民間軍事会社の内幕 (ちくま文庫 す 19-1)

民間軍事会社の内幕 (ちくま文庫 す 19-1)
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民間軍事会社の内幕の感想・レビュー(86)

安全保障や警備にはじまり、情報収集、人材派遣、輸送など、復興支援を大義名分とした民間軍事会社(=PMC)のビジネスがここまで拡大していたとは。軍隊や警察さらには報道機関が、民間企業から訓練を受けるのが当たり前の実態に驚愕。実際に訓練を体験するなど、著者の体当りな取材姿勢も好感。
★4 - コメント(0) - 2016年12月15日

2010年(底本2007年)刊。著者は元東京財団リサーチ・フェロー。◆現代の軍事行動を側面・底辺で支えるのみならず、要人警護・情報収集の代行まで担うようになったPMC(private military company)。傭兵とも違う。現代版「死の商人」であり、内容はさほど新奇ではないが、①軍事の費用節減のための第三世界諸国住民の利用(マオイストに追い出されたネパール軍人など)、②倫理的・能力的に不足の人材を情報収集その他枢要部門に配置している(アブグレイブ虐待事件ほか)現実と問題が具体的事例で示される。
★18 - コメント(3) - 2016年10月28日

PMCといえば、シエラレオネ内戦におけるエグゼクティブ・アウトカムズ社など、直接戦闘能力を駆使して戦局を左右する傭兵集団を想起しがちである。しかしながら、実際は兵站、要人警護、訓練など、それ以外の任務が圧倒的に多い。これはちょっと考えれば得心のいくことで、そもそも正規軍の活動も、直接戦闘以外の任務が圧倒的に多いのだから当然だ。米国世論、議会の軍縮圧力により予算は削減される、しかし国家復興の治安の悪い現場ではこれまでと同水準の安全が求められる。今日のPMCの隆盛のバックグラウンドの構造がよく分かる一冊。
★1 - コメント(0) - 2016年8月3日

戦争に対して専門家されているとは言え、やってることは中世の傭兵と代わりがないように感じる。軍縮した代わりに利用するのは後進国の人間の命。民間とは言え、政府と密着していたら、実質どこに主導権があるかなど知れたものではない。戦争を呼び込んでいるのは誰か。エピローグを読む限り、彼らの存在は批難されてしかるべきものではないか。筆者が受けた訓練のように、外側から戦う者たちを支えようというのは適度な距離感で好ましくも思うが、その土地に這入り込んて活動する者達は死の商人と言われても仕方がないのではと感じる。
★1 - コメント(0) - 2015年11月14日

現代の戦争では明確な銃後は無いから、後方とはいえ従業員は常に命がけの仕事を強いられる。トラック野郎の章は素直に感動。戦争でも下請構造が出来てしまっているのは、びっくり。軍縮すればするほどPMCへの依存度は増えて、かえって戦争は泥沼化するんじゃないだろうか。著者が実際に受けた訓練の話が面白かった。戦闘術を教えるのではなく、危機を回避する訓練。これからは後者が重要になりそう。
★4 - コメント(0) - 2015年9月23日

民間軍事会社というと、傭兵を派遣する「死の商人」という偏見があった。しかし実態は、彼らの業務の大半が要人護衛、ロジスティクス、キャンプ施設や食事などの後方支援であり、時には国民からのコンセンサスを得るために思想操作までサービスの一環として提供する企業があるというから驚きだ。東西冷戦時のような単純な構造ではなくなった現代の対テロ戦争では国家を越えた安全保障が必要であり、いかな米国といえど国家をまたいだ計画を立てることは困難である現実を見据えると、このような民間軍事会社が発展してきた歴史に納得ができる。
★3 - コメント(0) - 2015年3月31日

国際テロリスト集団等の新しい脅威の防衛や国際協調活動は本来軍隊の主任務ではないため、それらを受け持つ民事軍事会社(PMC)について書かれた本。傭兵ではない。アメリカでは南北戦争の時から兵站は民間に委ねていたし、三井物産の若王子支店長誘拐事件でも犯人側との交渉の助言をする等活躍していたが、911後のイラクのブラックウォーター事件で一躍有名になった。兵站以外にも政府高官や重要施設の警備、治安機関の育成、地雷・不発弾の処理等を行う。イラク戦争時に兵員不足の特需で様々な会社が進出したが、今は落ち着いてきている。
★3 - コメント(1) - 2015年3月19日

