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二つ枕 (ちくま文庫 す 2-10)

感想・レビュー
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ryohjin
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表題作4篇は、吉原の遊郭で一夜を過ごす花魁と客のやりとりを描いています。浮世絵から抜け出したような花魁の姿や細かく描写された背景が臨場感を高めています。そして交わされる会話が、粋で精緻かつ繊細、ひとつの文化として洗練され昇華しているように感じます。それを目の当たりに描ききった杉浦日向子さんの世界を堪能しました。
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ムッネニーク
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121冊目『二つ枕』(杉浦日向子 著、1997年12月、筑摩書房) 表題作4話の他、短編6作を併録。吉原を舞台にした性と情の物語が集う。 どの作品も男女の心情の機微が詩的かつ的確に描かれており、そのあまりの巧さについ声が漏れてしまった。 まるで見てきたかのようなリアリティのある廓内の描写も見事。圧倒的な漫画の才と、江戸文化に対する溢れる愛情、そして勉強/調査の量。どれをとっても一級品。「天才」、それしか彼女を評する言葉が見つからない。 北方謙三による解説も収録。 〈………… 聞かせ なんし。〉
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酔ちゃん
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★★★★★
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猫田(無職透明)にゃん吉
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ネタバレ江戸の案内人による吉原の寸景。見てきたように描いているが、ここまで知識を得るのにどれだけ修行したのだろうか。話はひと晩限りのショートストーリーだが背景の蚊帳など一本一本の線を手描きしているし、浮世絵風の人物を動かしたりと目を見張るような作業が展開する。江戸は男ばかりで女性の絶対数が少なかった。そのため幕府公認の売春場・廓が作られた。カネのある男には天国、しかしそこで働く女性たちには「苦界」、まさに地獄であった。それを踏まえての男と女の寸景。作者にはもっと長生きしてほしかった。
猫田(無職透明)にゃん吉

杉浦日向子の漫画は文庫ではもの足りない。より大きな判型の本を探してこなくちゃ…。

07/10 14:26
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ぶんぶん
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【再再読】やはり良い、廓言葉は悩ましい。 女郎との駆け引きに色気がある。 艶っぽい話し言葉で虚虚実実の遣り取り、そこはかとなく哀愁が、遣り切れませんね。 花のお江戸の吉原に迷い込んだ雰囲気、杉浦さん独特の風情ですね。 何回でも読んでみたい本です、この本は、いえ杉浦日向子は永遠です。 他の本も含めて読み続けて行こうと思います。 良いなあ・・・
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みっちゃんondrums
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廓言葉が頭に残る。表題の連作は、浮世絵の絵柄の顔になっていて、より色気を感じる。遊女になったいきさつなどには触れず、廓での男女のやり取りがさっぱりと描かれる。それはそれで粋というのかな。唯一廓と関係のない『花に風』のオチに驚かされ、痛快だった。『お江戸でござる』のご意見番だった杉浦さん、さすがに時代考証はしっかりしているのだろうな。これがもう40年ほど前の作品とは…。
maiQoo

