渚にて【新版】 人類最後の日 (創元SF文庫)

渚にて【新版】 人類最後の日 (創元SF文庫)
あらすじ・内容
これこそ、SFだけが流すことのできる涙。

●小松左京氏推薦――「未だ終わらない核の恐怖。21世紀を生きる若者たちに、ぜひ読んでほしい作品だ」

第三次世界大戦が勃発、放射能に覆われた北半球の諸国は次々と死滅していった。かろうじて生き残った合衆国原潜〈スコーピオン〉は汚染帯を避けオーストラリアに退避してきた。ここはまだ無事だった。だが放射性物質は確実に南下している。そんななか合衆国から断片的なモールス信号が届く。生存者がいるのだろうか? 一縷の望みを胸に〈スコーピオン〉は出航する。迫真の名作。訳者あとがき=佐藤龍雄/解説=鏡明

*映画『渚にて』(1959年/スタンリイ・クレイマー監督)原作
*テレビ映画『エンド・オブ・ザ・ワールド』(2002年/ラッセル・マルケイ監督)原作

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渚にて【新版】 人類最後の日はこんな本です

渚にて【新版】 人類最後の日の感想・レビュー(542)

「だれもこの戦争を止められなかったの?」(中略)「新聞だ」とホームズは答えた。「新聞によって人々に真実を知らせることは可能だったはずだ。だが、どの国もそれをやらなかった。(中略)それこそわれわれのだれもが愚かすぎたからだ。われわれ国民は水着美女の写真や暴力事件の見出しなんかにばかり目を惹かれてしまっているし、政府は政府で、そんな国民を正しく導けるほど賢くなかった」
★2 - コメント(0) - 3月8日

副題でネタバレをしてはいけない。「渚にて」だけだと地味なのは分かるが削って欲しかった。
- コメント(0) - 3月5日

登場人物たちの生活にまつわる些細なものごとが、さりげなくも丁寧に描かれ、薄暗く終末世界のなかでぽつぽつと光を放っている。物語の進行にはなんら関わりない、言ってしまえばどうでもいいそれらのひとつひとつが、けれど彼らにとっては何よりも大切で、世界が終わるまで守り通したいものだった。ぼくらにとっても、たぶん。
★1 - コメント(0) - 2月13日

重〜い気分の読後感 こういうのは辛いね
★3 - コメント(0) - 2月5日

放射能により人類が絶滅していく過程を丁寧に描く名作SF。もう死んでいる家族の将来について案じたり、半年後に生きているかも分からないのに庭に五年後花をつけるユーカリの花を植えようと会話するあたりでただならぬ恐怖を覚えた。ラストあたりは泣きながら読了。名作だけど2度と観たくない。この感じは「蛍の墓」に通じるものがある。
★3 - コメント(0) - 1月27日

日常感と世界の終わり。さすが名作、素晴らしい。個人的にだけど読んだ感じタイトルは『渚にて』だと日本語の感覚としてちょっとロマンチックすぎる。『ビーチにて』にしたほうが適切な気がした
★1 - コメント(0) - 2016年12月4日

終末のドライブ感。終わりを迎える人びとのすがたが丹念に描かれる一方で、こういった話にありがちな冗長さをあえて忌避するような文体。端正というか、もう一歩進んで、部分が全体のなかで構造化されている。物語世界は終末に向かってむしろ停滞さえしますが、局面単位のブロック構造が抑揚のリズムを刻むような流れです。それが気持ちよいドライブ感を生んでいる。とりもなおさず、それぞれの生へのドライブでしょう。なるほど、古典として残るはずだ。
★2 - コメント(0) - 2016年10月27日

核戦争後のオーストラリア。あと半年で世界が滅ぶと分かっていても、人々はレースに興じ、赤ん坊を育て、禁漁期を守る。時々取り乱しはするが、作品全体を覆う空気は哀しくも平穏だ。現実を見ていないといえば簡単だし、滅びの美学というと安っぽくなるが、そこには確かに一種の優雅さがある。
★1 - コメント(0) - 2016年10月23日

いままで読んだ中でいちばん悲しい小説かもしれない。最期が迫っていると知っても、来年の収穫や、家族へのお土産など、少し先のことを楽しみにしてしまう人たちがリアルで切ない。そして、片思いが実らないまま終わりを迎えるのは、なんと悲しいことか。東西冷戦のさなか、核戦争は現在よりもっと差し迫った脅威だったんだろうけど、今の日本には原発の問題がある。「この美しい景色が二度見られないなんて」と、帰宅困難地域の人もきっと思っただろう。
★3 - コメント(0) - 2016年9月18日

