THIS IS JAPAN――英国保育士が見た日本

THIS IS JAPAN――英国保育士が見た日本の感想・レビュー(79)

著者のブレイディみかこさんは、イギリスで保育士をしている人だ。ということで、保育士の視点で日本を語ったのかと思って読み始めた。しかし、実際は働く人の人権、労働者の権利をイギリスと日本で比較しつつ、現代日本の根源的な社会問題に切り込んでいる内容だった。「日本の社会運動は当事者を参加させない」「運動体には学び合う力が弱い」といった文に納得。エピローグに、世田谷区にある自主保育の会を取材し「奇跡のような場所で閉塞に穴が開けられている」と著者は書いた。衰退の国に一筋の光。
★13 - コメント(0) - 2月25日

現在の日本と1902年のイギリスの格差の様子が比較されている点が興味深かった。イギリスの格差は当事者意識があり、それぞれの階層が混ざり合うことはないが、日本では真逆の状況があるとの指摘も面白い。イギリスでは保育士になるにも政治的な観点が必要だと。日本の保育園では保育士が見張り役になり、創造性を育めないとの指摘も納得。乳幼児教育こそ転換が必要だ。
★3 - コメント(0) - 2月10日

日本人に必要なのは、人権教育。小学校の段階で教えて欲しい。そうすれば、軽々しく自己責任なんていわなくなると思う。彼女の指摘に同感。みかこさんのブレのない視点、過不足ない的確な、それでいて生き生きした文章力に感銘を受けた。
★1 - コメント(0) - 2月6日

英国で保育士として勤める著者からみた日本の保育や貧困、左・右翼思想など。我が国には歴然とした左右翼はなく、上下があるだけという言葉は印象的。昭和のテロ時代を平和化する過程で、政治思想を持つ人間、物言う人間は変なヤツという空気が醸成されました。欧米を席巻しているのは人権を侵された人々の怒りです。人権意識が極めて薄い日本人はそれを蹂躙されていることに気づいていないと。平和は良いことですが、守るべきものを守る行動がないと日本は終わるのかなーと思います。
★4 - コメント(0) - 1月28日

これは私が見ようとしてこなかった日本。「わたしは地べたの保育士であり、無学な人間なので~ただ記録しておきたいと思った」とあるがとんでもない。この視点と分析、文章に惚れ惚れ。”貧困はヒューマニティに対する罪”。日本では義務を果たしてこそ権利を得ると考えられているので支払い能力があることが尊厳。だから貧困で自尊心を失ってしまう。本来の”人権”はリソースが全部なくなったとしても最後まである、人間という存在自体にあるもの。義務は国家が持つもの。日本人が自己肯定感が低いのはこういうこともあるな。教育と仕組みの問題。
★16 - コメント(0) - 1月15日

家田荘子みたいな感じ?と思って読み始めたけど、保育の章では(最後のカトウさんの話も含めて)本当に夢中になって読んだ。国家としては教育にお金をかけない日本は本当にある意味「死ね」と言ってもいいくらいだ。人権の思想が根付かない、社会について自分のこととして若者が真剣に考えられないのは、個人の自由や表現を画一的にしようとする今の教育の問題に深く根があるんじゃないかな。であるのだが、日本人のある意味での無垢さはこれから光明となるのか、絶望となるのか、答えは出ない。
★21 - コメント(5) - 1月9日

日本に住んでいるのに、私は何も知らんなぁ〜と思い知らされる感じ。日本では支払い能力(税金なら何やら)があることが何よりも重要であり、義務と権利もごちゃごちゃ、という分析にスッキリした。
★18 - コメント(0) - 1月5日

「社会など存在しない」と、言った某有名政治家がいた事を思い出した。みかこさんの本を読んでいると社会は確固として存在するし、たとえ国民国家が消滅する時代になっても、人々が存在する限り社会も存在する、と確信できる。ただしそれは経済的階級によって分断された社会かもしれない。アトム化し見えない存在となった下層の人間が、いかに互助のシステムを作っていくか。「人間の尊厳」が、キリスト教的思想背景が無ければ血肉とならない思想かもしれぬとは、はっと胸を突かれるような気づきだった。マルクスよりもポランニーでも読むかな。
★23 - コメント(0) - 2016年12月30日