これ一冊しかないのが悔やまれる〜😭

11/21 00:29
みっちゃんondrums

でも、まいくーちゃん、大事な一冊だよん👍️

11/21 10:01
3件のコメントを全て見る
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澤水月
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廓の中でのやりとりを浮世絵で描く「三寒四温」は婀娜(あだ)な男と女の色気やおぼこさ、恋の駆け引きなど様々に描く。まさに虚実皮膜。びっくり展開の「花に風」は掲載がJUNE! 実に艶っぽい…解説は北方謙三、江戸考証の師匠と呼び一番弟子だそう。読了は8/15
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ぶんぶん
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【再再読】廓言葉が聞こえてきます、客と花魁の寝物語。 愛おしいやら、歯がゆいやら、何で通ってしまうのか、何で待つ身の遣る瀬無さ、じっくりと吉原の日々哀楽を味わって下さい。 しかし、杉浦日向子は見て来た様に書けるよな、しかも、初期の作品である、時代考証もしっかりしてる。 髷の結い方とか簪の按配、まるで吉原に迷い込んだ雰囲気。  女郎買い 残れしものは あざばかり お後がよろしい様で。
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喫茶ふくろう
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私にとって特別な漫画家の一人である杉浦日向子の一冊。期待を裏切らない内容。オムニバス式に吉原の遊女数人が登場する連作。華やかな花魁から場末の店の遊女まで。下品だったりどぎつくなる一歩手前のリアルな男女の様子の描き方が秀逸。
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ショーン
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花魁と客との駆け引き模様が秀逸。粋だな。
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Tasuku Seo
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女郎と客の粋なやり取り。痛快な気持ちになる。女郎になった経緯などいろいろな背景には目をつむって、その場その場を粋に楽しむ。こんな遊びは今もできるんだろうか。
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酔ちゃん
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★★★★江戸吉原の話、細かいところまで漫画で表現されていて本物っぽい、絵は情報量が多いので深い知識がないと描けるもんじゃないと感心する
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Yetina
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吉原を舞台に夜毎繰り返される客と花魁の駆け引きをマンガで描く。杉浦日向子の描く粋な江戸が好きです。花魁たちの独特な喋り方も魅力だ。
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ますりん
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MANGA都市TOKYO展で原画を見てひとめぼれ。作者は80年代のマンガ文化を駆け抜けた方なので存じてはいましたが、当時はなんとなく敬遠していて、でも敬遠してた理由が思い出せずに、今更ながら初心な目で読むとこれがなかなか。吉原を舞台にした作品群。表題作は花魁4人それぞれの物語。哀しみももちろん描かれているものの全体的に男と女の駆け引きがあって、でも絵のきめ細かさと相まって飄々とした作品。個人的には通人を気取った男が他の客にお気に入りの花魁を取られて内心悔しがる「聖夜」が秀逸。初回掲載紙はエロ本!
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中津川
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「しみじみ」のニュアンスは今と大分違うんだろうと想像しながらも、「しみじみ」の意味を思い浮かべた。 人々の感情やあり方の強さ、大きさ、真剣さに胸打たれた。
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フリージア
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吉原噺。吉原の室内の調度品や寝具、屏風、蚊帳、煙草盆、廊下や花魁のぞうりなど絵が詳しい。その華やか部屋の中で男と女が交わす言葉が切ないような哀しいような、透明感があって心地よいのです。杉浦日向子氏の儚さというのは考え過ぎでしょうか。個人的に「二つ枕」が出典の四話が良かったです。
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mocotaro
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杉浦日向子さんの、花魁をテーマにした漫画。やはり杉浦さんの作品は、忠実な歴史理解がもたらす江戸の妖しい雰囲気と、いつの時代も人は変わらないなあという人間学が魅力的で、いつまでも読んでいたくなる。
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ぶんぶん
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【再読】やっぱり良いですね~ 夜な夜な繰り返される花魁と客との虚虚実実の駆け引き。 日向子の漫画は情まで見えるようで身につまされる。 廓言葉が妙に気にかかる、まるで、今そこにいるような愛らしいやら空恐ろしいやら。 日向子ワールドに満ち溢れた廓話。 特に「青楼夜話」が良い。
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ReiOdaira
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苦界でみんな駄弁ってる。
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Ayako  Moroi
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吉原での男女の諸相を描いた短編集。素人の暮らす世界とはとは違った価値観がここにはあったのだ。
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おーすが
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杉浦日向子が描くリアル江戸。吉原が舞台だけに単純に情緒と言っていいのか悩むとこだが春画に命が宿る感慨はひしひしと。廓言葉が艶やかに江戸の人々の恋の駆け引きを描き出す。親方を殺したと嘯く男の話が良かったな。あと、あとがきの北方謙三の話もめっぽうおもしろ。
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ひるお
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浮世絵の絵柄で描かれた「二つ枕」を筆頭に、「廓中通言」「青楼夜話」など、遊郭を舞台にした作品を収録した作品集。浮世絵の絵柄で描かれた遊女たちは、現代の美人の基準に当てはまるわけでは決してないのに、客や禿や他の遊女とのやりとりにそれぞれの情が滲むうち、それぞれのかたちの色気が匂い立ってくる。しっとりとした夜、さばけた夜、せつなげな夜、どの二者の夜もそれぞれに異なる。そして、一度見たが最後それ以外のものは考えられない、人々の決定的な表情。これこそが杉浦日向子作品の最大の魅力だ。粋なやりとりも愉しい傑作。
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こうきち
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深川江戸資料館で展示していたので、読んでみました。はじめて見る漫画家さんの作品でしたが、ちょっと大人な感じはいいですね。
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芭茶
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87
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 あんドーナツ
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初吉原の漫画は久しぶりに手に取る漫画。漫画は苦手でなかなか読み進めなかった。
  まーしゃ

