり、大きく変化しているそれぞれの未来で、人は、何を大切に生きるのだろう。上田作品の登場人物は、皆、どんな形であっても、誠実なところが共通している。時代に乗る者、抗う者、流される者、さまざまだけれど、自分の心に素直なところが、心地良い。ただ、10篇それぞれが違いすぎて、私は1日に一つずつしか読めなかったくらいだ。この創造力には脱帽しかない。
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はどなみ
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残酷で幻想的な世界観の描き方は相変わらず。魚舟・獣舟とかに比べるとファンタジー色もやや強めかも。人と人の間に意識が生じるというアイデアはなかなか興味深い……
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ナナシ
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最近はSFにハマっているが、あまりに長編だと疲れてしまうのでこういった短編集がちょうど良い。 この中ではプテロスと滑車の地が好みだった。滑車の地は地球温暖化で海面上昇したら世界はどの様になるのか…という想像で、一度似た様な世界観を考えていたので驚いた。
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ひょろ
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楽園(パラディスス)の世界は半分ほど現実に出来上がっている気がする。 ライフログとAIが魂を再生・模造・偽装する。 それは本人か、仮想か、別人か。
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ぶぶ
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人間という存在について考えさせられる、丁寧で骨太な作品が詰まったSF短編集。人であることを捨てて平和を実現するか、あくまで人として滅びるか…私ならおそらく新しい世界に抗うことはないけれど、抵抗を選ぶ人たちに密かに尊敬の念を抱くかもしれない。自分と全く違う生物と心を通わせたいと願ったり、テクノロジーで他者の心を直接体験する可能性を追求したり。好奇心や共感が人間の力なら、新しいものや異物を忌避し、争い続けるのも人間。これからの人類はどこに向かっていくのか…『サピエンス全史』も思い出しながら読んだ。
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5〇5
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「想像を超えたさまざまなSF作品だね。ホラー寄りもあるけどね」 「そうね、描かれているのは、まさに空想の世界なんだけど、この著者が凄いのは、主人公たちの情感が実にリアルだってことね」 「そうそう、彼らに感情移入できるし、感動すら覚えちゃいました」 「日本人の名前だからこそ、身近に感じちゃうのよねぇ」
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やぶやぶ
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★4 人類外知性体(?)との絡みを描いた短編集。ちょっとホラーでもある。世界観が良く、読んでて涼しげな色とか薄暗い夕空とかの色が頭に浮かぶ作品が多かったと思います。
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はとむぎ
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『上海フランス〜』だけどうしても読めなかったので、それ以外を読み終えた感想。/それぞれの短い作品の中に、独立した「世界」と「科学」がしっかりと存在している。色濃いSF系はあまり読んだことがないのだけれど、独特なその世界観に基づいて、人の心の機微だけでなく“起こりうるかもしれない”“在るかもしれない”ものへのロマンを駆り立てられるというのはこういうことなのかな、と思わされた。印象に残った作品は文字数に納まらなかったので、コメントへ。
はとむぎ

村の風習と人間の手の届かない知性体を結ぶ『眼神』、複数の生体脳を埋め込むことで人間に近づこうとする機械人間を描いた『完全なる脳髄』、人を食らう生物の棲む地で起こるドラマが描かれた『滑車の地』が特に好きだった。『楽園』の近未来的な世界が魅力的。『楽園』と『アステロイド〜』に通じる、「人間とは何か、という問い以前に、あなたとは何なのか、という問いに対する答えについて」「体と知性の関連性」はとても興味深かった。

