倒立する塔の殺人 (ミステリーYA!)

倒立する塔の殺人 (ミステリーYA!)
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倒立する塔の殺人の感想・レビュー(1008)

装丁から思いもしないまさかの戦時中から戦後にかけての物語。皆川さんらしいタンビィな世界ながら、YA向けミステリーのためか少女の危うさが最も表に出ている。物語に出てくる書き繋いでいくリレー小説と実際の戦中の物語が混ざりあって溶け合って、皆川さんワールドです。
★3 - コメント(0) - 2月16日

「落雷によって砕けた塔、倒立させる部屋、先生はわたくしを倒立させました」そして裏切った相手を狂わせる。戦争前後のミッションの女学校で繰り広げられる謎のノートと少女たちの小説、少女の消失に自殺。繋いでいく文章の構成はドキドキしたし、引き込まれる時代背景とミステリーが幻想的に溶け込んで素敵でした。かぐわしいジャスミンの花がとても印象に残りました。恐ろしいけどあの香りはとても好きです。あと万華鏡ならぬ万華響が気になりました。
★16 - コメント(0) - 2月9日

図書館本。戦中戦後に青春期を過ごした少女たちの話。YAの棚にあったので軽い気持ちで読みはじめていましたが、どっぷりと皆川ワールドに。漢字にルビが多いのはやはりYAだからだろうか。
★2 - コメント(0) - 2月1日

いいですねー。少女の価値は清らかさ、汚れの無い純粋さではなく、その裏、見え隠れする毒なんですよね。甘美で妖しい世界を堪能させていただきました。
★8 - コメント(0) - 2016年12月6日

綺麗で不思議なタイトルに惹かれて手に取ったミステリー。数行読んだだけで惹き込まれました。クラシックの旋律のような幻想的かつ精巧な文章、そして世界観。戦争末期という暗い時代に、女学校特有の甘美な毒々しさが妖しく響いています。お名前だけ存じていた皆川博子さん、今まで読んでいなかったのを後悔する程好みの世界観で、これから是非他の作品も堪能していきたいと思います。あと、無性に“マリア様がみてる”を読み返したくなりました。
★31 - コメント(0) - 2016年12月2日

ほころぶ寸前の蕾は甘やかな毒を含み、残酷に微笑う。届くことのなかった想いは狂気を抱いて水底へと飛翔する。天に向かって倒れゆく―――。皆川さんの綴る物語の吸引力の強さといったら、まるで麻薬。脳は痺れ、心は微かな刺激にも感応し、芯を疼かせ陶酔させる。それでいて、いつもどこかから現実の視線を照射し、耽溺している世界を物語として結末させてしまうのだから、憎らしい。いっそ連れ去ってくれたら、と胸苦しい余韻の果てに思う。鏡は、狂気(それは現実でもある)への扉。物語もまた。 装丁も秀逸。
★24 - コメント(1) - 2016年11月9日

皆川博子月間。少女同士のかすかな、柔らかい、妖しさと、戦時中の生々さが混ざり合ってないから、余計に対比が印象的。でも倒立する像が全然イメージできない私は、ほんとに物理とかの理系だめなんやと確信した…
★2 - コメント(0) - 2016年10月22日

皆川博子『倒立する塔の殺人』,理論社(ミステリーYA!),2007,316p[913.6]
★1 - コメント(0) - 2016年9月26日

★★★☆☆ 戦時中に回し書きされた少女たちの小説。少女の死、失踪。 戦時中のため、空爆などの描写があって、小説に集中できなかったような。最後は予想外ではあった。
★3 - コメント(0) - 2016年8月8日

まさかの時代背景とともに 少女たちの危うくも儚い美しさの物語。ではあるが、あんまり 面白いとは思えなかった。
★5 - コメント(4) - 2016年8月7日

少女だけで完結した世界の危うさ。繊細で驕慢。作中に出てくるのは別の花だけど、有毒なのに可憐なスズランみたい。ミステリーはここの所読んでなかったので、結末の収まりにすっきりした。あと、設楽さんはもっと第一印象気をつけたら、お友達できると思う。(無意味な老婆心)
★13 - コメント(0) - 2016年7月18日

