FIASKO‐大失敗 (スタニスワフ・レムコレクション)

FIASKO‐大失敗はこんな本です

SF

FIASKO‐大失敗の感想・レビュー(74)

飛行機での長時間移動に読んでいたもので、一瞬、これからクウィンタ星に行くのかと思ってしまいました。 根本的な他者の理解不可能性が露わになるファーストコンタクトものとしては『ソラリス』、『無敵』、『エデン』といった代表作の系譜に属するのでしょうが、人間以外の可能性を描写するというよりは、人間の限界を冷徹につきつける、小説家レムから人類への三行半といった雰囲気。
★1 - コメント(0) - 1月9日

レム最後の長篇。人は何のために岩と氷しかないエベレストに登頂するのか?答えは人間の内側にしかない。ファーストコンタクトに対するナカムラの喩えが印象的だった。宇宙の果てまで人間を見に行っただけのこと。神父との問答の後破滅的に進む物語が悲しい。 読み終えて訳者ノートを見、序盤の小説内小説(ボルヘスを思わせるような幻想的短篇)がレムの自作引用だったことを知り驚いた。そして引用されなかったその結末が、この作品の結末とシンクロしている凝りよう。今まで読んだレム作品で一番骨が折れたが、それだけの価値はあった。
★4 - コメント(0) - 2016年9月3日

[4.8] 科学の世界と神話の世界とが混ざり合った物語によって、人類がどれだけ科学技術を発達させたとしても、その主人である人間の思考様式から逃れることはできないということが示される。この主張が、太古の信仰を連想させるディグレイターの描写や、人間を模倣する機械の運動としてのサイバネティクス、神話から採られた名前などによって象徴されている。また、登場人物は異質な知性に人間を見出してしまうという致命的な誤りを犯し、判断能力を失っていく。
★3 - コメント(1) - 2015年12月3日

超光速の旅路の末、宇宙船エウリディケ号が辿り着いた、地球とは異なる進化を遂げた惑星クウィンタ。試行錯誤を繰り返しつつ、人類はクウィンタ星人とのコンタクトを図ろうとする――胸の内で、不可避の失敗を予感しながら。スタニスワフ・レム最後の長篇にして、その魅力を余すことなく注ぎ込んだ傑作。自分が今までレム作品で触れてきた数多の要素――知性と認識の限界、コミュニケーションの不可能性、そしてそれらを取り巻く不条理――が、これまたレムの得意分野である〝ファーストコンタクト〟に乗せて綴られて行きます。(→)
★43 - コメント(1) - 2015年11月17日

世のファーストコンタクトSFがあまりにもご都合主義なことに我慢ならなかったレムが「ええ加減にせえよお前ら、ワイがちょっと手本見せたるわ」と腕によりをかけて書き上げた最後の長編。大筋は『ソラリス』と同じだが、『砂漠の惑星』や『天の声』『ゴーレムXIV』などを思い起こさせる記述が至る所にあり、まさしくレムの集大成と呼べる作品です。なのでオチも今まで通り・・・いえ、今まで以上ですね、ハイ。最後の最後でああ来るとか、なんてワーストコンタクトだ!。読了後「レムは最後までレムだったのだなあ」と思い知る。
★8 - コメント(0) - 2015年10月14日

bbb
◯+。文字は多いし、話のつながりはわかりにくいわで、読み終わるまで1年半もかかった。結局、巻末解説を読んで色々理解できたという、修行が足りませんでした。レム、最後の小説。このあと虚数、完全ある真空に手を出してよいのか迷う。
★1 - コメント(0) - 2015年5月9日

ちょっとだけ話したいだけなのに、惑星を滅ぼしかねん勢いの暴力をふるわないと振り向いてもらえない。好きな子に振り向いてもらうために、いじわるしかできない小学生男子が持つ矛盾した行動が、実は万物のコミュニケーションの基礎の基礎であり、大人になるまでのほろ苦い通過儀礼だけではなかったということを証明してくれるすばらしい作品です。 科学的に、宗教的にときには哲学的に、人類の持つ叡智とエネルギーを集めて証明したコミュニケーションの在り方。この物語を読む者もかなりのエネルギーが必要です。
★1 - コメント(0) - 2015年4月30日

