フランケンシュタイン (創元推理文庫 (532‐1))

フランケンシュタイン (創元推理文庫 (532‐1))
あらすじ・内容
あまりにも有名な不朽の名作

●柴田元幸氏推薦――「映画もいいが原作はモンスターの人物造型の深さが圧倒的。創元推理文庫版は解説も素晴らしい。」

11月も雨の寂しい夜、消えかかる蝋燭の薄明かりの下でそれは誕生した。解剖室などから各器官を寄せ集め、つぎはぎされた体。血管や筋が透けて見える黄色い皮膚。そして茶色くうるんだ目。若き天才科学者フランケンシュタインが生命の真理を究めて創りあげた物、それがこの見るもおぞましい怪物だったとは! 解説=新藤純子

*映画『フランケンシュタイン』(1931年/ジェイムズ・ホエール監督)原作
*映画『フランケンシュタイン』(1994年/ケネス・ブラナー監督)原作

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フランケンシュタイン (創元推理文庫はこんな本です

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フランケンシュタイン (創元推理文庫の感想・レビュー(593)

プロットが想像以上に入り組んでいてびっくり。入れ子状で、書簡体かと思えばモノローグになったり。語り手も何度か交代。フランケンシュタインとは創り主側の名前なのね。怪物には名前がない。フランケンが怪物を追う過程で、怪物がどんどん実体を失い抽象化されてある種聖化されるのが面白かった。逆向きの巡礼。悪の聖性?悪という価値の転倒?しかし作者自身どちらの肩を持っているのだろう。怪物の醜悪さを憎むか、その純粋さを称えるか、創造の傲慢を指弾するか、社会的正義を全うするか、科学の発展に警鐘を鳴らすのか。多分全て。分裂状態。
★35 - コメント(0) - 2月22日

11月のとあるわびしい夜、若き天才科学者フランケンシュタインは自らの手で生命を作り出すことに成功する。だがその姿は、見るもおぞましい”怪物”だった。……フランケンシュタインの生い立ちから研究の日々、そして”その後”の苦悩と孤独を主題に物語は進む。合間に自我の芽生えた怪物の独白が入るのだが、知性を獲得し、それゆえに絶望していく様を自身で語るところが切ない。イメージと違う部分が多かったのは映画の影響が大きいのだろうが、元となったものを読めて良かった。
★2 - コメント(0) - 1月17日

あまりにも有名ですが映画も小説も触れたことがないので読むまでどんな話なのか知りませんでした。怪物は想像よりも知的で人間味があって驚き。怪物と博士の言い分は決して交わらないですが両方とも理解できなくもない。特に怪物は哀れに思う時があるけど、互いに不寛容で無責任で破壊的であることが同情を抱くことに躊躇を覚えます。ところどころ人物設定や物語進行に矛盾や都合の良さが感じられたけど、これは計算されたことなのか単なる創作の甘さなのか。しかし発表から約200年経てなお残るだけあって充分に引力があり考えさせられもしました
★15 - コメント(0) - 1月16日

2016.12.28-12.31:出版社、翻訳者が違う『フランケンシュタイン』を読んでみました。ページ数がかなり少ないのは字が小さいせいなのでしょうか。個人的にはこちらのほうが早く読めました。文体も割と好きかも。雰囲気は2社ともだいたい同じでよかったです。解説がちょっと面白くて、本作に影響を受けた作品としてチャペックの『R.U.R』、フィリップ・K・ディックの『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』、リドリー・スコット監督作の『ブレードランナー』をあげていて、どれも私のお気に入りなので楽しく読みました。
★14 - コメント(2) - 2016年12月31日

「怪物」に重点を置くならば「人工生命体の悲劇」である以上に「見た目問題の悲劇」なのだが、ヴィクターに重点を置くならば、商鞅みたいな歴史上の人物の悲劇を連想させる。商鞅もまた、自ら作り上げたものに滅ぼされたファウスト的ヒーローなんだな。「怪物」は見た目さえ悪くなければ完璧超人なのだが、仮にイケメンだったとしても凡人たちに嫉妬されて苦しむ羽目になったかもね。
★43 - コメント(0) - 2016年11月7日

