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樹木と暮らす古代人: 木製品が語る弥生・古墳時代 (歴史文化ライブラリー 434)

感想・レビュー
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うしうし
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職場本を読了。図版が小さいことや即物的で細かい記述などから、本書で述べられている内容をすぐに理解することには困難が伴う。とはいえ、弥生・古墳時代の木製品について、最新の研究成果が盛り込まれており、興味深い知見も多い。  結論としては、日本列島における弥生・古墳時代は林業成立までの「揺籃期」と位置づけ、「組織的な木材調達」・「木材の運搬」・「職人集団」・「継続的な森の利用」がなされていたと評価(p253~257)。
うしうし

・P68:打製石斧→膝柄に取り付け、「石鍬」として使用する者が一定量存在。打製石斧は縄文前期に出現。西日本でも早~前期には朝鮮半島南海岸を起源に北部九州から山陰に広がる。(幸泉2008) ・P120:桜井茶臼山古墳の真北にある城島遺跡から伊勢湾型(尾張系)曲柄平鍬が出土。→巨大古墳の築造にかり出された尾張の人々が存在したことを示唆。

05/25 19:27
0255文字
takao
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ふむ
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もるーのれ
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木製品の概要から始まり、里山の様相から首長・王の持ち物、木製品の工人の存在形態と、木製品1つとっても様々な視点から描かれる弥生・古墳時代像が分かり易い。平易な文章でありながらも結構専門的な内容。個人的には、首長や王の持ち物についての論が興味深かった。特に弥生時代の「隠匿する器」と「見せびらかす器」。性格は違えど豪奢な造りで首長層の持ち物には相応しいし、その性格が材質を変えて古墳の副葬品として生き残っていくのが面白い。木製品はこれまであまり触れてこなかった(寧ろ面倒臭がってた)けども、見方が少し変わった。
0255文字
樒
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『木製品には何があるのか』から整理されているのが理解に役立つ。考えてみれば、弥生時代の木製品など想像が及ばない一群があるのは当然。『儀仗から武器へ』や『うつりゆく木製品』が興味をそそられた。
0255文字
遊動する旧石器人
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2016年10月1日第1刷。木製品からみた弥生・古墳時代像が語られる。木の文化である日本列島において、木製品は切り離せない物質である。考古学というと石器・土器・青銅器・鉄器などに目を奪われがちだが、木製品も近年研究が進展してきている。僕は木製品の勉強をしたことがなかったが、本書を契機に自分と関連するものから木製品を見てみたいと感じた。本書がカバーしている時代幅が、僕の専門時代域でもあるので、本書はその時代の社会像を研究するうえでも非常に重宝する1冊となる。
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こぽぞう☆
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遺物として残りにくい木材に特化した原始〜古代史。論文を元にしただけあって難しいが、最後の三章ほどで簡単にまとめてあったのでなんとか。「みせびらかす器、隠匿する器」が面白かった。
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やま
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昔の人たちが木をどのように理解し、加工して使ったのか丁寧に書かれています。
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おらひらお
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2016年初版。電車の中で読了。考古学関係者はもちろん、その一回り広い範囲の人々にも楽しめる一冊ですね。結構おすすめします。
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サンチェス
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持続可能な森林資源を作り上げる「里山」を弥生〜古墳時代に見ることができるのかを検討する、教養本の皮を被った専門書。農業生産が増大して人口が増加した集落では木材の消費が多くなり、伐採量と森林資源再生産量のバランスがとれなくなることで、集落で完結した材木の自給自足は終わりを迎える。…と結論だけ述べるのは難しくはないけど、木材の遺物が残りにくい日本の土壌を相手にここまで研究を昇華させられるものなんだなと素直に感心した。「木材は残りにくい」という固定観念をもつ考古の研究者こそ読むべき本かもしれない。
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さとうしん
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一見地味なテーマだが、各地の木製品の生産と流通の状況、王権との関わりなど、木製品に着目することで見えてくるものは多いのだなと思った。容器のところで白川静の言う「サイ」を絡ませているのも面白い。
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花林糖
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(図書館本)里山を作り出した古代人(弥生時代~古墳時代)が、森林資源との関わりや、切り出した木材をどの様に活用していたのか。農具や威儀具など遺跡からの出土品を用いて説明している。他社から出版された論文を一般向けに出された本なので、この方面に多少知識がないと読みづらいかも。
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どら猫さとっち
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古来、日本は樹木とともに生きてきた。本書は弥生から古墳時代まで、古代の人々の樹木を活用した情景を、発掘した物を基づいて描き出した。古代史にはあまり詳しくないが、木材と人間との関わりが、古来から根づいてきたことを本書で証明している。そして、古代の人々の営みが、現代人にも似通っている箇所もあり、里山資本主義のルーツが弥生時代からあったことも興味深い。今の我々にも必要な一冊。
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樹木と暮らす古代人: 木製品が語る弥生・古墳時代 (歴史文化ライブラリー 434)評価100感想・レビュー12