やってまった∑(゚Д゚) これを勧めた後に百日紅も面白いですよって言って… 漫画は苦手なんですって聞いてたのに… 二つ枕の事は忘れてた(´༎ຶོρ༎ຶོ`) ごめんなさい(´༎ຶོρ༎ຶོ`)

05/19 20:16
 あんドーナツ

こちらこそごめんなさいね、好き嫌い言って。そんなにあやまらなくていいですよ。子供のころはあんなに漫画が好きで『少女フレンド』とか『マーガレット』とか『りぼん』とか『なかよし』とかいっぱい読んでたのになんで読めなくなったか不思議なんです。これからもよろしく願います(*^^*)

05/19 21:32
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優希
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艶っぽくてドキドキします。夜毎の花魁と男の駆け引きは、まさに遊郭の華と言うべきですね。通う男は夢と現の狭間を彷徨っているのだと思います。花魁はある意味虚構の恋人であるのかもしれません。
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たけはる
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うわっすげえ浮世絵が動いてる……! という感動。絵柄がね、たぶん(というかまあ確実に)それを狙っているのでしょうが、まさに浮世絵の世界なんですよね。それが漫画になってあざやかに動いている。贅沢。そして江戸もの好きにはたまんないよなあ、これ。さすが杉浦日向子氏であります
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kuu
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艶っぽいね。
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たまきら
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品があって、きちんとした知識に裏打ちされていて。この人のお話には、江戸という町の時の流れを感じるから本当に不思議。杉浦さんは亡くなられたのではなく、江戸時代に引きずり込まれちゃったのかなあ、とふと思わされたりします。
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キジネコ
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昼間のぬるい幽霊の如き中流意識など何処吹く風、宵越しの金は~の、江戸の浮世は庶民が回す心意気。花の吉原廓、閨に並んだ枕が二つ、の話。所詮は売った買ったの商売づく、手練手管に、やりての婆さんの口車。けろけろ嗤う禿は、まさかの座敷童じゃああるめえに?情けが仇の遊郭に誠を求めちゃいけねえよ…って話じゃあ、決してない。心底惚れても囲いの内外、短い逢瀬に、肌をさらしても行き交う思いがつのる程に薄衣と噓で隠すマジが寂しい、切ない、やるせない。通う男の見る夢と待つ女のつく溜息。各々事情を抱え乍らも張る見栄に、粋を観た。
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若隠居
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ネタバレ女郎と男の遣り取りを描いた短編集。浮世絵風の目鼻立ちの男女がマンガの構図で言葉をかわす「初音」から「雪野」までの趣向もなかなか面白い。
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ゆー ᐛ)
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遊郭部課題図書。花魁と客が繰り広げる艶っぽいお話が素敵。どのお話も粋があり魅せてくれる。中でも萩里の言葉「人殺しがこわいものかへ。わっちなんざ毎晩男をぶち殺しやす」とってもカッコイイ〜〜!
ゆー ᐛ)

花魁…いつか実践できるようにがんばりやす…( ̄▽ ̄;)