これ程有名で一人歩きしている小説はないかも。そして原作はあまり読まれていないらしい。まずフランケンシュタインというのは造った方の人物の名であのモンスターのことではないから。小説内では"怪物"となっている。最初はフランケンの責任感のなさに辟易していた。だけど怪物が語っている内容を知ると、わざとみたいだし。なんでこんな人物を主人公に?と思ったけど、人間の弱さ、狡猾さなどを表現したかったのか。それにしても怪物が可哀想過ぎると思った。ナウシカの巨神兵の場面が頭をよぎる。キャシャーン(桐谷の方)の二元論も。
★44 - コメント(2) - 2016年10月28日

原作どころか映画も見たことないしな、と軽い気持ちでSF好きの弟から借りてきた本。でしたが、イメージとは全然違いました。怪物は知性を持っていて、その悩みも深く、いろいろと考えさせられる話でした。この話はホラーに属させてええのかという感じ。
★4 - コメント(0) - 2016年10月16日

禁忌とも呼べる情熱によって創りだされ、生みの父にさえ手酷く拒絶され棄てられた怪物は、陽の当たらない陰へと押しやられ、最も愛憎を抱く相手が太陽の下で暮らすことを許しませんでした。醜いと何も望んではいけないのだろうか、人並みのささやかな願いさえ聞き入れられないのだろうか、彼の主張は正論だったと感じるだけに余計に苦しめられます。悪魔以上に孤独な者に救済などありはしない、外見で内面の美醜を決めつけられてしまう、それらの事実がただただ哀しく、やるせない気持ちが残ります。彼に名前を与えるなら、それはやはり―。
★19 - コメント(0) - 2016年9月27日

1990年代に読了。
★2 - コメント(0) - 2016年9月12日

『屍者の帝国』について深識するために、原典を読む。被造物の人権に関する明察は、人工知能技術が隆盛している昨今にも実に示唆的に感じられ、オールディスがSFの始祖として挙げたのも納得だ。一九世紀においてこの先見性は素晴らしい。怪物は想像していた以上に理性的な存在で、力が強く見た目が醜いことの二点のみで迫害されている。この姿が受け入れられれば異類婚姻譚のロマンスに、迫害されればゴシックホラーになってしまうのだろう。であればより卑近に醜男の寓話として、怪物の語りは涙を禁じえない。
★5 - コメント(0) - 2016年8月31日

「いっそあなたと一緒に死ねたらいい。こんな悲しい世界に、わたしは生きていけないわ(p110)
★1 - コメント(0) - 2016年8月16日

フランケンシュタイン、あるいは現代のプロメテウス。名作はやっぱり名作。研究に取り憑かれ、恐ろしい怪物を誕生させてしまったヴィクター・フランケンシュタインと、あまりに醜い姿のために全てから拒絶される怪物。追って追われて。怪物の語りがひたすら切ない。ただ愛されたかっただけなのに。ゴシック小説。SFの元祖。
★20 - コメント(0) - 2016年7月13日

フランケンシュタインと言えば、「フンガー」としか言わないものと思っていたのに、原作の怪物は、その恐ろしげな容貌に似合わず、高い知性と豊かな感情を持ち、悩み、嫉妬し、激昂し、犯した罪を悔やみ、復讐の帰結としての破滅への道をおのれの創造主と二人三脚で歩む。自らが作り出したものに滅ぼされるという今も色あせないテーマに関して、SFの原点とも言われるのにふさわしい作品。「名を知らぬ者はいないが、原作を読む者は欧米でもまれ」というのは惜しい。解説が詳しく役に立つ。
★29 - コメント(0) - 2016年5月13日

「よだかの星」を読んで、容姿ゆえの差別モノ?という私の独善的カテゴライズとしての再読。こちらは神様が作った生き物じゃなくて、驕った天才科学者フランケンシュタインの落とし子だ。この物語の本質は恐怖ではない、愛を求めて得られぬ悲愴だ。なぜ笑うのか何処に歓びがあろうか、燃え上がる世界で生きること自体が苦しいことなのに。なぜ燈明を求めないのかと言ったのは釈迦でしたっけ?自分を生み出した親(神仏)にさえ見放された怪物が凍てつく北極点を目指す姿は、ただただ苦しい。作者が18才の時の作品と最近知り、更におののく。
★28 - コメント(0) - 2016年5月13日

