「立入禁止」をゆく -都市の足下・頭上に広がる未開地-

「立入禁止」をゆく -都市の足下・頭上に広がる未開地-の感想・レビュー(24)

都市探検についての本。廃墟に始まり、下水道や閉鎖された地下鉄、施錠された高層ビルの屋上や巨大クレーンに監視の目をかいくぐって無断侵入する。といっても単なる無法者というわけではなく、作者は民族誌学の学者であり、都市探検はれっきとしたフィールドワーク。ごく身近にある隠された世界を探検したいという願望は人間が本来備わっているものだというのが彼らの主張であり、移動の自由を制限しようとする政府や警察への反発が反体制的に見えるところがある。ビビッドで鮮やかな写真が見ものだが、高所恐怖症の人は気を付けて。
★6 - コメント(0) - 2016年11月5日

立ち入り禁止とは、「入ることを制限すること」ではなく、「入った後は自己責任」という超訳を引用し、規制・制限だらけの社会にハックを仕掛ける都市探検をおった文化人類学。「都市は最大の発明である」と言われて数年、政治的理由によって「ブラックボックス化した管理社会」をどのように民主化することができるのか。密やかに立ち入り禁止区域に侵入を試みる「エッジワーク」が描き出す、もう一つの都市像が浮かび上がる。
- コメント(0) - 2016年5月9日

文明の狭間で生まれた立入禁止区域。廃墟に始まり、ビルの屋上、下水道、そして地下鉄。そこへの侵入は、今の社会で失われつつある『自由』を示すための意思表示なのか。その中で何を感じるのか作者が同行し体験することで描き出していく。それはまさに現代における未知の世界への『冒険』であり、社会的生命的など様々な意味で境界線の上を渡っていく様は、その語り口もあって、ノンフィクションでありながら冒険小説めいていて、それでいてどこかSFのようでもある。社会との接点をどこに見出し、どう破っていくのか、まさに境界線の問題である。
★7 - コメント(0) - 2015年12月16日

立入禁止区画に組織的に侵入を試みる都市探検家ににして民俗学者の本。犯罪行為を正当化する言い訳を並べ立てているようで、嫌になってしまってパラパラと飛ばし読み。写真集にすれば良かったのに。
★9 - コメント(0) - 2015年9月5日

「イギリスで最も悪名高い現場侵入者団、ロンドン・コンソリデーション・クルーの興亡の物語である」 劇場前のマンホールから出てきたときにゴーストバスターだと言われた場面はついくすくす笑いたくなるけれど、 承知の上とはいえやってることは本当に危険。 「都市探検家は脆い現場を保護し記録して、秘密の歴史がささやきのなかで、自発的な発見を通して明らかにされつづけるようにする」 ということですが、バーリントンで電気カートを乗り回したりしたことはとても保護とは思えず矛盾しているように感じる。 カラー写真は見ごたえがある。
★6 - コメント(0) - 2015年8月25日

著者は考古学や人類学を学び民族史研究の一環として、「立入禁止」の建設現場、高層ビルの屋上、廃棄された建物、地下空間等を探検する。都市探検することの哲学や、大人になる過程で失う或は身に着ける物事について、都市探検に対する社会の対応における地域性など、示していることは多岐にわたる。 写真の数々はさすがに美しいけれど、高所、閉所に大丈夫な人向き。
★2 - コメント(0) - 2015年8月6日

「立入禁止」とされている、ビルの屋上、あるいは地下の、封印されていたり鍵がかけられている場所を探検する「都市探検家」の話。これを読むと、「撮り鉄が線路や施設に入り込んで邪魔する」なんて話はまったく稚戯にも等しいものだな、とか思うようになる。もちろん、基本的には「イリーガル」ではあるけど。  惜しむらくは、その時に撮った写真などをもって見たかったなとは思うけど、まあそこら辺も大人の事情が働いたのだろうなとは思う。
- コメント(1) - 2015年6月11日

著者はシチュアシオニストに強い影響を受けた民俗学者で、ロンドンをはじめ多くの場所で「都市探検」する。自分が世界と適切に繋がるために、世界の見方を拡張するための試みとしての都市探検。彼らはその行動の結果命を落とすものがいたり著者も逮捕されたりしているが、それを通して行動の是非を問うことには自分はあまり関心がない。しかし「プレースハック」「エッジワーク」という概念は明らかに21世紀的で、大衆に求められている姿勢だと思った。
★1 - コメント(0) - 2015年6月2日

このテーマとこの内容なので期待したが、すこし残念な出来。構成がよくない。なぜ「どの国のどの街のどんな立入禁止の場所」という説明を、章タイトルや冒頭に持って来なかったのだろう。そしてスタイリッシュな写真が足についていない印象。且つ、訳が読みにくい。これらから「立入禁止」とは本来足を踏み入れられない場所で、そこへあふれる好奇心を持って自分は立った、という躍動感や達成感が、伝わってこないのだった。
★2 - コメント(0) - 2015年5月27日

都市探検家は廃墟、地下壕、超高層ビルの建設現場、下水道、電気・ガスなどの共同溝、地下鉄網などに忍び込む。体制側からみれば不法侵入だが、探検家には彼らなりの言い分や理由がある。写真はカラー。訳文に読みにくさを感じた。
★2 - コメント(0) - 2015年3月27日

警備側の苦労とか考えてしまうので、共感はしづらい。ただまあ、日常の一歩先にある非日常の探検、という意味では読ませる本。
★1 - コメント(0) - 2015年3月7日

アメリカ、イギリスなどの都市探検本。「立ち入り禁止」と言われるとなにかアヤシイ場所ではと勘ぐる作者達は、都市立ち入り禁止区域に潜入し、たくさんの写真を掲載。当然危険や逮捕も覚悟の上だ。都市伝説、廃墟、「立ち入り禁止」区域など、どこか気になる場所ではあるが、これでもかと探検を続けるわけは、市民の知る権利や自由への意思さえ感じる。そういえばTV探検番組で東京の地下などの特集もあるこの頃ではあるが…。
★24 - コメント(0) - 2015年2月11日

筆者が都市探検にとりつかれていく過程の描写はある意味狂気の表現のお手本かもしれない
★3 - コメント(0) - 2015年1月15日

建設現場、超高層ビル、地下鉄の廃駅など、都市の生活圏に隣接する立入禁止区域への無断侵入=都市探検。都市探検を通じて日常を脱する高揚感を獲得し、非人間的な管理社会に抜け穴を見出すことで自由と可能性の再発見に至る… 死の危険を自己責任と捉え、触法行為であっても被害者なき犯罪だと嘯く。それにしても、自ら都市探検家となりのめり込むことで、調査者と調査対象の根本的対立図式を捨象できたはずの著者が仲間から云われた一言(p286)は、行為者=研究者の著者にとってどう響いたのだろうか。そこがもっと知りたかった。
★5 - コメント(0) - 2014年12月3日

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