ラピスラズリ (ちくま文庫)

ラピスラズリ (ちくま文庫)
251ページ
1605登録

ラピスラズリはこんな本です

ラピスラズリを読んだ人はこんな本も読んでいます

夜行
5918登録

ラピスラズリの感想・レビュー(732)

間違いなく「考えるな。感じろ。」なんだけど、文章を追うだけでは内容が頭に入ってこないので考えるしかない本。序盤は幻想小説という評判?通りの雰囲気を楽しめたけど、途中から修行。久しぶりの感覚だった。表紙デザインいい感じ。
★3 - コメント(0) - 3月20日

啓蟄の日に
★1 - コメント(0) - 3月5日

難解すぎて最後まで到達できず、しばらく放置していた。 この物語の始まりであるという手応えを「銅版」の中には感じていたので、それを心に置きつつ再び読んでいこうと思う。納得や読了感を求めるとたちまち何も入ってこなくなる。難解であるというのに無視できない不思議な魅力を含んでいる幻想小説。
★1 - コメント(0) - 3月2日

初読みでまず「銅版」だけで3回読んだ。嫌いじゃない、むしろ好き。と思える。けれど自身の受け入れ態勢が整ってないと読み込む自信がない。とりあえず雰囲気読みにて今回は読了させていただきます。いずれ穏やかな心で再読しよう。
★2 - コメント(0) - 2月12日

深々と雪の降り積もる寒い冬に、静に、ただひたすら読み耽るのにふさわしい。絵画を観るように心に感じるままその世界に浸れれば幸せだ。初読の時に難解に感じた物語も、すべてを理解しよう思わなければ肩の力を抜いて読んでいける。冬眠者の心象風景を通して見えてくるものは、不安で淋しい灰色の世界から目覚めた時の生への歓喜と多幸感だと感じた。死の予感や、滅びゆく世界を感じさせるものがあるとしても、やがては春が訪れ一筋の光のなかから温もりと安らぎを得ることができると勇気づけられるような読後感だった。
★54 - コメント(0) - 1月17日

文章を理解しながら読むのではなく物語に浸る、現実ではなく微睡みにみる夢。白昼夢、うつろい(移ろい/虚ろい)、眩暈、浮遊感、ほどける、すり抜ける。つかめない。気を抜くと持ってかれそうになる。途中までなんでタイトルがラピスラズリなのかわからなかったけど、読み終わってぴったりだなあと。ラピスラズリのいろは、冬の夜空に光る金色の星。派手じゃないのに煌びやかで、淡々としていて、絵画を見ているようだった。
★5 - コメント(0) - 1月12日

knk
静謐で濃密。硬い鉛筆でがりがりと刻みつけるような筆致で描かれた物語世界に否応なしに引き込まれた。場面が次々と転換するので絵というより映像を見ているような感覚であった。ストーリーを正しく理解できた自信はないが、それでもたっぷりとその世界を味わうことができた。繰り返し読むことでより深く物語を味わうことができるのではと思うと今から再読するのが楽しみ。冬の冷たい空気が匂い立つような贅沢な作品だった。
★2 - コメント(0) - 2016年12月31日

【所蔵】前から読みたかった山尾悠子さん、アンソロで読んだ時も感じたのですが、文は意外と読みやすいのだけど、自分には難解過ぎて手に負えなくてもどかしい。読みながら、自分が何を読んでいるのかすら見失いそうになりました。おぼろ気に見えたのは、冬に冬眠する人たちがいて、それって羨ましいな~って思ったけど、もし本当に冬眠するとしたら、こんなに大変なんだな~って判ったことくらいかな(笑)。もし自分が冬眠するとしたら、春に目覚めて一番最初に口にする食べ物は何だろう。苺ジャムもなかなか良いけど、やっぱりお粥かな(笑)。
★24 - コメント(0) - 2016年12月17日

執拗にエッジングされた銅版画のような文章であるならば、絵画のように眺めることこそがわたしに出来るベストなのだと気がついたのは青金石の最後の一文を読みきってからだった。意図を読み解かせることも、時には場面を理解させることすら拒む様な、それでいて美しさを保つ文章は圧巻の一言。経験値を積んで再読すれば、また違った見方が出来るのだろうか。
★1 - コメント(0) - 2016年12月17日

未来の幻視。或いは遠い昔の思い出。長い年月をかけて眠りと再生を繰り返す種族の物語。どんな話なのかと聞かれても具体的に説明することが難しい。せいぜい「長い詩のような」などとしか表現できない。それでも、銅版画・人形・冬眠者など手掛かりとなるワードがある分、山尾作品の中では読みやすいと感じた。書かれている内容は、物語に出てくる銅版画同様に偏執的な熱心さで描き込まれ、意味ありげなのにもどかしく意味の分からない部分もあるのだが、絵画を鑑賞する時の様な心持で正解を求めずに雰囲気を楽しめば良いのではないだろうか。
★2 - コメント(0) - 2016年11月24日

