夜の声 (創元推理文庫 (536‐1))

夜の声 (創元推理文庫 (536‐1))
あらすじ・内容
ラヴクラフトが多大な影響を受けた鬼才W・H・ホジスンは、異界への憧憬と恐怖を大海原に求めた。本書は、闇の海に聞こえる奇妙な声が、とある島の怪異を語る傑作「夜の声」をはじめ、死の海サルガッソーや海に浮かぶ石の船、さらにはカビに覆われた廃船などにまつわる海洋奇譚全7編に加え、《幽霊狩人カーナッキ》シリーズの先駆「水槽の恐怖」を併録した。

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夜の声 (創元推理文庫はこんな本です

夜の声 (創元推理文庫の感想・レビュー(76)

春のボーダーランド ホジスン祭りには欠かせない日本編集の短篇集。表題作は日本に馴染み深い?「マタンゴ」の翻案元。ですがマタンゴなんて名称は登場しません。この本でしか邦訳が読めない「熱帯の恐怖」は徹頭徹尾の怪物大暴れの純怪獣小説で妙に楽しい。「カビの船」はペダンチックな側面強めで「水槽の恐怖」は探偵小説の味わい(ただし著者が手探りで書いているので色々と危なっかしい)。合わせて後のカーナッキに連なっているのが伺えて興味深い。この本と国書『海ふかく』で有名所はカバーできるんですが、どっちも版切れなんですよね…。
★24 - コメント(0) - 2016年5月12日

海洋ホラーの雄にして後のコズミックホラーにも繋がるホジスンの(ほぼ)海洋怪奇短編集。最初からマタンゴ原案の表題作「夜の声」でテンションはフルスロットル。原題"A Tropical Horror"な短篇「熱帯の恐怖」は開始1頁もしないうちに怪物が船員を襲い始め、終わり間際まで大暴れという餡子ギッシリのたい焼きみたいなお得感が楽しい。一次大戦前の廃大型船と怪生物な話の中、世の中ホームズっしょ!という事情で書いた探偵小説「水槽の恐怖」もすっ惚けてて良い。なかなか武闘派な著者生涯解説は下手な小説よりも面白い。
★20 - コメント(3) - 2015年8月15日

『マタンゴ』の原作になった『夜の声』を始め、イカ、タコ、触手などなど海産物ホラーが船盛り大サービス。ただ、魚介類ばかりなので続けて読んでると途中で肉系ホラーが欲しくなる(肉系ホラーってなんだ)。
★2 - コメント(0) - 2015年8月10日

海に行きたくなります。「熱帯の恐怖」の一ページ目からコトが起こる唐突さがかっこいい。あと「カビの船」の老医師のキャラクターというか考え方が良い。
★2 - コメント(0) - 2015年2月27日

東宝映画『マタンゴ』の原作とされる表題作を目当てに読んだ。海洋ホラーをメインにした短編集なんてありそうでなかったのでなんだか新鮮。あまりに広すぎる空間にありながら逃げ道がない大海原での船上という状況はそれだけでも十分魅力的な恐怖の舞台。そんな状況で異形のものに遭遇なんてしたりしたらもう…。 表題作と王道(?)の海洋モンスターホラーとでもいうべき『熱帯の恐怖』が良かった。 若くして第一次世界大戦で散った著者の数奇な人生も興味深かった。
★11 - コメント(0) - 2014年5月23日

主に海洋ホラーものを集めた短編小説集。表題作の「夜の声」が冒頭に収録されているために感じただけかもしれないが、インパクトや完成度が高い気がする。「熱帯の恐怖」や「ウドの島」が次点かな。
★1 - コメント(0) - 2014年5月15日

再読。表題作が白眉。寂寞とした読後感も良い。どの収録作もそうだが、起こったことがなんなのか謎解きすることもなく突き放しているのが、船乗りの法螺話を感じさせてくれる。怪物にグシャグシャ船員が食べられてしまう「熱帯の恐怖」がかなりのお気に入り。
★6 - コメント(0) - 2014年2月3日

収録されている作品も抜群に面白いのですが、同時に作者の奇妙ともいえる人生にも強く惹かれました。船乗りであり写真家、ボディビルダーであり、詩人、小説家、最期は軍人として死んだホジスン。ポーに感化されたホジスンはラヴクラフトへ多大な影響を与えているわけで、そういうバトンの受け渡しを意識するとより一層楽しめるかもしれません。
★1 - コメント(0) - 2014年1月27日

再読。生理的おぞましさを盛り上げるのが非常に巧みな作家さん。収録作はみんな気色悪いけど、個人的には『熱帯の恐怖』がいちばんイヤでした(褒め言葉)。しかし表題作から映画『マタンゴ』に発展させたのってスゴイな。
- コメント(0) - 2013年11月18日