本当に起こりそうで怖いです。
- コメント(0) - 2016年9月11日

映画を観る前に先ずは原作を読んでおこうと。
- コメント(0) - 2016年8月10日

その日がいつ来るかはわからないが、現実にそう遠くない未来のようですらある古典。核戦争で全てが死に絶えた北半球。南半球は未だ普通の生活を送るが着実に放射能は迫りつつある。SF小説とされているがそれ以上に運命共同体としての社会と家族、そして個人を描いたヒューマンドラマの傑作。だが審判の日が迫ったとき、我々現代人はどう受け止めるのだろうか。死の密室と化した地球でこうも清廉潔白でなどいられないだろう。そういう意味では些か人間を美化しすぎている。
- コメント(0) - 2016年7月27日

一昨年これの旧訳を読んだ。新訳はだいぶ読みやすい。期待どおりに「帆走レース」がちゃんと「ヨットレース」と訳されていた。でもね、並べて読み比べたわけじゃないんだけど、ちょっとだけ読みにくい旧訳版のほうが後に残る感じがする。人類最後の日を迎えつつ、静謐さを保つ人々の暮らしがより伝わるのは旧訳かなと。どっちにしても俺の知る限りでSFの最高峰(そして亡き母の大好きだった一冊)です。
★4 - コメント(0) - 2016年6月21日

NAO
断片的に届くモールス信号の調査にアメリカへ向かったスコーピオンが見た死の町。この作品の中で唯一放射能汚染によって死に絶えた人々の様子を描いた部分は、その死に絶えた人々の様子が克明に描かれているわけではない。むしろ、克明に描かれていないからこそ、その凄惨な風景が強く心に残る。町に調査に入った中尉が見た風景と、脱走した水夫の呑気な釣りの情景との対比の凄惨さがたまらない。絶望の中で「生きることの意味」をどう見出していくべきか。静かで、重く胸に響いてくる名作。
★53 - コメント(0) - 2016年6月17日

地球規模の核戦争によって、やがて訪れる超高濃度の死の灰の到達まで半年というオーストラリア大陸のメルボルンを舞台に、絶対に避けられない「死」との葛藤の中、限られた日々で、ある者は信念を、ある者は夢を謳歌する事で新たな喜びや幸福感を見出し「生きる事の意味」を模索する姿は深く胸を打つ。絶望の中にあって人として如何にあるべきか?何処に『生』を見出すか?を読者に問う作品。1959年に同名で映画化されるも、原作としてのメッセージ内容が反戦映画的な仕上がりに大きく変更され、著者は大きな不満を持っていたとは有名な逸話。
★43 - コメント(0) - 2016年6月14日

図書館本。『パイド・パイパー』と並ぶ著者の代表作。此方はSF。第三次世界大戦が勃発し、放射能に覆われた北半球の諸国は次々と死滅。アメリカの原子力潜水艦スコーピオンが避難したオーストラリアは放射能汚染も無くまだ無事であった。しかし放射能物質は確実に南下しあオーストラリアにまで汚染の危機が迫ってくる。テーマは破滅。核を用いる危険性を痛烈に訴えかけてくる。1959年に映画化もされている模様。SFという枠に収まりきらない骨太の内容。読み応え充分の傑作♬
★95 - コメント(2) - 2016年6月11日

物語には癒やしがある。そう再認識した素晴らしい読書体験だった。もうすぐ放射能によって全人類が死滅するカウントダウンを描いた暗い内容に分類される作品だと思うが、私には余りにも暖かい読後感であった。やはり人間とは良くも悪くも社会的な生き物であり、もうあと数日で死ぬかもしれないのに仕事を続けたり牧場の牛を世話したり、ペットの心配をする。そしてみんなどことなく狂っている。狂わないと死を直視することになるから。最後になにも求めず、愛する相手の狂いさえも受け入れた真の主人公によってこの物語はまぎれもない現実になった。
★9 - コメント(1) - 2016年6月4日

第三次大戦において使用された大量核兵器により、死滅した北半球。放射能は大気にのり地球全土を覆うまであと数ヶ月と迫っている。 確実に迫りくる人類の終わりに、人々は何を支えに生きていくのか。錯綜する情報。荒れていく街。最後の日々に試されているのは、まさに己の在り方なのだろう。 そして、現実の私達も常にこの危険と隣り合わせなのだ。 穏やかな日々と根底にある絶望。それは人が兵器を持ち続ける限り、抱えていかなければならない。
★4 - コメント(0) - 2016年5月28日

