マインド・イーター[完全版] (創元SF文庫)

マインド・イーター[完全版] (創元SF文庫)
あらすじ・内容
「日本SFが成し遂げた最高の達成」――飛浩隆

マインド・イーターとは、人間を完全に異質なものに変えてしまう害意をもった鉱物的存在であり、音楽であり、言語である。
応戦の術はない。



宇宙へ出た人類に襲いかかったもの、それがマインド・イーター。ひとつ前の宇宙の残滓であり、人間に悪意をもつ、小天体の姿をした存在。精神を食いちぎり人を異質なものに変える。これを破壊せんと連合はハンターを育成し宇宙へ送るが、戦いは絶望的だ。しかもハンターがM・Eの顎に倒れると、精神的に強く結ばれた恋人や肉親までもが変貌するのだ。日本SFの里程標的傑作を、書籍初収録となる2短編を加えた完全版で贈る。創元SF文庫版あとがき=水見稜/作品解説=飛浩隆/作者解説=日下三蔵

あらすじ・内容をもっと見る
509ページ
655登録

マインド・イーター[完全版]はこんな本です

マインド・イーター[完全版]はこんな本です

マインド・イーター[完全版]の感想・レビュー(332)

いまいち話がちゃんと入ってこなかった。単に相性の問題だと思う。
- コメント(0) - 1月31日

不完全で未形成な前宇宙の残滓として存在する、憎悪の塊である小天体「M・E(マインド・イーター)」。人間の精神を犯し身体をも変質させてしまうため、これに罹患するとM・E症と診断される。一作目の『野生の夢』を読むとこの宇宙に存在する人間以外の生命についての王道SFなのかと思うが、読み進めていくうちにM・Eを通して描かれる人類の深層意識や壮大な言語の発生過程、人文科学と自然科学の繋がりについて考えさせられる。M・Eという共通点があることで「生命」を多角的に、あらゆる手法で眺めることができる。物凄い。
★6 - コメント(0) - 1月7日

[4.2] M・Eという箱庭の中で展開される比喩の塊が主題を浮かび上がらせていく、異様なスタイルの作品群。それらはM・Eの様々な相を描いているようであり、しかし確実に設定を積み上げていくことに成功している。M・Eとの理解の断絶は『戦闘妖精雪風』シリーズと共通するが、この作品群は「わたしでないもの」に対する拒絶、わたしが何であるのかわからないという根源的な恐怖に焦点が当てられている。また、飛浩隆『自生の夢』を読んだ直後に読むこととなったが、受けている影響がかなり大きいので、本作を読んでからの読書を薦める。
★4 - コメント(0) - 2016年12月4日

80年代前半の日本SFの空気を濃く伝える一冊。神林、大原、そしてこの水見といった新人が自然科学ではなく、人文科学の知、よりはっきりと“ことば”を武器にSFに挑もうとした。M・Eという設定も、筆の奔る感覚を優先してつぎつぎに様相を変えていく。それゆえに物語は整合性を欠き、普遍性の無さゆえに水見稜は埋もれた作家になってしまった。
- コメント(0) - 2016年11月21日

80年代前半の日本SFの空気を濃く伝える一冊。神林、大原、そしてこの水見といった新人が自然科学ではなく、人文科学の知、よりはっきりと“ことば”を武器にSFに挑もうとした。M・Eという設定も、筆の奔る感覚を優先してつぎつぎに様相を変えていく。それゆえに物語は整合性を欠き、普遍性の無さゆえに水見稜は埋もれた作家になってしまった。
- コメント(0) - 2016年11月14日

前の宇宙の残滓とか、人の精神を破壊する鉱物的存在とか、襲われた人間が異形化する設定は面白かったが、いまいちピンと来なかった。
- コメント(0) - 2016年9月30日

人の精神を食いちぎり、異質なものへと変える「マインド・イーター」をめぐるSF短編集。あらすじを読んだときはホラーかと思ったけれども、「サック・フル・オブ・ドリームス」「憎悪の谷」のような切ないものもあって、面白かった。一番気に入ったのは「夢の浅瀬」。結末が好みだった。
★2 - コメント(0) - 2016年6月2日

短編集ということもあり、再読を繰り返している。人が結晶化する描写や、進化の外描写なんかが脳に焼き付いており軽いM・E中毒症状。小説を通じて広がり続ける妄想こそがマインドイーターかもしれない。
★5 - コメント(0) - 2015年11月5日

すごく読みやすかった。ホラーっぽい話もあればラブストーリーもあるという感じで最初の短編みたいに素直にM・Eと戦う話は少ないけどそれでもめっちゃ面白かった。毎回M・Eを通して書かれる人間の豊かさがいい。
★5 - コメント(0) - 2015年10月29日