迫力のある短編集。最後の1篇にやや蛇足感があるものの、その他の作品は大変面白い。どれもが海を舞台としているにも関わらずバラエティに富んでいて、全てを一気に読み通しても殆どマンネリを感じない。特異な発想はさることながら怪奇現象や化け物を描くリアリティある文章が、それぞれに全く違った独特な恐怖を生み出しているのだ。イチオシは表題作と『熱帯の恐怖』。特に表題作は、キノコが苦手なだけに始めから終わりまで鳥肌立ちっぱなしだった(笑)ドラマ『Xファイル』等が好きな人には垂涎の1冊かもしれない。
★6 - コメント(0) - 2013年11月18日

海洋奇譚7篇に「カーナッキ」の先駆作という近代怪奇小説好きには申し分ない1冊。ラヴクラフトが影響を受けたというのも頷ける。マタンゴの原作になる表題作も面白いが、「水槽の恐怖」のラスト1行に書かれた教訓にはニヤリとさせられる。
★7 - コメント(0) - 2013年10月14日

ラグクラフトのクトゥルに相通ずる、得体の知れない不気味さ、人類の英知を越えるコミック的な怪物の存在とかが、ちらほら散見する。「水槽の恐怖」は、シャーロック・ホームズの登場した当時に、オカルト傾向を探偵小説に(事件の解決に)取り入れるなど、先見の明をうかがわせる。なかなか面白いが、若干、時代を感じさせる。
★1 - コメント(0) - 2013年10月4日

**海洋ホラー**クトゥルー神話の原作者であるH・P・ラヴクラフトが多大な影響を受けたとされる鬼才ホジスン。彼は、異界への憧憬と恐怖を大海原に見出した。著者自身が、8年間の海上生活を送り書き上げた、珠玉の海洋ホラー7編を収録(紹介文・他より)――さすがとしか言いようがない!現在の海洋ホラーの原型とも呼ぶべき構想が随所に窺える。作家のみなさん、相当本作の影響を受けたな(ニヤリ)。そして、表題作『夜の声』がとにかく秀逸!その恐怖の語り方がナチュラルに怖い!ラヴクラフトが影響を受けるのも当然と思える傑作ホラー!
★29 - コメント(0) - 2013年6月8日

N.K
船にまつわるホラーを描いた短編集です。ラヴクラフトが影響を受けたという煽り文句が気になって読みました。確かに、未知なる怪物に対する恐怖や無力感など、コズミックホラーに繋がる雰囲気が全般的にありました。が、個人的には映画「マタンゴ」の元になったという表題作「夜の声」がイチオシです。怪物に襲われるのではなく、自分が怪物に変貌する恐怖の語り口にゾッとしました。
★5 - コメント(0) - 2013年4月23日

幽霊や呪いといった不可視の存在が相手でなく、目で見えるものを対象にしたホラー。それだけに描写がえぐい。フジツボがびっしりとついた空き瓶を見つけて、思わず目を逸らしてしまうような感じ。あの名作マタンゴの元ネタ「夜の声」が収録されているだけでも満足。一番楽しめたのは「夜の声」、一番精神に来たのは「カビの船」 タイトルからしておぞましいが、中身はもっと気持ち悪い(笑)
★6 - コメント(0) - 2013年4月8日

読友さんの感想から興味を持って読みました。京極夏彦氏の「魍魎の匣」では海は気持ち悪い生き物がうようよしている場所、「狂骨の夢」では生命誕生の場ではなく、冥界に近い場所という位置づけが為されていることが実感できるような「海」の内包する底無しの得体の知れなさを描いた恐怖譚。海の湿り気によって異形と化した茸、黴、石。人をも呑み込み、殺す獰猛な海蛇や蛸、鼠。確かに水垢とかぬるぬるしたものは不潔で独りでに動きそうなイメージがありますよね・・・・。「水槽の恐怖」は馬鹿ミスっぽいのに最後の言葉に大きく、頷きました。
★33 - コメント(0) - 2013年2月28日

ひたすら海と水に恐怖と驚異が潜んでいる怪奇短篇集。巨大タコやらカニといった純怪物系から、菌類とか藻などじめじめして気持ち悪い系までカバー。絶対体験したくないような状況です。最後の「水槽の恐怖」を閉じる台詞、「清潔第一という教訓じゃな」が妙にコミカルだった。これ読んだ後だと、水周りのカビとか垢が異常に気になりそうです…。
★9 - コメント(0) - 2013年2月10日

