隔離の島 (単行本)

隔離の島の感想・レビュー(33)

★★★★☆ 素晴らしいけど、長い(笑) クレジオの文章は本当に本当にだらだらしている。しかし、この作品は色々と良いところがあった。まず、章に別れていて、よく分からなかったけど「現在の僕」の話や回想と、その血族のレオンが隔離された島でシュルヤと出会って、一族と縁を切る決断をして、姿を永遠にくらますという話(「隔離」)とに分かれている。この「隔離」の章がもっとも長いわけだが、植物学者メルカトフの植物日記や、シュルヤの母や婆さんの物語や、文学者の詩など、様々なものが挿入されている。
★9 - コメント(1) - 2016年4月29日

到着間近に病気の検疫のため足止めを食う船アヴァ号。暑さと不潔な空気、先の見えない不安は人々の心を徐々に蝕んで行く…。このタイトルから恋が潜む物語であることを想像していなかった。それは自然に入り込みいつしかなくてはならないものになっていった。大げさなものはひとつもなく何もかもが緩やかで水平線のようにまっすぐだった。物語は悲惨だがクレジオの文章は作中シュルヤヴァティの塗る灰のようにさらさらしており、腐臭は花の香りに、暑さは太陽の恵みに、恋は運命に変化する。船が旅立ってもなおこのままずっと読んでいたかった。
★31 - コメント(1) - 2016年4月25日

Y
すごい
- コメント(0) - 2016年2月19日

ル.クレジオの小説は軽くマニアな僕としては作家本人の思想に反して近代ノーベル文学賞を取ったどの作家よりも平易と言うか読み易い。読みやすい上にほとんどの作品を通して読み心地が良い。 作家本人は人生の中で「僻地」と呼ぼうか「クレオール」と呼ぼうか「第三文明」と呼ぼうか、語彙の少ない僕に取っては明確に言葉を定義できないがこれらを題材にした小説がかなりの割合を占める。本作は女性のタッチのような優しくなお且つ神話的でまあ、ル.クレジオらしく僻地で......第三国の若者の話が第三国らしくとても清らかだった。
★1 - コメント(0) - 2015年11月10日

島の描写が鮮烈で、死の匂いが漂いながらもからりと読めました。 所々に挟まれる過去の物語、いったい誰が語っているのか、誰が創造しているのか、曖昧なところがよりおとぎ話のようで面白かったです。
★1 - コメント(0) - 2015年7月16日

主人公(レオンⅡ)は植物を記録しながらもインド移民の女性と失踪した大叔父(レオンⅠ)の軌跡を辿っていくが・・・。天然痘の発生でモーリシャス近くのプラト島に隔離された男女の異文化交流。よく、考えてみれば植民地支配下という状況が覆されつつある時代で、病による死の匂いが濃厚な重い結末なのにすごく、清々しいのは紙面からも匂い立つような自然描写や潮風、鳥の鳴き声などが伝わって来るからなのかもしれません。
★25 - コメント(0) - 2015年5月19日

レオンとシュルヤには再会したい気持ちでいっぱいです。
★3 - コメント(0) - 2015年1月12日

...
誰が語っているのか、という指摘は実に面白い。どの視点から書かれているのか考えてみると、誰が何の意図を持って物語を描いたのか、あれこれと妄想が広がる。
★3 - コメント(0) - 2014年11月20日

自然描写が素敵…人物関係が多少複雑ですが、心が揺れながらも島での恋に動いていくレオンの気持ちが島の自然の中に溶け込んでいく感じ☆隔離の島での極限状態の描写も引きつけられた♪
★11 - コメント(0) - 2014年10月30日

モーリシャスに向かう船上で天然痘が発症して、乗客が島に隔離されてしまうという状況を背景にストーリーは展開。周囲の人間が死んだり、気が触れたりという中、主人公だけは、現地に住むインド移民の女との出会いにより、徐々に死生観や人生観を変えていき・・・っていうお話。他の作品にも共通しますが、西洋文化に身を置く人間にとっては重要な出来事も、些細なことに思わせる異文化描写と自然描写が、ル・クレジオ作品の醍醐味であるなと改めて感じた次第です。はい。
★3 - コメント(0) - 2014年6月8日

アフリカ大陸南東に位置するモーリシャス島、その北に位置するプラト島を舞台に、語り手の大叔父レオン(語り手もこの名だが)足跡をたどる物語。天然痘の発症により隔離された島プラト島、レオンと島の女性シュルヤとの日々を中心に人々の様子、出来事を淡々と語る物語。悲壮感漂うべき内容でありながら、何故かそれを感じない文章と舞台、そして不思議に爽やかな読後感、作者の文章の持ち味なのかな?
★70 - コメント(0) - 2014年3月14日

ちょっと訳が読みにくいかも…読んでいて映画『青い珊瑚礁』を彷彿とさせた。
★3 - コメント(0) - 2014年3月11日

完全に一個の島である
★2 - コメント(0) - 2014年3月8日

半自伝的三部作の2作目にあたる作品。祖父の疫病隔離の経験にランボーとの縁を交えて綴られた物語。「ぼく」と失踪者レオン、詩人ランボーへと遡る系譜を軸に、入れ子になった物語の構造に重なるようなモーリシャス島とプラト島、ガブリエル島の関係。複数の時間、複数の語り部が交錯するポリフォニー 。それは波の煌めきのように寄せては返し、ラグーンそのものを体感させてくれる。隔離の極限状態を描いていながら、不思議と読みごこちがよいのは、自然と一体化した妖精のようなシュルヤの瑞々しい描写故か。
★36 - コメント(0) - 2014年2月15日

現代の僕と同じ名を持つ祖父の弟である失踪者の僕。2人の僕によって語られる天然痘発生でモーリシャス付近の島に足止めされた時のこと、僕たちのこと。なんだか静かというか過酷な状況ながら淡々としたそんな印象をうけた。サイン本。
★3 - コメント(0) - 2013年12月9日

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隔離の島の 評価:91 感想・レビュー:15
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