読書メーター KADOKAWA Group

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xxx
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「怪異」を我々がどのように演じ、楽しんできたか、それを恐怖というより「遊び」の観点から考える論考が多数掲載されている。 我々は「恐怖」を持ちつつも、それをパフォーマンスすることを決して辞めようとしない。「死にまつわることに触れている時、人は無意識に生を実感するのでは?」と巻末の対談で作家の川奈まりこ氏が言っていた言葉に納得感がある。
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m
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百物語を題材にした舞台を何度か観に行っているのでそのために。怪異は苦手なのですが、知らないから怖いのだ!知識があれば怖くないのでは!?と読んでみました。
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かわかみ
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今年4月に出版された図書。怪異または怪談などを民俗学、社会学、文学などの視点から意外にも真面目に考察した内容だった。10のテーマ(章)が取り上げられているが、私が特に面白いと思ったのは「意味が分かると怖い話」、「ドッペルゲンガー」、「透明人間」についての考察である。かつて楳図かずおも似たようなことを言っていたが超常的で非合理な事象に直面した時のヌミノーゼ心理には畏怖と魅惑の二つの側面がある。よって怪異・怪談は楽しまれるものになる。そう言えば、いつの間にか「貞子」は始球式に登場するようになっていた。
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かずみ
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ライトな感じかと思って借りてみたらものすごい真面目に「怪異」を考察しているものでした。なじみがあるのはこっくりさんの章のあたりかな。疲れた時に読むにはなかなかハードでしたがきっちり真面目に書かれていて良書でした。
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ワッピー
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【日本の夏は、やっぱり怪談2022】イベント参加本。怪異怪談研究会による娯楽・趣味としての怪談トピック。古典怪談のパロディ発生の意味、狸合戦伝承、明治期の怪談ブームと怪談師、意味怖話の楽しまれ方、ドッペルゲンガー、日本に上陸した降霊会、透明人間の両面性、こっくりさんの変容、学校を舞台としたホラーゲーム登場、町おこしと妖怪といったテーマを扱い、日本のオカルト史をたどるという意味でも面白い。見えない人間の意味を追求した第七章の「透明人間現る」は【世界を批判する怪異】で、まさにこれが社会的妖怪そのものです。
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 りゅりゅ
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お菊さんのバリエーション、意味怖、コックリさんがそれぞれおもしろかった。意味怖は実際の例を載せてくれていたので興味をひかれた。また、キューピッドさんが懐かしい。子供時代は既に「あれは実質コックリさんだからやっちゃダメ」という共通認識があったことを覚えている。エンゼルさんは聞いたことがあったはずだが、他にも多くの亜種があったことは知らず、地域や年齢層によって広がり方に偏りがありそうだと思った。
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佐倉
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様々な側面から「遊び」と怪異の関係性を論ずる論考集。一九八○年代ののこっくりさんが特に面白かった。戦前においては海外由来のゲームでしかなかったものがオカルトブーム下で“真剣にやらねば祟りの起こる”降霊術としての側面を強くして復活、恋愛占いの要素を強くしたキューピッドさんでもその部分が強くクローズアップされ続ける。「儀式の失敗」「霊の制御を失う」という要素こそがこっくりさんを遊び足らしめているのではないか、という指摘が興味深い。他にも講座やホラゲなど通俗娯楽での怪異観の変化、意味怖についての分析も楽しい。
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qoop
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怪異を媒介としたコミュニケーションのあり方を、複雑で多様性を秘めた文化的事象である〈遊び〉という切り口で探った論稿集。意図しない偶然性を本義とする怪異は、決められた遊びのルールの内から時に逸脱し、ルールの変更を余儀なくし、それが遊びの新たなルール/コミュニケーションの可能性を広げる。遊びが内包するアンコントローラブルな側面が強調され、同時に怪異を宥めてコントローラブルな埒内に収めようとする心性の両側面が見てとれる点で、本書のテーマ設定は秀逸と感じた。
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来条
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人は怪異とどう対峙しているのか。数名による論考。最近のものに焦点を当てるか、昔から今、というのが多いかなと思ったらそうでもなく。うーんしかし、怪異と遊ぶと言うなら、ネットやSNS主体のものがあってもよさそうなのになあ。論じるにはまだもうちょっと時間が必要? いやいやでも、もう結構経っていると思うけどなあ。そして最後の鼎談が「今」で楽しかった。
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へくとぱすかる
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いやもう、表紙が怖いです~~。だけど怪異そのものというより、怪異をどのように受容してきたか、端的に、どう楽しんできたのか各地の歴史を発掘する内容。人間の「怖いもの見たさ」への探求である。阿波の狸合戦といえば、どうしてもアニメの「ぽんぽこ」を連想する。桂米朝が声優をつとめた金長大明神にかかわる伝承が興味深い。「意味が分かると怖い話」は一度読んでみよう。ゲームと学校の怪談の親和性はおもしろい。実際に分析を進めていったら、どんどん展開していくような気がする。「「学校の怪談」はささやく」も再読してみようと思う。
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HANA
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怪異と遊びの関係性に注目した論集。それぞれの論文の主題となっているものがこっくりさんにトワイライトシンドローム、意味怖に怪談師、阿波の狸合戦と興味深いものばかり。特に興味深いものとしてはこっくりさんからキューピドさんへの変遷と戦略とそれでも脱色できない何かを扱ったものや、鴎外の自分のパロディとしての分身、口碑から文学へ変化していった狸合戦の部分かな。全体的に過去から現在への恐怖に見える価値観の変遷といったものを扱っている論文が多い印象で、HPLの名言、恐怖は最も原始的な感情を思い出させる一冊であった。
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西野西狸
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ネタバレ怪異と遊びは親和性が高い。怪談師からコックリさん、現代のインターネット文化に至るまで様々な怪異を取り上げる。こっくりさんの起源については知っていたが、その後のキューピッドさんブームの様相の詳細は知らなかったのでそれが明らかにされていることや意味怖を昔話研究の成果と結びつけて考察したもの、透明人間がどのように受容され現代日本に展開しているのか、明治の怪談師と現代の怪談師の違いなど興味深い論考が多い。
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怪異と遊ぶ評価73感想・レビュー12