まともに読んだのは初めてかも。ストーリーは予想通りの展開、クリーチャーは予想通りの苦悩を抱えていた。この小説は、ホラーの分類だけで終わらない、人間の欲望やエゴイズムが見え隠れする小説だな、と。なんとなく『脂肪のかたまり』に通ずるところのあるテーマかも、と思った。
★16 - コメント(0) - 2016年4月22日

不朽の名作。「批判理論入門」も併せて読むとなお面白い。
★3 - コメント(0) - 2016年3月30日

知っているつもりで読んでいたら、モンスターホラーかと思っていたが人間について問い詰める作品だった。意外なのは、情景描写が豊富で旅行記的な色合いもある点。時間の使い方がゆっくりしているのが、この時代的。己の才覚に溺れるままに人造人間を造り出したフランケンシュタイン博士、醜さゆえに拒絶され虐げられ続け世界を呪うようになる怪物、どうしても後者の方に同情してしまう。彼の慟哭は差別される者の誰しもが持つ怒りであり、現在でもその響きは流れ続けるから、不朽の名作として語り継がれているのだろう。
★36 - コメント(0) - 2016年3月23日

何年も積んだままにしていたけど、ようやく読んだ。すごい作品。色々な考えが浮かんでくる。物語中の人間の醜い生き物(しかも人格を持っている)への差別や無理解について、現代の諸々の出来事に当てはめて考えてしまった。フランケンシュタイン博士が情熱の赴くままに人格ある怪物を生み出したというのも現代に通じる。
★12 - コメント(1) - 2016年3月17日

先入観なしに読み進めようと思ったが、ホエール版フランケンシュタインによって固定化されたと言われる怪物のイメージが頭から離れない。カリガリ博士と同様、昔の海外ホラーは情緒があって良い。怖がらせるだけでなく、物語の香りを残してくれる。主観だが、フランケンシュタインの身勝手さとナルシシズムが目立つ。一方、怪物は純粋が故の妬み嫉みで罪を犯している。しかし、フランケンシュタインの自分語りにイライラするのは私だけか?全く同情出来ないのだが…。
★10 - コメント(0) - 2016年3月10日

原作小説があることも、作者が女性であることも全く知らず、勧めてもらわなかったら縁がないお話でした。自分のフランケンシュタインのイメージは小さい頃に見たアニメの怪物くんのそれだったので。ヴィクターは自業自得なのだけれども、怪物よりは彼に同情している自分にびっくり。醜い以上、嫌われても仕方ないという考えが自分にあるのかもしれない。解説も読み応えあり。もう一度読もうという気持ちがわくいい解説だと思う。1995年2月17日17版
★3 - コメント(0) - 2016年2月29日

やはり印象的なのは「怪物」の告白シーンでした。生まれながらに一人であり、不気味な外見のせいで孤立へと追い詰めらる苦悩。なまじ人と同じ感性を持っているだけにとても痛々しかったです。著者メアリ・シェリーの伝えたかった主題と合っているかは分かりませんが、自分が一番最初に感じたのは「差別」という事でした。自分と違うものは受け入れ難い。自分には理解出来ない。そして産み落とされる哀しき憎悪。しかしながらヴィクターを責めつづける事は出来ません。きっと自分も「差別」を差別と思わずに振るまっている事があると思うのです。
★75 - コメント(1) - 2016年2月19日

この名作を初めてちゃんと読みました!怪物は勝手に作られて、捨てられて、皆に嫌われて、孤独と苦悩に満ちている。人間の感情を持っているからこそ認め合える仲間は必要だと思う。そして、この状況は辛すぎる。怪物の孤独を憐れに思ってしまう。
★15 - コメント(2) - 2016年2月17日

英ガーディアン紙必読の1000冊。古くから何度も映画化されている古典の名作。映画の印象では怪物=フランケンシュタインという見方になりがちであるが、フランケンシュタインは怪物を造り出した博士の名。怪物の恐ろしい容貌からホラーの認識が強いけれど、なんとも悲しく切ない物語。怪物は感受性豊かで人間らしさも…。博士ヴィクターはエゴの塊だ。柴田元幸氏推薦というのも納得。解説も素晴らしい。このような不朽の名作が1831年に書かれていたのも驚き!!
★111 - コメント(0) - 2016年2月7日

