万物理論 (創元SF文庫)

万物理論 (創元SF文庫)
あらすじ・内容
【第36回星雲賞受賞】
2055年、すべての自然法則を包み込む単一の理論――“万物理論”が完成寸前に迫っていた。国際理論物理学会の席上で3人の学者がそれぞれ異なる理論を発表する予定だが、正しい理論はそのうちひとつだけ。科学系の超ハイテクな映像ジャーナリストである主人公アンドルーは、3人のうち最も若い女性学者を中心にこの万物理論の番組を製作することになったが……。学会周辺にはカルト集団が出没し、さらに世界には謎の疫病が蔓延しつつあった。『宇宙消失』で年間ベスト1を獲得し、短篇で3年連続星雲賞受賞を果たした、現役最高のハードSF作家が贈る傑作! 訳者あとがき=山岸真

*第7位「SFマガジン」創刊600号記念“オールタイム・ベストSF”海外長編部門(2006年4月号掲載)
*第1位「本の雑誌」この30年間のSFベスト30(大森望氏選、2006年2月号掲載)
*第1位『SFが読みたい!2005年版』ベストSF2004海外篇
*第1位「本の雑誌」2004年SFベスト(鏡明氏選、2005年1月号掲載)
*第1位『本の雑誌増刊・おすすめ文庫王国2004年版』ジャンル別ベスト10・SF(大森望氏選)
*「ダ・ヴィンチ」2005年2月号「この本にひとめ惚れ」で糸井重里氏が紹介
*第2位『SFが読みたい!2007年版』「2000年代前期SFベスト30」海外篇
*第1位『SF本の雑誌(別冊本の雑誌)』(2009年7月発行)「本の雑誌が選ぶSFオールタイムベスト100」(大森望・鏡明・風野春樹選出)

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万物理論の感想・レビュー(733)

この内容を1995年に書いたのか……。エピローグは随分爽やかな決着になったなぁ。
- コメント(0) - 2月23日

生理的欲求を手放すため男性でも女性でもない肉体を求めて外科的手術を受ける人たち、中途半端な自閉症で愛を手にすることができないから自閉症を進めるための外科的手術を受けようとする人たち、いかなる主義にも属さずリーダーも置かないステートレスと呼ばれる生化学的反応によって作られた島国に暮らす人たち、究極理論の形、それを取り巻く思想、どれも詳細に作り込まれていてアイデアの宝庫だった。
★1 - コメント(0) - 1月26日

こんな爽やかな話だとは思わなかった。新しい社会のビジョンをガッツリ読めたのも嬉しい。イーガン凄く好きかもしれん
★1 - コメント(0) - 1月17日

私の場合、造語を理解しなじめるかどうかがSFを楽しむ鍵になる。本書は理論も造語もその他も内容の大半が難しくて、文章を目で追うだけになってしまった。己の貧弱な頭脳が恨めしい。せめて登場人物が魅力的だったら…、と負け惜しみを言ってみる。万物理論を巡ってカルトや企業が暗躍し、主人公は世界を揺るがす騒動に巻き込まれる。テクノロジーの部分はこれは実現するかな?と想像しておもしろかった。
★9 - コメント(0) - 1月7日

三部四部での、物語が収束していく様も読み応えがあっていいが、「万物理論」とそれを取り巻く「人間宇宙論」というものがどう世界に影響をもたらすのかを議論している場面が最もSF的で興味をひかれた。あの結末はイーガン的には全面的に肯定したつもりでああなったのか、ちょっと気になる。
★2 - コメント(0) - 2016年11月20日

バイオテクで太平洋の人工島に独自の体制を維持する無政府共同体「ステートレス」。科学ジャーナリストのアンドルーは、そこで開催される「全て」を説明する究極の物理理論「万物理論」国際会議の取材に向かうが、反科学カルトやバイオテク企業の陰謀、情報の混沌と宇宙の危機に直面する… 死後復活による殺人事件捜査や、バイオテクによる多数のジェンダーなど、SF的要素のてんこ盛りで、全部理解できたら確実に自慢できるグレッグ・イーガンの真骨頂。難解だけどページをめくる手が止まらない、でも、やっぱりよく分からないf^_^;
★20 - コメント(0) - 2016年10月21日

どこを開いても刺激的な理論や魅力的なガジェットが並んでいて、非常に贅沢なSFでした 万物理論自体については雰囲気しか分からなかったけど、先に短編集を読んでいたおかげかラマント野やジェンダー移行、そして汎性のあり方など、話の流れには馴染みやすいものがあった この邦題は分かりやすくていいと思うけれど、原題がDistressであることはもう少し噛み締めておきたい
★2 - コメント(0) - 2016年10月6日

