読書メーター KADOKAWA Group

宗教右派とフェミニズム

感想・レビュー
30

データの取得中にエラーが発生しました
感想・レビューがありません
たろーたん
新着
これを見ると色々と笑ってしまう。例えば、2000年の八木秀次の「ジェンダーフリー批判」としての「カタツムリ論」。「ジェンダーフリーというは、雄か雌か分からない雌雄の区別がつかないカタツムリのような生き物に人間をしてしまうということだ」。このカタツムリ論に引っ張られ、尾崎太郎和歌山県議(自民党)「千葉市の男女共同参画化は、両性具有のカタツムリの絵を描き、「人間の理想だ」とするグロテスクなパンフレットを作成しております」。荒唐無稽過ぎて面白い。笑っちゃいけないんだけどさ。(続)
たろーたん

もう一つ、個人的に興味があったのは「慰安婦デマや慰安婦像によって在外日本人のいじめ被害説」。これはアメリカ、カナダ、オーストラリアなどの慰安婦の碑や像への反対運動の中で使われ、日本でも拡散した。山野車輪『マンガ大嫌韓流』、岡田壱花・富田安紀子『日之丸街宣女子』でも描かれているが、現地の日系人や日系団体はそうした話は聞いたことないそうだ。グレンデール市警察や教育委員会にもそのような相談は一件も受けていない。

12/05 20:22
たろーたん

2015年に複数の右派団体が朝日新聞の慰安婦報道で日本人の社会的地位が低下し損害を被っているとして、朝日新聞に損害賠償を求めて提訴した。「頑張れ日本!全国行動委員会が中心となった「朝日新聞を糺す国民会議」や、日本会議の指示を受けた「朝日・グレンデール訴訟」等である。在外日本人が主要な原告となり、いじめ被害を主張。だが、結局具体的な事例は提示できず、原告敗訴で終わった。こういう子供を使った被害者意識って、まさに腐った保守って感じするよね。

12/05 20:22
6件のコメントを全て見る
0255文字
カナ
新着
私たちはいつまで怒って戦っていかなきゃいけないんだろう。絶望せずに生きてかなきゃいけない
0255文字
ささ
新着
解説の一文「フェミニズムそのものが〔偏った〕思想としてテンプレ消費され、フェミニストの意見を無効化する動きが活発化にみられる」という部分が印象深い、最後に目を通す部分だからというのもあるけれど...。 SNS上であらゆるフェミニズムが過激で暴力的なものとして様々な言葉で非難、「一番過激な批判をできた人が勝ち」というような形で過熱してる様子を目にしてきたから尚更。 また、自らの属性的集団を批判するマイノリティ言葉ばかりを取り上げ、それがその属性の総意のように支持するマジョリティ 右派フェミニズムのような
0255文字
ネギっ子gen
新着
【バックラッシュ時代のデマや妄言が、SNSなどで再び活用されている今だからこそ】1990年代から現在までの、ジェンダーやセクシュアリティについてのバックラッシュと宗教右派の関わりについて、性教育、選択的夫婦別姓、男女共同参画、LGBTQ+、「歴史戦」などのテーマで振り返る書。<「市井の女性」「普通の母親」などと自ら称し、女性の権利を打ち出しているかのようにみせながら運動を展開することも多い/杉田水脈のように「女性」を打ち出して活躍しながら、性暴力被害者の女性を攻撃することで出世してきた政治家もいる>と。⇒
ネギっ子gen

【フェミニズムの現状】<「ジェンダー」概念は、生物学的本質論を超えて、社会的・文化的な性のあり方と性差別社会を変えるのは可能であることを示した非常に重要なもの/だが、現在、生物学的本質論にとらわれ、「ジェンダー」の理解がすっかりぶれてしまっているフェミニストたちがいる。「女性を守る」という大義名分を立てて、あるいは右派にとって望ましい特定の「女性」だけを「守る」という前提のもとにトランスジェンダー差別をおこなう右派陣営に、性別二元論に足をすくわれたフェミニストがなだれ込むという事態に陥っている>、と……

08/01 10:08
ネギっ子gen

【「女性活躍」の本音】<女性の非正規雇用、賃金格差や貧困などの問題も続いていて、「女性の活躍」が声高に語られる半面、女子差別撤廃条約批准以来の本来の目的であるはずの「性差別の撤廃」が言及されることはなくなってしまった。結局、安倍の「女性活躍」は少子・高齢化や移民政策の問題によって働き手が不足する中、潜在的な労働力を駆り出すための施策だった。女性や高齢者などを労働力として使いながら、女性に出産も仕事もあらゆることをさせようとしているという魂胆が透けて見える>。今も政府は「育休女性はキャリアアップを!」など。

