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天皇制と進化論

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つみれ
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『ダーウィンの呪い』を最近読んだので、てっきり優生思想の話かと思ったら違った。優生論で天皇は凄いと言ったこともあったみたいだけど大勢ではない。進化論受け入れたら天皇も人になるやんけだったけど、近代化と戦争による科学推しのが優勢になり、はっきり書かれてないけど多分流石にもう進化論は嘘で押し通せやんやろの流れのまま、最終的にはやっぱり優生保護法に繋がっていく。じゃあ結局現人神ってみんなどう思ってたのよってところは別の本を読んだ方が良いんだろうな。天皇自身も進化論者。歴史の研究するより穏当やというのがウケる。
0255文字
茅野
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天照大神の子孫であるとされる天皇の皇国史観と、人獣同祖説の進化論は本来相容れないはずである。進化論は丘浅次郎らを通じて最初、エリートのみを中心にして広まっていた。しかし、特に第一世界大戦後から盧溝橋事件までは、科学啓蒙による国力強化が期待され、その一環として学校教育でも進化論が教えられた。また昭和天皇が生物学者であるという矛盾した事実も、むしろ積極的にマスメディアや行幸を通じて大衆に広まっており、奇妙にねじれたかたちで進化論と皇国史観が教えられていた。
茅野

わかりやすくまとまっててさくっと読めました。

06/27 10:46
0255文字
水月
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本書は近代日本社会における進化論の受容と軋轢を、それと対立する皇国史観との関係を軸に論じたもの。俗説では、キリスト教の影響が少ない日本において、進化論はすんなりと受け入られたという見方が一般的なような気がします。実際、戦前において進化論書は皇室のルーツに言及しなければ、禁書になることはありませんでした。これは戦時中においても同じです。ただ、支配層も進化論の危険性を認識しており、司法省刑事思想部が作成した不敬罪の記録には「(被疑者の)耽読したる書籍」という項目に生物進化論関連書を記載した例があります。
水月

この部分を見ると「顕教による密教征伐」という構図が見て取れますが、その構図を超える混乱も生じておりました。青年学校や高等女学校で進化論教育の導入が文部省に指示されるなど、戦時期に進化論の対象が急激に拡大しました。この背景には健民健兵思想のもと、優生学に関する知識を国民に浸透させようとする陸軍の意向が強く働いていたようです。皇国史観教育と科学教育に対する国家的需要が最高潮にまで達したことにより、進化論教育に対する支配層の混乱が生じました。

04/17 17:38
水月

第3章では「現人神」昭和天皇の生物学者としての顔が紹介されます。この部分が本書の中で一番、印象に残りました。

04/17 17:38
5件のコメントを全て見る
0255文字
りぃ
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天皇制=万世一系と進化論は、相反するようでともに顕教であった。でも、「陛下(昭和天皇)が生物学なんかに打ち込んでるから国策がおろそかになる→研究所放火しちまえ」ってすさまじい理論があったものだ。
0255文字
_pikopon
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たぶんかなりレア本。日本における進化論の受容と市民、体制の反応について。中身は至ってまじめ。著者も人文系にありがちなダーウィニズムの誤解とかしてない。
0255文字
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