09/10 11:55
ミカママ

ゆーちゃん、待ってるでありんす〜〜♪

09/10 11:56
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平楽
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数ページ読んで息を呑んだ。こんな漫画今まで見たことねぇ。江戸期吉原を舞台に遊女と客人が粋で艶っぽい会話を交わす。ただそれだけの物語。しかしてこれが物凄く魅せる構図・演出に彩られている。登場人物は皆浮世絵風なのにすこぶる感情豊かだし、閉ざされた屋内で繰り広げられる人間模様・人情噺が至極読ませる。時代漫画なのに展開されている試みが新奇に過ぎて唖然呆然。凄い作家さんである事は知っていたが、本書を読んでその認識がもう一段階上がった。因みに時代考証において、北方謙三と宮部みゆきの師匠だったそうな。ただ者ではない。
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のんすけ
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【読メ遊廓部・課題図書】お初の杉浦さん、すごく良かった。昔テレビで江戸時代風俗研究家として観たことがあったけど、亡くなってるのを知らなかった。独特のタッチの絵が私の頭の中の女郎のイメージと一致する。この画と廓言葉とお客とのやり取りが、漫画だからこそいい感じの余韻が残る。少し哀しい疑似恋愛のようなやり取りがそこで生きていた女性の悲しさを浮かび上がらせているような気がした。
のんすけ

annさん、一言一言にね、染みますよね(*˘︶˘*).。.:*♡

07/06 12:36
のんすけ

まいくーさん、TVでのお姿だけでもすごくこの時代への想いを感じてただけにね・・・素晴らしいです。

07/06 12:37
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hitokoto
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「合葬」(1984)で日本漫画家協会賞受賞、「風流江戸雀」(1988)で文藝春秋漫画賞受賞の漫画家杉浦日向子さんの「二つ枕」、1997.12発行です。舞台は吉原、客と花魁の物語です。
hitokoto

ナイス、有難うございます!

04/02 04:04
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チョビ
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「風流」だな。そう思ったのは己の置かれている現状を嘆かず、ただ己を律している遊女のせいだろう。そして、「花魁」がいる見世なのにどこかB級の雰囲気がファンタジーさを出していて、世界観が曖昧なのがいい。かといって今まで読んだ遊女小説のは、しっかりした男が苦海から助けてくれるのを望む他力本願な女性が多かったが、だらしのない男を嘲笑するような遊女が多く、これまた「現実」ぽくて、ナイスだねえ^_−☆。
チョビ

⁽⁽◝(๑꒪່౪̮꒪່๑)◜⁾⁾≡₍₍◞(๑꒪່౪̮꒪່๑)◟₎₎⁽⁽◝(๑꒪່౪̮꒪່๑)◜⁾⁾≡₍₍◞(๑꒪່౪̮꒪່๑)◟₎₎

02/27 20:57
maiQoo

ナイスだねえ⁽⁽◝(๑꒪່౪̮꒪່๑)◜⁾⁾≡₍₍◞(๑꒪່౪̮꒪່๑)◟₎

02/27 21:37
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Takashi Takeuchi
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2017年5冊目。江戸の遊女と客との枕話いくつか。絵の美しさに廓ことばで情感豊か。 遊女から身の上話はいっさい語られないが、それが却っていろいろと想像させて哀しい。
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かっぱ
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この1冊の本の中に花魁たちが活きている。その息遣いが聞こえるようだ。江戸の郭はこうだったのかと思わせる臨場感満載の短編集。部屋を出て廊下をうろうろしていると花魁に呼び止められ「廊下鳶(とんび)をしなんすなへ」と言われてる。まるで見て来たような描写。解説は北方謙三。かつて北方さんが江戸の時代小説を書こうとしてあまりの資料の多さに戸惑っていたところ、杉浦さんと出会い、その明晰さに「一番弟子にしてください」と即座に志願し、弟子入りを果たしたというエピソードは楽しい。ちなみに二番弟子は宮部みゆきさんだそうです。
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