島田清次郎 誰にも愛されなかった男

島田清次郎 誰にも愛されなかった男
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島田清次郎 誰にも愛されなかった男はこんな本です

島田清次郎 誰にも愛されなかった男の感想・レビュー(88)

病跡学会で知った風のハルキゲニア先生の本。前半は納鼻につく自己愛性パーソナリティ。後半の誘拐事件から一気に面白くなり、本を置くこともできず一気に読んだ。統合失調症の発病は間違いないだろうけど、孤独で哀しい最期だった。文壇やメディアの軽率な動きは現代以上で、時代に翻弄された天才という印象を持ちました。
- コメント(0) - 2016年5月1日

ひどい副題だなと思ったものの、読み進めていくうちに「そ、そうだろうね…」と思わざるを得ない傍若無人エピの連続はフィクションさながら。デビュー長編『地上』が大ベストラーとなり一躍若者のカリスマに上り詰めるも、傲慢な態度で方々から嫌われ文壇からも無視され、そして最後は精神病院に入れられ31年の短い人生を終えた島田清次郎。本書で紹介される『地上』のあらすじを読んでもあまり興味は持てないのだけど、彼の激動の人生を丁寧に追った本書は無茶苦茶面白い。最後まで親離れ子離れができなかった母と息子の哀しい話でもあった。
★7 - コメント(1) - 2016年4月24日

20歳の時に書いた小説『地上』が大ベストセラーになるも、その傲岸不遜な態度が人々に疎まれるようになる中、米国・欧州視察旅行を敢行。海軍少将令嬢誘拐監禁事件により決定的に世間から相手にされなくなり、放浪の果てに早発性痴呆(現在の統合失調症)と診断され、25歳で精神病院に収容され、31歳で肺結核のため死去。何という人生!明治・大正の一時期を閃光のように駆け抜けた一青年。絶頂期でさえ、その孤独で寂しい魂が透けてみえる。真実に迫ろうとする著者の真摯な姿勢に好感が持てた。島清恋愛文学賞の由来が初めて分かった。
★4 - コメント(0) - 2016年3月21日

どこかで「ヤングアダルト小説のはしり」とかなんとか、そんなような触れ込みで名前を見かけて、その後の崩落に関してもさらっと知って、詳細がどういうことだったのか気になって読んでみました。前半は彼の尊大さにウンザリして、私はなぜこんな本を読んでいるのかと目的を見失いそうになりました(苦笑)彼が天才だったのかどうか、結局のところわかりませんし、彼の作品を読んでみたいとも思えませんでしたが、彼の人生が不幸だったのは違いないと思いました。何か一つ歯車が違えば、違う人生もあったでしょうに。
- コメント(0) - 2016年1月24日

精神医学からのアプローチは良かったですね! しかし、救われない話しに胸が塞がれます・・・
★2 - コメント(0) - 2015年11月3日

彗星の如く鮮烈な文壇デビューをはたし、当時の文学青年から熱烈な支持を得、現在においては優れた恋愛小説に贈られる島清賞にその名を残す、大正時代が生んだ一発屋、島田清次郎の短くも波乱に満ちた一生を時には精神科医の視点を交えて綴られる伝記。自己愛の塊で数々の奇行で世間を騒がせた男。檻の中の珍奇な動物を恐る恐る眺めるような感覚で読み進めるも、心のどこかではある種の羨ましさも感じる。天才でも狂人でもなく、ただ己の夢を一途に追い求めることが出来た男の誰にも愛されなかったが、一瞬の輝きで万人の読者を魅了した男の物語。
★16 - コメント(0) - 2015年4月4日

「中二病のカリスマ」 ダニエルジョンストンに似てる。
- コメント(0) - 2015年3月31日

面白かったです。彼に関わった女性たちのその後の人生にも触れていて、そちらも興味を惹かれました。
★1 - コメント(0) - 2015年3月22日

著者と同様「栄光なき天才たち」で彼に興味を抱いた者としては、読みごたえもあり、何とも感動的な良書。「狂人」のレッテルを張ることで封印されてしまった島田清次郎という人物そのものを、現代的な思想と言葉によって噛み砕いた上で、事実を元にした冷徹な視点と、共感と同情を持った温かな視点を上手く絡めつつ、丁寧にまとめ上げられている。入院後の島清にじっくりスポットを当てている点や、彼に関わった人物たちの意外な接点とその後の半生にも、いろいろと考えさせられる。素晴らしい。
★1 - コメント(0) - 2015年3月7日

