聖女ジャンヌと悪魔ジル (白水Uブックス―海外小説の誘惑)

聖女ジャンヌと悪魔ジルはこんな本です

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聖女ジャンヌと悪魔ジルの感想・レビュー(55)

ジャンヌ・ダルクよりジル・ド・レがメイン。歴史的経緯が巻頭に訳者により書かれているのでこのあたりのことがわからない人にもいいと思う。百年戦争の話からルネサンスのフィレンツェ、キリスト教の「黒い」話に及んでおもしろかった。でも訳があんまり、、、。頭にフランス語の文法が浮かんでしまうくらいに直訳な感じで読みにくかった。トゥルニエがあんまり読まれてないのは翻訳のせいかな?
★25 - コメント(0) - 2016年11月10日

フランス百年戦争末期、女騎士ジャンヌ・ダルクと善良な田舎貴族ジル・ド・レの史実をもとにした作品。故国のため戦場を共にするうちにジャンヌへ情景の念を抱き、聖女と敬い崇拝するようになるジル。しかしジャンヌの運命は魔女として火刑に消えゆきます。その残酷な亡骸を目にした後のジルの哀しくもおぞましき悪魔への変貌、黒魔術と幼児虐殺という殺人鬼へと転換するさまは圧倒的で引き込まれました。聖女と同じく火刑により最期を遂げた悪魔ジルの断末魔は強烈に胸に迫ります。トゥルニエの善と悪の両義と転換を秘めた幻想さに強く惹かれます。
★71 - コメント(6) - 2016年6月4日

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★2 - コメント(0) - 2016年2月10日

再読。天へと目指したジャンヌダルクの死後に地獄めぐりをするジル・ド・レの物語。天国と地獄の中間、リンボーにこだわった理由が、何となくわかる部分がある1作。ジャンヌの美しさを求めるジルと、ドナテッロのダビデ像をめぐる2人の会話が対比をなすよう。錬金術と科学が重なる時代、ジルを救うために南から来たフィレンツェの男が面白い。地獄の業火に焼かれたジルは聖なるものへを変化するのでは、という。ジルの「憐憫」の辺りも面白い。
★12 - コメント(0) - 2015年11月18日

なんとなく手にとって「昔子供向けのジャンヌ・ダルクの本とか好きだったなー」という軽い気持ちで読み始めたら、思ったより濃厚だった。ジャンヌが死んだ後ってそういや知らなかったので、いい勉強になった気がする。
★1 - コメント(0) - 2015年8月18日

汚穢は美に転換し、逆もまた然り。主にジル・ド・レの行状記であるが、狂宴の具体的な描写はほぼ無い。しかしそれが返って彼の内面の絶望と作品の陰鬱な空気を見事に表現している。表題こそこの二人だが彼らはあくまで舞台装置であり、脇役であるはずの神父と錬金術師こそが真の主人公であるような印象を受けた。それはこの二人が善と悪、汚穢と至善を其々象徴しているからか。ただここでは地獄の力強さに対して天国は余りにも弱々しい。そしてラストの裁判で明らかになるその逆転。そしてジャンヌとジルの対比する火計の場面はあまりにも美しい。
★48 - コメント(0) - 2015年1月21日

ジャンヌに地獄と天国の熾火を見出し、救われたジル。しかし、ジャンヌは国に売られ、教会に「悪魔」と断ぜられた上で処刑されてしまった。悪徳を重ねても、最後まで神を信仰した原動力とは何だったのか?おそらく、ジルは悪徳に身を窶して「至上」を目指すことでジャンヌを悪罵される魔女から「聖女」へと転換させることを信じていたのだと思う。綺麗は穢い、穢いは綺麗に。呪われてあれ、子を厭って売り払ったのに被害者面をする親、知らぬ振りをする生者、権威という泡に縋るしかない聖職者よ。貴公らは永遠にジルとジャンヌの至上に辿り着けぬ。
★43 - コメント(1) - 2014年10月8日

トゥルニエ二作目。正直言ってよく分かんない話だったけど、多分この小説は歴史小説という括りでいいんじゃないかと思う。本書の主人公は聖女ジャンヌの戦友であったジル・ド・レ。彼は敬愛していたジャンヌの火刑を目撃し、その瞬間悪魔に成り下がる。罪の無い少年たちを陵辱し、虐殺する悪魔になったジルの最期はジャンヌと同じ火刑で、ジャンヌの名を三回叫んで息絶える。結局何を伝えたかったのかがよく分からない小説だったけど、ジルの苦悩と嗜虐性、そして壮絶な最期は凄く印象的。個人的には訳者あとがきの方が良かった。
★9 - コメント(0) - 2014年9月27日

