ヘリオガバルスまたは戴冠せるアナーキスト (白水Uブックス)

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ヘリオガバルスまたは戴冠せるアナーキストの感想・レビュー(63)

★★★
★2 - コメント(0) - 2016年7月19日

アルトーによるヘリオガバルス考。ぶっちゃけ訳者付記に読み応えある解説 再読必至…
★1 - コメント(0) - 2016年6月3日

最凶の暴君ヘリオガバルスを、「男性原理」と「女性原理」のような二項対立を解消する者であるところのアナーキストとして捉え、その人生を再構成する。アルトーの「哲学」が前面に出ているが、それほど大したことは言っていないと思う。ヘリオガバルスとその背後で蠢く「シリアの公女たち」の行動や思惑自体の方が面白い。
★3 - コメント(0) - 2016年2月11日

アルトーってあちこちで引用されるけれども、彼の作品となるとどこから手をつけたらいいのか分からない感がある。この『へリオガバルス』は同名の悪名高いローマ皇帝に材を取った作品。とはいえ、厳密な歴史小説というわけでもなく、へリオガバルスという退廃的な男色家を核としてアルトー的小説世界を構築した作品だろう。ネロとかと比べ、政治的業績が0に等しく、暴君というよりも「戴冠させられたアナーキスト」というその奇妙さが多くの文学作品を触発したのだろう。
★11 - コメント(0) - 2015年3月16日

『信長 または戴冠せるアンドロギュノス』(宇月原晴明)でアルトーやヘリオガバルスを知りました。暗殺と殺戮、近親相姦の一族の中、知性故の野心と嫋かで食い殺しそうな美貌を併せ持つ娼婦と巫女という二面性のあった姉妹を母にして生まれた、悪徳の限りを尽くした両性具有の太陽、ヘリオガバルス。不完全であるからこそ、完全である存在。無秩序で矛盾に満ちているが故の最も整合性のある論理は未完成であるために完成される。太陽は汚穢の中で引き落とされ、殺されることで双極である永遠を手に入れたのだろう。矛盾に満ちた世界への讃歌。
★20 - コメント(0) - 2015年3月7日

小説というにはあまりに奇形的、詩というにはあまりに論理的、哲学書というにはあまりに詩的。陶酔的でありながら覚醒しているとしか言いようのない文体で編年体から大きく逸脱して語られるヘリオガバルスの生涯はこの本そのものをメタ的に語るかのように二項対立の概念を融解させてしまう。とかいう稚拙な批評言語を置き去りにしてしまう程の強烈でプリミティヴなパワーが本全体から放たれていてアルトーやらバタイユやらブルトンやらという<思考する身体>を擁していたWWⅡ以前のフランスの豊穣さには驚愕させられるしかないなと思いました。
★2 - コメント(0) - 2015年2月15日

悪名高いローマ皇帝ヘリオガバルスの生涯を描く小説。グロテスクな描写が続くので個人により好みの分かれる話かもしれない。それでも、私は好みだった。きらびやかなイメージが奔流のように続く描写と、白熱する哲学論議が一体となった内容が独創的。副題にあるように言葉の力で常識の世界の転覆を狙ったアナーキーな物語と言える。実際この本を読むと、悪の限りを尽くしたヘリオガバルスが高貴な芸術家に思えてくる。繰り返される「詩」という言葉が印象的で、文学者としてのアルトーの中心にあるのは韻文の精神だと思う。
★102 - コメント(4) - 2015年1月6日

自分自身に残酷になること、自分に対して矛先を向けること、徹底して綿密に望み通りにつくりあげられた無秩序、混沌の中の調和、ヘリオガバルスの統一されたアナーキーがローマを辱める、恥辱を誇りにできるほど残酷で寛大な女たち、男であり女である未熟な完全さ、双極にあるものは繋がっている、デタラメに世界をつくるのってむずかしいよね、神様
★6 - コメント(0) - 2014年10月12日

A・アルトーによるヘリオガバルス観。訳者付記では、多田さんの「アルトー観」が綴られ「翻訳者にとって、詩人哲学家の文章、文体になると手に負えない」で笑う。199X。
★5 - コメント(0) - 2014年1月31日

アナーキストであることは極めて個的な行為であり、本質的には矛盾するのだが、戴冠したことによって壮大なまでのアナーキーが可能になった。ヘリオガバルスのローマ入城が端的にこれを象徴するだろう。彼は後ろ向きにローマの門を入り、ローマ帝国そのものと鶏姦によって結ばれた。皇帝の女装、切り取られた男根の乱舞、婬猥と奢侈を極めた彼の行為は、そのままアナーキズム=演劇の究極の理想の姿でもあった。行為において演劇的であることとは、すなわち秩序の破壊にほかならないからだ。そして、それはまたアルトー自身の姿にも重なるのである。
★46 - コメント(0) - 2013年3月24日

歴史小説なのか、哲学詩なのか。アカデミックで緻密な考証の上に創造の翼が羽ばたく香り豊かなファンタジーでした。面白い!巻末の解説を読んだ後すぐに二周目に入った。
★3 - コメント(0) - 2012年4月1日

再読。第二十三代ローマ皇帝、ウァリウス・アウィトゥス・バッススまたはヘリオガバルス。 それは男であり、女。両性具有者とは男、そして女。同時に、唯一者において一体となる、太陽神エル・ガバルの下に。咲き乱れた薔薇はやがて腐臭にまみれ、崩れ堕ちる。死体は引き摺られ、臓腑は飛び散り、在りし日の姿は誰も想像もできまい。
★2 - コメント(0) - 2012年2月20日

10年ぶりぐらいに再読。文体のかっこよさにもんどり打つ。それにしても上っ面しか読んでなかったなあ。
★1 - コメント(0) - 2010年2月4日

アントナンアルトーを初めて読む。ヘリオガバルスという古代ローマの若き皇帝を題材とし、作者本人の哲学を披露している。ヘリオガバルスとは両性愛傾向にみられるようにその身をもってさまざまな矛盾を体現している(それを言い表わしてアナーキストという) 。ヘリオガバルスの行動や、当時の血と精液にまみれたシリアの状況の是非は別として、アルトーがこの書を書き下ろしたということ、すなわち、ヘリオガバルスに惹かれたということに、世界に飽き飽きしていた彼の寂しさを見る。
★11 - コメント(0) - 2009年8月23日

多様な精液から作られ、血と汚物にまみれた最期を遂げた少年皇帝ヘリオガバルスを題材にした「彼岸の人」アントナン・アルトーの哲学的考察。史家の伝える「狂帝」ヘリオガバルス像への鋭い批判とヘリオガバルスへの羨望にも似た擁護。有名な「ヘリオガバルスの薔薇」についての記述はない。
★3 - コメント(0) - 2009年2月2日

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