サイコドクター暴れ旅の人による、大正時代の俺Tueeeeハーレムラノベ「地上」作者の評伝。著者の筆力か、アレ度が増していった後半の作品の方が面白そうに思えてくるから困る。丁寧な資料発掘による当時の空気感が実に楽しく悲しい良作
- コメント(0) - 2014年8月28日

実際は愛されていたのだ。が、本人としては、「愛されなかった」というのが実感なのだと思う。この人は、愛されないことをみずから選んだのだろうな。その理由がなんとなくわかったような気持ちになれた。わたしは絶対に選びたくない選択肢だけども。
★12 - コメント(0) - 2014年8月9日

miz
世間では精神疾患ぽいエピソードとして紋切り型で語られそうなエピソードを、精神医学的にも文学的にも丁寧に語りなおしている。中二病……
- コメント(1) - 2014年7月24日

ずっと読みたかった。著者が精神科医だからだろうけど、彼は精神医学的に本当に病気だったのか、ってとこが丁寧に論じられていて、「狂人エピソードもっと!」って思ってたとこを背後から水かけられた感じ。いい本出した、本の雑誌。
★1 - コメント(0) - 2014年7月6日

この人が身近にいたら関わろうとは思わない。自分を客観的に見ることができない人は尊大になっていくのかね。あぁでも一文無しになって知人のところを訪ね回る様子は想像するのも辛い。それでも作品を読みたいとは思うんだよね~。
- コメント(0) - 2014年7月6日

大正時代に一世を風靡した人気作家、島田清次郎。いまは忘れ去られてしまった彼だが、第1回直木賞を受賞した杉森久英『天才と狂人の間』に見られるように、天才であり狂人であったというのが通説。それに対して著者は、島田清次郎は天才でも狂人でもなかったのではないか……という見地から、客観的に実像に迫る1作。著者の風野は精神科医であり、「客観的に島田像を構築したい」という丹念な作業に、好感が持てる。
★2 - コメント(0) - 2014年7月6日

島田清次郎という小説家をいつ、どのように知ったのか全く覚えがないが昭和37年に直木賞を受賞した杉森久英氏の「天才と狂人の間」という伝記小説を古本屋から探し出して読んで以来の島田清次郎との対面である。 本の表紙として使われた清次郎の写真は鵠沼で撮られたものらしいが日本文壇史には極めて異質なタイプで当時の人は大いに迷惑を被ったと思うが写真を凝視するに、如何にも哀れさを誘ってならない。 この人に付いて書かれた本が稀なだけに極めて意義深い貴重な伝記本だ。
★1 - コメント(0) - 2014年6月27日

大正時代を代表する「地上」を若干20歳で生み出し、大ベストセラー作家に駆け上がった島田清次郎。しかし彼の名前は日本文学史に出ることはまず無い。最後まで治らなかった横暴な態度と愛する女へのDV…室生犀星や吉野作造、菊池寛といった人間に迷惑をかけまくり、とどめの大スキャンダルで名声と生きる糧さえも棒に振った一人の男のお話。愛されたいのに愛されない。愛し方を知らない粗暴な人生。31歳という短い人生の明と暗。時代の寵児が幼い心のままどん底に堕ちていくさまが悲しさをも誘います。著者が精神科医というのも面白い本です。
- コメント(0) - 2014年6月9日

栄光なき天才たちでは精神病院に送られたところで終わっているが、その後も書かれてる、その探究心に脱帽。しかし清次郎とは一種の中二病のけがあり、また「地上」とはおそらく最初の同世代からの「ヤングアダルト小説」であったという指摘はなかなか
- コメント(0) - 2014年4月25日

ドキリとする表題に惹きつけられて手に取った作品。父の不在、母への想い、ひとり引き返せない場所で足掻き苦しんだ、若きカリスマ作家の来し方を、精神科医である著者が綴る本作は、読めば読むほどに切なかった。歯止めが効かない自己に怯える「暴君」の姿を、理解不能と突っ撥ねることがどうして出来るだろう。昭和、大正、明治・・・専門的な治療が殆ど確率せず、ただ「狂人」と切り捨てられた先人たちの孤独を忘れてはならないと、強く思った。何か一つでも違っていたら、「地上」を超える大作を読む未来に、私達は存在していたのかもしれない。
★6 - コメント(0) - 2014年4月22日

史料を丹念に調べ上げた労作。/島田清次郎が直木三十五の同時代人であることに、途中で気がつきました(直木は島田の8歳年下)。直木の名前だけでも出て来ないかと読み進めていたら、島田に同情的な横光利一を直木が批判したこととその顛末が記されていて、とても嬉しかったです(相変わらずの斜に構えた直木の文章!)。ところで、一世を風靡した作品、野心、貧乏、醜聞、短命と、島田と直木は、かなり共通点があるように思えます。島田と直木の人生を分けた決定的な違いは何だったのかと、ちょっと考えてみたり…
★2 - コメント(0) - 2014年4月13日