1979年、神林長平氏は『戦闘妖精・雪風』シリーズで言語的思考を行い、人間を攻撃するジャムを生み出した。そこにはジャムという「敵」と言語で設定できる対象があった(後に変わるが・・・)。一方、水見凌氏は人間の精神を根本から悪意を持つ攻撃性へと向くように変えうるマインドイーターを設定した。このマインドイーターで特徴的なのは遭遇した者はその近親者や関係者もマインドイーターになるしかないことだ。まるで伝染病のように伝播し、人を根本的に変えてしまう恐怖。全く、理解もできず、排除するしか方法がない事への恐怖がある。
★45 - コメント(2) - 2015年10月26日

宇宙へ進出した人類に襲い掛かり精神を破壊し、その肉体を異質なものに変化させる鉱物意識体マインド・イーター(M・E)と人類との攻防を基本設定に8話から成る短編は宇宙と人間、感性と感情、生と死という哲学的テーマを通して人はなぜフィクションを求めるのか?SFとはなにか?という問いを読者に投げかける試みは1980年日本SF小説の全盛期において小松左京、筒井康隆らも盛んに作品の題材に取りあげたテーマ。その≪文系SF小説≫の中においても本書は今なお傑作を謳われる一作であり、全く古さを感じさせない文体と構成は見事。
★34 - コメント(0) - 2015年10月15日

やっぱり80年代が自分の時代なんだと思った。僕も精一杯背伸びして戦っていた。
★1 - コメント(0) - 2015年9月7日

MEの設定自体は序盤に前宇宙の残滓として提示されているが、話が進むにつれどんどん変わっていく。正しい解釈の仕方なんてないけど、自分の中で適当に整合性を求めようとすると、ベースは前宇宙の残滓として存在しているが人間を取り込むことによってMEが変質していき、集合的無意識なんかが宿ったんじゃないかなと思ってたりする。
★1 - コメント(0) - 2015年9月5日

結局、ファーストコンタクト物みたいになっているな。知性の衝突ってのはそういうものかも。
★1 - コメント(0) - 2015年8月24日

☆☆☆もうそんなに経ったんだ、、、
- コメント(0) - 2015年8月24日

本シリーズが80年代に主に発表されたと知り、驚きました。とことんMEを通した人の普遍的な姿に心が打たれました。MEという人類にとって極端に異質で害のある存在に目を奪われがちなんですが、人間同士の異質さがMEによって、よりむき出しになっているように思います。 異質であるものを自分の思い通りにしようとするのではなく、自分以外のすべてのものは異質であるとを受け入れたとき、ありとあらゆる問題が解決するのかもしれません。というか、問題そのものが起こらなくなるかもしれませんね。『憎悪の谷』がお気に入り。
★2 - コメント(0) - 2015年5月8日

結局 ME の正体って何だったんだろう
★1 - コメント(0) - 2014年10月31日

 
あらすじがとてもカッコ良かったので手を出したんだけど期待とは別方向の魅力があった。
★4 - コメント(0) - 2014年9月15日

苦手な文系SFでした。
★4 - コメント(0) - 2014年9月4日

所謂SFなのだけれど、理路整然とした科学の論理云々の描写が盛りだくさんな作品ではない。進化とは何か、意識とは何か、生命とは何か、を問う哲学的な作品だと思う。セピア色のフィルムで撮影された映画のような印象。ノスタルジックでロマンチックで美しく悲しい夢を見ているような心地で読ませていただきました。
★5 - コメント(0) - 2014年6月14日

SFの短編集。かつて伝説と称された作品で、やっとのこと数年前に復刊とのこと。その時初めてこの作品の存在を知ったものの、なんとなくタイトルの語感がピンとこなかったことと、80年代の日本SFに対する根拠のない警戒観から、今まで未読だったが、一読反省を強いられた。謎の鉱物的で精神的な敵マインド・イーターと人類との接触と戦いが色々な相から描かれるが、その絢爛なイメージと思考実験的な考察の深さがどの作品からも感じられて、素晴らしく楽しめた。飛浩隆の解説もこの伝説のSFの伝説たる所以をちゃんと説明していて、良い。
★6 - コメント(0) - 2014年4月9日

マインドイーターという事象に対して、それぞれ違う角度から描いた短編集。 書かれた年代だけに、若干古さも感じましたが、それもまた良し。 ちょっと曼荼羅みたいな感じですね。色即是空。
★3 - コメント(0) - 2014年3月5日

繰り返し読みたくなる。
★9 - コメント(0) - 2014年2月19日

文章が妙に古いしSFのネタそこまで突飛ではないぞ、と思ってたら30年前に書かれたものだったのか。その認識のずれのせいか微妙に読みにくかった。
★3 - コメント(1) - 2014年1月21日