ずっと読みたいと思っていた作家さんです。この透明感のある美しい表紙でまさかの戦時中の話とは想定外。ある意味美しいお話ではありましたが。正直言って私はちょっとよくわからなかったです。他の著書を読んでみようと思います。
★3 - コメント(0) - 2016年7月2日

舞台は、戦時中のミッションお嬢様学校。「エス」という百合的要素が入り、耽美で残酷なサスペンスの味わい。女生徒たちの愛憎が入り乱れ、陰湿(>o<")…だったけど、これこそ「ザ・女の世界!」で期待を裏切らない。視点や時代など変わって読みにくい部分もあったが、ラストが綺麗にまとまって納得できた。主人公がべー様という平凡な娘だからこそ、女の子たちの「儚い美しさ」が表現できたのかな、と思う。エスの世界は、異分子の存在があってこそ怪しく輝きだすのかもしれませぬ…。
★20 - コメント(0) - 2016年6月28日

皆川さんの長編は初読み。戦時中のミッションスクール、その当時の少女たちの生活が浮かんでくるようだった。難しい単語が文章に違和感なく融け込んでいる。本当に端整な文章だな、と思う。ただ、あらすじが好み過ぎたせいか、内容は期待を上回らなかった。手記、本文、現在が入り乱れる構成に少し混乱したし、小説の回し書きの楽しみというか(彼女たちの)ドキドキ感が感じられず。甘美な毒を含んだ雰囲気や、手書き文字、物入れになるソファーのホラーな表現にはゾクゾクしただけに、もう一つ足りないのが惜しい。欣子の推理、設楽は結構好き。
★20 - コメント(1) - 2016年6月9日

積ん読の一番下になってたのをようやく読めた。もっと早く読めばよかったなぁ。お見事です。中断すると混乱してしまうので、何度か行きつ戻りつ読みましたが、「倒立」と実際のお話が見事に絡まり合っていて、昔の少女漫画で読んだような”お姉さま”の世界に百合を感じつつも、ぎょっとするほどリアルな戦中戦後の実態が浮かぶ。これがYA! であることに驚くほど、読み応えのある一冊だった。映画見てるような少女たちの日常に、ベー様が一番現実味がある気がしたなぁ。そのバランスも楽しかった。
★3 - コメント(0) - 2016年6月8日

皆川節はかなり抑え目。読みやすかったけれど、ちょっと物足りない。作中作と本編の進行がたまにあやふやになり、何とも言えない雰囲気を出していた。手書き文字には心底ゾッとした。心底綺麗な文章なので霞むけど、かなり怖い内容だった。
★5 - コメント(0) - 2016年6月8日

 戦時中のミッションスクールが舞台の、ちょっと異色のミステリー。皆川さんの描く少女たちから迸る、みずみずしい情熱にすっかり毒されて、しかも物語の中でさらに綴られていく『倒立する塔の殺人』という手書きの小説の内容に翻弄されて、清廉だけれども深みにはまるような残酷さに巻き込まれつつも静かに読了。表紙のイラストがとても素敵だけれど、ところで誰が誰なのかな?
★62 - コメント(0) - 2016年5月17日

うーん、皆川作品としては微妙かな。
★6 - コメント(0) - 2016年4月26日

2007-0910
★1 - コメント(0) - 2016年3月14日

RIN
戦時下の女学生の物語、とくれば、あれこれ想像逞しくするきらいもあろうが、そこは皆川博子さん。一筋縄では行かないところがもう何とも。一見、少女小説風に始まるのに中盤辺りからまごうことなきく皆川ワールドに突入(笑)。幻惑的なのに思想的で日本語が美しい。戦後教育の掌返しへの批判は美しい皆川文体で語られるが故により痛烈さを増す。いきなり『死の泉』や『聖餐城』のようなガッツリ皆川節はキツイかもしれないので、皆川博子さんの世界観入門編としてちょうどいいのではないだろうか。
★34 - コメント(0) - 2016年3月4日

