空飛ぶ馬 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)

空飛ぶ馬 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)
あらすじ・内容
●上橋菜穂子氏推薦――「日常が〈物語〉に変わる、その瞬間を鮮やかに浮かび上がらせた名品」

「私たちの日常にひそむささいだけれど不可思議な謎のなかに、貴重な人生の輝きや生きてゆくことの哀しみが隠されていることを教えてくれる」と宮部みゆきが絶賛する通り、これは本格推理の面白さと小説の醍醐味とがきわめて幸福な結婚をして生まれ出た作品である。異才・北村薫のデビュー作。

*第2位『このミステリーがすごい!'92』国内編
*第7位『もっとすごい!!このミステリーがすごい!』1988-2008年版ベスト・オブ・ベスト国内編

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空飛ぶ馬の感想・レビュー(3685)

「日常の謎」もののはしり。なんであれカテゴリ先導者は偉大だ。前情報と先入観山盛りで読んだけどデビュー作ってマジかと驚きのド安定。女子大生の私(名前がついに出てこなかった気がする)と探偵役の落語の師匠という組み合わせで日常の謎を解く、という設定でうっかり見逃しそうになるけどたかだかコーヒーを飲むだけでバルザック、蛇が嫌いだと言えばルナール、文学作品だけでなく文化教養幅広く引用してくるもうちょっとお耽美だったら衒学趣味と言われそうなノリ。やわらかい語り口と潔癖さは女性的だけど、性別不明だったと聞くとそこまでは
★7 - コメント(1) - 3月21日

日常の謎の名作と言われる本作。事前情報でハードルが上がり過ぎてしまったせいかちょっと肩透かし気味。次回作は間を空けて読んでみよう。
★8 - コメント(0) - 3月20日

にわかに落語にハマり、はたと思い出した。円紫さんがいた!20年ぶりぐらいに北村薫の世界へ。思えば当時主人公〈私〉は同世代だった。久しぶりに会った彼女は、懐かしい同級生みたいで嬉しい。全く色褪せていない日常ミステリのお話したち。〈私〉は、明らかに子供ではないけど、大人というにはまだ僅かに背伸びが必要な理知的な大学生。少しずつ庇護の手を離れ、悪意や毒もある世間に出てゆく、眩しくも哀しい時期に、落語家の円紫さんと出会い、謎を解きながら成長してゆく。
★31 - コメント(0) - 3月19日

日々の暮らしの中にある不思議を女子大生の主人公と、落語家さんが解き明かす物語。デビュー作と聞いてビックリするほど安定した物語だったし、登場人物もみんな活き活きしていた。
★3 - コメント(0) - 3月17日

北村さんの作品を初読。咄家が名探偵という、ちょっと変わった本作。殺人事件が起こるわけではありませんが、なかなかダークな一面も…。
★7 - コメント(0) - 3月17日

はじめての北村薫。デビュー作なのに安定感抜群だ。女子大生である私と落語家の円紫師匠による一連のシリーズの第一作でもある。語り口が柔らかいのでスラスラと読了。いわばミステリ小説のなかの「日常の謎」というカテゴリの始祖とも言え、その指標的価値においても評価される作品だ。しかし語り手が文学部の女子大生ということで、多少オタク臭いのも一応の環境的理由が作中で設定されていると言えるが…そう考えてもこの女子大生が一般の大学生というふうには思えない。というかほとんど北村薫でしょう中身は。おじさんだよこれ。
★12 - コメント(0) - 3月15日

凄く久しぶりに再読。ほとんど忘れていて新鮮に読んだ話もあれば、細部まで覚えていた話もあって、どちらにしても楽しめました。初めて読んだ時は主人公と同じ大学生だったのですが時は流れるものだなあとしみじみ。
★14 - コメント(0) - 3月15日

登場人物がそれぞれ魅力的で、やりとりが心地よくて、読んでいて楽しかった。本を読むのが好きな主人公って、なんだか勝手に好ましく思ってしまうところが私にはあると再認識。穏やかで、品があって、静かに心に染み渡る、とてもよい本でした。
★8 - コメント(0) - 3月13日