深夜、小さな画廊で密やかに語られる〈冬眠者〉の物語。細部まで偏執的な熱心さで描きこまれた画の描線の一つ一つは強靭な蜘蛛の糸となって鑑賞者を絡めとり、深い眠りの世界へ連れ去る。燻る落ち葉枯れ葉から立ち上るのは秋の死臭。それは氷の屍衣をまとった冬の訪れを予感させるが、どこか懐かしく優しくも感じられる。冬眠という習性をもつ彼らは抵抗する術を知らない柔らかな肢体の小動物みたいに弱く、その先に巡ってくる新たな季節を待つように眠りの底で静かに横たわっている。生を奪回する青色を夢みながら。冬は春の光と希望を秘めた原石。
★40 - コメント(4) - 2016年11月12日

長らく中断後、やっと読み終えた。なんだかわからなかったけど、わからなくてもいいのだと思う。解説を読んで、「歪み真珠」も読みたくなったけれど、文庫にはなってないのですね……。
★4 - コメント(0) - 2016年10月26日

Y
再読 すごい フランス-スイス滞在中に読んだ
★1 - コメント(0) - 2016年10月1日

再読。読む度に唸る作品。忘れもしない受験まっただ中の中学3年の時に手持ちをはたいて購入した、所謂一目惚れ本。青色の折り込みの表紙に薄い油紙のかかったカヴァーで、16歳にはとても高かった。それでも10年以上の時を経ても私の手元にありたまに読み返し、そしてその世界に憧れる。硬く冷えた土のように凍った苺を、自分自身の若さと生きるための糧にするとき、ジャムは緩やかに脂肪と眠りになる。
★21 - コメント(0) - 2016年9月23日

gu
毛色の異なる五つの小説が、いくつかのモチーフでゆるくつながっている。本を読んでいると、ある一文や単語が複数の意味の容れ物になったり、異なるイメージや物語を一つの言葉が繋ぎ合わせたりすることがある。この作品に限ったことではないけれど、そういう楽しみがあるからわざわざ文章という媒体で娯楽を求めるんだろうと読んでから思った。好きな順で「閑日」「銅版」「トビアス」「青金石」「竈の秋」。早くも内容を忘れかけているが、最終頁に至った時の解放感と青という色の鮮烈さは強く記憶に残っている。
★8 - コメント(0) - 2016年9月13日

カヴァン『氷』を思い出した。物語が物語の格子にはまり、くるくると場面は変わる。幻惑的で耽美な物語はゴシックな雰囲気を纏っている。 しかし、夏に読んだのは失敗だった。長閑な田園風景の中で読む本ではない笑
★4 - コメント(0) - 2016年8月10日

moe
これが幻想文学…。夢と空想と現実が入り混じっているような不思議な世界観に翻弄され続けた。まだまだ読み解けてはいないけど、「贅沢」という言葉がぴったりな読書経験だった。
★7 - コメント(0) - 2016年7月22日

冒頭の深夜の画廊を描く部分からあっという間に物語の中に引き込まれる。主人公はそこで謎めいた版画に遭遇し、読者はその版画の中の世界にいつの間にか入っていくのだ。そこは「冬眠者」たちが暮らす大きな館で、秋の終わりの寂しげな雰囲気が漂っている。シュールレアリスムの絵を文章化したような物語で、プロットは掴みにくい。それでも硬質な文章で紡がれる確かな手触りを持った世界が魅力的で、ページを捲ってしまった。それまでの重苦しい雰囲気が解消される最後の物語が感動的で、ラピスラズリの深い青に心と体が染まるような気がした。
★114 - コメント(5) - 2016年7月10日

正確に言うと読み終わっていない。頑張って75ページまで読んだ。小川洋子さんの書くものに少し似ているぼんやりとつかみどころの無い文章。小川洋子さんの世界は好きだけれど、このかたの文章は好みでない。何が言いたいのかよくわからず、デニムの上から脚を掻くようなすっきりしないまどろっこしさだけを感じる。いつかもう一度向き合ってみようと思うことがあれば読んで何かを感じてみたい。久しぶりに挫折した。この本が悪いのでなくわたしが未熟なのだ。ショボン
★11 - コメント(2) - 2016年6月27日