前書きに私は専門家でないから聞いたり分かったことをそのまま書くというようなことがあるが、そんな軽い感じでない、読みごたえのある一冊。 保育園問題から日本の課題が見えてくる。
★1 - コメント(0) - 2016年12月22日

流行の日本上げ本かと思ったら日本の貧困さがテーマでした
★19 - コメント(0) - 2016年12月17日

『今の日本の情勢だと、まだ非正規でも仕事があるよ。・・レベルがそうとう低いんですよね。これくらいあれば助かる。良かった・・月収10万円あって良かったとか。けれども、月10万円で健康で文化的な生活なんてできないでしょう。アルバイトでも、生涯アルバイトさえあればいいとか、それじゃ結婚なんてできないだろうと言うと、「そんなこと考えてませんよ。結婚とか子供をつくるとかはエリートのすることで自分は普通に生きていきたいんです」と言う。「結婚、子育ては普通の暮らしじゃないんです、もう」(p70)』どうする日本?
★5 - コメント(0) - 2016年12月4日

万国の労働者が、失業者が、親たちが、子どもたちが、路上生活者が、運動家が、組合員が、そのスピリットが再び連動すべき時代が来ているように思えるという著者の言葉に勇気づけられる。 労働運動の歴史は ①労働者が闘う労働者を侮蔑して妨害した時代から、 ②労働者同士が団結して闘う時代へ移行し、 ③別の問題で闘っている団体とも協力する時代が訪れ、 ④労働者たちが社会には様々な問題があることを知覚できるようになり、UNITEしてすべての人々の権利のために闘うようになる。 であるなら日本の労働運動はどの位置にあるのだ。
★4 - コメント(0) - 2016年12月3日

著者が保育士なので日本とイギリスの保育園事情を書いた内容が面白かった。イギリスも保育士の給料は安いようだが内容が充実しておりゆえに日本と比べて料金は高い。子供の数に対する保育士の数がぜんぜん違うが、それゆえに保育園での子供への対応が全然違う。しかしイギリスも税金で補助して料金を下げて規制緩和?のようなことをやる予定になっているため、今後は日本のように預けたい親が増えて待機児童も増えるだろうと予想している。なぜ変えるのだろうと思った。
★2 - コメント(0) - 2016年11月28日

kei
身近にあるのに普段見ていないことを描いたもの、こういう本は時折読まなければと感じた。
★2 - コメント(0) - 2016年11月25日

ブレイディさんが自身のブログで、日本で1ヶ月取材をするから、興味のある方はご連絡下さいと呼びかけていたのは、当時リアルタイムで読んでいたが、こういう形の本でまとまるとは思ってもいなかった。最後に登場したカトウさんの話が衝撃!
★4 - コメント(0) - 2016年11月12日

必読書 カトウさんの話は衝撃的。こんな保育園イギリスにはないって驚いているけど日本にだってそうそうはないよ・・・。
★3 - コメント(0) - 2016年11月12日

★★★ 法や政治が日常の話題になる英国に住む著者が日本に感じる違和感を語るって感じ。ただし、彼女の見た日本は主に東京のようで、東京の人は自分たちが”This is Japan”と思っているので、東京に住んでいない私には違和感も感じる。だって園庭に遊具がない保育園がトップクラスなんて、チャンチャラおかしいよ。そういうところから、悪く言い過ぎているんじゃないかと差っぴいて読んでしまった。でも、とても良い本だと思う。
★28 - コメント(0) - 2016年10月27日

外から見ないとわからないことがたくさんある。いいことも悪いことも。ご自分で体験したことを書いているので説得力がある。カトウさんのエピローグは下手な小説よりも感慨深い。
★7 - コメント(0) - 2016年10月16日

