形式:単行本
出版社:青弓社
【やさしい日本語】<「やさしさ」はおおむね小学校2、3年生程度の日本語です。/以下のような文章の場合――。「明日は降雪のため、交通機関が乱れる可能性がありますのでご注意ください」これを次のように直してみます。「明日は雪が降ります。電車やバスが遅れるかもしれません。気をつけてください」伝えたいことの趣旨は変わりませんが、文章を短く区切ることや、簡単な言葉に言い換えるなどの工夫で、ぐっと平易な日本語に擦ることができました>。そして、この「やさしい日本語」は、子どもや高齢者、障害者にとってもやさしい言葉になる。
【事実上の“移民”】<日常でも、外国人や海外ルーツの人たちが増えている実態を肌で感じることが多くなってきた/「海外ルーツの」や類似表現も含め、曖昧な呼び方が支援者によって数多く作り出されるほどに、日本社会の中には明言を避ける空気が存在してはいるものの、こうした人々は国際的な定義と照らし合わせても、事実上の移民や移民の子どもにほかなりません>。芥川賞第一作『蒼氓』は、昭和初期のブラジル移民を描いたもの。紀行文『最近南米往来記』にて、日本政府の移民政策を“棄民”と糾弾した石川達三が現世にいたならば、何を――。
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