とてもじゃないけれど、読み解けた、とは言えない。この先何度読み返しても、読み解けることない気がしてしまう。それでも切実な何かに突き動かされるようにして文章をなぞっていく。その中に潜まされた声に耳を傾けていく。終わりと始まりを繰り返す中で、軋んだ音を立てて変わっていく何かがあって、それを臆せずに見つめることができたとしたら、僕も啓蟄の光を見ることができるだろうか。今はきっと、過渡期なのだと思う。向き合うべき時が、きていて、その時分にこの物語に行き会ったことは、きっと偶然ではない。
★7 - コメント(0) - 2016年6月25日

実家の本棚にあるけど、読んだことなかったなあと思って。 幻想的な物語は大好きなのですが、まとまって読まないとするりするりと抜けだしていってしまうのが難点ですね。冬の間は眠るという設定がとても好きです。過去でも未来でもない、現代とは違う今。 閑日と竃の秋が好きでした。崩壊へと紡がれる物語でもあり、目覚めの物語でもある。
★4 - コメント(0) - 2016年6月18日

好む人と好まない人がいるとは思いますが、私は後者でした。 描写のために話の筋を使い(筋なんてなかったか?)、その結果筋が私には追えなかった。綺麗な文章だとは思うときもあるが、過度な装飾でもあると思う。 小説は話をどの段階でも良いが、もう少し分かり易くオトしてもらわないと、なかなかどうして読後感がすっきりしない。実験的な作品のようにも見受けられたが、実験小説の域を出ない。 もちろん大きなテーマの枠組みは感じたし、世界観の強さも理解はできたのですが、それの構築と意地に注力し過ぎていたという感想です。
★2 - コメント(0) - 2016年6月7日

世界は圧倒的な存在感でもってそこにあるのですが、読み手が知ることのできるのは切り取られたわずかな断片のみ、そんな感じがしました。何でも分かり易く、馬鹿丁寧に説明をしてくれる現代において、それに慣れ切っている私自身、どうしても隅から隅まで知りたいと思ってしまう気持ちがありますが、この空白を想像する楽しみも読書の醍醐味なのでしょう。初めに幾つかの銅板画が登場するのが効果的で、そこに吸い込まれるように物語に没頭できました。クセのある文章、前後する時間……途中迷子になりかけもしましたが、貴重な読書体験でした。
★4 - コメント(0) - 2016年6月4日

比較対象であるわたしの記憶が確かなら「竈の秋」からものすごい勢いで加筆が入っていて、単行本勢も再読の価値あり。「トビアス」のラストももっと直截的な表現だったのがジャムになってる。単行本持ってるんだけど埋まっちゃっててな……。館とそこでおこなわれるひとびとの営みの美しさがもっと見たくて仕方ないのにさらっとカメラはどこかへ行ってしまうし、細部の積み重ねはあるのに筋は無視されて飛んでしまう。正確無比に切り出された石のような文体で、なにひとつ明らかにならない飛び飛び場面の絵を語られるので合わないとストレスで死ぬ。
★4 - コメント(1) - 2016年4月22日

「空の鳥を見よ、播かず刈らず、と聖人さまが道で説教されるのを聴きました。然るに天の父はこれを養いたまうと。おれは赦されますか」「竈の秋」半ばで読む気を失う危険があれば思い切って「トビアス」まで飛ばすのもアリかと。静止画を想起する精密描写を駆使する文体で有名な作者ですが、「トビアス」はその停止した時間を前に動かそうとするドラマ性があるので、読爽感があります。しかし読みどころはやはり「青金石」のラスト。宗教絵画、降臨のイメージを展開して終焉。単行本の装丁が完璧ですが、文庫本で改訂されているのでやはりマスト!
★5 - コメント(0) - 2016年4月13日

○私にはあまり合いませんでした。
★2 - コメント(0) - 2016年4月3日

贅沢な時間でした。啓蟄の今読めてよかった。ストーリーではなく、イメージがつながってまとまりを作る。銅版画、皆が寝静まった館で一人目を覚まし窓際で雪を見つめる少女、冷凍されたままの苺の塊など、絵画的、視覚的イメージの美しいこと。銅版画を見ている最初の謎の「わたし」に話が戻ると思っていたら、見事に裏切られました。そこは仕方ないんだろうけど、気になる。もっと尖った厳しい感じを期待していましたが、夜や冬、疫病の登場にもかかわらず、意外にやわらかな黄金色の印象。赤や鬱金の落ち葉と早春の空となめらかな文章のせい?
★27 - コメント(1) - 2016年3月15日

冬眠する人々の物語。設定や風景の描写はヨーロッパの古典文学を読んでいるようで、美しいけれども少し読みにくい。ファンタジーというより幻想文学的なので少し難解。
★3 - コメント(0) - 2016年3月2日