再読。イーガン作品なのに実家の書架に置いてきたのなんでだっけ? と思いながら回収してきたが、前回もう2度と読むまいと思ったからだったのを思い出した。科学ギミックは大掛かりで良いのだけど演出がいちいち悪趣味で全編ドン引きが続く。/1995年、商用インターネット解禁前に書かれたという点は信じがたい。作中、災害が起きたときに人々がまずするのはネット検索で、半知的な個人最適化型検索エンジンがクロールしてキュレーションしてくれる。それを「電気仕掛けの哺乳瓶」と作中で揶揄させるところまで洗練されきっている。
★1 - コメント(0) - 2016年9月5日

+4 DISTRESS by Greg Egan 1995 [おもちゃ]は満載だが……
- コメント(0) - 2016年9月3日

読み応えのあるハードSFでした。
★1 - コメント(0) - 2016年8月18日

最高傑作みたいな評価を見ていたが、正直自分的にはイーガン作品の中ではあまりかな。コアとなるネタがピンとこなかったという点が最も大きな原因だと思う。個人的No1は変わらずディアスポラだ。
★3 - コメント(0) - 2016年8月14日

Y.T
☆☆☆
- コメント(0) - 2016年7月23日

万物理論とは、理論の基点となる人物(装置でもいいのかもしれないが)があり、そして他が観測して初めて成り立つものなのかもしれないが、想像していたより、宗教的な救世主、共産主義が爆発的に普及したことに似ていた。重力波の観測など宇宙の謎が次々に解明されていく今、人類は万物理論を受け入れる柔軟さを得るのか、それとも万物理論という魂の檻の中に入ることを拒絶するのか、非常に興味が湧いた。
- コメント(3) - 2016年7月13日

主観宇宙論がそのまま一人称の語りに直結したメタ小説
★1 - コメント(0) - 2016年7月9日

難しいとこもあるけどそこまでぶっとんだとこはないのですんなり読めた。ただ、私の適性の問題として万物理論そのものは消化しづらかった。言葉は硬いのにふわっとしてるのが気持ち悪い。文句いいつつも面白かった。
★3 - コメント(0) - 2016年6月1日

第二部終盤までなかなか読み進められず積読本になるところだった。過去こんなに時間がかかった本はなかったかも。悔しい……。
★2 - コメント(0) - 2016年5月29日

3.5/5点。ディアスポラは未来過ぎて実感を持てなかったけど、万物理論はそこそこリアリティを感じる。始めはトゥルーこーリングみたいで面白いし。だが特に衝撃は無。偶発的なビッグバンで世界が出来るのではなく、観測されることによって宇宙がなりたつという宇宙論が前提の話。万物理論を理解する世界を観測する「基点」となっても人は一人一人自己の世界を持つ。相手の事は理解できない。「基点」が相互に重なり世界が出来ており、重なりあう事は無い。まぁ、無難た所に落ちついた。
★66 - コメント(1) - 2016年4月22日

Kom
第二部の中盤くらいまでは理解しようと頑張ったが、それ以降はイーガンの奇想にひたすら心地よく翻弄されて読了。長編では比較的読みやすい部類だった。これが95年の作品とはにわかには信じがたい。
★3 - コメント(0) - 2016年3月6日

★★★★ 再読
- コメント(0) - 2015年12月31日

万物理論.ディストレス. 第1部:死者復活(生体学,フランケン).性.自閉症.主人公の男女関係. 第2部:ステートレス(制度,土地の仕組み…).物理学.神秘主義的カルト.AC.生物兵器.asex(汎性). 第3部:AC(人間宇宙論者,主流派,穏健派,過激派),傭兵. 第4部:物理的現象と情報.混合化.結論. 主人公の勃起表現が多いなと. (「屍者の帝国」や「ハーモニー」はここからアイデアを得たのだろうか.)
★1 - コメント(0) - 2015年12月30日

ほとんど10年ぶりくらいに再読、いやあ面白かった。主観的宇宙論もの三部作の最終作ということだけど、話の大枠の分かりやすさ、エンターテインニングという面ではイーガンの全作品中でも一番だと思う。「ステートレス」が内戦状態になる終盤の絵的な派手さは映画みたいだし、何より果てしなく屈折してはいるけれど「愛」としか言い様がないドラマがある。 テーマ面ではテクノロジーが社会をどのように変える“べき”なのか、科学者と社会の望ましい関係とは何かという倫理的な考察が結構前面に出ていて、これもイーガンには結構珍しい気がする。
★5 - コメント(0) - 2015年12月13日