08/01 10:10
3件のコメントを全て見る
0255文字
coolflat
新着
24頁。79年6月、大平内閣は「家庭基盤の充実に関する対策要綱」を発表した。「日本型福祉社会」を掲げ、「責任と負担・自助・相互扶助」を強調し、福祉の担い手を国家よりも個人や家庭、地域等に想定するものだった。重点政策として、家庭教育の強化、「家庭の日」の設置等が掲げられていた。この政策は福祉切り捨てであり、「家庭は女が守るもの」という性別役割分業を助長した。家庭基盤充実政策は中曽根時代の臨時教育審議会にも受け継がれ、家庭教育支援法制定や憲法24条「改正」案などの現在の右派が目指す家庭関連政策の源流になった。
coolflat

140頁。日本会議の百地章は家庭保護条項を憲法に加えれば「子供の教育やしつけの場として、家庭、家族を見直し、家庭教育を再生することができます。また高齢者の介護を支える場として、家庭、家族を再評価し、福祉の充実に役立てることも可能となるでしょう」と述べている。つまり子育てや介護などを「公」が担うのではなく、家族内で中心的に担う「自助」であるべきという考え方だ。「自助」や「自己責任」を重視する新自由主義の考え方も見て取れる。即ち伝統的は家父長制に基づく「イエ制度」回帰と、新自由主義との両方を主張しているのだ。

07/27 05:51
coolflat

201頁。メディア報道は政治家と旧統一教会のつながりに関して、旧統一教会が「反社会的」組織だから問題だという論点で収束してしまい、旧統一教会が政治家と連携したことがどのような政策にどう影響を与えたかといった政策への介入についてはなかなか議論が進まなかった。それに加えて、統一教会だけにスポットが当たり、同じ課題に時には驚倒しながら取り組んできた日本会議や神道政治連盟など他の宗教右派の活動は注目されず、温存された。旧統一教会以外の宗教右派と政治家との関係はどのようなものなのか、深く探求するメディアは少ない。

07/27 05:52
6件のコメントを全て見る
0255文字
もさもさもさんこ
新着
自分の知識が足りなくて、すっきり理解できなかった箇所が所々ある。概要は理解できたけれど、疑問がたくさんあるのでほかの本も読みたい。
0255文字
kan
新着
アメリカ留学中に大統領選を目の当たりにし、共和党の宗教保守から穏健派のグラデーションと使い分けを興味深く見ていた。アメリカは政治も日常生活も基盤が宗教だから大変だなあと他人事だったが、日本もそうか!と、点と点を結んで線にしてくれる一冊だった。主に自民党のこれまでの政策とロビイング、統一教会や生長の家や日本会議との密接な関わりと、地方自治体イベントやセミナー等に入り込み、市井の人の思想統制を図る細やかな活動に感心した。イデオロギーがなんであれ、政策や発言の意図を見抜く賢明さが国民に必要だと改めて感じた。
0255文字
coco
新着
表題がややミスリーディングで、正確には日本の「宗教右派+政府・自民党・安倍政権」が「フェミニズムならびに各種ジェンダー問題」に対してどのように反対・妨害してきたかを描写する。反対派がいかに非論理的でときに荒唐無稽な主張をしてきたか、またそれによってどれほど実際の政策に影響があったのかがよく理解できる。が、一方で「そもそもなぜ宗教右派と政治が関係するのか」「各々のジェンダー問題についての理論的解説・評価」などに触れられておらず、正直上っ面だけの分析になっている感もあるのが残念。
0255文字
転天堂
新着
経済的な側面で語られることの多い、失われた30年に起こっていた別の側面の一つ。
0255文字
Sensyuraku
新着
統一教会とか生長の家が夫婦別姓とかジェンダー教育に文句つけてたのは知ってたが、神社本庁も結構やってたんだな。夫婦別姓が顕著だが、結局のところ宗教的信念が基盤にあるから、賛成派が理屈を用意しても通じないんだよな。すり合わせする気もないみたいだし…
0255文字
あずきの積ん読乱読
新着
政権与党との癒着が問題になっている旧統一教会や、その他の宗教右派がバックラッシュに大きな影響を与えてきたことを、政治の中で生じてきた様々な問題の分析を通じて明らかにしている。バックラッシュとはフェミニズムや男女共同参画への反動のこと。政府の少子化対策には筋違いなものが多いが、女性にこどもを産ませることを優先し福祉の問題を家族の中に押し込める方向性で、宗教右派の影響を大きく受けている。読みづらい部分が多々あるが、著者に責任があるわけではなく引用されている宗教右派や右派政治家の主張がめちゃくちゃだからである。
あずきの積ん読乱読