SF的晦渋さ+レム流哲学の難解さで読み応えズシリ。テーマも盛り沢山だが、突き詰めると、根本的に異質な他者との接触の不可能性と、それを試みることの途轍もない徒労(+唯一の可能なコミュニケーション回路としての暴力)に行き着くか。宇宙は迷路で構築された迷路であり、究極の真実があるのがその迷路の絶望的な袋小路であるなら、異星人との接触が果された時点でエンドゲーム。この読書体験もその壮大なる徒労を体現してる。そしてこの大失敗は異質なものを異質なものとして描くことの本質的不可能性に対するレムの自嘲でもあるかもとか。
★20 - コメント(1) - 2015年1月5日

流石はレム。人間にとっての他者とのコミュニューケーションの可能性/不可能性についての議論は圧巻。そもそもファーストコンタクトとは何なのか、一体何を持ってしてコンタクトの成功とみなされるのかという概念が揺さぶられた。
★4 - コメント(0) - 2013年1月12日

ファーストコンタクトものとしてのストーリーは割合シンプルなのですが、濃密なハードSF的描写の目白押しでとてもすべてが理解できたとは云い難いです。精緻な議論と論考を重ねて築きあげた物語は最後に拍子抜けしてしまうような人間的なミスから大崩壊してしまいます。それは「たとえ高度な理論や方法論、科学技術をもってしても、それを玩ぶ人間がいままで通り人間的である限り失敗を繰り返すのだ」という諦観に近い皮肉なのかもしれません。
★6 - コメント(0) - 2011年9月19日

レムの最後の長編であり、集大成的作品
★1 - コメント(0) - 2011年3月28日

「砂漠の惑星」で擬人化しすぎなご都合主義的ファーストコンタクト物にはもう戻らなくていいんだ!と思ったが、これはまた…大失敗すぎるが…あるんだあり得るんだこれは。このうえもなくハードに基盤を構築し高く高く塔を築き上げたたうえで、簡単にそれをぶちこわす豪腕もまたレムっぽいです。ピルクスってやっぱりあのピルクスなのかな。
★3 - コメント(0) - 2011年1月12日

±
構成の妙と言ってのける自信は乏しいが、非生物の森描写にはじまり地球外生物とのコンタクト、戦争や機械、人間存在の問題などなどレムSFらしさてんこもりでご馳走様です。
★2 - コメント(0) - 2010年8月15日

tmi
大失敗のような.....。
- コメント(0) - 2010年6月9日

さんざん濃密な論理を積み上げてきて、ぜんぶぶちこわすひどい結末(褒めている)。おまえは遠足に来た幼稚園児かっつうの(笑)。ガックリ感はSFの醍醐味のひとつだな。
★1 - コメント(0) - 2010年3月26日

最初の章(バーナムの森)のラストから、続く流れでまず衝撃が。内容的には非常に濃密で凝縮された感じ。ガチでハードSFなので、これでもかと詰め込まれたアイデアと文章は、素養のない自分にはちょっと辛かった。が、非SF的要素(特に宗教と倫理の問題)は非常に面白く読みました。あと、作中作の部分(レムの過去の小説の一部だとか)は箸休めという以上に面白く、続きが読みたくなった。
★1 - コメント(0) - 2010年1月24日

巨大ロボットにブラックホールでワープなどSF的ガジェットてんこもり。そして惑星の不気味な描写も冴えてます。ゲーム理論的に話は進みますが、そこでそういう手をうつの?という進疑問がなきにしもあらず。そして最後は確かに大失敗だな、これは。
★1 - コメント(0) - 2008年6月3日

前半はタイタンでの孤独な宇宙飛行士の救出活動、後半は22世紀、未知との戦いを描く。ぞっとするような結末に至る過程が難解で読みにくい。
★2 - コメント(0) - 2007年12月28日

8-47 赤140 いやに人物描写が詳細な頁と やたらにウツロナ描写が錯綜する。ギコチナイ 遭難救助に失敗し、自らをガラス固化した宇宙飛行士が、22世紀に蘇生して太陽系外惑星とのコンタクトに志願する。しかし意志疎通の手段が見つからず、任務は暗雲を帯びていく…。レム最後の神話的長篇。                             
★1 - コメント(1) - 2007年5月23日

読んでる最中は意味不明な文章なのに、思い返すとスリリングでビューティフルな展開が想起される。 こういう読書体験は初めてだ。
★1 - コメント(0) - 2007年4月14日

どんなに大科学者たちが入念に議論を進めていった所で、2ページで覆る対話の姿に、読後の罪悪感を喚起された。
★1 - コメント(0) - --/--

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