面白かったです。
★3 - コメント(0) - 2013年11月29日

読んでいた筈なのに、何も理解してなかったんだと打ちのめされた感じ。マインドイーターとは何者だったのか、何もわかってなかった。そしてこの本の価値も。 飛さんの解説にある「文系本格SF」という言葉に、そうだったのか!という気がしたけど、その言葉もまた自分では掴み切れていない気がする。いくら読んでもたどり着けない。
★8 - コメント(0) - 2013年11月27日

まあまあ
★2 - コメント(0) - 2013年11月11日

その世界で確かに人間が生まれて生きて朽ちていく、設定はSFだけど語るものは8個の寓話。良かった。文体は、丁寧で上手な翻訳のよう。
★8 - コメント(0) - 2013年10月30日

宇宙の果てから迫り来る得体の知れない化物との戦い……と単純な説明では、この小説世界を通じて著者が取り組んだ命題の壮大さに押し潰されてしまう。「人間とは何か、進化とは何か」まだまだ人知の及ばない宇宙を舞台に描かれるSFには、根源的な問いへのメタファーが横溢している。小松左京の『ゴルディアスの結び目』からのインスパイアを受けて繰り広げられる思弁作業は、正しく日本SFの頂きに到達した傑作だ!
★9 - コメント(0) - 2013年10月8日

未知の敵と戦うだけのSFではない。M・Eとはなんなのか非常によく考えさせられる作品
★4 - コメント(0) - 2013年8月21日

「捨て台詞ってのはインプロヴィゼイションの極みにあるんだ」この台詞が読みたくて再読。かっこいい!
★6 - コメント(0) - 2013年4月23日

名作と言われている日本のSF読んでいると、どうも耽美な作品が多い気がする。瑕疵の無い激情とエントロピーの低さに昔の人は未来を見たのだろうか。日本SFの里程標と言われるだけのことはある。面白かった
★6 - コメント(0) - 2013年4月22日

★★★
★1 - コメント(0) - 2013年3月12日

前宇宙の残滓で小惑星として宇宙に存在し、宇宙に進出した人類の精神を食べてしまう、しかも食べられた人間に近い人間まで犠牲になってしまうというマインド・イーター。これはそんな絶望的な戦いにさらされた人類と、そして生物とは何か?ということを投げかけた作品。マインド・イーターの設定は戦闘妖精雪風のジャムを思い出す。水見稜さんって初めて名前聞いたんだけど、もう30年以上作品を出されてないのね。でも、すごい作品だなと思った。
★10 - コメント(0) - 2013年2月22日

紹介文を読んだときは、ラノベ寄りのアクションSFかと思った。「野生の夢」はその感覚で読み進めたが「サック・フル~」と「夢の~」と読み進めるにつれ、松本零士のSF短編を思い出した。いい意味で裏切られたという感じで最後まで一気に読んだが、M・Eの正体が明確に描かれることなく終わった。だがなんとなくわかったような気にさせるように、ヒントらしきものが散りばめられている。そのせいで読後も考えを巡らせ、余韻にも浸れた。生命とは何かをSFという形で問いかける哲学的な話。普段SFを読まない人にも、ぜひ読んでもらいたい。
★6 - コメント(0) - 2013年2月17日

*SF*宇宙に進出した人類に"それ"は襲い掛かって来た!犠牲者の精神は喰い千切られ、その肉体は異形のモノに変えられる。そしてその変異は犠牲者と精神的に強く結ばれた恋人や肉親まで距離を超越して伝染する。この絶望的な悪意の存在に対し、人類に希望はあるのか!?――よくぞやってくれた!実は私が50代過ぎて退職をした際、自分の為の小説を個人的に執筆しようと思っております。しかし、やってくれるもんである。私が考えていたネタを差異こそあるが描かれるとは!悔しさもありますが、俄然これ以上の作品を書きたくなりました(笑)
★8 - コメント(0) - 2013年1月3日

日本のSFのもこういう傑作がまだまだ眠ったまま残っているんだろうなぁ、
★2 - コメント(0) - 2012年12月10日

む、難しい。まだまだSF初心者には難しかった!でも、「サックフル~」と「憎悪の谷」が好き。もっと時間を置いて、この作品についてこれるようになったら再挑戦したい。
★2 - コメント(0) - 2012年10月14日

・・・ワカラナイ(--; 正直このひとことに尽きる SF的な描写はともかく各話の背景や心理描写などがひたすらぼかされているので終始スッキリできないまま、結局全8話読み終えても良いか悪いかの判断すらつかないぐらいに理解できなかった。 まぁひとそれぞれどうにも合わないモノってあるんだね・・・。『もっとがんばりましょう』
★5 - コメント(0) - 2012年9月15日

これが80年代の作品…いやぁー凄い。
★3 - コメント(0) - 2012年9月12日

マインド・イーター[完全版]の 評価:76 感想・レビュー:144
ログイン新規登録(無料)