春狂い (幻冬舎文庫)

春狂い (幻冬舎文庫)
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春狂いはこんな本です

春狂いの感想・レビュー(308)

美し過ぎる故に人を狂わせる少女を軸に複数の登場人物の視点で描かれる構成は素晴らしい。官能的な作品が多い中、今回は官能を通り越して、凄惨。読んでいて気が狂いそうになった。
★6 - コメント(0) - 3月13日

最初はそれぞれ違う登場人物が出て来るのかと思ったら、全てが1人の少女を中心として繰り広げられた作品。エロくもあり、寂しくもあり、グロテスクでもあるけど、作者の言葉の表現がどんどん引き込まれて行く。ラストまでは一気読み。
★9 - コメント(0) - 3月8日

なんだかすっごく疲れた。精神的にズシズシ重いものが乗っかってくる気分で読み終えた。美しく生まれついたが為に、男から性的対象として見られ続ける日々の中で、この少女には一体どんな選択肢が残されていたというのだろう。宮木さんの文章はとても美しくて儚くて、この物語のイメージにすごくしっくりくるなと感じた。しばらくは重い話を避けたくなる程の濃厚さだった。
★22 - コメント(11) - 3月6日

6.5
★2 - コメント(0) - 2月11日

もう、ダメだ、宮木あや子ワールドは、もう胸いっぱい。。
- コメント(0) - 2月7日

これほど美しい少女とはどんな顔の作りをしているのだろう。美しい人は歪んだ、醜い瞬間も美しいんだろうか。少女の事は不思議と可哀想とは思いませんでした。それも含めて完成された少女なのだろうと。読んでて複雑な気持ちになるし、読んだ後も陰鬱な感じです。他の作品も読みたいです。
★8 - コメント(0) - 2月2日

読み進めるうちに海の中に身投げをしたような息苦しさを覚えた。箱庭の中から出られることも許されず、苦しみに耐えながら生きていくのは死んでいるのと同義なのではないかとも思えた。ダンテの神曲から詩を抜粋していて、とても印象に残った。読む手は止まらないのにページを捲る毎に苦しくなる、でもやめられない。どんな話かを説明するよりもまず読んで欲しい作品。あと数ヶ月もすれば桜が咲く季節なので思い出すだろうなとおもった。
★2 - コメント(0) - 1月20日

少女の超越した美しさ故に襲いかかる悲劇。いじめ、凌辱、変態教師、奴隷、絶望、復讐、死。性的なグロ描写が痛々しい。整理がつかないまま唖然と読み終えた感じでした。
★22 - コメント(0) - 1月15日

美しすぎるが故に周囲を狂わし陵辱される少女の遍歴。『花宵道中』と同じく、異なる視点から語られる六つの章をもって全体像が浮かび上がってるミステリ的な構成なんだけど、『花宵道中』が遊廓という閉じた世界を舞台にしていたのに対して、こっちは現代の中学・高校の話で、狂っていくのも大人たちなので本来その閉鎖性には限度がある。にも関わらず物語の因果が恐ろしく狭い範囲内で完結するので、読み進めるほどにくらくらするような非現実感に襲われる。非常に陰惨な話なのに、どこまでも閉じていく世界は桜のように淫靡な虚構の伽藍だ。傑作。
★6 - コメント(0) - 1月10日

怖いと言うか痛々しいと言うか、きついですね。これほど物語であって良かったと思う作品は、ないかも知れない。
- コメント(0) - 1月7日

別々の話がつながっていくのは面白かったのですが、この狂い方は好きじゃない。こんなに狂人ばかりの世の中は嫌です。
★4 - コメント(0) - 2016年12月10日

ほとんどの周りの人間に欲望の眼差しで見られるというのは、想像するだけで気持ちが悪い。少女のそばにいる男達には鳥肌がたった。読んでいて気分の良くなる話ではない。でも必要な本だと思う。
★5 - コメント(0) - 2016年12月9日

また凄まじいパワを持った小説だ。他人を狂わせる美貌を持って生まれた少女の、美しさ故の地獄のような生涯と、そんな「美しさ」に狂わされる大人達の物語なわけだけど、「愛」の定義論にまで拡張されるのは本当凄えし本当に好き……。慈しみが愛に変わるように憎しみも愛に変わりうるというフレーズには脱帽。特に終盤はテーマ性が前面に出過ぎてて小難しい印象はあるけれど、大人になれない子供達の息苦しさと、美貌が引き起こす狂気の物語としても本当に完成度が高い。色々言いたいことはあるけど言い尽くせないのでとにかく読んで。読んで……
★5 - コメント(1) - 2016年12月3日