緩やかに響くアダージョが徐々に細くなり、溶け込むように消えていく…いつか来る人類滅亡の日はこんな風に穏やかなのだろうか。「パイド・パイパー」で戦時下における人間の良心の素晴らしさを謳ったネビル・シュート。今作では最後まで失われない人間の尊厳を、核戦争で荒廃した世界で終わりの日々を過ごす人々の姿の中に描いている。著者はきっと人間の良心を、その崇高さを、強く信じているに違いない。しかしその彼をもってしても、核の脅威を書かずにはいられなかった。未だ終わらない脅威に、小説の世界と切り捨てられない恐ろしさがある。
★55 - コメント(3) - 2016年5月2日

核戦争後に崩壊を迎えた世界を描くSF小説。当時としては近未来を舞台にしていたようだが、今となってはむしろ歴史ifものといった方が近いだろう。死を目の前にした人たちが尊厳を失わずに暮らすさまは感動的だが、現代の読者からは逆にリアリティがないようにも思える。
★1 - コメント(0) - 2016年5月1日

★★★
- コメント(0) - 2016年4月27日

静かにとても静かに幕を閉じていく。非核で大騒ぎするより、この本読んだ方が伝わると思う。
★5 - コメント(2) - 2016年4月24日

のろのろとも言える速度で話が進む。けれどそのおかげで気づくとこの世界に入って一緒に終末を迎えるような気分になった。少しづつ確実に訪れる死に対して"みんなちょっと変"なんだけど自分だってきっとここにいたら、同じように来年の話やここにもういない家族のことを考えてしまいそうで。最後はなんか自分でもよくわからないけども号泣してしまった。飼い犬に対しては同じようにするだろうかとか考えてしまったからかな。読後感は悪くなくでもずっと引きずって戻ってくるのに時間がかかる本でした。読んでよかった。最初は少ししんどいですが。
★6 - コメント(0) - 2016年4月11日

絶望的なできごとを淡々と描いていて、それがなんだか美しかった。さいごのときがくるまで、どう生きるか、ということを考えさせられる作品だった。
★3 - コメント(0) - 2016年3月20日

核戦争によって放射能に汚染された地球で、最後に生き残った大都市メルボルンの滅びの火を待つ人々の生き様を描写する。本作の特徴は、死に際して発露された人の強さや弱さを静かに表現していること。モールス信号を受信してシアトルでの探索を行う原潜スコーピオンの将兵の姿や、時に自暴自棄になり、悲しみに打ちひしながらも、人類最後の日までけなげに生きようとする人々の終末の迎え方が印象深い。
★3 - コメント(0) - 2016年3月1日

バレ注意 第三次世界大戦後の核戦争に生き残ったオーストラリアの人々の滅びに至るまでの生き方を描く。戦争が描かれることなく、遠くて近い滅びの日を意識しながら生活していく人々には寂寥感があるが、その中でも自分の在り方を貫く人々の逞しさには人間の強さと弱さが垣間見得る。1957年に出版された本作は、冷戦の最中において暴発するかもしれない核戦争の恐怖とそれに伴う人類終焉の日がどう起こるのかを人々の生活を通してうつしだしている。タワーズ艦長とモイラの交流と生き方はいい意味での人らしさを失っていないもので心に残った。
★5 - コメント(0) - 2016年2月13日

再読だが、やはり名作。じわじわと迫りくる放射能と死への恐怖。その日が来るとわかっているなかでもたんたんといつも通りの生活が営まれている。自分だったらこんなに平然と受け入れられるだろうか。考えると本当に怖い。核戦争を止める機会はきっと幾つかあったであろうに愚かにもそれに突入してしまった人間の愚かしさ。これは今に通じるものがあると思う。60年前からの警告のような気がする。
★3 - コメント(0) - 2016年1月15日

最初のうちは、半年後には死ぬとわかってるのに来年の予定の話なんかして、健気で切ないなとか、こんなに穏やかな終末小説もあるんだな、とある意味気楽に読んでいましたが、終盤に近づくにつれこちらにも恐怖が伝わってきて読んでいて気持ち悪くなってしまった。核戦争に限らず例えばガンの告知などでも、自分の死期が分かったら自分はどうするんだろう?あるいは大切な人の死期が分かってしまったらどうするんだろう?と考えさせられる悲しく恐ろしい物語でした。これ面白いよと薦めることはできませんが、多くの人に読んでほしい本です。
★5 - コメント(0) - 2016年1月6日