最近はトランス女性への差別が問題である。著名なフェミニストであっても、右派に同調してトランス女性を攻撃する側に回ってしまうことが多々見られるのがつらい。これまで日本社会での女性差別があまりに深刻だったためではないだろうか。ウーマンリブの時代の「生む・生まないは私が決める」という主張に障害者団体が「私たちは生まれてこなければよかったのか」と反論し、これに対しフェミニスト達が「中絶を選ばなくてはいけないような社会こそ問題」と応えて連帯した(p23)時のような何かが、必要なのだろう。

03/08 09:05
あずきの積ん読乱読

しかし、宗教右派が女性蔑視的な主張をする原因は、本書を読んでもよくわからないままだ。女性蔑視をする女性政治家の頭の中も、男性中心社会への過剰適応なのだろうと推測をしているが、謎すぎる。

03/08 09:06
0255文字
しんすけ
新着
安倍晋三が殺されて明らかになったのは、自民党が「統一教会」や「生長の家」などの右翼と一心同体だったことだった。それも自民党議員たちの中枢を占めていることに愕然とさせられた。日本が女性蔑視の国と海外から言われても、これでは返す言葉もない。肝心の自民党員たちは屁の河童だろうけど… 彼らには日本をよくするよりも、裏金を積み重ねることのほうが大事なことに違いない。だから未だに家の因習に捕らわれて、夫婦別姓の運動も妨害する妄動を止めもしない。
0255文字
読書家さんワタルサン
新着
ジェンダー・バックラッシュについては大学時代に勉強していた。今住んでる地域は、バックラッシュを扇動してきた中心的な人物が首長を務める。まさに宗教右派がガッツリ浸透した地域において、正気を保ちつつ、新しい動き(参政党侵入中)にも敏感でなければならないと思った。
0255文字
吃逆堂
新着
急ごしらえな事実の羅列という印象を読み始めた当初には抱いたが、個々に知っている事実でもここまで厚く積み重ねられると大きな説得力を帯び、現実のおぞましさに目眩がするよう。本書でも述べられているとおり、事態はなんら改善も好転もしていないが、本書がせめてその楔となることを願ってやまない。
0255文字
おさむ
新着
ネタバレ旧統一教会のみならず、生長の家や日本会議などいわゆる宗教右派がフェミニズムやLGBT+Qを目の敵にして、自民党を巻き込んでバックラッシュを重ねた。その暗黒史を安倍政権を軸として系統立てて説明している。津田大介氏があとがきでふれているように、点を線でつなげることによって初めて全体像が見えてくる。親学や官製婚活などを通して家庭生活に国家が介入しようとしていた様がよくわかる。「結局、安倍政権の女性活躍は潜在的な労働力を駆り出すための政策であり、性差別の撤廃が言及されることはなかった」との指摘は本質を突いている。
0255文字
スイ
新着
タイトルの宗教右派よりも自民党が中心だったが、ズブズブですもんねえ。 この20年ほど、自分たちに都合の良いあり方の女性や家族にしようと自民党と宗教右派がやってきたことが流れでよくわかる。 帰れ帰れ。 この令和に、そんなものもうお呼びじゃないのよ。
0255文字
烏賊天
新着
コンパクトにまとまった本だった。右派、とりわけ高橋史朗と山谷えり子にむかついた。
0255文字
るな@ぼちぼち復活
新着
宗教右派と政治の関係について、多くのことを学ぶことが出来た。両者の蜜月がもたらすジェンダー問題への抑圧は、安部元首相銃撃事件後も日本社会に暗い影を落としているとのことで、政治への不信はつのるばかりだ。本当の意味での男女共同参画社会が実現し、夫婦別性やLGBTQ+の権利が認められる日はいつか来るのだろうか?
0255文字
いるか
新着
「THE政治」だった。普段あまりこういう内容を詳しく見聞きしていない自分にとっては、時系列で事実のみを列記されているものでも、こうやって世の中が動かされているのかと思わせられた。すぐに通るかと思っていた夫婦別姓がこの●十年全然進まない理由もわかった気がした。
0255文字
gkmond
新着
やりたかったのはバックラッシュの総まくりなんだろうけど、主張弱すぎ。1割削ったら「バックラッシュの歩み」ってタイトルの宣伝本になりそう。このメンツでなんでこうなったのかわかんねえんだけど、便乗本とかまとめサイトとかそういうのの近い肌あいで、いったいこれはなんの本? って思った。年代記やりたいにしては年表もないし、人名はたくさん出てくるのに注もない。企画から出版までのバタバタがすごかったんだろうなと感じた。総じて残念な出来。エピソードはよく拾ってあるので、すでにある程度知識のある人向けなのかなあ。
gkmond