『花宵道中』『白蝶花』を読んで興奮して「虜」になった宮木あや子らしい凄さを感じる。ただし、その趣はこれまでとは違う作品だ。人並み外れた美しい少女の哀愁と絶望をタテ糸にして、6章ごとに視点の人物が変わっていく構成が面白い。【壱】は少女の英語教師。【弐】は夫に絶望して売春に浸る女。冷え切った夫婦関係、でも離婚したいと願っても決断できない女。冷めた夫婦の会話がやるせなく寂しいのだが、なぜか引き込まれ女の立場を支持したくなってしまう。読み手の評価が二分されるであろう一冊。読了して痛感した秀逸な表題の『春狂い』。
★91 - コメント(5) - 2016年10月28日

★6 激しい性描写で語られるある少女の辛く悲しい半生の話。救いが無さすぎて凹んでしまう。エロいというよりもグロいという表現がしっくり来るので、読んでいても楽しい気持ちにはならない。愛情にしろ憎しみにしろ、相手に対して強依存しているしていることに変わりはないので、コインのようにひっくり返るのは妙に納得してしまった。全体的に抽象的な表現で描かれている場面も多く、場面が頭に入りにくく読みにくかったのは残念に感じる。
★14 - コメント(0) - 2016年10月24日

過激で難しい内容。ショッキングな展開や、伏線の回収で共感を深める構成は見事だったものの、大半の人はドン引きするだろうハードな性暴力描写が含まれており、確実に評価は割れるでしょう。また、基本は幼くして性暴力に晒された少年少女の絶望と過酷な人生を描く作品ですが、後半は少し展開が抽象的になっていきます。この点も解釈の努力を要するという意味では難度が高いです。終盤の肝である「憎しみが愛に変わる」という主題にも少しピンと来ませんでした。少女の心境は壮絶と思いますが、自分だったら逆に嫌悪感を強めてしまいそうです。
★4 - コメント(0) - 2016年10月10日

美しいけれども、非常に怖い話だった。美しさは、畏怖につながるのかもしれない。こういう少女は、少数だけども、確かに存在すると思う。もし、少女が大人になったら、他の人達にまぎれて、普通の人生を歩んでいけたかもしれない。好き嫌いが分かれる小説だけど、私は好きだった。桜庭一樹の「私の男」に、少し似ている。
★17 - コメント(0) - 2016年9月20日

あまりにも美しく生まれてしまった少女。少女の美しさに狂わされる男たち。 色に狂った男たちによって少女の人生も狂わされていく。 無関心でいられることが何よりの救いに思えてしまう少女の屈折。 愛し、欲してしまえば不条理な暴力によって奪われてしまう。 救いなんてかけらもなくて、死を以てでしか終わらない悲劇に、 読んでてあと引くしんどさ。 でも、文句なくおもしろい。
★6 - コメント(0) - 2016年9月16日

美し過ぎて生まれた少女は男から性的な目で見られ、女から妬みの目で見られ社会全てが敵であり自分の家の中でも安心できる場所は無い。バラバラな話がやがて1つに繋がる手法は面白いけど女の子が可哀想過ぎると興奮できないんだよね!って紳士の皆さん!!安心してください!この世の地獄で生きる決意すると鼻をつまんでの顔面放尿!焼けたバールをケツに突き立てる!ロリコンに成人女性を犯すように命じる!とドSっぷりを披露してくれます!そう聞いて興味が出た方は今すぐ病院に行け!
★8 - コメント(0) - 2016年9月1日

読み終わったあと、気持ち悪さなどは思いの外なかった。短編集かと思ったけど少女に繋がってたのね。常に少女の美しさを第一に話が進んで行く。少年が出てきたときは希望の光が、それこそ天窓の光が差し込んでくるようだった。まぁ、それも崩されたが...少女を縛る「生きて」というワードも物悲しい気がする。私の読解力がないせいで半分も理解出来なかった気がする(ToT)悔しいわー。でも、割りとスラスラ読めたから私的に合っていたのかな☆結城がけっこう好きだった。
★2 - コメント(0) - 2016年8月26日

Kindle版。美しく産まれてしまった故に幼少時から男性の欲情の対象となってきた少女の悲劇。短編連作の形式をとりながら、全てが少女の人生に繋がる。生まれ持った美と、10代という幼さと力のなさからは逃れられず、ただ喰われるだけの人生なのか。。。と思いきや、後半の少女視点で明かされる真相。しかしそれも壮絶だった。同様の美しい少年が出てきた展開でファンタジーに成り下がってしまった気はしたけど、少年の「生きて」という、まるで呪詛に囚われる少女がまた哀しく。ラストは比喩なのか現実なのか解らなくて戸惑った。
★10 - コメント(1) - 2016年8月20日

美しい女の子といえば、桜庭一樹さんの作品を思い浮かべる。桜庭さんとは違う、美しいことの宿命。宮木さんの方が生々しいのに、リアリティが感じられなくて、最後まで登場人物の誰のことも好きになれず。ちょっと苦手なのかも。
★7 - コメント(0) - 2016年8月20日