黄昏を見た時に抱くあの感覚
- コメント(0) - 2015年12月29日

中国とソ連の核戦争が勃発、さらに、小国の暗躍により米英とソ連の核戦争も勃発。間もなく北半球の全滅という形で終わった戦争の後、南下する放射性物質により人類の滅亡が半年後に迫った世界。北から順に放射性物質が到達するために人類最後の大都市となるメルボルンの人びととアメリカ海軍の原子力潜水艦スコーピオンの乗組員たちがやがて来る死と向き合う。静かに死んでいく人々。/以前から読みたいと思っていたが、『放課後のプレアデス』最終回のサブタイトルとなったこともあり、近いうちに読もうと思っていた。/(1/2)
★9 - コメント(1) - 2015年12月23日

面白かった。考えたくないような世界だけど、自分だったらどう生きるのかなと考えてしまう
★2 - コメント(0) - 2015年11月21日

あと半年で世界が滅ぶとしたら自分はなにをするだろう。赤ん坊を育てる母親が切なかった。
- コメント(0) - 2015年11月21日

人類最後の日に何しよう。核戦争によって世界は放射能で汚染され、それは徐々に戦禍を免れた南半球のオーストラリアにも流れつく。ゆっくりと、しかし確実に待ち受けている最後―本作で描かれるのはそんな中でも日常に寄り添い、日々の生活で為すべき事を丁寧に為そうとする人々の姿だ。ともすれば自暴自棄に陥ってしまいそうな中で、それでも規律を以て毎日を過ごすこと。本当の幸福は凡庸な生活の繰り返しの中にあるとするのなら、本作はそれを手放すまいと諦めない人間の尊厳そのものの姿だと言えるだろう。人生最後の日には何しよう。
★35 - コメント(1) - 2015年11月19日

SFの中でも素敵だなと思うのは、あくまで人間と言うものについて考え、問いかけ、思いを馳せている作品で、本作では特にそれが強く表れています。冒険譚とか社会風刺だけを期待して読むと、長たらしい描写にうんざりする人もいるかもしれない。人類の終焉というと大事のように感じるけれど、重要なのはそれぞれのおしまいで、そのおしまいの美しさってのは、誰にでも一度は訪れる普遍的なテーマでもあります。
★5 - コメント(0) - 2015年11月9日

再読。
★1 - コメント(0) - 2015年11月7日

徐々に迫りくる死が様々な人物からの視点をもとに描写される。逃れることのできない終末を前に、それぞれの生き方を全うする姿は悲しくも美しいもので、どこか儚い感じがした。
★1 - コメント(0) - 2015年10月12日

終末小説でありながら、そこにある狂気も悲壮感も何か柔らかく温かいものに感じる。誰も放射能の危機から逃げることはできず、刻一刻と終わりの時は迫り、人々は穏やかに運命を受け入れ、自分にできることを果たし、天命を全うするのみなのだ。愛しい物語だった。
★2 - コメント(0) - 2015年10月3日

400ページ以上かけてゆっくりと終わっていく。 終わるときは穏やかでありたい。
★2 - コメント(0) - 2015年10月1日

舞台は核戦争で人類のほとんどが死滅した世界。オーストラリアは爆弾の投下をかろうじて免れ、人類最後の楽園となった。が、世界中にまき散らされた放射能は徐々にオーストラリアへと迫っていた。そんな状況におかれた人々にできることは? 酒を飲んだり釣りを楽しんだり畑仕事に精をだしたり普通に忙しかったり車をいじったり人を好きになったり……つまりいつもどおりだった。限られた時間の中でささやかな喜びをかみしめる。しかし放射能は確実にやってくる。のびのびと生きる人々を恐怖が包み込んでいく。ほのぼのだけどすごく悲しい小説だった
★4 - コメント(0) - 2015年9月24日

迫り来る「死」に対して、静かに、各々が自分の生き方を考え、それに忠実に生き、死んでゆく。自分の死に方を考えることは、生き方を考えることに他ならないのであろう。
★1 - コメント(0) - 2015年9月22日

渚にて【新版】 人類最後の日の 評価:80 感想・レビュー:224
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