対岸 (フィクションのエル・ドラード)

対岸はこんな本です

対岸の感想・レビュー(113)

高機能、低価格、これぞ時代の最先端。
★1 - コメント(0) - 2016年2月16日

コルタサルの処女短編集の全訳に短篇小説についての講演『短編小説の諸相』を訳出。処女作ながら、最後の一行などの一瞬で世界を倒置させる手腕がいかんなく発揮されている。後年の作品と比べると、アクは弱いがその分読みやすい。『短編小説の諸相』はコルタサルの短篇小説に対する真摯な姿勢と理念が垣間見える素晴らしい講演。よくぞ訳出してくれました。
★4 - コメント(0) - 2015年12月6日

ただの夢オチ話を夢オチでよかったと安心させる文章技巧、密な情景描写がすさまじい。たったの一行で主客を転倒され、放り出される気持ち良さが癖になる。帯文を寄せたオクタビオ・パスの著作に「波と暮らして」という「波」との共同生活を描いた不思議な短篇があるが、コルタサルは手と暮らす話を書く。(「手の休憩所」) もしかしたら、ただ単に言明しないだけで、本当に彼らは家に不思議な生き物を飼っているのかもしれない。
★1 - コメント(0) - 2015年8月2日

妖しくも美しく、どこか懐かしくさえ感じる短編集でした。細部にまで到る丁寧な描写が匂い立つように情景を浮かび上がらせ、幻想世界でありながら、現実のものかのような錯覚を呼び、時代を感じさせません。初めて手にとる作家さんでしたが、また一人、凄い作品を生み出す方と出会いました。
★24 - コメント(2) - 2015年4月5日

最初期の作品集だけあり、晩年の作品のような難解さはなく、磨き抜かれた技巧的な短編を味わえる。「大きくなる手」とか、ただのしょうもない話にも思えるけど、悪夢的な状況での指先を床に引きずる感触とか、細部のリアリティが流石。「転居」の神経症的な不安が募る展開もじわじわと怖い。「手の休憩所」もほのぼのしたかわいさと、切ない読後感がいい。モーパッサンや大泉黒石の作品を想起した。
★3 - コメント(0) - 2015年3月7日

美しい装丁に惹かれて借りてみた。個人的にはかなり気に入った。怪しげだったり、奇想天外だったり、SFらしいものまでと幅広い内容の13の短編集。日常に潜む非日常を感じさせてくれた。短編は冒頭でどれだけ読者を引き込むかにかかっていると思うが、ハズレなくすぐにその世界に引き込まれた。訳も上手いのだと思う。最後に収録されている『短編小説の諸相』を読めば、短編への思い入れがよくわかる。追いかけたい作家さん。
★53 - コメント(0) - 2015年3月4日

とてもバランスのよい短編集で読み応えがある。
- コメント(0) - 2015年3月1日

わたしは木の葉。虚構と現実の間を行ったり来たり、風に揺れ、舞いながら落ちてゆく。もちろん、逆らうことは許されない。行き着く先はどこだろう?彼岸か、此岸か、それとも異界空間か、はたまた宇宙の見知らぬ星なのか。そこでわたしは吸血鬼に血を吸われ、魔女に魔法をかけられて、異星人と仲良しに。そしてとうとう、今いる場所を見失い、さらには自分自身をも見失う・・・という夢を見ていた!?怪奇も幻想もSFも、身体中の毛という毛が逆毛立つのを禁じ得ない、異次元のゾワゾワ感がクセになる十三の物語。
★45 - コメント(1) - 2015年2月21日

書店で「吸血鬼の息子」を立ち読みし、落ち着いた文体(翻訳)で奇妙な発想が語られていたのでついつい購入。どういうことなのか読み手が理解する間もなくばっさりと物語が終わり、取り残される感じがたまらない。少しずつ味わう短編の楽しみを堪能した。ラテンアメリカ文学でSFが読めるとは思いも寄らなかった「星の清掃部隊」が微笑ましく一番愛おしい作品。
★1 - コメント(0) - 2015年2月5日

gu
あからさまに「原型」なコルタサルで、後の作品と読み比べたら面白そう。講演録は当時の作者を取り巻く状況や意外なくらいの熱さがあって妙な感じもするが、技巧的であることがどういうことか実践的に語られている。乗っ取り・反転・異界の通路といった言葉が浮かんできそうな前半の作品の方が好みかも。後半部はカルヴィーノを期待せずに読んだ方が良い。
★4 - コメント(0) - 2014年12月24日