一本の絹糸で縫い上げるような文体は、初めての体験。その文様が面白みのない簡素な繰り返しになっていないので、読んでいて何とも言えない感覚に陥る。複雑で捉えどころがないのだ。単純にまとまっているわけでない彼女の世界。それは猟奇的というよりも、誰も知らない未知の生き物のように私は思えた。
★13 - コメント(0) - 2016年2月20日

山尾悠子は初読。冒頭の短篇よろしい絵画の仔細なディスクリプションめいた文章がえんえんと紡がれてゆき、しかしそのイメージが像をむすぶことは決してなく、読んだ先からつぎつぎに頭をすり抜けてゆくような感覚。それはまどろんでいる時間にも似て、ぼんやりと文字を目で追いながら、ふと気がつけば世界を離れとりとめもないことを考え続けている、そんな贅沢な時間の使い方をしてしまった。だがこの美しさは空虚がほんらい孕んでいる何の力もないそれにすぎないのではないか、とも個人的には思ってしまう…単に好みの問題かもしれないけれど。
★7 - コメント(0) - 2016年2月19日

冬の日の午後に読めた幸せ。贅沢ったらない。
★1 - コメント(0) - 2016年2月10日

感想というより内容とはほぼ関係ない連想。プレッツェルのように複雑にうねったウロボロスの蛇を想起。全話を貫く『冬眠』というキーワードに、ラピスラズリの目の蛇が、冬眠しながら見る夢…と思ってみたり。幻想文学は間を空けずに再読派なので、二度読了。掴んで置けない感じも蛇と似ているかも。
★3 - コメント(0) - 2016年1月25日

一昨年ごろに読んで「竈の秋」で挫折、その後はしばらく本棚で眠りについていたが幻想文学を読む契機が巡ってきたので再び手に取った。フォーレ〈レクイエム〉モーツァルト〈交響曲第40番〉バッハのソナタなどをBGMにして読むとこの上もなく心地よい読書体験を味わうことができた。以前は筋を追って読もうとしたが、今回はワンシーンごとの描写を心ゆくまで味わえたのが何よりもよかった。冬眠や人形など死のイメージが繰り返される世界で、ひときわ建築美が際立ったのは作者の好みが反映されているのを感じられて好印象。
★21 - コメント(0) - 2016年1月5日

ストーリーを追うというよりは文を鑑賞する感じの本なのかな〜と。ただ視点や時系列がコロコロ変わるのでとても読みづらい…。比喩とかはとても綺麗なんだけど。私にはあんまり合わなかったかも。
★3 - コメント(0) - 2015年12月19日

冬眠者たちの物語。終始ぼんやりと、ぬるい水底で微睡んでいるような、そんな気持ち。秋と冬の狭間で読めて良かったように思う。時機を見てまた読み返そう。
★9 - コメント(0) - 2015年11月30日

長い冬を眠って過ごす「冬眠者」たちの物語。物語に漂う、冬の透明で清潔な、凛とした空気感が好き。この季節に読めて良かった。
★5 - コメント(0) - 2015年11月29日

世界観が奥深く緻密。悲劇のはずなのに山尾悠子独特の描写からは悲しみより美しさを感じてしまう。
★3 - コメント(0) - 2015年11月27日

冬眠をテーマにした幻想小説のようなのだが、冬眠の面白さがうまく引き出された作品ではない。五つの短編からなっているが、どれもオチがない。最後のオチは天使が降りてきたというもの。凡庸としかいいようがない。先に「増補・夢の遠近法」を読んでおいてよかった。「ラピスラズリ」から読んでたら、山尾悠子なんて読みもしなかったと思う。
★2 - コメント(0) - 2015年11月24日

山尾悠子はかつて言った、世界は言葉でできていると。覚醒を押し流してゆく枯葉の海も陶酔への轍をかき消してしまう深き雪景色も、物語として描かれるからこそ価値のある景色が存在する。精緻なタペストリーの様なこの作品は、それぞれの短編が互いに編み込まれ1つの完成された世界を構築する。凍えるような夜を過ごした真冬の朝、窓を開ければ一面の雪景色が広がるように、この本を開けばその幻想的な寒空の世界に感嘆の声が漏れ溶ける。一読しただけでの理解を拒むその難解さもあってか、読み終えた後もその世界からどうしても抜け出せられない。
★54 - コメント(0) - 2015年11月21日

なぜかなかなか読めず、何度も読み返しながら読了。そして、ああ、この今の秋から冬にかけてしかも久しぶりの長雨の中読むために今まで最後に行き着かなかったのかなと考えることにした。冬眠者…
★5 - コメント(0) - 2015年11月14日

ラピスラズリの 評価:74 感想・レビュー:303
ログイン新規登録(無料)