05/12 17:19
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RIN
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ずっと『華竜の宮』を引き摺っているいる上田さんの短編集。伝奇ロマンぽいものからホラー?変わってしまった未来の地球もの、宇宙ものと多彩なSF物語。どんな設定でも、登場する人間にも異形の者にも地球外生物にも機械にもAIにも、注がれる愛情の眼差しを感じる。儚げでありながら、もの哀しく、絶望も希望も混在する上田さんの作風は魅力的。もっと読みたい作家さん。
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りんご
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夢みる葦笛/眼神/完全なる脳髄/石繭/氷波/滑車の地/プテロス/楽園(パラディスス)/上海フランス租界チヂロ三二〇号/アステロイド・ツリーの彼方へ//やはり上田早夕里はダークファンタジーがいい。独特の異物感がある。プテロスが液体/気体のメタンやエタンを利用するところやそれを"スカーフ"が襲う描写はホーキング博士の演説を彷彿させる。仄かに不気味で人間にとって完璧な音楽を奏でるイソア、飛行機の部品たるリーア。いつか初めて知るはずの希望を大事にとっておくのは、既にある種の希望ではなかったか。
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なずき
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再読なのに泣いた。どの短編も本当にすごい。全体的に、行動を追認して統合するシステムとしての意識の私、私が他人を理解できない断絶の不幸、機械や人間以外の知性、など意識に関することを通してテーマにしていると読めなくもない。「あなたさえ死ななければ、僕はそれでいい」って重いセリフが無理ない文脈で出てくるのがいい。「他者の心に忘れ得ぬ痕跡を刻むことを愛と呼ぶのであれは、バニラは間違いなく、僕に愛をくれたのだと思う」、「笑いのある人生こそが一番のしあわせだよ」はっとするセリフが多い。楽園が一番好きかな…
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wokashi_fever
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SFと怪奇が混じり合う全十編のどれもが傑作。ベストSF2016第一位作品。多くの作品でテクノロジーや人間性に溺れる姿を取り扱っており、これは上田氏からの我々への警告と捉えても差し支えないのではないかと。その象徴である人間の業や欲の深さを説いたラスト1篇は、知的好奇心を探求する読者を刺し殺す程に心を穿つ。
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ママっけろ
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ものすごい想像力。表現力もあり、名言の宝庫。
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冬鹿
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ネタバレドラマチックな表現がとても巧みな小説家だと思いました。ストーリーに厚みを感じます。「完全なる脳髄」不完全な脳も機械の補助で意識を顕在化できる設定が人以外の生物に意識があるか?という問いにも近く、面白い。それにしても生体脳を複数接続するとは、なんてシビュラ的なんだ。。「氷波」土星C環の上をサーフィンするというワクワクするアイデア。衛星に待機する人工知能が彼との再会を待ち望む気持ちの中に、会えない切なさが含まれているのなら、彼と触れることで人工知性へと進化を遂げたのではないだろうか。
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ひいる
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ネタバレ上田早夕里作品二作目。 短編集なのでいろんなタイプが読めましたがこの方は宇宙船!とかより近未来の方のSF(あとちょっと怖い)が得意なのかな? 表題作、夢みる葦笛。終わり方が好き。でもちょっと怖い。 眼神、蟲師でこんな話あったけどこっちはSFに着地。 石繭、超短編なのに良い読後感。人の記憶を食べるのに…映画を見る感じになるのか? 滑車、それフラグやー!…やっぱりー! プテロス、こちらも好み。志雄の宇宙生物短編集が読んでみたいな。 この短編集ではプテロスが好みでした。
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a*u*a*i*n34
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上田さんは、長編にありがちな詰込みすぎな所がない短編の方が魅力があると思います。2009年から16年頃までに書かれた短編が集められており、魚舟シリーズや「破滅の王」などど設定が同じではと思われるものなど幅広い作風で読んでて飽きません。
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まゆこ
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ネタバレ初めて読む作家さん。SFやホラーの混じった短編集。表紙のイメージか、なんとなく全体に、薄暗い、水っぽいイメージがつきまとった。特に印象的だったのは「眼神(マナガミ)」。土着的な信仰。「滑車の地」果たして約束は果たされたのか。ラスト、「アステロイド・ツリーの彼方へ」電子チップのバニラが猫型なのは猫飼いとしては切ない。「人間は幻想と現実の両方に手を伸ばせる。その仲立ちをしているのが想像力だ。君にも、そういう機能はあるのかい」と尋ねると、「私の中にあるのは、未来しか見ない想像力さ」といったバニラが別れの際に、→
まゆこ

→「ほんの少しでもいいから私を思い出してくれ。灰色猫と過ごした奇妙な日々と共にね」と言ったのには胸が痛んだ。他の短編も幻想とSFがうまく混じり合って、作者の他の作品も読んでみたくなりました。

09/22 08:34
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akira
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図書館本。 素晴らしかった。数年前のSFの年間1位だったのも納得。短編集だが、どれも読み応えがある。もともとSFの設定や世界観を緻密に構築する著者。以前『魚舟・獣舟』から『華竜の宮』が生まれたように、今回の短編はどれも長編で読んでみたいと思わせてくれる。 印象に残るシーン。敵の襲来からの別れ際。異種属の彼女のことばは胸にくる。仲間として認められたからこそのやりとりは、実に人間らしい。 「空から戻ったら私に名前を下さい。リーアという種族名じゃなくて」
サンダーバード@読メ野鳥の会・怪鳥

文庫化されてないかなぁと思ったら、もう出てました。チェックしてみます!

09/17 12:48
akira

ここから第二第三の華竜の宮が出て欲しいです。

09/17 18:22
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やすお
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ネタバレSFだったりホラーだったりファンタジーだったり、上田氏の短編10作品を収録した本。人間とは何かを奥深くまで追究している作品群である。表題作の「夢見る葦笛」はイソアという歌を歌う異形の生物。これが人間を魅了し、人間がどんどんイソアになっていく。人間は葦だが、イソアは葦笛ということだろう。「上海フランス租界祁斉路三二〇号」は歴史小説かと思いきや、途中から一気に並行宇宙のSFになる。「アステロイド・ツリーの彼方へ」は既読作品。猫型ロボットの人工知性と人間が通わせる友情のようなものが胸を打つ。
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こなつ
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2
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nick2208
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ややグロテスクと思える描写が度々あったが、全体としては良質な短編集。どの作品も濃い。
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水無月・R
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ネタバレ遠い未来で、並行世界で、はるかかなたの宇宙の先で、〈異なる存在〉と交流し影響を受ける〈ひと〉の短編集。ファンタジーとSFと・・・様々なものが見事に融合して、美しくも切ない世界を繰り広げていました。〈ひと〉と〈ひとならぬもの〉の間に、互いを尊重できるようなフラットな関係があって欲しい、という気持ちが溢れてくるようでしたね。 機械技術の発展した世界を描いた作品が多い中で、ちょっと異色だった「眼神」も、私は結構好きだったな。 上田早夕里さんは全く知らなかった作家さんなのですが、他の作品も読みたくなりました!
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