とある一幕、怪物視点。目覚める。ヴィクター「ふぎゃぁぁぁぁ」怪物「ちょっ、おま」 分けも分からず見捨てられる。とある一幕Ⅱ、怪物視点。「俺を生み出した責任とれ、孤独だから嫁を造ってくれ。頼む」ヴィクター「分かったよ(ガクブル)」嫁完成間近、「これでやっと孤独から解放され・・・」ヴィクター「ふんごぉぉぉぉ」手の平返しの嫁完全破壊。どうですか、この流れ。僕が怪物なら、このヴィクターとかいう情緒不安定なサイコ野郎、絶対に許しませんね。苦悩に次ぐ、苦悩。その余りに利己的な語りにどっぷり浸かり、呆れ果てましょう。
★5 - コメント(0) - 2016年1月31日

知っているようで知らなかった、一冊。三代モンスターの一人…ぐらいの知識しかなかった「フランケンシュタイン」がこんなにもせつない叫びがいっぱいのストーリーだったとは…。造られた怪物。光と感情と感覚を与えられた結果、彼を待ち受けていたのは孤独、恨み、苦悩だけ。とにかくストレートに力強く押し迫ってくる怪物の叫び、その中にも美しさのようなものも感じたのは作者の筆力のせいか、それとも怪物の真の美しい心が見え隠れしたせいなのか…。ある意味生身の人間よりもずっと感受性豊かな怪物にせつなさがこみあげてきた。
★54 - コメント(2) - 2016年1月22日

『屍者の帝国』を読んで、この作品だけは読んどこうと思って手を出した。昔から持っていたイメージとは全然違う話だった。ヴィクターが豆腐メンタルかつ無責任で全然感情移入できなかった反面、怪物は切なすぎる。ヴィクターが怪物の存在自体を全否定しているあたりが共感できなかったのは、文化的な違いなのかな。胸糞悪くて面白い小説だった。
★8 - コメント(0) - 2015年12月12日

フランケンシュタインは図像しか知らなかったので、てっきりホラー小説だと思ってました。怪物が切ない……。創り主も創られた方も苦しみながらお互いを憎んでいる描写が繰り返されて凄まじかったです。フランケンシュタインの怪物と同じとまではいかなくても、似たような心境で生きている人もいるのではないかと読みながら思いました。映画も観てみたいです。
★4 - コメント(0) - 2015年11月18日

誰もが知っているのに、読んだ人は少ない―その代表の1つだろう。そもそも、フランケンシュタインというのは、あの怪物の名前だと思っていたのだから(そういう人は少なくないと思う)。この作品の初版は1818年。ゴシック小説の時代だ。そして、科学の世紀の始まりでもあった。この2つの要素が結合したところに『フランケンシュタイン』は生まれた。それを生み出したものは、人間に内在するエゴイズムであり、唯物論的な無神論でもあった。生み出された怪物こそが犠牲者であり、創造者の憎悪を一身に浴びなければならない姿はあまりに哀しい。
★334 - コメント(14) - 2015年10月31日

これは、確かに名作だ。いろんなことを考えさせられる、という点において。それらが古びないという点において。
★3 - コメント(0) - 2015年10月19日

19世紀のマッドサイエンティスト、フランケンシュタインの記録。科学の進歩の名のもとに創造の快楽に溺れて自我のある怪物を生み出し、醜い外見と怪力を憎み恐れて、怪物の願いを一蹴し彼の行いひとつひとつを否定する無責任な科学者とひっそりと文学と労働、家族の団欒に喜びを見出す優しい怪物が実に効果的に、対比的に描かれている。特に科学者と怪物両方の内面を徹底的に描き尽くし、怪物の醜悪な外見をあえて隠蔽する企みには、決して映像では再現できない深みがある。
★7 - コメント(1) - 2015年10月9日

評価:★★★★ 『屍者の帝国』のモチーフの一つとして読んでみた。真理の探究の末に新たな生命を生み出したマッドサイエンティストと、彼によって生み出された醜怪なモンスターとの間の憎悪と応酬を描く。『若きウェルテルの悩み』や『失楽園』を読んだり、労働や家族との団欒を通じて感情と知能を獲得したモンスターが、生みの親であるフランケンシュタインから近しい人の命を奪って恨み辛みを吐露し、大切な人を失った彼もまた激しい憎悪をぶちまけるというストーリーに読み応えがあった。
★10 - コメント(0) - 2015年10月8日