純粋さの究極は悪に呆気なく転換する。何百人もの子どもを殺した理由が《憐憫》から起こる快楽だとは!なんという転換!だがこれほど納得のいく答えは無い。神父ブランシェは神に救いを求めることに万策尽き果て、錬金術師プレラに頼る。「地獄の火だけがド.レ殿の化膿した傷口を焼くのだ」「サタンのイマージュは神のイマージュ。救済のために頼りにしたのはまさにこの瓜二つの類似物」悪を癒す薬は悪だけだと語るプレラ。「天国の光と地獄の焰は相似ている」民衆が跪き聖歌を歌ったとされるジルの処刑。彼は火に焼かれ聖なる者に転換できたのか。
★39 - コメント(0) - 2014年4月23日

わずか200ページなのでさらっと読める。が、内容は濃厚で大満足の一冊だった。ジル・ド・レーの存在が私のなかで輝きを増しすぎて困るぐらいだな…。よりいっそうジルに近づきたくなった。
★1 - コメント(0) - 2013年10月29日

ジャンヌダルクと、彼女に魅了され続けたジル・ド・レの物語。全体の半分以上はジルの話。ジャンヌが異端者として火刑となり、そこから只管に彼女に囚われ悪魔のような所業を繰り返す。彼女を求めながら、一方で少年達の苦しみと血に欲情する姿が何とも哀しい。
★2 - コメント(0) - 2013年7月14日

Fate/Zeroの影響でトゥルニエの「聖女ジャンヌと悪魔ジル」を読んだ。ほとんどジル・ド・レの話だったので良かった。
- コメント(0) - 2013年3月26日

<いつの日にか、ルーアンの魔女が、その告発された罪をすべて洗いそそがれて復権させられないとも限らないではありませんか? (略) そして、そのとき、その彼女を自分の影のように常に追って来たジル・ド・レの上にどんな光が注ぐでしょうか?> 聖女として生き、悪魔として殺されたジャンヌと、悪魔としての生を完遂することにより天上への到達を願うジル。両者の生のあり方はあくまで対置的なものだが、それを悪魔的な詭弁で見事に結びつけてしまう錬金術師プレラッティが脇役として実にいい味出している。小粒だが、なかなか読ませる小説。
★12 - コメント(0) - 2013年1月1日

わずか200ページの程度の本だったが、密度の濃い内容で面白かった。ジャンヌダルクを聖なる女性として愛した貴族ジルが、人間性を失って、残酷な所業に耽り、処刑されるまでを描いた物語。このジルは後にペローの童話「青ひげ」のモデルになったらしい。彼は百年戦争の英雄で聖なる存在だったのに、理不尽に処刑されるジャンヌの姿を見てから、精神のバランスを失って、獣性をむき出しにした人間になってしまう。どんな人の中にも聖性と獣性はあると思う。(続く)
★46 - コメント(1) - 2012年11月20日

ジルの豹変にジャンヌの死がどれほど関係していたか厳密なところは分からないし、妙に感傷的なシナリオになるものは嫌いだが、この本にはそういうところを感じず気持ちよく読めた。文体が過去形でないことに最後まで違和感はあったが、映像的にも感じられたのでそれはそれでありか?
★1 - コメント(0) - 2012年6月11日

「あなたの中には火がある。わたしは神かけてそう信じている。しかし、その火はたぶん地獄の火なのだろう。善と悪とは常にたがいに隣り合っているのだ。…」という、ジルの台詞にぞくぞくした。地獄の火…。
★5 - コメント(0) - 2012年5月13日

トゥルニエの小説。そのため創作要素が多い。ジャンヌはp64くらいで死ぬ。プレラッティが魅力的且つ生き生きと書かれている。p10〈ジャンヌはほとんど読み書きができず、自分の名前の頭文字のJをサインするのがやっとだったからである>なジャンヌ、p47「わたしは神学者でも哲学者でもないし、読み書きすることは大の苦手だ」なジル・ド・レ。「悪魔的? 悪魔的であってはいけませんか? 悪魔もまたその存在理由を持つことができますよ」とプレラ、ジャンヌについてp148<「彼女は救われたのですよ!」とプレラッティは断言する〉
★2 - コメント(0) - 2012年2月15日

印象に残った言葉「無私無欲な動機で人を殺す者たちもいるではないか!(中略)強欲は狂信と比べたら、人を殺す率はずっとずっと低いのだ。(略)お前の狂信はその富でもってなにをしようとしているのか、とわしはふるえながら考えているのだ。」
★2 - コメント(0) - 2010年9月12日

ジャンヌ・ダルクとジル・ド・レが好きなので
★1 - コメント(0) - 2009年6月5日

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