宗教右派は出てくるんだけどタイトルから感じる宗教右派とフェミニズムの対立関係って構図も最後まで維持できてないし、バックラッシュの主張を叩きのめすってのもできてないしで、関東大震災関連本の『トリック』なんかと比べるとうーんってなっちゃう。

01/24 04:53
0255文字
tekka
新着
「新自由主義に基づくアベノミクスを進めた安倍政権は、結婚・出産・子育てを前提とする生き方だけを推奨する『官製婚活』や『家庭教育』を推進し、『三世代同居』など特定の家族のあり方をモデルとした。改憲以前に、政策や法を通して、国家は私的領域に介入し、個人の尊厳もジェンダー平等も骨抜きにされていった」
0255文字
パトラッシュ
新着
米共和党が同性愛やジェンダーフリーに反対する宗教団体と親和的なのは有名だが、日本でも深く政治に食い込んでいたとは。特に第二次安倍政権期には、旧統一教会と神道系政治団体が「家族を守る」を掲げて教育現場に浸透したプロセスを国民の大多数が知らなかった。リベラル派の失敗を衝き、自分たちこそ正義とのイメージを国民に浸透させた宣伝力は見事といえる。おかげで性別二元論に囚われたフェミニズムは動揺し、宗教右派の主張を女性が支持するのも珍しくなくなった。安倍暗殺事件を契機に、リベラルへの逆バックラッシュの可能性はないのか。
0255文字
こむぎ
新着
勉強になった。
0255文字
Bin Si
新着
「宗教右派とフェミニズム」(山口 智美,斉藤 正美/青弓社2023年8月)。ネットでジャーナリストが評価していた一冊。バックラッシュを取り上げたジェンダー学習会(リモート)で、山口氏の話を聞いたことがあることを思い出した。
0255文字
チョボ六
新着
こういう本を初めて読んだ!面白かった!なんとなく今の日本に対してずーっと言語化できない嫌悪感はあって、それを噛み砕いて説明してくれた本。と、単純に自分が知らないことがたくさんあってびっくりした。中絶反対のプロライフ派が「妊娠SOS」の運営をしてたりとか。旧統一教会は宗教二世とか安倍と繋がりがあったぐらいの認識だったけど、中身は同性婚の阻止だったりのジェンダー、セクシュアリティに関連してたりとか知らなかった。官製婚活みたいな目くらましが世の中に多くて参っちゃうなあ。
チョボ六

これからもずっと疑問を持ちながら日本の政治を見守るって疲れる。

12/16 11:10
0255文字
おはら
新着
5/5 統一教会をはじめとする宗教右派がいかに国の男女共同参画政策に介入してきたかがよくわかる本
0255文字
き
新着
本文にもあった通り、今まで点として存在していた違和感が読書を通じて線で繋がっていった。 右派や保守がどの方向を向き、国を動かそうとしているのか。意識するとしないとではニュースの見方が大きく変わる。 個々のトピックはかなりざっくりとした内容ではあったけど必読の本だった。
0255文字
二人娘の父
新着
エトセトラブックス・トークイベントも視聴し、著者らの問題意識をより鮮明に把握することができた。本書そのものは資料的な意味合いも大きく、著者らが持つ「熱」の部分は意図的に抑えられているように思う。端的には「あとがき」が重要。右派が一貫して拘ってきた「ジェンダーフリー」というキーワードに、フェミニズムの側が意識せずに引っ張られており、その結果、現在の焦点である「トランスヘイト」に有効な抵抗がしきれていないという、忸怩たる思いが伝わってくる。さらに「慰安婦」問題への「リベラル」の鈍感さにも貴重な言及がある。
0255文字
ゆゆ🩰🏳️‍🌈🏳️‍⚧️
新着
自民党を中心に、どのようなバックラッシュの動きが起こってきたのかを、豊富な図版とともにまとめた本。理論や考察を導くのでも、諸外国と比較するのでもなく、ただ起こったことを詳細に述べる本なので、ひとしきり大枠での歴史がつかめていないと読みづらいかと思うのだけれど、実際にロビー活動などで立法に働きかけるひとには必読。
0255文字
たつみ
新着
短くわかりやすくまとめることに主眼を置いて書かれているので、全体を俯瞰、概観するのに最適。個々の問題には、ああこういうことあったよねと思い出せても、なかなか全体像が掴みにくいので、そこはとても良い。その分、個々の問題についてはあまり深堀りされてないので、そこは別途自分でやるべし、という感じ。個人的には親学系の動きはあまり把握してなかったので、ウゲェ…てなった
0255文字
全30件中 1-30 件を表示
宗教右派とフェミニズム評価63感想・レビュー30