赤頭巾の話が◎日常の謎ってあまり手を出さないジャンルなので新鮮。
★6 - コメント(0) - 3月12日

円紫さんと私の関係にときめきが止まらない。
★7 - コメント(0) - 3月5日

ほよ、前回の感想から5年経ってた。久しぶり。私が落語に興味を持ったきっかけの作品。「夜の蝉」は特に好きだから近々読もう。「私」より正ちゃんのさっぱりした感じが好きだと思ってから、胡桃の中の鳥が好き。今なら白のプリウスがたくさん停まっている駐車場って感じ?北村薫は日常の謎の先駆者だろう。とすると円紫師匠は日常の謎探偵の先駆けか。時代が少々古びてきているが、「私」たちのいる時代を知っている私からすると、人に頼らずスマホで何でもスッキリ解決するより人の良いところも嫌なところも描かれるこの雰囲気のほうが好きだ。
★19 - コメント(0) - 2月22日

「比喩や抽象は、現実に近づく手段であると同時に、それから最も遠ざかる方法であろう」 すらすらと読むことが出来、生まれる前に書かれた古い作品という感じはしなかった。ただ、自分にもう少し文学の知識があればもっと作品を楽しめたんだろうな... 主人公と同じ現役文学部生としてもっと文学の知識を深めなければ。たくさんの本を読んでいる人は絶対楽しめる作品だと思う。続編も読んでみよう。
★15 - コメント(0) - 2月20日

年末に落語THE MOVIEの一挙放送を観てから柳家三三さんが気になって仕方がない。一度落語をじかに観に行きたいと思うのだがなかなか敷居が高くて行けそうにない。なのでこの作品で円紫さんに触れる事でモデルになった三三さんに会ったつもりになろう。再読してみても相変わらず円紫さんがスマートでダンディで、そんな彼に会える主人公が羨ましい。落語も聴けるし謎を解いてもらうためにお茶したりお食事したりするなんて、これは実写化していただいて映像でも楽しみたい。もちろん円紫さんは柳家三三さんでお願いします。
★20 - コメント(0) - 2月19日

一つ一つの文章が短めでピリッと締まった感じがするのと、ボキャブラリーや取り上げられている文学への興味が増えそうなのはいいけど、それにしてもいまどき、ミステリー=イヤミスなの?期待したほど読後感が爽やかにあらず。謎解きカップルが爽やか系なので、事件の嫌な感じが中和されるよりも、むしろ際立ってしまう?この程度でヘタレてしまう私がミステリー向きでないだけなのでしょう。
★29 - コメント(0) - 2月17日

あーもう、好き(´∀`)大好きなほのぼの日常系ミステリです。何故今まで読まなかった自分。落語好きな女子大生が、落語家の円紫師匠とちょっとした謎を解き明かしていく、いわゆる〝人が死なないミステリ〟。謎の覆面作家の顔はもう割れていますが、これは女性が書いたと思われても仕方ないですね。なんだか日だまりの中にいるような、じんわり心が温まる読後感。織部、砂糖、馬の話が特に好きでした。あと、私は正(しょう)ちゃんとアド・リブのマスターのファンです。このシリーズに出会えて幸せ(^^)
★55 - コメント(0) - 2月12日

何気ない日常のミステリー。良かったのは「砂糖合戦」。ちょっぴりイヤ~な内容だったのがいい。といっても、中三つの話のネタは結構重かったけどね。残念だったのは、頻繁に出てくる書籍や落語の噺に関して知識がないので、知っていたらより楽しめたであろうこと。シリーズものになっているみたいなので、追って行こうかなと思う。
★11 - コメント(0) - 2月12日

日常に潜む謎を解いていく話。このように日常の些細なことに疑問を持ち真相を推察するって楽しいですね。とても綺麗な文章で知性が溢れてましたが、読者の私が知性を持ち合わせてなかったのでちょっと読むのに苦労しました。もっと勉強して再読いたします。
★14 - コメント(0) - 2月8日

オリジナリティーがあって綺麗な喩え。落語、文学、日常の謎の絶妙なバランス。 すごくいい読書のひとときでした。
★7 - コメント(0) - 1月26日

好きなシリーズとして多くの作家さんが推している『円紫さんと私シリーズ』の第一弾。女子大生の“私”の身の回りで起こる日常の中のミステリを落語家の円紫師匠がさらりと謎解きする5つの短編。「事実は小説よりも奇なり」という言葉がある通り、日常にも結構「?!」ってあるよな~と改めて感じる。これは小説なんだけど(^-^;聞きたい噺・読みたい文学もたくさんチェックしました♪
★20 - コメント(0) - 1月24日