日本が今後、中東などの紛争地域で自衛隊を派遣されるような事態となった場合、PMCとの関係は重要なものとなるに違いない。 また、日本人はあまり紛争地域の実態を把握していないと思う。PMC=傭兵集団としてのイメージだけでなく、インフラ整備やインテリジェンスの育成等々、紛争地域の安定のために、かなり重要な役割を担っている事を我々は改めて理解することが必要である。 本書では、豊富な海外資料から、著者の民間軍事会社の活動内容による実体験も含まれており、内容は良いものであると思われる。
★2 - コメント(0) - 2015年3月2日

大国同士の正面衝突からテロリズムとの戦いへ安全保障のフィールドが変化したことは巷間に認知されて久しい。核ミサイルが何発とかいうシンプルな安全保障の方法論は、治安を維持するためならなんでもやる、という手段の多様化時代を迎えた。それも、グローバルに、だ。「世界の平和」を守るためのインフラ整備・教育訓練・貧困対策…。正規軍がそれらを発注しPMCがビジネスとして実行する。これはまさに公共事業じゃないか。
★1 - コメント(0) - 2015年2月26日

イラク戦争を中心に民間軍事会社(PMC)の実態を紹介。物資輸送や警備部門については知っていたが、軍等への訓練も担当していることなどは初めて知った。また南北格差を利用した利潤構造と各国「軍事労働者」の存在なども興味深かった。が、何か足りない。最近は治安保持が重要でPMCもそちらに重点を置いているという。でもイラクやアフガンの治安を破壊したのは他ならぬアメリカではなかったか。そしてその財政支出でPMC幹部がどれだけ儲けたか。親会社のひとつハリバートンのCEOは副大統領になったのではなかったか。
★4 - コメント(1) - 2015年2月25日

軍縮を進めた大国の受け皿として成長した「民間軍事会社」…主な業務は、コンサルティング、ソリューション、安全訓練、24時間緊急対応…さらに、情報操作工作や、貧困国家に代わり武装勢力との戦闘、ジャーナリストへの訓練、テロリストへの交渉、捕虜への尋問など、国家の手が届かな部分を担当する。イラク戦争の時に多くのPMCが誕生した一方でビジネスチャンスとしてPMCを立ち上げて失敗する例もある。そもそもイラク戦争は情報操作と安上がりで済ませたいという思惑があり、現在のイスラム国が暗躍する現状に繋がるという一面もある。
★19 - コメント(1) - 2015年2月5日

 民間軍事会社が単にマンパワーを補うどころか、現地の軍隊の指導やら果ては諜報員の警備まで高技術のミッションをこなし、さらに戦争容認に向け世論を醸成する広告業や、さらには戦地に行く記者相手の訓練まで手広く行っている驚きの現状を描く。特殊部隊などにいた元エリート軍人らが務めていて、もはや正規軍を質では凌駕しているのでは…と思うほど。まあ給料もいいだろうし、よく考えたら当然の帰結かもしれないが。海外が舞台だけに既報をまとめた部分ももちろん多いが、直接取材の部分も結構あって読み応え有り。
★2 - コメント(0) - 2014年5月17日

PMCにたいしてまったく知識の無い状態で読んでみて、結構幅広い仕事をしてるんだなーと、民間の方がレベルが高い訓練ができるなどなかなか目からウロコでした。
- コメント(0) - 2013年9月30日

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兵站だけではなく、訓練、軍事作戦まで担うPrivate Military Company。国家が表立って行えない分野や、民間の方が効率よく専門性を高められる分野から始まったが、現在はコストカットや人員不足を補うため、かつての軍隊の一部を担う形で欠かせない存在となっている。正規兵の訓練や、捕虜の尋問まで“外注”する実態は日本からは想像しがたいが、PR会社がメディアや政治家を誘導して世論を形成し、PMCが大量動員されて戦争を遂行する新たな軍需産業の仕組みがイラク戦争を経て出来上がりつつある。
★2 - コメント(0) - 2013年7月19日