戦時体制下の女子校を舞台にしたミステリ。良家の子女が通うお嬢様学校だけに、言葉遣いや立ち居振舞いが皆さん優雅でいらっしゃる…この独特の雰囲気を味わえただけでも、読んだ甲斐がありました。タイトルの「倒立する塔の殺人」とは、女生徒達によって書き継がれていく小説のタイトルです。要するに作中作ですが、終盤で作者の仕掛けたトラップが発動し、一瞬頭がパニックに…。読み終わった後もまだ物語の世界に浸かっているような、とても幻想的な 話でした。
★42 - コメント(2) - 2016年3月1日

図書館のヤングアダルト・コーナーにあったので、若い作家さんの本かな…と思ったら1930年生まれの大ベテランだった!名前だけは知っていたけれど初読みの作家さん。本作は高校生くらいの女の子たちが先の戦争中に体験した物語。と言っても戦争ものではなく、あくまで学園もの。1冊のノートに書き継がれた小説と現実が絡み合っていてミステリになっている。読み終わってモヤモヤ感が残ったのは文章に含みがあり過ぎるせいかも。あだ名の付け方や、戦時中ならではの描写については残酷さも感じた。この作者の他の本も読んでみたい。
★50 - コメント(2) - 2016年2月25日

綺麗な薔薇には棘がある。美しい花には毒がある。貴女を想う私の心も美しく毒々しい。戦時下という厳しい現実世界と少女たちの甘美さは深淵に隔てられているようで繋がっている。倒立する塔の殺人、タイトルが繋がった瞬間、はっとするような戦慄を覚える。もっとじっくり読めばよかった。読むと止まらなくなる。
★7 - コメント(0) - 2016年2月17日

図書館で借読。内容が戦時中のものだからこれは読了できないだろうなって思ってたけど意外と面白くてすんなり読めた。女学校が舞台だから百合を匂わせるところもあったりするけどそこまでベタベタしてないので大丈夫だった。それにしても、黄色いジャスミンにそんな恐ろしい効能があったなんて恐ろしすぎる!
★7 - コメント(0) - 2016年1月31日

mos
(初著者)
- コメント(0) - 2016年1月13日

登場人物と同年代の作者の作品とあって当時の戦時中や敗戦後の社会情勢、当時の女学校生の心情や暮らしぶりが想像ではなく真実のこととして受け取ることができた。敗戦を境に豹変する教師の様子など興味深かった。耽美な雰囲気は現在の女子高が舞台では出せないでしょう。 小説内小説部分、手記部分が交錯して一読ではなかなか把握できないが一読した後ざっと読み返すとあちこちに伏線が張られているのがよくわかる。嫌われ者の少女が実は・・・という展開もよかった。
★6 - コメント(0) - 2016年1月6日

戦時中から戦後にかけての女学校が舞台。10代の女子同士の密な人間関係と、空襲や工場労働という戦時中の空気が入り混じって不思議な世界だった。「倒立する塔の殺人」という作中作が、徐々に現実世界に染み出してくるところが怖い。アンリバルビュスの「地獄」や、ドストエフスキー作品を読みたくなる。
★11 - コメント(0) - 2015年12月30日

☆☆ こてこてのミステリーが好きなタイプなので、どこまでが本当でどこまでが空想なのかわからないのがすっきりしない、、それはそれで幻想的というか耽美的?ではあると思うのだけど。
★1 - コメント(1) - 2015年11月23日

話の面白さ★★★★☆ 重さ★★☆☆☆ 個人的な好み★★★★☆ 語り手&書き手が皆川作品の中でも多めに入れ替わり読み応えがあった。ミステリーである本筋が良かったのに加え、日本の戦時中の描写が意外にもミッションスクール、Sとマッチしていて驚いた。いつ死ぬか知れない命というのがより現実味を帯びていて、関係の儚さが演出された気がする。学生時代に憧れていた女の先輩を思い出した。
★7 - コメント(0) - 2015年11月14日

ミッション系お嬢様学校。少女たちによって書き足されていく謎めいた小説。そこに、舞台は戦時中から敗戦直後、と付け足されることで謎のたくましさが。空襲時にコーラス歌ったり、敗戦で価値観がひっくり返る様におどけてみたりするシーンが好き。ただ一人のために致死的になれと願って贈った小説が、なんの間違いかリレー小説となり、巡り巡って自らを殺すという展開は強い。見ず知らずの少女に自分のすべてを書きだされてしまった気分はどんなものか。探偵役を演じてしまった少女が、小説家を目指すのを辞めたというのがなんとも痛いなあ。
★5 - コメント(0) - 2015年11月8日