本質的に物理現象と情報が等価なものであるとしたとき、すべての物理現象を説明しうる理論を知ることは、極限的な情報量を押し付けられるのに等しい。ぼくらが物理現象と呼んでいるものは、結晶化した情報のようなもので、万物理論により物理現象が溶解していく。…いろいろおもうことはあるけど、イーガンすげえ!っておもうには手っ取り早い本。
★37 - コメント(0) - 2015年11月30日

再読なのだが、それでも、話としては少しわかりづらい気がする。登場するガジェットは宇宙消失っぽい感じ。内容はSFというよりも人間ドラマ。終盤、主人公がヴァイオレットの完成させたTOEを読んで、基石化するが、それは同著者の「ルミナス」での<不備>にも似たような概念なのだろうか。
★1 - コメント(0) - 2015年10月30日

前に途中で放り投げてあったものを、なんとか再び最初から通読した。途中までは、南国の人口島のイメージが鮮烈で、万物理論などどうでも良いと思える空気感が心地よい。SF的ガジェットは大量に配置されているが、結局他の方が書かれているように、TOEとそれに反対する団体の考え方を理解出来るかどうか。行動原理が理解出来るかで面白さは変わってくる気がする。 私は、もちろん理解出来ませんでしたがね。モサラ以外のTOE論者のキャラも立ってないので、そのあたりも残念。 島で成人の儀を執り行うあたりがこの本のピーク、個人的に。
★1 - コメント(0) - 2015年9月24日

テーマがテーマだけに滅茶苦茶重いものを予想してた。蓋をあけてみれば、たしかに物理学的な記述は難解だが、他はそんなでもない。ジェンダーや社会学的なところはマジメな内容だけど理解が難しいわけではない。なにより、物語の展開が予想に反してエンターテインメント寄りで、言うなれば科学版ダヴィンチコードといったところ。期待とは違う形で面白かった。難解な部分を読み流せるなら、SF耐性無くてもお薦めできるかもしれない。いや、さすがにそれはきついか。
★2 - コメント(0) - 2015年8月26日

表題にある万物理論の完成が近付きつつある中で、不思議な異変が起こり始める近未来を描いたお話。死体から記憶を抜き取る技術、汎性(中性)人間や奇妙なカルト集団など近未来の造形が面白い。よくもこれだけ沢山のネタを集めて凝縮したと思う。PKディックなら4~5本の話が書けた気がする。アイデアてんこ盛りだが詰め込みすぎて少し散漫な気もする。人間宇宙論者が現れると、強い人間原理を知っている読者には少し先が読めるだろうが、その所為でつまらなくなるようなヤワな話では無い。
★38 - コメント(0) - 2015年8月24日

『宇宙消失』のアイディアは面白かったが、この本は細部の詰めがやや甘い気が。TOEを解明すると世界が終わることを信じるACなる集団が出てくるのだが、なぜ彼らがそのように信じているのかが最後まで理解できなかった。ACはテロ集団なので、そんな奴らの思考を理解できなくて当たり前、と言われてしまうのかもしれないけど、ACの思考を理解できるか否かがこの小説の肝だと思うので、そこに納得がいかなかったので内容に入っていけなかった。
★1 - コメント(0) - 2015年8月22日

凄いものを読んだ感はあるが、説明してと言われると困る。頭をフル回転させて読んでも、作中の理論の半分も理解できてないかもしれない。しかし肝となる大ネタはなんとなくイメージできるし、その奇想っぷりには興奮させられた。主人公の行きつく先は〈基石〉の話が出てきたときに大体予想できるものではあったけど、全体を通してこの本が傑作であることに変わりはない。いやまぁそれにしても、もう少しわかりやすい言葉/文章で書いてくれてもいいんじゃないかね。
★5 - コメント(0) - 2015年8月16日

様々なタイプの性別移行、どの国にも属さない島にすむ人々、未来における自己決定を描いた社会派SF。でもそれらはみな背景に過ぎず、本題は宇宙観のコペルニクス的転回。3人の科学者がどれが正しいのかと争う中で、それを統括する理論と関わる羽目になるって展開がアツい。それはそうと、最近のネット見てると男がー女がーみたいな争いが多くて、汎性に移行したい気持ちがよく分かる。★5/5
★3 - コメント(0) - 2015年8月15日