マタンゴの話のためだけにも、購入する価値のある本。ほら、不気味なきのこを食べるうちに自分もきのこ人間になっちゃう!っていう話。わりと有名なホラーなのに、出典はどこにあるのか、ずっと謎だった。まさかこの本だったとは。こう、じわじわ~っとコワさを感じる一冊、文体もあっさりしているのに真綿で首を絞めるように恐怖が襲ってくる。
★3 - コメント(0) - 2013年2月7日

表題作と「カビの船」が好きです。思ったより読みやすくて驚きました。海に対する畏敬の念が生んだ作品群。海に潜むモンスターというよりも、海自体に対する恐怖を描いた作品が多かった。
★5 - コメント(0) - 2012年11月18日

端正なゴーストストーリーかと思ったら、意外にエグイ話が多かった。今、読んでも全然古臭さがなくて、非常に楽しめました。
★2 - コメント(0) - 2012年9月9日

毎夏、読もうと思い続けてきて、ようやく着手。ネチョッというか、ズブッというか、ボフッというか、そんな感じ。海を舞台にした怪異譚を集めているんだけど、幽霊などではなく、まだ人間の知識や科学が追いついていない海の現象が相手。そこに現れる幽霊船は鬼火が灯っているようなものではなく、カビや得体の知れないヌルヌルの覆われ、頼まれても触ったり足を踏み入れたくない。大袈裟な描写はないが、生理的嫌悪感は半端無い。関東近郊の汚い海って、なんかヌルヌルしてるじゃない。それを文字化した感じ。だから海は嫌いなんだよ(笑)
★14 - コメント(2) - 2012年8月22日

「夜の声」とはいっても、アダルちーなお話しではない(笑)。かのラヴクラフトが多大な影響を受けたという怪奇、幻想を題材にした作品を数多く発表した作家W.H.ホジスンの代表作で、19世紀を舞台にした海洋怪奇潭の短編集。 表題作『夜の声』は、濃い霧に包まれた為に停船した船の船員が、夜の海上で体験した怪談。東宝怪奇映画『マタンゴ』の原案(と言うよりも福島 正実が草案として提示、馬淵 薫によって脚本化したとする方が正しい)。
★18 - コメント(4) - 2012年6月21日

気持ち悪かった…。生理的に嫌いなものを突きつけてくるような怖さ。なぜだか読み終わってから、お風呂場の大そうじしてしまった(新しい生物が生まれてきたらやだもん。カビもこわいし)。
★6 - コメント(0) - 2011年3月31日

★★★**
- コメント(0) - 2011年2月22日

簡潔で読みやすいのに怖い。廃船からあふれ出す大量の○○とか,腐敗して足にからみつく甲板とか,貯水施設の怪異とか,なんかこう実にイヤなところをついてくる。今読んでもあまり古くさく感じないのは,怪異が霧に隠れて見えなかったり,狭苦しい小屋に閉じこめられて外では怪獣が仲間を虐殺中だったりと,シチュエーションの設定が抜群に上手いからのような気がする。作者の経験に基づいてるだけあって海洋冒険譚としても抜群に面白い。
★5 - コメント(0) - 2010年9月23日

マタンゴ。サルガッソー。海は不思議でいっぱいだ。
★2 - コメント(0) - 2010年9月22日

「水槽の恐怖」が一押しの傑作。何か夢にでも出てきそうに気持ち悪かったですね。
★2 - コメント(0) - 2010年7月22日

素朴に海洋怪異譚として面白かった。内容とは別に意外だったのは、どの短編もB級ホラー映画の原作に採用されそうなこの作品を書いた著者が、牧師の息子でヴィクトリア朝下の船乗り出身という経歴をもつことだ。この想像力は新しい。
★4 - コメント(0) - 2010年6月12日

映画のマタンゴを見てから、元ネタである「夜の声」を読んだのだが、映画と違いずいぶん感傷的な作品だった。他の作品も秀逸なものばかりで、飽きることなく読むことができた。
★1 - コメント(0) - 2010年4月25日

表題作が「マタンゴ」の元ネタだと知ってびっくりした。キノコにネズミ、カビなど描写がうまくて、とても気持ちが悪くなった。オチも秀逸なものばかり。(コーラ)
★1 - コメント(0) - 2009年10月28日

海洋怪異譚メイン。
★1 - コメント(0) - 2008年6月2日

普通に良作ばかりでした
★1 - コメント(0) - 2008年5月26日

怪奇幻想というよりは怪奇海洋科学小説というちょっとよく判らない分野になるかもしれませんが、熱帯の海でシーサペントらしき怪物が襲ってくる話、難破船上でまったく未知の生態系が進化して探索者を襲う話など、19世紀半ばに発表された進化論がようやく一般市民にも身近な話題になりつつあった1905~7 年という時代の空気が感じられる・・・かもしれません。
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