お楽しみ袋1冊目。戦時中の女子学生たちが書き綴ったノートには秘められた思いと謎が残されていた。小説部分だけではなく手記部分でも嘘をつくことができる。反面、作り事の中に真実がにじみ出ることもある。戦時下の抑圧された環境と閉鎖的なミッションスクールの寮生活が、重苦しい。でも異分子だった2人が、それぞれの道を見つけていく姿には強さと希望を感じた。少女小説の形をしたミステリー、かな。ミッションスクール、憧れのお姉さま、秘密のやりとり、など舞台はバッチリ。
★5 - コメント(0) - 2015年10月28日

Jk
倒立の発想、時代設定、戦時・女学校・Sの克明な描写には頷けるけどリレー小説の手法が微妙というか、キャラクターそれぞれの言葉遣いや云々にさしたる書き分けがなくて皆あの時代のあの学校のあのお嬢様方という括りでしかなく思想がそこで止まってる。折角のリレー文章なのに差異が少ない。精々お上品な毒を舐めたぐらい。ぼんやりしていてタイトルのパンチの割にへぇそうですかという読了感。絶対前評判から期待しすぎたんだこれ…。
- コメント(1) - 2015年10月24日

図書館。返却された本を一時的に置いておく場所にあって、タイトルとイラストの繊細な感じに惹かれて借りてみた。うん、Sの世界だなぁ。戦時中という設定、重いなぁと思っていたけど、それも必要な設定だったんだなぁと読了後にぼんやり思った。
- コメント(0) - 2015年9月28日

女子校での女同士の独特の関係や雰囲気が、戦争中という時代背景でより際立って感じられて惹き込まれた。ノートに書かれた物語も真実なのか何なのか怪しい雰囲気。現実の世界での解決はあまり求めていなかったけれど、最後の展開は予想以上で、これがミステリだったことを思い出させられた。学校では浮いていた子が、強く生きていこうとする姿に、女子校での生活は良くも悪くも夢の世界だったのかなと感じた。
★6 - コメント(0) - 2015年9月20日

戦時中のミッション系女学校を舞台にしたお話。葎子が、学徒出陣で出征する従兄弟を見送る時「死と生がひとつに融けあった出陣学徒たちのすべてに、恋していたのかもしれない(中略)異性に恋したのではなく、彼らの悲愴感に恋した」と高揚しているシーンは忘れられない。
★3 - コメント(0) - 2015年9月13日

★★戦時中のミッションスクールでは、少女たちの間で小説の回し書きが流行していた。『倒立する塔の殺人』とタイトルだけ記されたその美しいノートは、図書館の書架に本に紛れてひっそり置かれていた。ノートを手にした者は続きを書き継ぐ。倒立、殺人、女子同士の恋愛、恨み、憧れ、戦争。どこまでが真実で、どこまでが小説か。 *戦時中の女子校が舞台で、全体的に甘美な書体。ノートの内容と現実の内容がかなり混ざっており、困惑する。最後は真実かどうかでは定かではないが、きれいな終わり方。結末も意外であった。
★11 - コメント(0) - 2015年9月5日

『影を買う店』収録である「柘榴」が同じような女の子同士の物語で、その印象がまだ頭に残っていたためちょっと混乱しそうになった。戦時中のミッションスクールの独特な雰囲気だとか、エスだとか、それだけで物語の世界に絡め取られてしまう。正直、七尾杏子の消失にも上月葎子の死にも興味がわかなかったのだが、嫌われ者・設楽久仁子の描写はリアルでとても惹かれた。戦争の時代における殺人、というのには何だか皮肉めいたものを感じる。それでも生きているものはただ力強く生きるしかないのだなと最後のべー様に思った。
★5 - コメント(0) - 2015年8月29日

作中作のミステリー。見事に騙されたし、少女たちの物語としても楽しめた。いや~、面白かった。
★24 - コメント(0) - 2015年7月15日

倒立する塔の殺人の 評価:92 感想・レビュー:361
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