3日で読み終わりました。壱から強烈すぎて眉間に皺が何度も寄って嫌悪感しかなかったです(笑)容姿端麗な少女がどこに行っても異性から性的な目で見られて絶望的な日々を過ごしてくわけなんですがその中で希望があったりしたわけなんですが、結局ダメで少女は…。エグい切ない話でした。内容はキツめですが嫌いじゃないです。あと文章が綺麗。色んな視点から話が始まるんですがちゃんと繋がってて、その繋がり方がほんとに切ない。
★5 - コメント(0) - 2016年8月15日

春に狂ってしまった人びとと、狂ってしまえなかった人びとの話。感情とか、恋心だとか、本人の意志とは関係のないところで沸き上がり、その癖、人生を狂わせてしまうだけの破壊力を持っていて。私は少女より、少女を犯した人びと側の人間に分類されるのでしょうが、それでも、それだけ、すべてをなげうってしまえるぐらい、熱烈な愛だったのでしょう、と。
★4 - コメント(1) - 2016年7月30日

初読みの作家。読メで気になり借りる。幼いころから美し過ぎるために欲望の対象となってきた少女。幻想官能青春小説というべきか。題材的に少しきつい。短編の二本目あたりから短編同士に関連がありなかなか技巧的に面白いなと感じた。連作集だったのだなと。ほどほどに気取った文章が世界観を築くのだなと改めて実感。なかなかベタなところもあるがロマネスクの極みで楽しめた。中途半端に感じるところがあり、全部を褒めるわけではないが感心した。
★49 - コメント(1) - 2016年7月26日

多分、今まで読んできた小説で一番きつかった。死を選ぶことが正常だと思えるほどの地獄が描かれ、そこを正気で生きてきた少女の強さは異常とされる。人の強さとはもっと別のところにあるのだよという真実を、残酷なまでに突きつけてくる。そして最後、それでも、異端でもなお生きよというメッセージ。果たしてそれは救いの手となるのか、鞭打つものとなるのか、私には分からない。休ませてあげたいと思うのが普通だろう。自らが異常者の位置に立ち、最後まで少女を悲劇の主人公として受け入れなかった宮木さんの矜持が怖い。
★15 - コメント(1) - 2016年7月24日

性暴力の表現がきつく、多少気持ち悪くなったが、物語として素晴らしく面白かった。
★2 - コメント(0) - 2016年7月22日

彼女が何をされている場面でも、イヤらしさやグロさは感じず、常に少女の美しい肢体が頭に浮かんでいた。作者が描きたかった少女からは、狂わせるほどの美しさを何をもってしても奪えないのだと想像する。ミステリ仕立てなのも、面白さをひきたてた。徐々に話が見えてくると、あとは一気読み。最後になぜ少女は海に行かなくてはならなかったのか、その動機に説得力がなかったのが残念。
★113 - コメント(0) - 2016年7月17日

6月頃読了。【読んではいけない本】だった。そのぐらい、衝撃的で胸くそ悪くて、特に女性にはきつい内容。【性】に対する嫌悪感が強くなる。人間は【性】に支配されているのか。短編連作で、全く別の話だと思っていた内容が繋がっていく程、スッキリするのではなくて、ドロドロとしたものが心に溜まっていく。なのに、こんなに汚いのに、どうしてキレイに描かれていて、まるで芸術作品を見てるようだった。グロさとキレイさが、より心をえぐる。【性】は人を壊して狂わせる。これはやはり【読んではいけない】本だった。
★8 - コメント(0) - 2016年6月30日

再読。宮木あや子の強烈なA面モノ。美しさと暴力は相手を思う様支配できる手段だ、という1点においてとても似ている。愛と憎悪も。心をすべて相手に明け渡す、という点においては同じものだ。宮木作品(A面)は総じて美しさと残酷さが魅力的だが、本書は特にその純度が高い。あたしが1番好きな、宮木あや子だ。噎せ返りそうなほどの桜の向こうにあるのは人を狂わす美しい少女と、愛と履き違えられた醜いなにか。少女が保田を赦すしかなくなったシーンは静謐で神々しく苦しい。解説は彩瀬まる。宮木あや子ファンなら共感せざるを得ない名解説だ。
★9 - コメント(0) - 2016年6月29日

理解は出来るが受け入れられない。あるいは、理解は出来ないが受け入れる。他人をそういう「概念」で切り分けたことがあるだろうか。本作全編に流れる「狂った春」に酔わされ、作品の内側に閉じ込められるのではないかといった恐怖を味わった。対して、嫌でも読者が逃げることを赦さない奥深い吸引力。本当に狂っている人は常人を装い生きている。そのことは裏を返せば、本当の常人は生々しく活きていないということだ。まるで天地海がカオスになった夢を見たような余韻。R指定の作品の筆頭に挙げたい危険度と緊張感のある作品。恐るべし。
★47 - コメント(0) - 2016年5月29日