相当イタイ人。愛されたくて、愛されたくて、誰にも愛されなかった。滑稽で悲しくて苦しくて痛ましい。絶頂とどん底の振り幅が両極端に振り切れると、ただでさえバランスの悪い彼が、病んでゆくのも当然かもしれない。個人的に、彼の人生で大損失と感じたのは、p106「島田清次郎氏に対する公開状」で親友の橋場忠三郎の言葉を、島田が心に留めなかったこと。すぐには難しくとも、橋場という友人の存在や言葉の重要性に気が付けなかったことではないか。
★1 - コメント(0) - 2014年4月4日

名も作品も知らなかったのに、読む気になったのは表紙の写真の男っぷりでした。大言壮語、傲岸不遜、しかもDV男、同情の余地は全然ないのに、何故か、その生涯を追う筆に急かされるよう、一気に読了。持ち上げるだけ持ち上げて、事あれば、一気に手のひらをかえすのは、今も昔も変わらない。発症後は、おそらく劣悪な環境で、体が弱って行くのに任せる儘だっただろうと思うと、その晩年はあまりにも哀しい。が、彼だったら「俺が一冊の本に収まるものか!」とか言いそうです。
★5 - コメント(0) - 2014年3月12日

大正のベストセラー作家として一世を風靡しながら、僅か数年で悲劇的な末路を迎えた作家の伝記。個人的には、島田清次郎が現代の「中二病」と変わりないところがあるように、スキャンダルの相手となった舟木芳江嬢もまた現代のアーティストに熱をあげて道を誤ってしまう女性と全く変わりないようで、彼女の受けた仕打ちが痛ましく思えて仕方なかった。著者の視点は常にバランスよく、当時の世俗風俗や文壇の雰囲気についても分かりやすく解説しているので、読みやすく面白かったです。
★11 - コメント(1) - 2014年3月9日

読メでこの本と共に島田清次郎なる人物を初めて知った。自己中心的で強烈な個性は痛々しいほどで、本人でさえも持て余してしまったのではないか。精神科医の視点からの伝記としても読み甲斐のある一冊だった。
★19 - コメント(0) - 2014年3月3日

本人の問題もあるのかもしれないが、周りが悪いよ。ただの子供相手に、持ち上げて、落として。今といっしょか。でも、近くにいたらめんどくさそうだなあ。
★1 - コメント(0) - 2014年2月15日

恋愛小説に贈られる「島清賞」の本人は恋愛どころか人付合いの全く下手な人だった。極貧生活から二十歳でデビュー、文学少年少女ののヒーローとなったのも束の間、傲岸不遜な言動から精神病と見なされたまま夭折する。今なら自己愛性障害か。大正期のメディアの軽薄さによる結末が、清次郎の人間不信の正しさを結果として証明している。絶対的に敵わない存在に出会えていれば態度を改められたのではないか、そのチャンスもあったのに惜しまれる。先行研究で切捨てられた入院後に着目し、創作意欲と能力を最期まで持ち続けていた事を証明した力作だ。
★25 - コメント(2) - 2014年2月7日

天才を自負した若きベストセラー作家の夭折と死を追ったノンフィクション。面白かった。こういうめんどくさい若造いるいるー、、、を極限までデフォルメしたような人物像は、筆者の医者としての寄り添う目線もあって、どこか気の毒だしそもそも憎めない……どころかたまにユーモラス。むしろ女性として読むのがきつかったのはスキャンダルの相手、舟木芳江のことかな。被害者を全力で叩く構図はアイドルを自分で丸刈りにさせる今の社会とまるっきり変わらない。はー。
★6 - コメント(0) - 2014年1月24日

なんだかなー。もちろん犯罪や暴力はいけないんだけど。最近、上辺だけのエセ良い人が多いのでイヤケがさしてた。こうしておけば嫌われない、失礼が無いマニュアル、処世術が浸透してる? 腹割って話せないというか、本性を隠してる感じ。人間の中身なんてみんなこんなものさ!はみ出たものの排除を簡単にしすぎるよね。まぁ、この人は行き過ぎだけど…。
★3 - コメント(0) - 2014年1月12日