星新一が書いたといっても通りそうな短編集。各作品の結末で異次元(対岸)に連れ去られるときの快感がいい。
★5 - コメント(0) - 2014年11月7日

後半にいくほど面白い。〈天文学序説〉という括りに入っている4篇がお気に入り。足穂チックな「星の清掃部隊」や「海洋学短講」は味わい深い。63年ハバナ講演「短編小説の諸相」では暗示力・凝縮性・緊張感、三つの概念の重要性を説く。貴重な論考。
★2 - コメント(0) - 2014年10月17日

借りている本だったので急いで読んだのと、かなり寝不足だったので途中でモーローとする。が、物語がかなりくっきりとしてるので、そういう状態でもおもしろく読んだ。そのなかで、短編小説について語るキューバでの講演録は直球で頭にはいってきたうえにすごく勉強になった。でたばかりだけど、早く文庫にならないかな。
- コメント(0) - 2014年10月11日

http://booklog.jp/users/beta-carotene/archives/1/4891769548
★2 - コメント(0) - 2014年10月3日

「追い求める男」以降の作品にあらわれる“時間の外にある時間”という主題こそ未だ見出していないものの、われわれの日常に見え隠れする〈揺らぎ〉を巧みに掴みとり非日常へと接続する作風をすでに獲得していたことに舌を巻いた。巻末収録の講演も興味深く、著者の言葉に従えば、たとえば「魔女」のテーマである超常的な情況の発生とその収束/終息は後の「南部高速道路」にも通じる“暗示力”を示しているともいえるし、あるいは「転居」の構成・文体にてその“凝縮性”と“緊張感”を先鋭化させたのが「占拠された屋敷」ともいえなくもない。
★20 - コメント(1) - 2014年9月28日

情熱と知識と技巧が同居する付録の講演も好き。
- コメント(0) - 2014年9月20日

後のコルタサル特有の硬質な悪夢の萌芽が見られる、処女短篇集。第三部はコスミコミケも連想する。付録のハバナでの公演も若々しく力強い。
★2 - コメント(0) - 2014年9月3日

魔女/短編小説の諸相◎
★2 - コメント(0) - 2014年9月1日

「短編小説の諸相」の翻訳…結局これがいちばん嬉しかったかもしれない。1つだけ推すとするなら「転居」。
★1 - コメント(0) - 2014年8月3日

コルタサルがコルタサルとなる前夜に書かれた短編集であって、後に繰り広げられる精巧きわまりない作品群を堪能した読者なら、その素朴な語りと技法に微笑みたくもなるだろう。怪奇と幻想への偏愛は剥き出しの形で示され、ポーの影響は後のどの作品にも増して色濃い。収録されているどの短編でも、主人公は冒頭から異常な世界に放り込まれるが、恐怖と怯えを越えて彼らの心に染み入ってくるのは深い孤独であり、その孤独感は生涯を通じてコルタサルの作品群に影を落とし続けている。
★7 - コメント(0) - 2014年7月9日

収録作、付録の短編小説の書き方に関する講演録、訳者あとがき、装丁まで含めて、いい本。「転居」「手の休憩所」が好き
★2 - コメント(0) - 2014年7月7日

タイトル通り、此岸と彼岸をするりとトリップしてしまうような話が満載。処女短篇集ということで、その後のコルタサルの作品を彷彿させるものも多い。それにしてもこういう奇想はどこからくるのか?と思っていたら巻末付録で自身が短篇小説について語った講演録もあってお得感。単にSFや不思議な話という風にも読めるけれど、この異常さが世界の側でなく自分の精神の側の問題だと思った瞬間、ゾッとするほど恐ろしい。
★15 - コメント(0) - 2014年6月27日

初めてのコルタサルだったけど、予想していたよりもはるかに読みやすかった。お気に入りは『魔女』や『転居』、『遠い鏡』だろうか。最後に収録されている講演記録から、コルタサルの文学? 小説? そういったものたちに対する誠実さを垣間見れた気がして、少し嬉しくなってしまった。
★6 - コメント(0) - 2014年6月21日


★1 - コメント(0) - 2014年6月19日

あっさりと、だけど現実と夢とがクラインの壷のように捻れて繋がっている。小説のタクティスを読んだせいか、《天文学序説》のSF的四編が思いの外たのしく。付録の講演録の、コルタサルにとっての作家とは、短編小説とは、の話が興味深かった。
★15 - コメント(0) - 2014年6月5日

十三篇収録のコルタサル短篇集。最初期の作品を収録しているとのことで、収録作は、後の諸短編と比べると技巧的にはかなりシンプルでわかりやすいものが多い。一方でその中に、日常と非日常がするりと入れ替わるといういかにもコルタサルらしい作風のものがすでにあって、興味深い。脈絡なく悪夢的状況が出来する「大きくなる手」、ラストシーンが印象的な「魔女」あたりが好みだった。
★19 - コメント(0) - 2014年5月17日