レビューを先に読んでいたから、どれほどグロくエグいものかと腹をくくってページを捲ったからか、やや拍子抜けした感はあった。ページの中で起きていることは間違いなく醜悪でグロいのに、それを現す文章はやっぱり綺麗で美しくてどこか物悲しい。覚悟をしたように物語に嫌気が差すことはなく最後までするりと読めた。まるで水面の底を覗いているような、透明な幕を通して現実とは離れた遠い世界を見ているような心地がした。
★3 - コメント(0) - 2016年5月27日

その少女はとても美しく、ほとんどの男が劣情を抱かずにはいられない。保育園に通っていたときから隣りでお昼寝していた男の子が股間をまさぐってきた…という設定にちょっと無理を感じた。少女がこの世のものではない、人を惑わす魔物だというならまだわかるけど。なんかムチャクチャやな〜、と読んでいた中で、光っていたのが2章。悲しい主婦の話なのだが、主婦売春でマンションのローンを払い、二千万円貯めてしまう!たいしたものだ。彼女に寄り添ってくれる男性が現れて本当に良かった。
★12 - コメント(1) - 2016年5月20日

☆☆☆美しすぎるがゆえに、人を狂わす。ひとりの少女を取り巻く、欲望と狂気が乱れ舞う 青春小説。鳥肌立つような、上手い文章がいっぱいあった。だけど...エグい。グロい。こんな教師っている?こんな家族ってある?絶望と残酷さ極限の状況に、眉間のシワも、いっぱい寄った。
★8 - コメント(0) - 2016年5月16日

期待していたのと違っていたため、かなり雑に読む。美少年との出会いは『七竈』を想起させ、そのほかにもどっかで読んだことがあるようなシチュエーションなど節々にあり。物足りなかったですわ。
★2 - コメント(0) - 2016年5月13日

あまり人にはおすすめできない話ですが個人的に気に入った作品です。登場する男のほとんどが狂っています。男たちの欲望によって人生を狂わされた少女、その少女への虐待・暴行描写が読んでてとても辛くなるものでした。現実にはあってほしくないことですが、もしかしたらここまで苦しんでる人もいるのかもしれないと思い心苦しくなりました。読んでてつらくなるところは多少ありましたが文章がとても美しく幻想的でした。この世界の外側にもう一つの世界があるのかもしれない。
★7 - コメント(0) - 2016年5月8日

人間の身体は不思議なもので、のほほんと暮らしているようで、体内に異物が入ってくるとすぐさま排除する。あるいは長い時間をかけ呑み込んでしまう。無意識のうちにそうしたことをやってのける。 身体ってすごいと感心するけれど、日常生活においても、同じことをやっているかもしれない。コミュニティに異物が入り込むと、すぐに察知し排除する。ぐったり戦意を失い、同質になり下がるまで痛めつける。 人が生きるって、戦いなんだなあ。特に異質な人間にとって、世界は過酷で鮮烈で、これほど生きづらいことはない。それでも生きるのか。
★12 - コメント(0) - 2016年4月25日

美しいが故、危険に晒されてきた少女。昔恋した女性に面影を重ねた英語教師、愛する夫と別居中に売春を続ける妻、担任前原の恋人ミツコの中に現れた少女、少女と同居する保険屋の男性。少女を取巻く者達が繋がってる所に面白さを感じる。少女が痛みを分かち合い、唯一心を許した少年の存在は大きかったのに彼の敵である兄により少年を失う悲しみ。お互いを愛するもすれ違う苦しさ。偶然の巡りによる少女の復讐が醜穢すぎる。そこで生まれた認めたくない感情に複雑。切なさ、愛憎、喪失、失望、絶望と負の感情の連鎖の中、前原とミツコの存在が救い。
★110 - コメント(2) - 2016年4月17日

うーん。病んで狂ってますね。美しさの故残酷な人生を歩むことになった少女の話、その残酷さをアピールする為の話が現実離れしすぎて、ついていけなかったです。特に保育園での話とか、中学まで父親と一緒に風呂に入れる母親とか。ありえん、と思わずにいられません。それでも最後まで読ませる筆力、素晴らしく美しい表現、話の構成などは魅力がありますが、いかんせん、現実味が感じられませんでした。でもだからこそあれほどまで残酷な人生を送った少女はいなかった、ということで救われます。着地点についてはまだ理解できていない未熟ものです。
★13 - コメント(0) - 2016年4月12日

春狂いの 評価:84 感想・レビュー:131
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