前半の部分は他のPMC関連の本で見聞きした記憶があったが、警官の訓練などに軸足が移りつつあり、それらがかなり詳しくが書かれていて興味深かった。
- コメント(0) - 2013年6月8日

民間軍事会社(PMC)、かつての傭兵会社、でしょうか。その内幕を描いています。 どんな仕事内容なのか、というのも、かつてのものから、世界情勢を絡めて現在にはどういうふうに変わってきているのか、とか。 ニュースにもなった事件を、そのころのPMCの実情を明かして語ったりとか。 暴露本ではなく社会情勢について述べた本だと思います。
★1 - コメント(0) - 2013年3月10日

現在の民間軍事会社(以下PMC)の成り立ち、問題点、活動を理解することができる好著。イラクでのPMCバブル、国家や保険会社との密接な関わり等興味深い話が多かった。現代のPMCは直接軍事に関わるのではなく、物資の運搬や要人警護、訓練等が多いと言うが、一昔前のアフリカの国を一挙制圧というような話もちょっと聞きたかったり。
★1 - コメント(0) - 2013年1月11日

9/1読了。主にイラクでのPMCの動向を紹介している。今後さらなる発展が見込まれる業界。日本企業が参入するのはいつくらいだろうか?もう参入しているのか?
- コメント(0) - 2012年9月1日

感想:★★★★  民間軍事会社(Private Military Company・・・略してPMC)のお話。  前知識はあったのでそんなに驚くべきことはなかったが、諜報員から尋問官まで民間委託とは恐れ入りました。  安全保障の定義もだんだん拡大解釈されつつあるので、国家もサポートできなくなってきている現状・・・  近い将来、日本もそうなるんだろうなと思いました。
★1 - コメント(0) - 2012年7月26日

憲法第九条との関係性を主眼に。
- コメント(0) - 2011年1月29日

現代の傭兵かそれともただのアウトソーシングかということで興味深く読んだ。新たなビジネスであると同時に新たなる同盟者とその内容に驚いた。設定で警察とか軍隊が民営化される未来を描いた映画などが実は正しいのかもと思うようになった。民間の方がレベルが高いの件に唸らされた。再読したい良書だ。
★2 - コメント(0) - 2010年8月28日

プライベート・ミリタリー・カンパニー。傭兵とは全く違うもの。イラク戦争は自衛・国益の為の『必要な戦争』ではなく「政策のひとつの選択の戦争」だから極小化させたラムズフェルド戦略により人手不足が生じPMCの出番が増える。保険会社とPMCがセット販売されている事実は笑う。ある面で戦争はビジネスであることを教えてくれる書です。
★6 - コメント(0) - 2010年8月12日

戦争の後方支援だけでなく、前線での戦闘、隊員の訓練にまで民間会社が入っている。有名なブラックウォーター社の会長はCIAのスパイだったという話は驚き。
- コメント(0) - 2010年7月24日

2007年発行のハードカバーを借りて読んでいたが、加筆部分もあるということで購入。その加筆部分、「ブラックウォーター・スキャンダル」は衝撃的。あまりちゃんと追っていなかったのでそこまでなのかと吃驚した。
★1 - コメント(0) - 2010年7月5日

年間ベスト級の面白さ!様々な今まで知らなかった事情が書かれているので、とても興味深く読めた。7章でジャーナリスト向けセキュリティ訓練に実際に参加したことが書かれているのはとても面白かった。『やつらは人質とるなんて面倒なことはしない。殺した後に死体を売るビジネスをはじめたんだよ。殺されたほうの家族は死体がないと生命保険を受け取れないだろう。だから高額を支払っても死体を買い戻すはずだとやつらは踏んでいるんだ』殺した人間の死体を売りつける行為はある意味合理的な行動なんだろうが、嫌悪感を抱かずにはいられない。
★2 - コメント(0) - 2010年6月26日

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