全人類がTOEを根底として思考するようになっても、自分以外の思考を読みとれるようにはならないし、行動や思考を自由に決定し、選択できる世界である。というところが好き。全てを理解しても意思と世界は自分を中心に無限の可能性に広がっていく。固定されない。突き詰めればただの物質になっていくが、そんなのは関係なく、一人一人の人間からは様々な世界と感情が生まれ続ける。そんなイメージ。
★9 - コメント(2) - 2015年8月2日

ゾラ先生曰く、「人は遺伝と生まれおちた環境によってそのすべてが規定されている」らしい。生来の本能や性別、刷り込まれた文化や教育に自分が囚われていることを、ある程度自覚/否定できる人はいても、自分の存在が物理法則にすら規定されてないと確信している人はあまり多くはない。例外の多くは「わたしは物理法則を超越している」という方々だが、さらなる少数派として「じつは、私が物理法則というものをつくりました」と主張する人もいるらしい。
★6 - コメント(4) - 2015年7月26日

うーむ、なんだかよくわからない。文章が読みにくいーーダッシュだらけの会話なんてするか?ーーせいか、私が読解力に欠けるーーダッシュでの挿入が長いと、文の繋がりが分からなくなっちゃうーーせいか。まぁ、それでも面白かったかな。やっぱ物理系と情報系の繋がりってのは興味あるよねー。ブラッドミュージックとか残虐行為記録保管所とかね。
★1 - コメント(0) - 2015年7月24日

829
ディアスポラ、順列都市に比べるとかなり読みやすかったです。かといって物足りないってこともなく、圧倒されました。物主構文の直訳のような?回りくどい?文章が、むしろ良いです。
★3 - コメント(0) - 2015年7月22日

「発達しすぎた化学は魔法と変わりない」 ラスト、TOEを理解したアンドルーと万物理論の関係は、聖書(完全な理解は叶わない物)と信徒(叶わなくとも理解しようとする者)の関係じみてて、何が言いたいかと言うと難しすぎ
★3 - コメント(0) - 2015年6月30日

万物理論という人造モノリスに触れ悟りを得た第2仏陀の出現により、人類が総仏陀状態になるお話なんだと思った(無知カルト並みの感想)
★3 - コメント(0) - 2015年5月30日

万物理論-自然界に存在する4つの力、すなわち電磁気力・弱い力・強い力・重力を統一的に記述する理論だそうです。もちろんそんなものはまだ完成してないんですが。この物語の中ではそれが完成すると、世界が滅ぶと信じる人たちが、その発見者を殺そうとする話なんですが、うーんよくわからん。 結局、万物理論は完成するんだけど。。。物語は2055年ということになってますが、あと40年で実現するとは思えないけどね。
★2 - コメント(0) - 2015年4月13日

アキリさん大好き。汎性いいなー。「人はときどき、なにかを知ったと思うだけで、それを理解したと思ってしまう。だが、自分の目で見るまでは、それは現実にはならない」「セックスも、ドラッグも、宗教も、すべて同じ種類の単純な神経化学的事象に関わっていて、それゆえどれもが中毒性で、多幸症的で、人を発奮させ――そして等しく無意味だ」
★1 - コメント(0) - 2015年4月5日

(めちゃネタバレします。)オチのところが分からない、、、基石たる主人公が説明できない他者に気付いたから宇宙の純粋数学化を免れたってことだと思うのだが、そもそも何で純粋数学化が起きるのか書かれていなくないですか?物理現象は情報に支えられてるという言明の本書における尤もらしい説明は物理現象はカオスではあり得ないから、なのに完全に数学的な説明が与えられるとなぜ宇宙は消滅するのか?言い換えるとアレフはなぜ宇宙の終わりなのか?全く分からない。。。理解できてない部分が多いと思うのでまた時間あけて再読しなければ。
★3 - コメント(0) - 2015年2月20日

なんかメチャクチャ凄い!読んでいる間じゅう、宇宙の成り立ちとそれを説明する事の意味を考えさせられた。世界を維持する為に全人類で立ち泳ぎを続ける事が出来たらいいのに。どの頁を開いても知的刺激を受ける濃密な本。半分も理解出来てないけど、凄く良かった。ゾクゾクしました。
★32 - コメント(0) - 2015年2月17日

「世界ってこうなんですよ!こんなふうに見えるんですよ!」ということを、まさにタイトルどおり全編を通じてグレッグ・イーガンに語られた。個々の複雑さを失うことなく、集合的にも流れがあるのが、まさに宇宙だったんだのね。熱く王道に、面白かった。
★3 - コメント(0) - 2015年2月6日

万物理論の 評価:74 感想・レビュー:212
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