ボブ・ディランからレイジ・アゲインスト・マシーンまで、多くの音楽からたくさんのことを教えられて来たけれど、これはひょっとすると、そんな音楽以上に目を覚まさせてくれる1冊かもしれない。
★2 - コメント(0) - 2016年10月16日

ブレイディみかこさんの文章はパンクであると断言できる。それは現在英国在住でダンナもワーキングクラス。職業も3Kの保育士である。だからこそ信頼できる。以前からエレキングの文章などでもその明晰さは折り紙付き。この単行本では日本に1カ月滞在しながら、格差の最前線をリポートする。国会前のデモしかり、待機児童問題もしかりだ。だが、みかこさんの真骨頂はそこからで、英国の皆保険制度や社会主義的とも言われる社会保障についても過去の労働者階級が勝ち取った果実だと主張する。翻って日本はどうか。その問いが読後感に残るばかりだ
★5 - コメント(0) - 2016年10月14日

英国で保育士・ライターとして暮らす日本人が、1か月日本に滞在したルポ。圧倒的に胸に残る言葉の数々に整理が追いつかない。保育の現場と政治がどのように英国と日本で扱われているか、日本の人権教育に「貧困」が抜け落ちている、「人権」が権利を果たさなければ得られないと思っている、「一億総中流」の呪い。イギリスのEU離脱の背景など、世界の現場で起きていることが少し理解できた気にもなる。将来への不安が減りはしないけれど、日本にぽっかりと空いている風穴にほんの少し希望も。読めてよかった。一気に読んでしまった。凄い。
★3 - コメント(0) - 2016年10月10日

いち労働者として思うことも多く、ちゃんと国外在住の人の新たな視点が提示されていて、読んだ甲斐のある本だった。
★2 - コメント(0) - 2016年10月2日

彼女の文章の強さは、おそらく「自分が実際に体験したこと以外は絶対に書かない」という線引きを守れるところから来ている。この態度、言うは易く行うは難しいものの代表格で、実行するには常に常に足を動かし続けなければいけない。普通は無理。だが、彼女はしぶとさとしなやかさで泥臭くこなしていく、だからこそ、保育や経済について英国と日本の比較をする時も、どちらが優れているという話に終わらせずにそれぞれの欠点を的確に指摘できる。思うことあげたらキリがないけど、とりあえずめちゃくちゃおもしろいってことは強調しておきたいです。
★9 - コメント(0) - 2016年9月27日

地べたから発生られる声が持つ強さと優しさ―これこそが著者の持つ言葉の力の源泉なんだろう。普段は英国で保育士兼ライターとして暮らしている著者が日本へ帰省した際にキャバクラユニオンや予算不足の保育園、ホームレス自立支援のサポートの人たちと共にした光景のルポタージュ。ミクロな現場感覚とマクロを見渡す知性、そしてパンクス上がりの根性が座わった眼差しからは弱い者たちが夕暮れ、更に弱い者たちを叩こうとする現実と向き合いながら、それでも人は人間らしくあれるのだということを証明してくれる。心の底から今、読まれるべき一冊。
★38 - コメント(0) - 2016年9月26日

日本国内で草の根の活動している人たちを訪ね歩き、英国や欧州の状況を踏まえつつ、日本の抱えている問題を挙げていく。訪ねた人の中には著書を読んだことがある人もいて、他者から見た著者の印象を知ることができたのが興味深かった。
★7 - コメント(0) - 2016年9月24日

英国ブライトンで保育士をしながら、ヤフーで欧州の政治経済情報を伝え続けているみかこさん。 20年ぶりに、1か月間日本に滞在し見えてきたものは。 非正規労働の拡大が引き起こす新たな労働問題、所得格差の拡がり、民主主義の危機的状況に、保育園問題等々。 ブロークン・ブリテンと同様に、ブロークン・ジャパンと呼ばれ始めている日本。 未だ「一億総中流」意識で、貧困の自覚無い日本国民。 英国国民は、EU離脱を選択した。 日本国民は、何処に向かおうとしているのか。 無礼レディみかこさんは、礼儀正しき大和撫子だった。
★2 - コメント(0) - 2016年9月22日