初期作なので荒削りとの指摘もあるが、幻想的な光景を確かな筆致で描き出せる技術力はこの頃からすでに持っていた様子。ただ、とんでもない事が起きたと思ったら夢だったと思ったら夢じゃないかも、というお話がいくつかあり、一息で読むといくらか食傷気味になる感もあり。 短編創作についての講義は創作の姿勢に関しての話で、お話をつくることを志すのであれば読んでおくべき。
★3 - コメント(0) - 2014年5月6日

まさにそう、短編小説は「書き表された生」そのものです。
- コメント(0) - 2014年5月5日

するん、と卵型の悪夢めいた非現実に落っこちる。不条理だし、明白な解決も理由も訪れないという点はある意味現実的なのかもしれないけど、語りが幻想的で綺麗。ゆらゆら揺れる蜃気楼のようでありながら、硬く構築されていく世界。目は覚めているのに、足元が常に少し地面から浮いているような感覚を味わいながら読みました。
★22 - コメント(0) - 2014年5月4日

★★★★★ ◎「電話して、デリア」、◎「レミの深い午睡」、◎「魔女」、◎「星の清掃部隊」、◎「海洋学短講」、◎「手の休憩所」、◎「吸血鬼の息子」、◎「大きくなる手」、◎「パズル」、◎「転居」、◎「天体間対称」、○「夜の帰還」、○「遠い鏡」、◎「短編小説の諸相」
★1 - コメント(0) - 2014年5月2日

透き徹った、目覚めて見る夢にも似た感覚。 イミだスジだオチだと求めるよりもその過剰さのない通過にこそ身を委ねてみたい。
★2 - コメント(0) - 2014年4月24日

石蹴り遊びを集中して読もうと思いつつしばしそのままに…同じ作者と知らずにこちらを読み始めたら一気読み。幻想文学としてはかなり上では?全体のバランスもいい。
★2 - コメント(0) - 2014年4月21日

我々の日常を強烈な異世界へと変えてしまう切れ味の鋭い短編を得意とするコルタサルの、初期の短篇集。この段階からすでに、後の作品の萌芽が見られるのが面白い。手が異常に大きくなったり、遊びに来たりするようなものもあれば、引越のようにシームレスに悪夢的な世界が顔を覗かせるタイプのものもある。コルタサルを読んだことがあれば心に留まるものが多い短篇集だと思う。また、その短編小説について論じたものも収録されていて、なるほど短編というものの凝縮、爆発力について考えさせられた。
★7 - コメント(0) - 2014年4月21日

初期短編集ということで、解説にもある通りストーリーがわかりやすく、全体的に軽めの印象。世にも奇妙な物語的オチが多く感じた。「手の休憩所」がだんとつでお気に入り。「短編小説の諸相」も熱いメッセージにじーんとした。真面目な人だなぁ。
★4 - コメント(0) - 2014年4月16日

面白い作品もあり、そうでない作品もあり。コルタサルは相性に合わぬのか・・・
★1 - コメント(0) - 2014年4月15日

pon
岩波文庫で読んだコルタサルはどうやって書いたのか全くわからない作品ばかりだった。この処女短編集に収められている作品はそれらと同じようなテーマで書かれているけれどだいぶ分かりやすい。付録の「短編小説の諸相」が面白い。
★2 - コメント(0) - 2014年4月15日

読了。カブレラ・インファンテに続いて寺尾訳にて。ホラー、ファンタジイ、SFといろいろな風味のコルタサルを味わうことができた。「吸血鬼の息子」と「大きくなる手」のようなわかりやすいものも好きだが、第三部《天文学序説》に収められたSF的な四篇が美しい。付録の講演録も短篇小説に対する考え方がわかって面白い。
★3 - コメント(0) - 2014年4月13日

フリオ・コルタサルの『対岸』を読了。初期短編集とのことで、中期以降の不穏で抽象的な作品に比べると、幻想的な作品が多い。
★3 - コメント(0) - 2014年4月9日

他の長短編も訳されることを期待しつつ。
- コメント(0) - 2014年4月2日

最初の「吸血鬼の息子」の1ページ目を読んで、(やっぱりコルタサルの表現は美しい!!!)と頭をガーンと殴られた思いがした。「電話して、デリア」と「魔女」も好き。全体的に結末の書き方にあんまりひねりがないけれど、この人にしか出来ないと思わされる美しい描写は、処女短篇集からはっきりしていたのだなあ。 作品自体がたのしめたのはもちろん、新しいコルタサルの小説が読めたこと、そして初期からコルタサルはコルタサルだと知れたことがとても嬉しかった。
★2 - コメント(0) - 2014年4月1日

対岸の 評価:88 感想・レビュー:52
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