皆川博子コレクション3冬の雅歌

皆川博子コレクション3冬の雅歌
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皆川博子コレクション3冬の雅歌の感想・レビュー(49)

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★2 - コメント(0) - 2015年6月2日

表題作『冬の雅歌』は確かに筆者の持ち味の幻想味に欠けるが、その分リアルさが増し、空恐ろしく思う。『巫子』を彷彿させる美於、ひっそりと狂っていく医師たか子。彼女の狂気をあの人はこれから知るのだろうか、それとも…と思うと、狂気の果てに終わりのない気がして、いよいよ怖くなってくる。他の短編も狂気づくしでいささか圧倒されぎみではあったが、それでも『祝婚歌』は全部入れて欲しかった。
★4 - コメント(0) - 2015年3月13日

「本書に収められた十の短編はどれも、<異形の愛>を描く。<異形の愛>とはすなわち<狂気>である。<狂気>とは云うまでもなく、我々全ての中にその可能性が埋め込まれた<心の形>である。<現実>という名の<幻想>を舞台に--、昏く燃え続ける情念を。鮮やかに弾け散る激情を。残酷でしなやかな悪意を。恐ろしくも甘美な悪意を。濃密な闇のキャンバスに皆川博子が描く絵は、鳥肌が立つほどに、凄まじい。」皆川博子作品を読まれた方なら、大きく頷いてしまう文章は『悦楽園』の帯に書かれた綾辻行人さんの推薦文。この本には七つの作品が→
★106 - コメント(2) - 2014年11月18日

皆川博子の官能はわたしには生臭すぎて、読み進めるのに体力が要る。祝婚歌の絶望的な結末が好き。
★12 - コメント(0) - 2014年4月28日

渦巻く狂気と嗜虐性と官能。あとがきで著者が「アサイラム・ピース」の話をなさっていたのが印象に残りました(私も読みました!)。今回も、いい!
★3 - コメント(0) - 2014年4月2日

長篇「冬の雅歌」と、第三短篇集『祝婚歌』から三篇、そして単行本未収録の三篇を収録した『皆川博子コレクション』第三巻。これまで一度も文庫化されていない作品とは信じられないクオリティを、どの作品も誇っている。中でも印象深いのは、短篇「海の輝き」が再録されてこなかった理由だ。皆川博子によれば、この作品は立原正秋のある短篇から舞台を借りているらしい。出来上がった作品は、まったく別物になったものの、純粋な創作とは思えず、その自戒により再録を拒んできたのだとか。(つづく)
★22 - コメント(1) - 2014年3月30日

精神病院を舞台にした「冬の雅歌」の陰鬱な空気感のうまいこと。閉鎖的で行き場のない追い詰められた精神状態の表現は秀逸。他の短編も精神的というか幻想的な雰囲気の物が多かった。
★1 - コメント(0) - 2014年2月7日

初皆川博子が装丁に誘われた本作とは勿体無かった。兎に角美しい文章、描写の見事さに魅了される。作者の博学な知識にも恐れ入る。自分の好きな「人情感動物」とは対極に位置する暗く重い内容だが、収められた7編全てが我々の本質を垣間見せてくれる。我々の中で異常とか狂気と呼ばれる思考は、「倫理」によって罪悪感をもたらすが、自身の限られた生涯の中で抑え切れない欲望にも裏打ちされている。その殆どは他者を犠牲にする、反社会的な嗜好であるが。人間精神の、特に女の複雑怪奇な様を感じる1冊。暫く女史の他作品に嵌ることとする。
★4 - コメント(0) - 2013年10月12日

表題作は『巫子』へと繋がりそうなモチーフが使われていました。精神病棟で再会した異父妹を絶対神でもある父からの解放を願いながらも実は何一つ、理解していなかったという事実が虚しい。『海の輝き』はマルシェ的女のヒロイン気取りの傲慢さを炙り出した『太陽がいっぱい』。ただし、皆川版ではトム・リプリーは死に、ヘンリーは生き残るのですが。『祝婚歌』は女に冷感症と断言し、金欲しさのために治療と称する康志に憎悪が湧きました。『黒と白の遺書』は男子の少女に対する甘い幻想を嘲笑しつつも明理と荻島の行き着いた結末に切なくなります
★26 - コメント(0) - 2013年10月8日

冬の雅歌:精神病院を舞台にした、孤独な魂たちの焦燥。いかにも、な題材にしては手探り感の強い作品。他作品の多視点ものに比べるとどこにポイントを絞って書くべきか迷いが見える。PART2、PART3:破滅志向の人物を書くのがやっぱり上手い。銅版画家が過去の激情に思いを馳せる「祝婚歌」、三里塚闘争をモチーフにしたカメラマンの業「黒と白の遺書」など。現在の幻想作風に繋がるものでは、砂上に横たわる骸(=私)を私が見ているという「もうひとつの庭」が、心地良ささえ感じる狂気をリズミカルな文章で表現しており掘出物。
★2 - コメント(0) - 2013年9月16日

読了:○
★1 - コメント(0) - 2013年9月8日

読みながら、全篇に共通するのは狂気だなと思っていたら解説にその言葉が出てきて自分もそれを感じることができて嬉しかった。狂気を持っている人達ばかりだけれど、自分を守るために、生きるために狂うことを選んでいるから切ない。「魔術師の指」が好き。
★5 - コメント(0) - 2013年8月30日

嗚呼、ここにもかつての巫子がいた…と思った表題作は、海を見下ろす精神病院の療養所を舞台に、袋小路のように澱んでいく狂気や倒錯を描いた作品。看護夫とは名ばかり雑役夫として働く江馬貢、その従妹で患者の美於、医師天羽たか子…。鬱屈も悲憤も行き場なく、ただその狂おしさだけが増していく。息苦しさの中、禍々しく妖しく揺らぐ須臾の陽炎に憑かれた。短篇もとてもよかった。とりわけ好きなのは「黒と白の遺書」「もうひとつの庭」。少女と血、少女と恍惚…という、背徳の情景にうとり刺しとめられる。抑制された性の、狂った綻びが胸を衝く
★6 - コメント(0) - 2013年8月16日

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