薔薇の葬儀 (白水uブックス―海外小説の誘惑)

薔薇の葬儀の感想・レビュー(36)

訳者解説にある通りあえて狙ったらしい斜め上の日本のイメージをはじめとして確かにイメージを幾重にも重ねてというところでどちらかというとお酒飲みながら夜中に読むべきだったかな?という気がしなくもない。谷崎の記憶に捧げるとか書いてるしね。O嬢の物語のようなれっきとした官能小説ではないもののフランスらしーエロチシズムというかそんなもんが漂っててよろしいんじゃないかと。影の反乱は色々とこっちが勝手に連想してしまって困った。短編集だけれど楽しい時間を過ごせたので御の字ってとこでございます。
★29 - コメント(0) - 2014年11月19日

1983年初出。 「ムーヴィング・ウォーク」で、 美しいが不潔な女が、エレキギターを 同類の2人の少女だけを観客として弾きながら歌っている。 ブルースのベッシー・スミスが歌っていた『ドウ・ユア・デューティ』 で、「汝の義務を果たせ」というシカゴ訛りのハスキーヴォイス(92-93頁)。 現代日本でも汚ギャルのような感じか?  あるいは、仕事のない若者は既視感か。
★15 - コメント(0) - 2014年4月6日

表題の短編のみ読了。非常に芸術的。でもすごく前衛っぽいかな。日本をすごく意識して書かれていて、谷崎の『刺青』のようでもあり、川端の『眠れる美女』のようでもあり、また三島の『金閣寺』のようでもある。あ、でも、何となく『O嬢の物語』のようでもあるとも思った。日本の文学を仏訳して、それをもう一度、日本語に翻訳したらこうなるかな~と思った。『ウルバリン』のようなそして、『47RONIN』のようなニッポン。なんかすごく勘違いしているんじゃないかと勘繰るのは私だけ? 笑
★11 - コメント(1) - 2014年1月4日

ジャポニズムという名のオリエンタリズムに彩られた部屋に監禁された男が見た光景を描いた表題作はカリスマ的存在を放つナカ・ハンが病に痩せ衰えた身体の局部などを口紅などで紅く、装飾された姿を想像して痛々しいはずなのに魅惑的な神々しさもある姿に思わず、息を呑みました。男の自分勝手なサディズムを超越する女体の神秘性と死に際することでより、一層、引き立った一種の美しさを描いた「ムーヴィング・ウォーク」と近親相姦と喪失の絶望を謳う「蝮のマドリーヌ」がお気に入りです。
★27 - コメント(0) - 2013年4月30日

オリエントの香り漂うエロスとタナトゥスの7篇の短篇集。美しい死と痙攣するエロス。日常に多重露光された夢の世界は三島や谷崎へのオマージュである。美しい裸体を晒すウェヌスはファム・ファタルな女のサロメであり、セイレーンのように主人公たちを誘惑する。食虫植物に群がる昆虫のように甘い香りに誘われ囚われる男たち。アンリ・ルソーの「蛇使いの女」のイメージ。暗黒舞踏を思わせる「薔薇の葬儀」、谷崎の「秘密」のような「蝮のマドリーヌ」、古代ギリシアの再構築である「シクスティーヌ・アグニ」が好み。
★21 - コメント(1) - 2013年4月17日

たいへん好みの一作。一言で言っちゃえば濃密なエロティシズム、ってことになるのだろうけど、酩酊しても頭は冷たく冷えているというか、現れるイメージを逃すまいと真剣に見つめてしまうほうに意識が行く。急速に沸騰した欲望が、瞬間冷凍されてしまったような七編。 あと、それぞれの作品に出てくる少女像がとてもいい。男性側のサディズムをそそりつつ、死や「何もかも失う」ことでするりとその欲望から逃げ出して、気づけば男性の上に君臨しているような感じがした。
★5 - コメント(0) - 2013年1月29日

全編からエロスと死の匂いが濃厚に漂ってくる一冊。著者最後の短篇集という事で、初期の諸作と比べると作風が変わったのが明らかに見て取れる。その意味で一番幻想的なのは「ムーヴィング・ウォーク」かな。こないだ別の題で読んだとこだけど。四人の日本人に誘拐され奇怪な観劇を要求される表題作も気に入ったけど、「蝮のマドリーヌ」には度肝を抜かれた。わずか10頁のうちにエロスとタナトスがみっしりと詰め込まれている。訳者後書きで著者のエッセイと三島の関係に触れられていたけど、エッセイも是非訳して欲しいものである。
★27 - コメント(0) - 2012年11月17日

アンドレ・ピエール・ド・マンディアルグの『薔薇の葬儀』を読了。三島由紀夫や谷崎潤一郎といった日本の作家から影響を受けた作品とのことで、なるほど以前のような抽象的なエロスに、日本的なエキゾチズムがブレンドされたといった感も。遺作となった『すべては消えゆく』に近い。
★3 - コメント(0) - 2012年6月23日

頽廃と背徳にまみれる贅沢か。やはり表題作「薔薇の葬儀」がよかった。主人公レオン・リュカンは歓楽場のバーから出て歩いているところを、突然2人の日本女に腕を捕られ、そのまま車に乗せられる。美しい女たちからやんわりと虜囚にされた彼は、ひどく風変わりな館へと大人しく拉致される(曰く“驚かしてもらいたいからね”)。そして元遊女である4人の日本女たちから、自分たちの女主人ナカ・ハンの為に彼女の葬儀に立ち合うことを求められる…。かなりあからさまにエロスと死なのだが、葬儀の内容といい〈双正方形館〉といい度肝を抜かれた。
★8 - コメント(0) - 2011年8月24日

少し作りものめいていて、閉塞感を抱いた。もっと硬質な感じを望むが、森の中のシーンは美しい。
★4 - コメント(0) - 2011年8月18日

再読。仰々しいタイトル作よりもそれ以外の取りとめのない短編が優美でよかった。グロテスクさとか残酷さは他の短編集ものよりも薄めだけど、このエロと感傷が色濃くあらわれた『薔薇の葬儀』がいちばん趣味かも。「クラッシェフー号」「ムーヴィン・ウォーク」「蝮のマドリーヌ」「シックスティーヌ・アグニ」
★2 - コメント(0) - 2008年7月2日

図書館 個人的ベスト:「蝮のマドリーヌ」
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