178
気持ち悪い言い方をすれば、「少女」が「女」になっていく、なりたいと思うようになる話。 ということに後半気づいて見返すと、各編の「謎」の主役が子供から大人へ次第に移っていっていることに気づく。良い短編集。
★7 - コメント(0) - 1月24日

【再読】「落語家の円紫師匠と私」シリーズの第一作。日常の観察から発見される謎はどれも魅力的で、円紫さんと「私」のほのぼのした会話と鮮やかな推理が楽しい。人間の悪意、醜さにドキッとしたり、優しさに心温まったりと作風もバラエティに富んでいる。落語や文学についてのペダンチックな記述もあるが、さほど気にならない。落語については聴いてみたいとすら思えた。 収録作品:「織部の霊」「砂糖合戦」「胡桃の中の鳥」「赤頭巾」「空飛ぶ馬」
★56 - コメント(2) - 1月22日

これで3度目、再々読になるんだと思います。と言っても内容はきれいサッパリ忘れていて、ほぼ初めて読むような感じ σ(^_^;) よくできていると思ったのは、円紫師匠の落語演出で、巧いものだと感じ入る。今年1年かけながらこのシリーズの続きを読んでゆこうっと!
★16 - コメント(0) - 1月22日

日常の謎に興味が出て来たのでまずはこれと思い手に取った作品です。お気に入りは『砂糖合戦』と『赤頭巾』、柔らかなタッチの中に潜む黒い部分にぞくっとなりました。
★8 - コメント(0) - 1月21日

最近なぜか避けていた久しぶりのミステリーというか謎解き。赤頭巾はおもしろかった。でもたくさんヒントがあるのに気づくことができない自分がくやしくて、何度も読み返してしまった。
★8 - コメント(0) - 1月16日

落語家の円紫師匠と女子大学生の私の謎解きもの。私が謎(疑問?)を安楽椅子探偵の円紫師匠のところに持ち込む。でも、”私”さんは円紫師匠を頼りすぎでしょう?
★6 - コメント(0) - 1月14日

「赤頭巾」次いで「砂糖合戦」がそれはもう面白かった。裏側の「悪意」を描いた作品はやっぱりゾクッとくるものがある。特に「赤頭巾」の最後のシーンでは、オオカミの別の顔を書いていて、主人公の心理的なダメージが実感できた。大好き。
★8 - コメント(0) - 1月10日

再読。円紫師匠と私シリーズ1作目。読みやすく面白かった。円紫師匠と私という二人の組み合わせという設定は覚えていたけれど、ストーリーはまったく覚えていなかったので、初読のように読めた。
★17 - コメント(0) - 1月9日

推理小説短編集。日常を丹念に描写していたかと思うと、急にミステリーが始まり、円紫師匠の手にかかると一瞬にして謎が明らかにされるという流れ。秀逸なのは「赤頭巾」だが、後味悪く、最後の「空飛ぶ馬」に何とか救われる。
★12 - コメント(0) - 1月9日

最初に読んだのは中学生の時。はっきり言って印象は薄かった。子供だったというべきだろう。良さがよくわからなかったのだ。しかし今読み返して見ると、落ち着いた筆致の中に含まれる人間の冷たい部分と暖かい部分が染み込んでくるような感覚がある。お気に入りは砂糖合戦。あるいは赤頭巾もいい。どちらもある一行がうまい。
★7 - コメント(0) - 1月6日

円紫師匠と私シリーズ1作目。思っていたよりも印象深い一冊だった。文体は落ち着いていて柔らかい印象。でも緩いわけではない。話に盛り込まれている題材も何気ない日常が舞台とは言えピリッと辛いものもある。印象に残ったのはやはり辛めの話。主人公の周りの和やかさとの違いが大きいので特に心に刺さる。人の隠れた一面、嫌なものが論理詰めの先に明らかにされた時、得も言えない怖さが感じられた。一方で最後の表題作は人の心遣いが心地良い。よくよく考えると二人の関係は不思議な感じ。問答を交わしているかのように思えた。続編も読みたい。
★38 - コメント(0) - 1月3日