★★★★
★2 - コメント(0) - 2014年1月3日

「島清恋愛文学賞」と文学賞にその名前を冠されながらその著作が殆ど知られていない作家島田清次郎。 20歳にしてデビュー作が大ベストセラーとなり、その後の続編も続けて再版を重ね、新潮社の社屋はこの作品で建てられたとまで言われながら、傲岸不遜な振る舞い故友人にも、作家仲間にも疎まれ、マスコミには揶揄の対象となり、女性スキャンダルの後、精神病と診断され入院措置の後、結核で亡くなった作家の評伝。 確かに清次郎本人が悪い。友人にも疎まれよう。しかしそれにつけても新聞や雑誌の扱いの酷さには哀れを感じずにはいられない。
★3 - コメント(0) - 2013年11月5日

面白かったー。読み終わるのがイヤでしょうがなかった。これぞ「妄想気分」というような主人公の記載、明治~大正の熱に浮かされたような世情など興味が尽きない。そういう社会背景も彼が発症する要因の一つだったのか。改めて創造性と精神病理について考えさせられる。
★4 - コメント(0) - 2013年10月27日

労作にして名作。著者は現役医師ということですが、伝記作家として相当レベル高いと思うわ。「良く調べて偉いでしょ?」っていうとこがないのが素晴らしい。うーん面白かった。
★1 - コメント(0) - 2013年10月13日

確かに島田は「こんな奴が近くにいたら迷惑だなあ」と思わせる破綻した性格には違いないが(著者によれば自己愛性パーソナリティー障害が疑われるとか)、むしろ「天才」と持ち上げ一方で「狂人」とこき下ろす当時の文壇の姿勢の方がよほど異常に思える。
★4 - コメント(0) - 2013年10月4日

「本当に天才だったのか。――本当に狂人だったのか。大正時代を流星の如く駆け抜けた作家、島田清次郎。二十歳で空前のベストセラーを生み出し、二十五歳で精神病院へと収容される。その数奇な一生を現役精神科医がだどりなおす新たな人物伝。」以上は本の帯のことばより。  同じような境遇の人間はいたはずなのに、二十歳でベストセラーを生み出すことで、彼の人生の何かが動いてしまったのか?!それは彼の意志というより、何らかの運命と言うべきものかもしれない。
★2 - コメント(0) - 2013年9月28日

初の著書でこの完成度と新解釈。「サイコドクターあばれ旅」でブログ界に登場した時点から、只者ではなかったこの人だが。この本は何らかの賞を得てしかるべきだと思うのだが、日本には評伝作品がとれる賞があまりないんだよね。
★4 - コメント(0) - 2013年9月25日

大正8年19歳で華麗にデビュー、若者による若者向け作品がなかった折、大人気を博すも目上の者全て「君」づけで呼び自らを天才と呼ぶ傲岸不遜さ、DV、女性醜聞から嫌われ、最後は発狂、院内にて結核で31歳死去…ドラマティックすぎ。たまたま旅先で読んでいたその金沢が地元!会った人皆さん「島清」を知っていた。漫画「栄光なき天才たち」でも有名だった。精神科医の著者の丹念な調査でこれまで知られなかった入院後も盛んに原稿が書かれていた事実が判り胸詰まる。著者もスラングは使いたくないがと前置きしているがまさに中二病そのもの…
★12 - コメント(3) - 2013年9月17日

読了。面白い。こんな作家がいたのか。人物伝でありながら、まるで島清を主人公とした長篇小説を読んだような充実感。誰にも愛されず、誰も愛することができなかったというとショッキングだけれど、自分で自分に天才のレッテルを貼って、どうにも身動きが取れなかったんじゃないかしら、とも思う。可能ならば島清の作品を読んでみたいが、新潮社からは…復刊しないだろうな。あと、タイトルだけ触れられているが、キラキラネームな主人公が活躍する萩原久磨燠『太陽を踏破りて』も読んでみたい気がする。
★3 - コメント(0) - 2013年9月16日

名前すら知らなかった島田清次郎という作家の評伝。期待以上! 精神科医が本職である著者の冷静でありながらあたたかい視点は説得力もありとっても面白かった。どんなタイプの本好きにも薦められる。
★4 - コメント(0) - 2013年9月13日

我が愛読書『天才と狂人の間』で抱いていた島清の印象を大胆に上書きする。精神病院入院後の様子に驚かされるとともに、一層の悲しみも。
★3 - コメント(0) - 2013年9月11日

天才•島清さんは世渡りが下手過ぎる。あの態度を通していたらそりゃあ潰されるよ壊れるよ(/ _ ; )と思う。 後半の凋落に胸がつまる。反面、入院中に書いたらしき文章がとてもいいなあと思ったり。
★4 - コメント(0) - 2013年9月5日

島田清次郎 誰にも愛されなかった男の 評価:98 感想・レビュー:43
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