ブリジストンで働く保育士さんが、現在の日本の格差について語る本。これと同時に「希望の資本論」を読んでいたので、なおいろいろ考えました。貧困階層にいそうな職場の人が、なぜか自覚なく首をしめるような政策ばっかり支持していたり、妙に居丈高な理由をうかがい見た気分。自分が貧困だと気づいたら辛いから見ない、というのはただの逃げではと思うし、一時的ならいいけど対策をたてないならずっと苦しいのではと思うけど、強者の意見なのかなぁ。「思いもかけないところで空いている穴」については、無自覚だったので、嬉しくなりました。
★3 - コメント(0) - 2016年9月17日

キャバクラユニオンの章の「働け」っていうのは本当に殺伐としている。「みんな不幸、みんな大変、みんな辛いのだから、この共有の受難の輪を乱すやつは許さないとばかりに一丸となって、状況を改善しようとする者を攻撃する」(28ページ)。
★2 - コメント(0) - 2016年9月17日

Filed.
- コメント(0) - 2016年9月15日

みかこ姐さんもこれで4冊目。今回はいささかインパクト小さ目…
★3 - コメント(0) - 2016年9月15日

海外在住者にありがちな上から目線はあまり感じられず、自分のイギリスでの体験と望んできた理想をもとに日本の現状を照らしだしている。基本レフトだが、偏狭さは感じず、いいバランスを持っていると思う。
★5 - コメント(0) - 2016年9月14日

エピローグを読んでいたら、心がぎゅうっとして、自分がいかに視野が狭いのか、と実感した。怒りやデモ、それも大事なことなのだろうけど、もっと、軽く飛び越えてしまう行動が世の中にはある。右や左ではなく、上や下でもなく、人と人が付き合える場所があるという希望。世界がそんな場所だけになるのは理想だけど。理想だからこそ、怒り諦めやデモがあるのだけど。自分は何が出来るのかな?まぁ、なにもしないけど、でも、個人としての信念は持ち続けていたい。今の日本を考えるには重要な本だと思う。底辺から、そう思う。
★4 - コメント(0) - 2016年9月6日

貧困と保育と人権の問題。日本と英国の違い。ここまで深刻なのかと。最後のカトウさんの話が光なんだけど、そこで泣いた僕は実は一番現実を見れてないのではないか、という気もして悶々としてしまう。「日本では権利と義務はセットとして考えられていて、国民は義務を果たしてこそ権利を得るのだということになっています」本書ヨリ。
★7 - コメント(0) - 2016年8月31日

日本で広がる景色は、一年一年変わっていく。イギリスから帰ってきたブレイディさんが目で観て聴いた地べたの声。  SNSの発達で国民が政府に運動しやすくなり、人を簡単に批判してしまう日本。保育園の違いは、都会だろうが田舎だろうが深刻。  カトウさんの話は、ほっこりした。
★2 - コメント(0) - 2016年8月26日

ちょっとこれは凄い本だと思う。これまでのブレイディみかこの本の中でも、もっとも凄い。的確な視座から見た日本の姿が見事に浮き上がってきて、気づいていなかった部分(例えば「働け」とか)をグサリと指摘された気がする。
★4 - コメント(0) - 2016年8月26日

「貧困はヒューマニティーに対する罪である」
★2 - コメント(0) - 2016年8月22日

英国保育士が見た日本の保育所ということで読んだのですが、あまり保育についての記述が無くて残念。英国の保育所が良いとも思えませんが、日本の保育事情はやはり改善しないといけないとは思います。
★11 - コメント(0) - 2016年8月12日

読んでいて苦しかったが、ラストに泣かされた。
★1 - コメント(0) - --/--

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