告白すると俺はどうもこの「私」の聡明ぶりをこんにゃろーと思ってしまって冷静に読めないんですが、だというのにどうしてか何度も何度も本を開いてしまう。「私」目線の叙述を通して世界をのぞく体験は、小説なればこその喜びであるからだ。白眉は謎解き後の一エピソードによって人心のやりきれぬ裏表をダメ押すものすごい逸品、「赤頭巾」。
★7 - コメント(0) - 2016年12月28日

落語や古典の知識がもっとあったら・・・。
★7 - コメント(0) - 2016年12月26日

米澤穂信さんの古典部シリーズの新作の中に喫茶店でのお砂糖の謎があって、そう来ればこちらの砂糖合戦があったよなぁ・・と気になって再読。折しもラストはクリスマス。愛に満ちたお話に暖かくなる気持ちのまま本を閉じる。本の構成が絶妙すぎる。
★9 - コメント(0) - 2016年12月24日

ima
日常に「あれ?なんでかな?」と思うような事を文学&落語好きの女子大生と落語家が解いていく。二人とも落ち着いていて、さっぱりしているのがいい。回りの姉、母、そして正ちゃんなど個性的な人も居て、飽きなかった。 自分も、あれ?って思った事をそのままにしないで、考えてみるといいなと思った。
★7 - コメント(0) - 2016年12月23日

勝手にほのぼのミステリーだと思っていたから、「胡桃の中の鳥」のゆきちゃんのお母さんの件でとても衝撃が強くて、一旦置いた。 女子三人の旅が本当に楽しそうでこっちまで楽しい気分で居たから余計に突き落とされた気分。 再び読み始めてゆきちゃん後日談も出てくるけど、回復しない。 「空飛ぶ馬」。国雄さんがこんなにいい人だけど、本当は凶悪殺人犯だったりしないだろうかなんて疑って読んでしまった。いい話だった。 続編も今度読もうと思う。
- コメント(0) - 2016年12月23日

日常の中に非日常的な部分を明らかにする巧さ、飽きずに読める。証拠のない論理的な推理。「私」が魅力的で、これが著者の私小説じゃないなんて不思議なくらいだ、次のシリーズも読む
★10 - コメント(0) - 2016年12月23日

この作品、雰囲気が好き。日常におこる奇妙な出来事を主人公の女子大生と噺家の円紫師匠が解いていく。少し古風な主人公「私」が魅力的で好き。円紫師匠も優しく主人公を見ている感じが良い。久しぶりのミステリーで謎解きのところは集中しないとわからなかったが、面白かった。夜の蝉も読みたい。
★12 - コメント(0) - 2016年12月20日

オススメ本。ちょっと驚いた。日常を美しい文章で淡々とつづったかに見える本だが、散りばめられた一見無関係な事柄を組み立てていくと、背景に溶け込んで隠されていた様々な非日常が浮かび上がってくる。ありがちな見せかけの裏に深淵が隠れている、そのギャップがミステリーの醍醐味なのだろう。知人にオススメされなければ手にも取らなかったと思うが、小説の新たな一面を垣間見ることができ幸運だった。
★196 - コメント(3) - 2016年12月15日

日常の謎を扱った先駆け的な作品と言われる北村薫さんのデビュー作。幼い頃に見た不思議な夢、喫茶店での奇妙な行動などのちょっとした疑問が、ロジカルに解明される様が鮮やかです。文学や落語に関する話は少し難しかったのですが、人が持つ温かさや悪意などを描き出す巧みな手法には感心しました。続編も読もうと思います。
★31 - コメント(0) - 2016年12月11日

日常にひそむミステリーを、観察眼と記憶力に突出した落語家が解決するというのが面白い。「赤頭巾」は秀逸で、「ほくろさん」みたいな人はどこにでもいるだけに、登場人物が感じた苦さを自分の中にも再確認してしまうような身近な怖さだった。
★6 - コメント(0) - 2016年12月9日

空飛ぶ馬の 評価:100 感想・レビュー:1059
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