超有名なのに今まで読む機会がなかった作品の一つ。持っていたイメージと全く違う話。
★3 - コメント(0) - 2015年9月13日

NAO
怪物は醜くおぞましいと書かれているが、そのおぞましさが、今ひとつピンとこない。背が高く、頑丈で、見るもおぞましい顔をしていたという表現だけで、怪物の醜悪さがわかるものだろうか。フランケンシュタインが作った怪物の怖さは、「醜さ」よりも「正しい生れ方をしていない」ことにあるのではないだろうか。この本を読みながら、カズオ・イシグロの『わたしを離さないで』を思い出し、キリスト教徒にとっては、キリスト教の教義にもとるもの、神の摂理に反するものであるということが、何よりも怖いのではないかと思った。どんなに外見は醜くて
★39 - コメント(7) - 2015年8月6日

sin
そこに神への冒涜に恐れ慄く姿はなく女々しい自己憐憫を訴える主人公しかいない。その上彼は己が造り出した存在に研究者としての矜持も責任すら持たない。登場人物は皆饒舌で怪物と呼ばれる存在でさえ芝居の一幕のように現れ語ってゆく…まるでダークコメディだ。シェリー婦人が一夜の怪談として披露した生命の神秘、甦りの恐怖はご主人が婦人を激励して物語の嵩を増したことで失われてしまった?◆英ガーディアン紙が選ぶ「死ぬまでに読むべき」必読小説1000冊を読破しよう!http://bookmeter.com/c/334878
★93 - コメント(0) - 2015年8月6日

一部の隙もない完璧な悲劇。とても面白かったし、素晴らしい作品だと思う。が、最初から最後まで陰鬱な話なので楽しく読めた訳ではない。端的に言ってしまえば、フランケンシュタインがクズで怪物が可哀想な話ではあるのだが、フランケンにも同情に値する部分はあるし、怪物も決して全肯定することはできない、色々と考えさせられる話だった。
★4 - コメント(0) - 2015年7月25日

自分の成したことに恐れをなし、責任逃ればかりを繰り返して全てを失うフランケンに対し、怪物は自分の力だけで知識を得、本を読み、自分自身の存在を深く考える。その自我の目覚めのためにより深く絶望するのだが、その辺りを読むと本当に悲しい。自分を造りだした創造主からも否定され、醜い見た目のために誰にも受け入れてもらえないとしたら、どう生きていけばいいのか。そもそも生きる意味があるのか。その意味をずっと問い続けた怪物のほうがフランケンよりまともな気がする。【ガーディアン必読1000冊】44/1000
★26 - コメント(0) - 2015年7月8日

全ての生き物は否応なく生を与えられ、自らの役割を本人の自覚の有無にかかわらず果たし、朽ちて土に帰って行きます。怪物も役割を持っていたはずです。期待と失望を繰り返す事は正常な成長過程かと思いますが、寄る辺のない彼は、自らを持たざる者と思ってしまった事が不幸の始まりでしょうか。挫折を知らず、情熱と信念に溢れた博士の有り様はまさにエゴイスト。怪物が完全な消滅を欲した事を、私は責める気持ちになれませんでした。
★8 - コメント(0) - 2015年6月22日

再読です。読むたびに新しい悲劇と人の愚かさを見だしてしまいます。といって読むのが嫌なのかといえば、何度でも読める奥深さと魅力を持っている。「自分」が何者なのかを知ることによって存在意義を見だそうとした怪物は物語中唯一親身に会話をしてくれた盲目の老人、ド・ラセーに「あなたは誰なのですか?」と聞かれて決定的な孤独へとつき落とされる。存在が悲劇であることもここで確定する。知識を得ることすら自らの存在を否定していくのみ……原題がまた意味深長です。『フランケンシュタイン-あるいは現代のプロメーテウス』
★13 - コメント(8) - 2015年6月14日

どんな角度からも解釈出来る拡がりと奥深さを備えている名作でした。人間と科学文明との相克。そこから生まれる悲劇。自分にとって大切な一冊になりました。
★21 - コメント(0) - 2015年5月9日

2つの翻訳を同時に読み進める。英語の原作からの日本語での解釈や表現がそれぞれ違って一粒で二度美味しいとはこのこと!何もかもが好きすぎて、読んだのが春の美しい輝く季節だったのもあって、しばらくこの美しい美しい世界から抜け出せなかった。
★5 - コメント(0) - 2015年5月6日

フランケンシュタイン (創元推理文庫の 評価:90 感想・レビュー:204
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